なんとなく買ってみたが、なかなか良い本だった。
(私自身はわりと著者の提言を実践できてるほうである気がしたが、まだまだ自分は未熟者だなとも思った)。
以下、印象に残ったことを書いていこうと思う。
たとえば、社会をどうしたいか、何を実現したいか、などの意思を持つのは人間だけである。
コンピュータは、何かをやろうという意思や動機、モチベーションといったものを持たない。
それらのものを持っているのは、人間だけである。
逆に、そのような意思やモチベーションを持たない人間はこのままだとまずい。
なぜなら、モチベーションのある人間やそれが使うシステムによって、使われる側になってしまうからだ。
たとえば特に好きでもないしモチベーションもわかないものの、「安定しているから」という理由で選んだ仕事をしている人がいる。
余暇や家族との時間を重視し、仕事は必要悪だと考え、その仕事を仕方なく嫌々やってる人もいる。
このような人はまずい。
なぜなら、そのような類の仕事は、いずれ均質的なコンピュータのAIシステムで代替されていくだろうからだ。
コンピュータはいずれ、このような人たちの居場所を奪ってしまうだろうと著者は予測する。
では、システムによって使われるのではなく、システムを使う側になるにはどうしたらいいのか。
著者の提案はどれも興味深かったが、特に私が印象深かったのは、課題解決志向、興味の掘り下げ、言語化の3点。
課題解決志向については、たとえば誰も気づかなかった課題や、なるべく大きな課題を見つけることを著者は提案している。
これは私自身も常々考えていることなので、我が意を得たりという気持ちだった。
興味の掘り下げについては、自分の興味の対象を掘り下げ、追求していくことである。
それ自体が本人にとって楽しいことだし、人との差別化にもなるし、コモディティ化の回避にもつながると私も思う。
言語化については、意見や物事を「なんとなく」で済ませるのではなく、言語化することで、様々なメリットがあることを解説している。
長々と書いてきましたが、本書は良い本だと思います。
特に若い人におすすめしたい。お子さんがいる人は読ませてあげるといいかも。おすすめです。
働き方5.0: これからの世界をつくる仲間たちへ (小学館新書) (日本語) 新書 – 2020/6/3
落合 陽一
(著)
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本の長さ205ページ
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言語日本語
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出版社小学館
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発売日2020/6/3
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寸法10.9 x 1 x 17.3 cm
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ISBN-104098253712
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ISBN-13978-4098253715
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商品の説明
内容(「BOOK」データベースより)
「コロナ」によって、社会の前提がすべて変わった。我々の「働き方」が大変革を迫られ、ますますコンピュータやAIが進化する中、私たちは「人間がやるべき仕事とは何か」という命題に直面している。機械では代替できない能力を持つ人材=「クリエイティブ・クラス」として生きていくには、社会とどう向き合うべきなのか。メディアアーティスト・落合陽一のロングセラー『これからの世界をつくる仲間たちへ』をアップデートして新書化。
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
落合/陽一
メディアアーティスト。1987年生まれ。東京大学大学院学際情報学府博士課程修了。筑波大学准教授・デジタルネイチャー推進戦略研究基盤代表・JST CREST xDiversityプロジェクト研究代表。専門はHCIおよび知能化技術を用いた応用領域の探求。筑波大学学長補佐、内閣府知的財産戦略ビジョン専門調査会委員、内閣府「ムーンショット型研究開発制度」ビジョナリー会議委員などを歴任。オンラインサロン「落合陽一塾」主宰(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
メディアアーティスト。1987年生まれ。東京大学大学院学際情報学府博士課程修了。筑波大学准教授・デジタルネイチャー推進戦略研究基盤代表・JST CREST xDiversityプロジェクト研究代表。専門はHCIおよび知能化技術を用いた応用領域の探求。筑波大学学長補佐、内閣府知的財産戦略ビジョン専門調査会委員、内閣府「ムーンショット型研究開発制度」ビジョナリー会議委員などを歴任。オンラインサロン「落合陽一塾」主宰(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
