健康的で清潔で、道徳的な秩序ある社会の不自由さについて (日本語) 単行本(ソフトカバー) – 2020/6/17
熊代 亨
(著)
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本の長さ316ページ
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言語日本語
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出版社イースト・プレス
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発売日2020/6/17
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ISBN-10478161888X
-
ISBN-13978-4781618883
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商品の説明
内容(「BOOK」データベースより)
生活を快適にし、高度に発展した都市を成り立たせ、前時代の不自由から解放した社会通念は、同時に私たちを疎外しつつある。メンタルヘルス・健康・少子化・清潔・空間設計・コミュニケーションを軸に、令和時代ならではの「生きづらさ」を読み解く。
著者について
【著者略歴】
熊代亨(くましろ・とおる)
1975年生まれ。信州大学医学部卒業。精神科医。
ブログ『シロクマの屑籠』にて現代人の社会適応やサブカルチャーについて発信し続けている。
著書に『ロスジェネ心理学』『融解するオタク・サブカル・ヤンキー』(ともに花伝社)、
『「若作りうつ」社会』(講談社現代新書)、『認められたい』(ヴィレッジブックス)、
『「若者」をやめて、「大人」を始める』(イースト・プレス)がある。
熊代亨(くましろ・とおる)
1975年生まれ。信州大学医学部卒業。精神科医。
ブログ『シロクマの屑籠』にて現代人の社会適応やサブカルチャーについて発信し続けている。
著書に『ロスジェネ心理学』『融解するオタク・サブカル・ヤンキー』(ともに花伝社)、
『「若作りうつ」社会』(講談社現代新書)、『認められたい』(ヴィレッジブックス)、
『「若者」をやめて、「大人」を始める』(イースト・プレス)がある。
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
熊代/亨
1975年生まれ。信州大学医学部卒業。精神科医。ブログ『シロクマの屑籠』にて現代人の社会適応やサブカルチャーについて発信し続けている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
1975年生まれ。信州大学医学部卒業。精神科医。ブログ『シロクマの屑籠』にて現代人の社会適応やサブカルチャーについて発信し続けている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
登録情報
- 出版社 : イースト・プレス (2020/6/17)
- 発売日 : 2020/6/17
- 言語 : 日本語
- 単行本(ソフトカバー) : 316ページ
- ISBN-10 : 478161888X
- ISBN-13 : 978-4781618883
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- - 220位社会一般関連書籍
- - 1,287位社会学概論
- - 1,542位投資・金融・会社経営 (本)
- カスタマーレビュー:
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カスタマーレビュー
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トップレビュー
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2020年6月25日に日本でレビュー済み
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昔を思い起こせば今のいいところも悪いところもわかる。そんな切り口で、文献やデータに頼りすぎることなくお話が展開していく感じです。読み手の記憶に訴えかける語り口で、記憶を参照させながら現在との対比を行いつつ説明を進めるような。構成がうまい。読みやすかったです。
