何でも、その昔ヒュームとかいう人が、社会契約とかいうが一体いつ誰が契約したっこの本では、有権者と政治家の間の委任関係を軸に代議制が論じられていて、有権者(一般個人)と政治家の「明確な契約関係の構築が不可欠である。」(p.203)ということを主張しようとしているようですが、実際のところ、自分が希望する代理人(政治家)を自由に選べず、また委任の内容・範囲も自由に決められない一方で、代表のはずの政治家は自身の利権の追求以外に機能していない惨状なので、現状は「契約」と言うには程遠い気がします。
この本は、東浩紀氏の『一般意志2.0』に言及しているような、他の民主主義を論じた本と同様に、あくまで政策決定の方法としてしか見ていない本で、(イギリスの議会制度改革を導いたベンサムのように)利権・既得権益排除の視点はなく、また当然ながら具体的で実効性がある未来への方向性が指し示されているわけでもありませんが、代理人と一般個人の「委任」関係という捉え方には示唆するところも有ったので星2つにさせてもらいます。
いずれにしても代表者(または代理人)と一般個人の関係も、自由主義国家の存在理由のひとつのはずの「契約の自由」の要件を満たし、また委任の内実を備えたものになって欲しいところではあります。
因みに、族議員と利益団体との密約と、この本で言わんとする契約がどう違うのか少し考え直してみて思いましたが、それは契約の内容が公開されるかどうかだと思います。
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代議制民主主義 - 「民意」と「政治家」を問い直す (中公新書) 新書 – 2015/11/21
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有権者が選挙を通じて政治家を選び、政治家が政策決定を行う。
これが代議制民主主義の仕組みである。
議会の発展、大統領制と議院内閣制の確立、選挙権の拡大を経て定着したこのシステムは、
第二次世界大戦後に黄金期を迎えた。
しかし、経済成長の鈍化やグローバル化の影響を受け、今や世界各国で機能不全に陥っている。
代議制民主主義はもはや過去の政治制度なのか。
民意と政治家の緊張関係から、その本質を問い直す。
これが代議制民主主義の仕組みである。
議会の発展、大統領制と議院内閣制の確立、選挙権の拡大を経て定着したこのシステムは、
第二次世界大戦後に黄金期を迎えた。
しかし、経済成長の鈍化やグローバル化の影響を受け、今や世界各国で機能不全に陥っている。
代議制民主主義はもはや過去の政治制度なのか。
民意と政治家の緊張関係から、その本質を問い直す。
- 本の長さ267ページ
- 言語日本語
- 出版社中央公論新社
- 発売日2015/11/21
- ISBN-104121023471
- ISBN-13978-4121023476
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商品の説明
内容(「BOOK」データベースより)
有権者が選挙を通じて政治家を選び、政治家が政策決定を行う。これが代議制民主主義の仕組みである。議会の発展、大統領制と議院内閣制の確立、選挙権の拡大を経て定着したこのシステムは、第二次世界大戦後に黄金期を迎えた。しかし、経済成長の鈍化やグローバル化の影響を受け、今や世界各国で機能不全に陥っている。代議制民主主義はもはや過去の政治制度なのか。民意と政治家の緊張関係から、その本質を問い直す。
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
待鳥/聡史
1971年、福岡県生まれ。93年、京都大学法学部卒業。96年、京都大学大学院法学研究科博士後期課程退学。2003年、京都大学博士(法学)。大阪大学大学院法学研究科助教授などを経て、京都大学大学院法学研究科教授。著書に『首相政治の制度分析』(千倉書房、2012、サントリー学芸賞受賞)など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
1971年、福岡県生まれ。93年、京都大学法学部卒業。96年、京都大学大学院法学研究科博士後期課程退学。2003年、京都大学博士(法学)。大阪大学大学院法学研究科助教授などを経て、京都大学大学院法学研究科教授。著書に『首相政治の制度分析』(千倉書房、2012、サントリー学芸賞受賞)など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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登録情報
- 出版社 : 中央公論新社 (2015/11/21)
- 発売日 : 2015/11/21
- 言語 : 日本語
- 新書 : 267ページ
- ISBN-10 : 4121023471
- ISBN-13 : 978-4121023476
- Amazon 売れ筋ランキング: - 32,628位本 (の売れ筋ランキングを見る本)
- カスタマーレビュー:
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2019年1月15日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
代議制民主主義の歴史・課題・制度についてまとめられている。