登録情報
- 出版社 : 小学館 (2020/6/3)
- 発売日 : 2020/6/3
- 言語 : 日本語
- 新書 : 205ページ
- ISBN-10 : 4098253712
- ISBN-13 : 978-4098253715
- 寸法 : 10.9 x 1 x 17.3 cm
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Amazon 売れ筋ランキング:
- 7,716位本 (の売れ筋ランキングを見る本)
- - 14位小学館新書
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- - 683位コンピュータ・IT (本)
- カスタマーレビュー:
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カスタマーレビュー
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ベスト50レビュアー
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74人のお客様がこれが役に立ったと考えています
役に立った
2020年6月5日に日本でレビュー済み
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ウィズコロナ、ポストコロナと言ってあたふたしている2020年4月だからこそ出版してくださってありがとうございました。世の中がどっちに振れるかそれはいつになるのか不明のままで、しかも決まったら決まった瞬間に素早く対応しなければならない、特に学生とその親はこれからの長い人生がかかっている分極度な緊張にさらされています。その中で自分の中に寄って立つべき確たるものを持つことができれば振り回されて疲れ切っても折れずに済みます。先が見えない中では何がいいかどちらがいいかという視点では決めきれないことも多いです。問題を、どう解決していくか、世界をどうやって作っていくか、自分は何を見つめていくか、核心の捉え方を提言してもらえ、落ち着きを取り戻せました。そして、些細なことですが新書版にしていただいたご配慮にも感謝申し上げます。
2020年6月8日に日本でレビュー済み
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2016年の『これからの世界をつくる仲間たちへ』の新書版のようです。コロナ禍で大きく世の中が変わろうとしている今だからこそ、私にはとても納得感がありました。このタイミングで本書に出会えて良かったと思っています。
著者は「ワーク・アズ・ライフ」といえるような働き方をしようと提言しています。それには、クリエイティブ・クラスの人間にならなければならないと言います。このクリエイティブ・クラスが何たるか? それが掴めるかどうかが鍵のようです。ポストコロナ社会での働き方のみならず、生き方のヒントにもなるはずです。
本書で素晴らしい一節に出会いました。著者が友人たちと「この世でいちばん幸せな人は誰か」という話で盛り上がった時の結論です。これで私も幸せになりました。ぜひ本を手に取ってご自分で確かめてください。
著者は「ワーク・アズ・ライフ」といえるような働き方をしようと提言しています。それには、クリエイティブ・クラスの人間にならなければならないと言います。このクリエイティブ・クラスが何たるか? それが掴めるかどうかが鍵のようです。ポストコロナ社会での働き方のみならず、生き方のヒントにもなるはずです。
本書で素晴らしい一節に出会いました。著者が友人たちと「この世でいちばん幸せな人は誰か」という話で盛り上がった時の結論です。これで私も幸せになりました。ぜひ本を手に取ってご自分で確かめてください。
VINEメンバー
Amazonで購入
本書で言及されている、「意識高い系」の人というのは、確かに、ネットで、それも、Facebookで、多量に見かけます。しかしこの著者の「意識高い」という、言葉の使い方は、これまでの、私が知っている日本語とは少し違った使い方のように思います。私が知っている使い方だと、「意識が高い」=「高い理想を持っている」という内容だと思いますが、この著者は、「意識高い」=「内容もないのに上から目線のやつ」のようです。それはともかく、この著者は、「意識」というものに対してどういう定義を与えているのか? フロイト的にか? フッサール的にか? カント的にか? まずそれを定義するところから始めないと、これからはデジタルの時代で、コンピューターの時代で、ネットの時代と言ってもしょうがない。現に30年前、同じような立場の、東京大学の教授は、「インターネットは長く続かない」という予測を立てていました。なぜかというと、技術が追いつかないという理由からでした。しかし、アメリカのゴア大統領が、インターネットで大陸を結ぶ構想を提唱し、それは実現されました。そして太平洋にも海中に、ネットのラインがあります。それによって、ネットは世界を結ぶようになりました。著者は8歳からパソコンに触っているのがご自慢(笑)のようですが、アメリカのGAFA創始者のみなさんのように、専門の家庭教師について勉強されていたのでしょうか? 少なくとも、言語はべつにプログラミング言語だけでなく、とりあえず、母国語と英語、仏語、独語をこなして、ソシュールの思想についてもなにか言及できる程度の教養を持ってないと、コロナ後も同じ地位におられるのかは、疑問ですね。これまでも「時代の寵児」は、あの前科一犯(?)だかのなんとかエモンという方もおられましたし(笑)。