30人のお客様がこれが役に立ったと考えています
役に立った
ベスト500レビュアー
Amazonで購入
前作から飛躍的進化を遂げられ、新境地を開拓され、
斬新な切り口で新しい一面を見せてくれていて、
予想を上回り今年のテーマにも合っていて読書界で外せない一冊。
現代社会という隙の無い世の中に波紋を投げかけていて、
時代に要請されて機が熟して出るべくして出た印象です。
着眼点もユニークで感度も高く昭和から平成の総括的なもので感涙ものです。
社会のバックヤードから表を覗いたような作品で誰もが持てる視座では無く
微視的サイズから巨視的サイズまで網羅しております。
自分にとっては閾値が高いですが思わず購入。
装丁から進んで読みたくなるような上質な一冊で期待感増。
意外にも中身は英語で書かれたような古典テイストで
優雅で感傷的な教養書。
純粋に興味深く楽しい良質な読書体験でした。
平易な言葉で構成されていますが読めば読むほどに誰しもが書ける書物では
ありませんし、玉石混交の流行り廃りがある活気のある出版界の中でも異色だとは思います。
またアッパーな社会学風味の人文書でもあり長期的な視野に耐えうる作品です。
抽象的で原理的なので全くタイプが違いますが、『コンビニ人間』や『モモ』
などの小説や映画『パラサイト』などを併用するとテーマが同時代的な気がして理解が深まるもの
と思います。表現が難しいですが個人的には段々と社会が清潔で道徳的になっていくような
イメージ(親アスペルガー化)を持ちました。「ザ・現代社会」といった趣があります。
巷のポップな文芸書と一線を画す出来栄えですので、この分野のパイオニアであり
オーソドックスになりそうです。一種の磁場を形成しているとも言えます。
仏文思想にも精通している先生の作品としては大変リーズナブルに感じました。
初心者も手に取り易いですが、ネックは関連書籍が入手困難でお高い所とカテゴリー化
が難しいところです。
万人に何かしら響くようになっていると思いますが、
都会か田舎暮らしかの地域差や世帯収入の上下や学歴の有無や職種の
違いで感じ方や納得感が変わりそうな一冊ではあります。
その中で間違い無くハマる層も全く無縁な層もあるかと思います。
(ほくそ笑む方もおられるかと)
前置きが長くなりましたが、
以下、関連した下世話で荒削りな周辺的な感想です。
おこがましいですが、メタでなく、なるべくベタで…。
(※記号ナンバーに特に意味はありません、ややメディア寄りで
本書で言及していない書籍や用語も含まれています)
#2.
グローバルなヘルスケア企業の台頭でTVCMを見ない日は
無く健康や清潔さの浸透を図らずも牽引していると思いました。
また保険と健康診断結果の関係やサプリブーム、ファッション
や美容の普及など枚挙にきりがありませんが範疇に入ると思います。
(『脱毛の歴史』も読んでみたい)
#4.
クリーンな公共性のイメージが定着して久しいですし、
あらゆる放送コードを始めとする社会通念や慣習のコードが
コンプライアンスやポリコレの名を借りて我々を締め付けてより正しい
洗練された振舞い、規制やルールを求めてくるのはおおいに実感しています。
(まるで平安時代の宮廷社会のようなコード規制、宮仕えはいつの時代も大変、
補正パッチだらけの世の中で今のバージョンは何?と問いたい限りであります。)
#5.
また一般人や業界の高学歴化やブルジョア化、SNSという箱庭の普及も秩序志向のブースターとして
特に都市部で起因していると感じました。各ビジネスツールが普及し世の中の透明化や見える化が
遂行中であらゆることに気を配らなくてはならなくなったし、社会がマクドナルド化することにより
メンタル管理を含めて高品質なサービスや規律を強いるようになったし、何時の間にやら効率と生産性
の矯正ベルトを求められるようになったと感じました。まさに現代のコルセット、鉄の檻です。
(エンタメ業界のラップを見渡すと吉幾三の『俺ら東京さ行ぐだ』(1984年)から
SKY-HIの『JAPRISON』(2018年)まで隔世の感があります。)
#8.
自由を謳歌して自己実現しているように見えるフリーターも結局、
不安定な非正規雇用であってリソースも少なく下手するとパシリ的に扱われることもあり
立場も弱く金銭的にも不自由な状況に甘んじざる負えなく結婚なども儘ならぬ境遇だと感じました。
(バイトテロなどすぐに制裁を加えられることになります。)
(かつサービス業は、不潔で不合理なシャドウワークを担う破目に陥りがちです。)
男性性が負の記号を帯びるにつけて知性化、クール化、フェミニン化、草食化も増加の一途です。
#9.