「現在の日本の政治家と官僚の問題点」といった話題にありがちな、右派やリベラルといった政治的立ち位置に関係しそうな内容はなく、読者を選ばない。
・代議制民主主義のふたつの要素
・代議制民主主義を構成する有権者、政治家、官僚の関係
といった説明の後、
・執政制度、選挙制度のふたつが、民主主義の各要素の強弱を決め、三者の関係を変える
といった主張がされる。
・歴史、国、制度についてもっと広範囲に実例をあげてほしかった
・代議制民主主義を補完する(と自称する)仕組みについてもっと掘り下げてほしい
と感じたが、多岐にわたる内容を新書サイズでまとめたことを考えれば、これは求め過ぎか。
「現在の日本の政治家と官僚の問題点」といった話題にありがちな、右派やリベラルといった政治的立ち位置に関係しそうな内容はなく、読者を選ばない。
・代議制民主主義のふたつの要素
・代議制民主主義を構成する有権者、政治家、官僚の関係
といった説明の後、
・執政制度、選挙制度のふたつが、民主主義の各要素の強弱を決め、三者の関係を変える
といった主張がされる。
・歴史、国、制度についてもっと広範囲に実例をあげてほしかった
・代議制民主主義を補完する(と自称する)仕組みについてもっと掘り下げてほしい
と感じたが、多岐にわたる内容を新書サイズでまとめたことを考えれば、これは求め過ぎか。
2016年2月7日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
代議制民主主義の基本を徹底的に教えてくれる労作です。
代議制民主主義の正体を、自由主義的要素と民主主義的要素の
偶然の結合であると見做し、その観点から歴史的推移を実に丁
寧に追います。
様々な事象の世界同時性とでも言ったものが示され、理解が捗
ります。
冷戦終結が一つの分水嶺となり、世界的に代議制民主主義の制
度内部の見直しが盛んになります。
著者は、その様々な制度要素の組合せの変更により、代議制民主
主義の対応力は、今後も強靭であると見ています。
そして、それを上手く使いこなすには、自由主義的要素と民主
主義的要素のバランスが全てであるとしています。
著者も指摘しているように、近年の世界的傾向は、大統領制化
や、議会軽視による直接民主主義志向にあるようです。
この議会軽視は、代議制民主主義にとって、特に危険な兆候で
あると考えます。
選挙においては、死に票を少なくする為、比例性の高い選挙制
度とし、議会においては、選挙民や政党の拘束を外した自由で
活発な議論により、修正案が多発されるような代議制を渇望し
ます。
代議制民主主義の正体を、自由主義的要素と民主主義的要素の
偶然の結合であると見做し、その観点から歴史的推移を実に丁
寧に追います。
様々な事象の世界同時性とでも言ったものが示され、理解が捗
ります。
冷戦終結が一つの分水嶺となり、世界的に代議制民主主義の制
度内部の見直しが盛んになります。
著者は、その様々な制度要素の組合せの変更により、代議制民主
主義の対応力は、今後も強靭であると見ています。
そして、それを上手く使いこなすには、自由主義的要素と民主
主義的要素のバランスが全てであるとしています。
著者も指摘しているように、近年の世界的傾向は、大統領制化
や、議会軽視による直接民主主義志向にあるようです。
この議会軽視は、代議制民主主義にとって、特に危険な兆候で
あると考えます。
選挙においては、死に票を少なくする為、比例性の高い選挙制
度とし、議会においては、選挙民や政党の拘束を外した自由で
活発な議論により、修正案が多発されるような代議制を渇望し
ます。
2016年4月3日に日本でレビュー済み
最初に、本書に関連して、主要国における国会議員(下院)1人当たりの人口(単位は人)を見てみたい。まず、日本は475人の議員定数(以下同じ)に対して26万8000人、次に、英国は650人に対して9万8000人、イタリアは630人に対して9万6000人、ドイツは598人に対して13万5000人、最後に、米国は435人に対して72万2000人となっているようだ(2016/3/21付「北海道新聞」)。米国を除き、他の西欧先進国と比較し、日本は人口に対する議員数が突出して多いわけではない。にもかかわらず、我が国は、そうした国会議員を生み出している「代議制民主主義」というものに関する不信感などが根強いように思われ、それは国政選挙における投票率を見ても明らかであろう。特に昨今、上は大臣から下は陣笠までの自民党国会議員の行状、言動を見聞きするとき、「政治」というものへの否定感、嫌厭感が増幅するのは間違いないところではあるのだが…。
それはさておいて、まず当著の主題となっている「代議制民主主義」について、著者である待鳥聡史さん(京都大学大学院法学研究科教授)の解説を見てみよう。まず、本書の主題となっている「代議制民主主義」とは「民主主義の具体的な仕組みの一つ」(p.12)であり、この場合における「民主主義」とは、端的に言って「有権者の意思を反映した政策決定の方法」(同前)と措定される。そして、「代議制民主主義の下では、有権者が選挙を通じて政治家を選び、政治家が実際の政策決定」を行い、「政治家が決めた政策を実施するよう任されているのが官僚である」(同上)。この関係で大事な点は、《有権者→政治家→官僚》の「委任の連鎖」と、逆向きの「(説明)責任の連鎖」であろう。さらにもう一つ、近代民主主義の前提に「治者と被治者の同質性」がある。「この前提が、代議制民主主義の下での委任と責任の連鎖関係を正当化している」(p.13)と言ってよいだろう。