2020年12月29日に日本でレビュー済み
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ニュース番組ではよく見かけていましたが、本は初めて読みました。
人がコンピュータに使われる時代。その通りかもしれませんね。実際にデータ分析の結果から、戦略を策定し、実行しながら、またデータを元に戦略を修正して行動しているのが、今の企業活動ですから。戦略もコンピュータが作るようになれば、正に著者のいう通りの世界になるのでしょう。先進したIT企業では、もうなっているのでしょうか。
働き方については、色々な論議がされています。多様性を認める働き方が企業にも個人にも必要など。
しかし、実際に多様性を認めた寛容な企業がどれほどあるのだろうか。実際に、体験したことがないのでよくわからない部分が多いです。しかし、ワーク・アズ・ライフの考え方には、賛同できます。そもそも仕事って、人生の大半の時間を費やしているのですから、好きなことを仕事にできた方がいいですし、そうなるように自分の思考と行動を変えていくことは重要だと思います。仕事ってやり続けていると好きになることも多々ありますから。心持ち一つで仕事に対する価値観はいくらでも変わります。
就職難の今、企業に就職するという枠だけで考えず、もっと自分自身を見つめる事が大切なのだと改めて感じました。
私は、バブル世代ですので、「仕事=お金を稼ぐため=物を買うため」という価値観(かつ「いかに楽をして」)なので、あまり説得力がないと思いますが、過去を振り返ってみて、自分が納得して取り組んだ仕事は、結果はどうあれ、充実していました。今の若い人は、仕事とライフを分断する考えの人が多いと聞きますが、この本は、これから就職を考える人、仕事を始める人、そしてバブル世代の人にも読んでほしいと思います。
文章が論理的で、そこがドライに感じますが、著者の特徴ですよね。仕事とは自分にとって何か。考えるいい機会になりました。
人がコンピュータに使われる時代。その通りかもしれませんね。実際にデータ分析の結果から、戦略を策定し、実行しながら、またデータを元に戦略を修正して行動しているのが、今の企業活動ですから。戦略もコンピュータが作るようになれば、正に著者のいう通りの世界になるのでしょう。先進したIT企業では、もうなっているのでしょうか。
働き方については、色々な論議がされています。多様性を認める働き方が企業にも個人にも必要など。
しかし、実際に多様性を認めた寛容な企業がどれほどあるのだろうか。実際に、体験したことがないのでよくわからない部分が多いです。しかし、ワーク・アズ・ライフの考え方には、賛同できます。そもそも仕事って、人生の大半の時間を費やしているのですから、好きなことを仕事にできた方がいいですし、そうなるように自分の思考と行動を変えていくことは重要だと思います。仕事ってやり続けていると好きになることも多々ありますから。心持ち一つで仕事に対する価値観はいくらでも変わります。
就職難の今、企業に就職するという枠だけで考えず、もっと自分自身を見つめる事が大切なのだと改めて感じました。
私は、バブル世代ですので、「仕事=お金を稼ぐため=物を買うため」という価値観(かつ「いかに楽をして」)なので、あまり説得力がないと思いますが、過去を振り返ってみて、自分が納得して取り組んだ仕事は、結果はどうあれ、充実していました。今の若い人は、仕事とライフを分断する考えの人が多いと聞きますが、この本は、これから就職を考える人、仕事を始める人、そしてバブル世代の人にも読んでほしいと思います。
文章が論理的で、そこがドライに感じますが、著者の特徴ですよね。仕事とは自分にとって何か。考えるいい機会になりました。
ベスト500レビュアーVINEメンバー
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著者をはじめとしたNewspicks系の方々のメッセージは基本的に
ブレが無い。別にコロナ騒動があろうが無かろうが、言っていること
が変わらないので支持を得るのだと思う。
ただコロナになってそのスピードは加速度的に上がっている。
のんべんだらりと会社人生…という時代は過ぎ去り、創造的専門性を
持つ者だけが勝ち残る。ストーリー=文脈の部分を言語化出来る人以外は
AIの使用人となる。同意する点が多い。
本来、あと5-10年で「逃げ切り」予定だったおじさんたちにとっても
それはひとごとではない。「こういうのは若い人が」とか言っている中高年
にこそ手に取って欲しい1冊だ。星は4つです。
ブレが無い。別にコロナ騒動があろうが無かろうが、言っていること
が変わらないので支持を得るのだと思う。
ただコロナになってそのスピードは加速度的に上がっている。
のんべんだらりと会社人生…という時代は過ぎ去り、創造的専門性を
持つ者だけが勝ち残る。ストーリー=文脈の部分を言語化出来る人以外は
AIの使用人となる。同意する点が多い。
本来、あと5-10年で「逃げ切り」予定だったおじさんたちにとっても
それはひとごとではない。「こういうのは若い人が」とか言っている中高年
にこそ手に取って欲しい1冊だ。星は4つです。