目的を見失った文字通り東のエデンな日本の『絶望の国の幸福な若者たち』は、個人主義な消費活動や
マイスタイルでエレガントな自分を体現することで自衛(自閉)していますがフリーライド気味で
再生産を諦念していると言えますし…。(ある意味、行儀が良く予定調和でお利口さまです。)
都市化の代償は大きいと感じた次第です。スマホ片手にウォークマンをした洗練されたギブアンドテイク
のクールなややコミュ障の個人主義者(アート志向)は都会特有で風土病的に量産化されていて島国の特殊な
環境だけはあります。(嗚呼、憂国。都市生活者は辛いよ。)
#10.
職業もプロ化してハードルは上がり、これらをこなせないと不適応者のレッテルを貼られて医療や福祉の
お世話にならないといけないことも腑に落ちて実感しました。ゆりかごから墓場まで
包摂されていると言わざる負えませんし、逸脱したら狂人、変人扱いで拗らせると大変なことになると
感じました。世間サマという包摂化する社会で強いルールや規範を求め、一方で感情も強要してきて排除的です。
(社会コードの逸脱で英国の『Mr. ビーン』を思い出します。)
#11.
何時の間にやら現代の正反対の価値観になってしまった牧歌的な山下清師匠の『裸の大将』や
ドリフに思いを馳せるばかりです。ひょっこりはんと出てきた地方の田吾作のドロップアウト組には
洗練指向は合いません。クイズブームの博知化と規律好みな駅伝ブームと相俟って『笑ってはいけない』的
なお笑いや格闘技も衰退して下火になって脇に追いやられ年数回のTVイベント化も符合しています。
(嗚呼、すべり台社会、希望の格差を感じます。意識低い系の皆に愛されるキャラはどこに行ったのやら。
「あるがまま」系の自己啓発書が売れるあたり需要は多々あるとは思いました。)
#12.
やはりホットなコンテンツや生放送よりクールなコンテンツ(なんせクールジャパン)が贔屓に
されるのはダサさよりは洗練指向や、共同主義よりかは個人主義、演歌よりクラブミュージックに
傾いている気配があるから?。何の因果か小津監督の『東京物語』が海外で1位を取る当りが示唆的です。
(同じく小津監督の『お早う』勇ちゃんの「アイラブユー」はユーモラスでホットだと思いますが…)
#15.
談合や闇営業でダーティーなイメージがあった政治や芸能界も
透明化を果たして説明責任やクリーンさを求められるようになりましたし。
良くも悪くも出る杭は打たれ易い世の中でこじんまりして大人物は出難いと思いました。
#17.
学歴フィルター社会の上位主導の序列、格付け大好きな都市部(一種の交通手形)では、
何でもフィルターを利用して篩にかけようとしてハードルを上げていると感じました。
特にお客様ありきの一流の上場企業で就職活動した際に大変感じました。
スペックも能力もハイクオリティーでなければならないし、道徳や清潔さを準拠しなければならない。
入社してからも大変で人より数字優先の世の中で上手に渡世しないといけません。
(現代の兵法、予言の書『サラリーマン・サバイバル』の世の通りにシフトチェンジ)
まだ文化資本だけ高くても貧弱で叩かれがちな世ではあると思います。
#以下ナンバー省略
生きづらく抑圧された窮屈な世の中に漏らした、ただのぼやきに過ぎず、
独断と偏見による脱線ばかりで長々と書き連ねたところで先生の劣化版にも劣るだけなのでこの辺で…。
(冗長的で大部分自粛的に省略)
フランス人文書ではなくジャンクな書物ばかり積読しているせいでライトな学生の感想文気分で
こんなお粗末な感想に…。(課題図書になってもおかしく無いです)
先生独自のパースペクティブで窓口は広く、
現代社会の様々な分野に及びジャンルを横断しているので読者対象は多様で、
散発する情報感度の高い意識高い系のイノベータータイプのインテリ以外でも、普通に新しモノ好きや
SF好き(サイコパスや攻殻機動隊など)、真理の門徒や学術系や人文系の好きな方、都会の雑踏が好きな人も
