2009年に日本人として初めてワールドシリーズMVPに輝いた松井秀喜選手の苦闘の日々を語る著書です。
松井選手は日本の巨人時代から実は故障を抱えており、特に左膝の怪我は巨人時代に手術をしないまま
所謂「だましだまし続けていた」状態で来て、結局米国に来てから手術するしかないところまで来たということらしいです。
松井選手の長所と言えば、その長打力を生み出す肉体の頑強さにあると誰もが思う事でしょう。
事実、松井選手は若いときは怪我知らずで、ちょっとした怪我も休めばすぐに良くなるだろうくらいしか考えていなかったそうです。
それが入団2年目に背中を痛めたことを隠しながらプレーしていて余計に悪化させてしまった苦い経験から
「怪我をしたときは休むことも必要」と考えるようになった模様。
1998年には大リーグ移籍後に手術をすることになる左膝を痛め、このときは戦線離脱を回避するために手術をしないで周辺部位の筋肉を鍛えるという手段で先延ばしすることに。
大リーグ移籍後は名門・ヤンキースの一員となりましたが、1年目は環境の変化に戸惑いながら本塁打は16本。
長距離打者として期待された松井選手としては不本意な結果だったのではないかと思います。
ですが、環境に慣れた2年目には30本塁打を記録。日本人で唯一の30本塁打を超える記録者になりました。
ところが2006年に左手首を骨折し、長いリハビリ生活に入ります。
それまでは大きな怪我をしたことがなかった松井選手にとって「大きな試練」となりました。
さらに復帰はした後も今度は両膝の怪我に悩まされ、巨人時代からの古傷である左膝はついに手術することになりました。
名門・ヤンキースも長く世界一の座から遠ざかり、意気消沈の日々が続く。
その溜まった鬱憤が爆発したのが2009年だったかと思います。チームはワールドシリーズで勝利し、松井選手はMVPの栄誉に輝きました。
勿論、日本人としては初のことです。
松井選手ほどの才能に恵まれて、努力もしている方でも困難は襲ってきて壁にぶち当たるんですね。
それを「人間万事塞翁が馬」と喩えて、常に前向きな姿勢で立ち向かおうとしています。
結局、信念がないと何も成せないということだと思います。
信念とは人生という大海原を進むための動力とでも申しますか、逆に信念が何も持ち合わせていないとするのならば、
大海原を漂流しているに等しい。
どんな信念であろうとも、持たないよりは持ったほうがいいということですね。
何もない人より遥かに魅力的に映ります。
Kindle 端末は必要ありません。無料 Kindle アプリのいずれかをダウンロードすると、スマートフォン、タブレットPCで Kindle 本をお読みいただけます。
無料アプリを入手するには、Eメールアドレスを入力してください。
