1993年、ファミコン(以下FC)がスーパーファミコンへと世代交代を終えて、引退っぽい雰囲気が流れる時代に
任天堂から一本の2D格闘ゲーム『ジョイメカファイト』(以下『ジョイ』)は誕生しました。
"関節が存在しないロボット"なんていう斬新なデザインに単純明快で非常にわかりやすいストーリーと操作性
FCながら総勢36体のキャラが使用可能など、最後期のゲームながら、今なおその完成度とボリュームの豊富さに驚かされる傑作格闘ゲームです。
当然、そんな名作ゲームを持っていない事は無かったのですが、数年前から経年劣化の影響でまともに遊ぶ事が出来なくなってしまいました。
そして昨年なんとなく「久々にやってみたいなぁ」なんて感じになり、即新品を購入。
FCソフトより、配信データのダウンロードの方がセーブデータの消失の心配はないので、そっちを選ぶべきだったのですが、思い出補正が勝り
結局オリジナルを購入してしまいました。ですから、“興味を持った未プレイの方”はwiiや3ds等でダウンロードして遊ぶ事を推奨します。
各キャラの必殺技のコマンド等は、ゲーム中の教授システム『レンシュウモード』がありますので割愛します。代わりに対戦の勝敗ルールなぞを説明したいと思います。
ルールは簡単、互いのロボットを戦わせ、ライフ(ハート2個)を3本取った方が勝ちとなります、以上。
そんな訳で、取っ付きやすく、コマンド入力によっては必殺技の威力が上がったり、スピードが増したり、モーションに変化あり等
中々のやりこみ要素も兼ね備えてる良質ゲームです。是非、お手に取って遊んではいかがでしょうか?
※以下、私情全開の思い出を挟みつつ、ゲームについて語って行きます。
あれはそう、1990年代頃の夏休み真っ只中・・・私はまだ小学生で、田舎には姉兄揃って帰省が出来ていた時代でした。
当時の行事といえば、山奥の川で鮎捕り、海近くの川で手長エビ捕り、親戚達と戯れ、おばあちゃん家に持ち込んだ宿題をこなし、偉大なご先祖様の御墓参り等々・・・充実していて、多忙な日々を送っていました。
そんなサマーウォーズばりの夏休みを繰り返していたある年、兄か父かは忘れましたが、この『ジョイ』を突然買って帰り、たちまち兄弟間(兄の親友含)で大ブームとなったんです。
しかし、『ストーリーモード』の最高難易度『スペシャル』が我々にとって“地獄”と呼べる程に苦労させられ、特に『ワイ』と『ホウオウ』には何度も泣かされました。
結局夏休み前にはクリアする事は出来ず、田舎にFCと『ジョイ』、そして小型のテレビを持ち込んで続きをやる事に・・・
田舎の普段使わない一室で準備を整え、いざという所で兄が「その前に息抜きに勝負しないか?」と突如の提案。
私に『ギガント』を使わせ、自分は『ザコ』を使って勝負すると兄はルールを設け、私はよく分からずに了承。
最初は圧倒的性能差で私の連勝は続き、そんな状況に気を良くした=調子こいてしまった私は「『ザコ』で『ギガント』には勝てんよ(笑)」
なんて問題発言をしてしまい、彼の“執念”に火を灯してしまったんです。
かくして、ほんの息抜きのつもりの勝負(にしては過激なルールですけど)は、兄の“『ザコ』で『ギガント』に完全勝利”にシフトチェンジ。
本懐そっちのけでヒートアップしまくり、小学生VS大学生の熾烈な戦いは、飯すら食べる事(主に私)を許されず、限界ギリギリの就寝時間まで持ち込まれ
小学生の私が“兄より優位な立場”になる事なんて滅多に無かったもんですから常に真剣試合をし続ける事になっていきました。
もつれにもつれた死闘は3日間続き、遂に兄の“完全勝利”という決着となりました。が、あの時全てを終えた後の私に取り巻いた思いは、やっと解放された喜びよりも
兄の“勝者”の余裕な態度と雰囲気を纏っていた事にムカッとした事よりも、何をおいても「あんたとりあえず息抜きできたんか?」という本来の目的が成し遂げられたのかという事でした・・・
現在も兄の高き思想を汲むに至っていません。(十中八九気まぐれだと思いますが)が、あの時、あの場所に確実にあったものは
異様に重い敗北感と焦燥感、そして上記の思いだけが残る結果だった事は断言できます。
場所も時代も変わって、今の東京で「そんな事あったなぁ」なんて思いながら『ストーリーモード』を進めていると、ふと“復讐”という気持ちが何とな〜く湧き上がって来て
すっかり親バカになったあの兄に何時か“リベンジ”してやろうかと思っちゃいます。皆さん、親族同士で勝負する時は絶対に負けたからと言って相手を拘束してはいけません。
私みたいに“復讐”に捕らわれる悲しき十字架を背負って生きていく事になってしまいますよ。