嫌いな人にも、道徳や倫理や福祉に普段興味が無い方も一言物申したい方にも所謂勝ち組の方にもおススメです。
また上京前の方に最新の東京見聞録としても良いと思います。都市はしたたかでもあります。
コロナ禍の現在ですのでテーマが関連していて示唆に富み、多くの方におススメです。
繊細なタッチで思索が進み過ぎていて何処までも遠く果てまで連れて行き、
さまざまな知見やインスピレーションを頂け、カルティベイトして頂くも、
損な役回りの3Kな田吾作(愚者R)にとっては畑違いでしたが、現代人の必読書といえます。
2020年度に相応しいエポックメイキングな実践知です。田舎ではまだ無縁かもしれません。
今後、スマートシティの台頭などビックイベントや単身世帯の増加が待ち構えていますし
人々の慣習や通念にどのような影響を与えるか気になるところであります。
またこのようなご時勢で他人と繋がるのも障壁が高く聳え立っていると実感しました。
時代の空気を反映していてメガシティのご作法とも呼べる一冊です。
さまざまな形で生活水準を上げ、カイゼンした結果の賜物、
高次元の都市化の症状と言うか代償だと思いました。何か通低で繋がっている感じもします。
また最後に現代の社会が真善美に向かっていると感じました。
個人の自由や快適さを求める余りに全体的に不自由になっていくあたりが興味深かったです。
常に光には影が張り付いて表裏一体ということをご教授して頂き、とても感慨深いです。
遅ればせながらモダンな書籍に予定不調和のレヴューで恐縮です。
旧インターネットのテキストサイト的なノリで書いていたら多少長文になってしまい申し訳ありません。
斬新な切り口で新しい一面を見せてくれていて、
予想を上回り今年のテーマにも合っていて読書界で外せない一冊。
現代社会という隙の無い世の中に波紋を投げかけていて、
時代に要請されて機が熟して出るべくして出た印象です。
着眼点もユニークで感度も高く昭和から平成の総括的なもので感涙ものです。
社会のバックヤードから表を覗いたような作品で誰もが持てる視座では無く
微視的サイズから巨視的サイズまで網羅しております。
自分にとっては閾値が高いですが思わず購入。
装丁から進んで読みたくなるような上質な一冊で期待感増。
意外にも中身は英語で書かれたような古典テイストで
優雅で感傷的な教養書。
純粋に興味深く楽しい良質な読書体験でした。
平易な言葉で構成されていますが読めば読むほどに誰しもが書ける書物では
ありませんし、玉石混交の流行り廃りがある活気のある出版界の中でも異色だとは思います。
またアッパーな社会学風味の人文書でもあり長期的な視野に耐えうる作品です。
抽象的で原理的なので全くタイプが違いますが、『コンビニ人間』や『モモ』
などの小説や映画『パラサイト』などを併用するとテーマが同時代的な気がして理解が深まるもの
と思います。表現が難しいですが個人的には段々と社会が清潔で道徳的になっていくような
イメージ(親アスペルガー化)を持ちました。「ザ・現代社会」といった趣があります。
巷のポップな文芸書と一線を画す出来栄えですので、この分野のパイオニアであり
オーソドックスになりそうです。一種の磁場を形成しているとも言えます。
仏文思想にも精通している先生の作品としては大変リーズナブルに感じました。
初心者も手に取り易いですが、ネックは関連書籍が入手困難でお高い所とカテゴリー化
が難しいところです。
万人に何かしら響くようになっていると思いますが、
都会か田舎暮らしかの地域差や世帯収入の上下や学歴の有無や職種の
違いで感じ方や納得感が変わりそうな一冊ではあります。
その中で間違い無くハマる層も全く無縁な層もあるかと思います。
(ほくそ笑む方もおられるかと)
前置きが長くなりましたが、
以下、関連した下世話で荒削りな周辺的な感想です。
おこがましいですが、メタでなく、なるべくベタで…。
(※記号ナンバーに特に意味はありません、ややメディア寄りで
本書で言及していない書籍や用語も含まれています)
#2.
