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僕の叔父さん 網野善彦 (集英社新書) 新書 – 2004/11

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商品の説明

内容紹介

日本歴史学を大転換させた網野善彦の評伝。
日本の歴史学に新しい視点を取り入れ、中世の意味を大転換させた偉大な歴史家・網野善彦。彼の義理の甥として、幼い頃から濃密な交流を重ねてきた著者が切ないほどの愛を込めて描く網野の素顔。

内容(「BOOK」データベースより)

日本の歴史学に新たな視点を取り入れ、中世の意味を大きく転換させた偉大な歴史学者・網野善彦が逝った。数多くの追悼文が書かれたが、本書の著者ほどその任にふさわしい者はいない。なぜなら網野が中沢の叔父(父の妹の夫)であり、このふたりは著者の幼い頃から濃密な時間を共有してきたからだ。それは学問であり人生であり、ついには友情でもあった。切ないほどの愛を込めて綴る「僕と叔父さん」の物語。

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登録情報

  • 新書: 186ページ
  • 出版社: 集英社 (2004/11)
  • 言語: 日本語
  • ISBN-10: 4087202690
  • ISBN-13: 978-4087202694
  • 発売日: 2004/11
  • 商品パッケージの寸法: 17.2 x 10.8 x 1.2 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.2 28件のカスタマーレビュー
  • Amazon 売れ筋ランキング: 本 - 333,006位 (本の売れ筋ランキングを見る)
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カスタマーレビュー

トップカスタマーレビュー

投稿者 ib_pata トップ1000レビュアーVINE メンバー 投稿日 2004/11/22
形式: 新書
網野善彦さんは、中沢新一さんの叔母さん(父の妹の真知子さん)と結婚することによって、中沢家に出入りするようになったわけだが、その偶然によって、クリスチャンから共産党員へという、第二次世界大戦後に確かにあった良心の遍歴の典型であったような一家との交流を重ねていく。さらには、それよって中沢新一さんとの40年以上にわたる「人類学で言うところの『叔父-甥』のあいだに形成されるべき、典型的な『冗談関係』を取り結ぶことにもなった。この関係の中からは、権威の押し付けや義務や強制は発生しにくいというのが、人類学の法則だ。そして精神の自由なつながりの中から、重要な価値の伝達されることがしばしばおこる」(p.14)関係も始ったわけだ。
 中沢さんも、ずうずうしいとは断りながらも、同じ「叔父-甥」関係であるデュルケームとモースになぞらえながら「その友愛のいかに深く、いかに得がたいものであったかを、このようしてその叔父を失った今、空の青さのように痛感する」(pp.14-15)と書いている。
 この本を読むと中沢家と網野さんは、実に三代にわたって、濃密なコラボーレーションを積み重ねるのだが、その中でも重要なのは、網野さんの出世作となったというより、日本史研究の転換点となるかもしれない『蒙古襲来』を執筆する重要なキッカケを得ることになる父・中沢厚さんとの会話だ。それは「飛礫(つぶて=投石)
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形式: 新書
 小熊英二「民主と愛国」の中に、石母田正らを中心とする民衆史構築の運動のことが、結局は破綻した試みとして紹介されている。その一翼を担っていたのが、中沢家に初めて現れた頃の網野善彦ということになる。実際、本書の冒頭で、網野は常民文化研究所の研究員であり、幼い中沢に石母田らの「物語による日本の歴史」をプレゼントしたりする。
 しかしこの後、中沢の筆はその線での網野の動向を追うことはしない。焦点はほとんど中沢家との交わりに当てられ、網野の歴史学上のアイディアが、ほとんどすべて、そこで胚胎されたかのように話が進んでいく。
 それが嘘だとは言わない。記述はとても説得的だし、感動的だ。ジャック・タチの映画を思わせるタイトルも洒落ているし、中沢家の人々と網野の対話の場面は、大江健三郎の小説でも読んでいるのかと錯覚するようなリズムとユーモアを漂わせている。でもだからこそ、網野の歴史学をここまでスタイリッシュで見通しよく整理していいものか、という釈然としない気持ちも湧き上がってくる。中沢と赤坂の対談集「網野善彦を継ぐ」でもそうだったが、中沢の描く網野の思想は、中沢自身の語った思想とあまりにも共振し過ぎている。
 言い落とされたことがある、というのが私の印象だ。たとえば網野晩年に中沢と一時疎遠になったという、その理由を、もう少し突っ込んで聞きたかった。追悼文にふさわしくない、とは思わない。 
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形式: 新書
 あの網野善彦と中沢新一が叔父、甥の関係にあることをこの本ではじめて知った。網野が叔母とともに初めて中沢家を訪れたシーンから、網野の生前、電話での最後の会話まで、二人の素敵な関係は続いていく。まさにジャック・タチの映画の中の叔父と甥の“冗談関係”がここにはある。“この関係の中からは、権威の押しつけや義務や強制は発生しにくく、精神の自由なつながりの中から、重要な価値の伝達されることがしばしばおこる。” まさにその通りだろう。
 甥-叔父という親しい間柄ならではの網野善彦のエピソードが楽しいし、甥からみた叔父という特異な立場からの網野史学の解釈も興味深い。例えば、網野史学の重要なキーワードである「民衆」「非農業民」「アジール」といった思考の形成過程も、この著書によって、より理解を深めることが出来る。
 あとがきの次の言葉が印象に残る。
 「墓石や記念碑を建てても、死んだでしまった人たちは戻ってこない。それよりも、生きている者たちが歌ったり、踊ったり、語ったり、書いたりする行為をとおして、試しに彼らをよみがえらせようと努力してみることだ。」
 これは、中沢新一が網野史学を指して言った言葉だが、この著書自体の評価と言ってしまってもいいだろう。甥・中沢が書いたこの本は、叔父・網野善彦をよみがえらせることに成功している。
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形式: 新書
いや〜凄い家系です。中沢さんから見て、お爺さんは生物学者、お父さんは民俗学者で元共産党員、その父の弟は製鉄技術史の研究者、そして妹(叔母さん)に当たる方が歴史学者の網野さんと結婚。

中沢さんが幼少の頃から家庭内では政治や宗教に関する議論が普通に行われ、そこに網野さんも加わって歴史理解の話の花が咲いたそうだ。

後に網野史学と呼ばれる孤高にして綿密な歴史学が展開されていく。叔父さんとしての網野さんとの対話、議論の中で中沢氏の宗教への興味も増していったようだ。まさに網野さんは中沢新一さんの戦友でもあるのであろう。
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