近現代史と書いてあるので仕方ないですが、ヨーロッパの植民地化前の土着国家時代の歴史、例えばタイのアユタヤ国、カンボジアのアンコール国、ミャンマーのコンバウン国、ベトナムのグエン国などの状況がもっと知りたかったけど、超あっさりの記述で終了。英国、フランスによる植民地化、植民地政策の状況がどうだったか、とかに興味があったけど、こちらもあっさり。やはり戦後の開発国家型の成功と工業化、ASEANに大半のページが割かれています。このあたりは結構データあるし知っていることも多く、良くまとまってはいるけど、新味はなかったですね。
一つ良かったのが、スペインの海外植民地が19世紀のナポレオン戦争でのスペイン敗北後、続々と独立した、という一文で、眼に鱗でした。フィリピンは米西戦争で米国が獲得した植民地ですね。米国の植民地は、どこも独立後うまく行っていませんね。
全体には、学生の論文書くときの下調べに便利な本、という感じ。まとめ的な記述が多いけど、具体的な事実の説明が少ないですね。
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