グローバルなヘルスケア企業の台頭でTVCMを見ない日は
無く健康や清潔さの浸透を図らずも牽引していると思いました。
また保険と健康診断結果の関係やサプリブーム、ファッション
や美容の普及など枚挙にきりがありませんが範疇に入ると思います。
(『脱毛の歴史』も読んでみたい)
#4.
クリーンな公共性のイメージが定着して久しいですし、
あらゆる放送コードを始めとする社会通念や慣習のコードが
コンプライアンスやポリコレの名を借りて我々を締め付けてより正しい
洗練された振舞い、規制やルールを求めてくるのはおおいに実感しています。
(まるで平安時代の宮廷社会のようなコード規制、宮仕えはいつの時代も大変、
補正パッチだらけの世の中で今のバージョンは何?と問いたい限りであります。)
#5.
また一般人や業界の高学歴化やブルジョア化、SNSという箱庭の普及も秩序志向のブースターとして
特に都市部で起因していると感じました。各ビジネスツールが普及し世の中の透明化や見える化が
遂行中であらゆることに気を配らなくてはならなくなったし、社会がマクドナルド化することにより
メンタル管理を含めて高品質なサービスや規律を強いるようになったし、何時の間にやら効率と生産性
の矯正ベルトを求められるようになったと感じました。まさに現代のコルセット、鉄の檻です。
(エンタメ業界のラップを見渡すと吉幾三の『俺ら東京さ行ぐだ』(1984年)から
SKY-HIの『JAPRISON』(2018年)まで隔世の感があります。)
#8.
自由を謳歌して自己実現しているように見えるフリーターも結局、
不安定な非正規雇用であってリソースも少なく下手するとパシリ的に扱われることもあり
立場も弱く金銭的にも不自由な状況に甘んじざる負えなく結婚なども儘ならぬ境遇だと感じました。
(バイトテロなどすぐに制裁を加えられることになります。)
(かつサービス業は、不潔で不合理なシャドウワークを担う破目に陥りがちです。)
男性性が負の記号を帯びるにつけて知性化、クール化、フェミニン化、草食化も増加の一途です。
#9.
目的を見失った文字通り東のエデンな日本の『絶望の国の幸福な若者たち』は、個人主義な消費活動や
マイスタイルでエレガントな自分を体現することで自衛(自閉)していますがフリーライド気味で
再生産を諦念していると言えますし…。(ある意味、行儀が良く予定調和でお利口さまです。)
都市化の代償は大きいと感じた次第です。スマホ片手にウォークマンをした洗練されたギブアンドテイク
のクールなややコミュ障の個人主義者(アート志向)は都会特有で風土病的に量産化されていて島国の特殊な
環境だけはあります。(嗚呼、憂国。都市生活者は辛いよ。)
#10.
職業もプロ化してハードルは上がり、これらをこなせないと不適応者のレッテルを貼られて医療や福祉の
お世話にならないといけないことも腑に落ちて実感しました。ゆりかごから墓場まで
包摂されていると言わざる負えませんし、逸脱したら狂人、変人扱いで拗らせると大変なことになると
感じました。世間サマという包摂化する社会で強いルールや規範を求め、一方で感情も強要してきて排除的です。
(社会コードの逸脱で英国の『Mr. ビーン』を思い出します。)
#11.
何時の間にやら現代の正反対の価値観になってしまった牧歌的な山下清師匠の『裸の大将』や
ドリフに思いを馳せるばかりです。ひょっこりはんと出てきた地方の田吾作のドロップアウト組には
洗練指向は合いません。クイズブームの博知化と規律好みな駅伝ブームと相俟って『笑ってはいけない』的
なお笑いや格闘技も衰退して下火になって脇に追いやられ年数回のTVイベント化も符合しています。
(嗚呼、すべり台社会、希望の格差を感じます。意識低い系の皆に愛されるキャラはどこに行ったのやら。
「あるがまま」系の自己啓発書が売れるあたり需要は多々あるとは思いました。)
#12.
やはりホットなコンテンツや生放送よりクールなコンテンツ(なんせクールジャパン)が贔屓に
されるのはダサさよりは洗練指向や、共同主義よりかは個人主義、演歌よりクラブミュージックに
傾いている気配があるから?。何の因果か小津監督の『東京物語』が海外で1位を取る当りが示唆的です。
(同じく小津監督の『お早う』勇ちゃんの「アイラブユー」はユーモラスでホットだと思いますが…)
#15.
談合や闇営業でダーティーなイメージがあった政治や芸能界も
透明化を果たして説明責任やクリーンさを求められるようになりましたし。
良くも悪くも出る杭は打たれ易い世の中でこじんまりして大人物は出難いと思いました。
#17.
学歴フィルター社会の上位主導の序列、格付け大好きな都市部(一種の交通手形)では、
何でもフィルターを利用して篩にかけようとしてハードルを上げていると感じました。
特にお客様ありきの一流の上場企業で就職活動した際に大変感じました。
スペックも能力もハイクオリティーでなければならないし、道徳や清潔さを準拠しなければならない。
入社してからも大変で人より数字優先の世の中で上手に渡世しないといけません。
(現代の兵法、予言の書『サラリーマン・サバイバル』の世の通りにシフトチェンジ)
まだ文化資本だけ高くても貧弱で叩かれがちな世ではあると思います。
#以下ナンバー省略
生きづらく抑圧された窮屈な世の中に漏らした、ただのぼやきに過ぎず、
独断と偏見による脱線ばかりで長々と書き連ねたところで先生の劣化版にも劣るだけなのでこの辺で…。
(冗長的で大部分自粛的に省略)
フランス人文書ではなくジャンクな書物ばかり積読しているせいでライトな学生の感想文気分で
こんなお粗末な感想に…。(課題図書になってもおかしく無いです)
先生独自のパースペクティブで窓口は広く、
現代社会の様々な分野に及びジャンルを横断しているので読者対象は多様で、
散発する情報感度の高い意識高い系のイノベータータイプのインテリ以外でも、普通に新しモノ好きや
SF好き(サイコパスや攻殻機動隊など)、真理の門徒や学術系や人文系の好きな方、都会の雑踏が好きな人も
嫌いな人にも、道徳や倫理や福祉に普段興味が無い方も一言物申したい方にも所謂勝ち組の方にもおススメです。
また上京前の方に最新の東京見聞録としても良いと思います。都市はしたたかでもあります。
コロナ禍の現在ですのでテーマが関連していて示唆に富み、多くの方におススメです。
繊細なタッチで思索が進み過ぎていて何処までも遠く果てまで連れて行き、
さまざまな知見やインスピレーションを頂け、カルティベイトして頂くも、
損な役回りの3Kな田吾作(愚者R)にとっては畑違いでしたが、現代人の必読書といえます。
2020年度に相応しいエポックメイキングな実践知です。田舎ではまだ無縁かもしれません。
今後、スマートシティの台頭などビックイベントや単身世帯の増加が待ち構えていますし
人々の慣習や通念にどのような影響を与えるか気になるところであります。
またこのようなご時勢で他人と繋がるのも障壁が高く聳え立っていると実感しました。
時代の空気を反映していてメガシティのご作法とも呼べる一冊です。
さまざまな形で生活水準を上げ、カイゼンした結果の賜物、
高次元の都市化の症状と言うか代償だと思いました。何か通低で繋がっている感じもします。
また最後に現代の社会が真善美に向かっていると感じました。
個人の自由や快適さを求める余りに全体的に不自由になっていくあたりが興味深かったです。
常に光には影が張り付いて表裏一体ということをご教授して頂き、とても感慨深いです。
遅ればせながらモダンな書籍に予定不調和のレヴューで恐縮です。
旧インターネットのテキストサイト的なノリで書いていたら多少長文になってしまい申し訳ありません。
2021年1月7日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
健康のために健康に留意し、長生きを望み、本能のままに子供をもうけることもリスクとして躊躇される現代は、どこに行き着くのか、それはとてつもなく不自由でありのままから排除された生活ではないのか、という疑念をどうしても拭えない著者。しかし清潔で便利なシステムからはもはや下りられない。
著者は、数少ない成功したロスジェネであるからこそ、その迷いは深い。
私は新人類のややオタク的な地方在住の主婦。子供3人を育て上げ、今は乳幼児の孫4人の世話に忙しい。子供が育つのにそんなに多額のお金と労力は必要なく、子どもの配偶者達も高校時代に「銀魂」にハマったり、学校の壁に登って落ちて入院した経験のあるゆとり世代だったりするので、子育てのリスクなんか深く考えずに20代前半で子供をもうけたのだ。それでいて夫婦そろってコロナ下でも安定した雇用があったりする。
動物的な行為を許容する空間と時間が、動物としての人間を生かす。
それからネットに監視されてる自由が気味悪く心地悪いなら、郵便はいかが?私は大事な人に大事な要件を伝えるのは、必ず郵便。
人を愛し、子供を育てることで、人は強くなる。そのことは著者自身には十分にわかっている。問題はその価値観を他人は理解できるのか、理解するように説得してもよいのか。そこのところの断絶感に著者は絶望している。
しかし、生き様を見せていくしか、人に伝える方法はないのだ。伝えきれない人達はいずれ消え行くしかない。生命は有限なので、命を継ぐ意味が感じられないなら、いずれは消える。
著者は、数少ない成功したロスジェネであるからこそ、その迷いは深い。
私は新人類のややオタク的な地方在住の主婦。子供3人を育て上げ、今は乳幼児の孫4人の世話に忙しい。子供が育つのにそんなに多額のお金と労力は必要なく、子どもの配偶者達も高校時代に「銀魂」にハマったり、学校の壁に登って落ちて入院した経験のあるゆとり世代だったりするので、子育てのリスクなんか深く考えずに20代前半で子供をもうけたのだ。それでいて夫婦そろってコロナ下でも安定した雇用があったりする。
動物的な行為を許容する空間と時間が、動物としての人間を生かす。
それからネットに監視されてる自由が気味悪く心地悪いなら、郵便はいかが?私は大事な人に大事な要件を伝えるのは、必ず郵便。
人を愛し、子供を育てることで、人は強くなる。そのことは著者自身には十分にわかっている。問題はその価値観を他人は理解できるのか、理解するように説得してもよいのか。そこのところの断絶感に著者は絶望している。
しかし、生き様を見せていくしか、人に伝える方法はないのだ。伝えきれない人達はいずれ消え行くしかない。生命は有限なので、命を継ぐ意味が感じられないなら、いずれは消える。
2020年12月29日に日本でレビュー済み
今のこの社会の利便性を享受し、自身の生活においてある程度の選択肢が与えられていることに一定の満足をしている一方、他方ではこの社会で生きることの困難さを感じていました。
加えて家族を持ち、子どもを持ち、育て、さらにはいい親であり続けるといった要求をこなすことは将来を考えてもとてもできないと、数年前から私自身、ジワジワと感じ取っていました。
本書を読むことでその感覚が自分だけが感じていたわけではなかったんだなと理解でき、ある意味安心しました。
加えて家族を持ち、子どもを持ち、育て、さらにはいい親であり続けるといった要求をこなすことは将来を考えてもとてもできないと、数年前から私自身、ジワジワと感じ取っていました。
本書を読むことでその感覚が自分だけが感じていたわけではなかったんだなと理解でき、ある意味安心しました。