これらの前提などを踏まえた上で、待鳥さんは「代議制民主主義を自由主義的要素と民主主義的要素の組み合わせ」と捉える立場を取る。私たちは通常、「自由主義」というものと「民主主義」というものをコインの裏表として見ている。だが、本書を貫く論理は、それらの淵源の違いから導き出されている。例えば、「代議制民主主義」における「自由主義」とは、第4代アメリカ合衆国大統領であったJ.マディソンの多元的政治観に基づく権力分立の考え方(マディソン的自由主義)が起源となっているのだが、その意図は「共和主義」に代わる「多数者の専制」の抑止にあったことが背景にあったのである。他方、「民主主義」は、その内実はともかく、「議会がなくとも存在していた」のであり、議会と民主主義が常に等号で結ばれていたわけではなかった。従って、「自由主義と民主主義は、理想とする政策決定のあり方が大きく異なる」(p.19)ということも認識しておきたい。
こうした「代議制民主主義」における「自由主義的要素と民主主義的要素の組み合わせ」によって、「基幹的政治制度」としての「執政制度(大統領制・議院内閣制・半大統領制など)」と「選挙制度(多数代表制・比例代表制など)」の組み立てや色合いも、当然違ってくる。そこには「代議制民主主義においては元来、エリート間の競争や相互抑制を重視する自由主義的要素と、有権者の意思(民意)が政策に反映されることを重視する民主主義的要素の間に緊張関係が存在する」(p.123)からである。この「緊張関係」の影響や結果などについては、本書を熟読吟味願いたいと思う。ただ一点述べておきたいのは、待鳥さんが最後に結んでいるように「代議制民主主義の弱点を語ることはたやすい。だが、人類の巨大知的プロジェクトである代議制民主主義が持つしなやかさとしたたかさを知った上で、それを使いこなせることこそが、現代を生きる私たちに不可欠な政治リテラシーなのである」(p.256)ということだ。
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最初に、本書に関連して、主要国における国会議員(下院)1人当たりの人口(単位は人)を見てみたい。まず、日本は475人の議員定数(以下同じ)に対して26万8000人、次に、英国は650人に対して9万8000人、イタリアは630人に対して9万6000人、ドイツは598人に対して13万5000人、最後に、米国は435人に対して72万2000人となっているようだ(2016/3/21付「北海道新聞」)。米国を除き、他の西欧先進国と比較し、日本は人口に対する議員数が突出して多いわけではない。にもかかわらず、我が国は、そうした国会議員を生み出している「代議制民主主義」というものに関する不信感などが根強いように思われ、それは国政選挙における投票率を見ても明らかであろう。特に昨今、上は大臣から下は陣笠までの自民党国会議員の行状、言動を見聞きするとき、「政治」というものへの否定感、嫌厭感が増幅するのは間違いないところではあるのだが…。
それはさておいて、まず当著の主題となっている「代議制民主主義」について、著者である待鳥聡史さん(京都大学大学院法学研究科教授)の解説を見てみよう。まず、本書の主題となっている「代議制民主主義」とは「民主主義の具体的な仕組みの一つ」(p.12)であり、この場合における「民主主義」とは、端的に言って「有権者の意思を反映した政策決定の方法」(同前)と措定される。そして、「代議制民主主義の下では、有権者が選挙を通じて政治家を選び、政治家が実際の政策決定」を行い、「政治家が決めた政策を実施するよう任されているのが官僚である」(同上)。この関係で大事な点は、《有権者→政治家→官僚》の「委任の連鎖」と、逆向きの「(説明)責任の連鎖」であろう。さらにもう一つ、近代民主主義の前提に「治者と被治者の同質性」がある。「この前提が、代議制民主主義の下での委任と責任の連鎖関係を正当化している」(p.13)と言ってよいだろう。
これらの前提などを踏まえた上で、待鳥さんは「代議制民主主義を自由主義的要素と民主主義的要素の組み合わせ」と捉える立場を取る。私たちは通常、「自由主義」というものと「民主主義」というものをコインの裏表として見ている。だが、本書を貫く論理は、それらの淵源の違いから導き出されている。例えば、「代議制民主主義」における「自由主義」とは、第4代アメリカ合衆国大統領であったJ.マディソンの多元的政治観に基づく権力分立の考え方(マディソン的自由主義)が起源となっているのだが、その意図は「共和主義」に代わる「多数者の専制」の抑止にあったことが背景にあったのである。他方、「民主主義」は、その内実はともかく、「議会がなくとも存在していた」のであり、議会と民主主義が常に等号で結ばれていたわけではなかった。従って、「自由主義と民主主義は、理想とする政策決定のあり方が大きく異なる」(p.19)ということも認識しておきたい。
こうした「代議制民主主義」における「自由主義的要素と民主主義的要素の組み合わせ」によって、「基幹的政治制度」としての「執政制度(大統領制・議院内閣制・半大統領制など)」と「選挙制度(多数代表制・比例代表制など)」の組み立てや色合いも、当然違ってくる。そこには「代議制民主主義においては元来、エリート間の競争や相互抑制を重視する自由主義的要素と、有権者の意思(民意)が政策に反映されることを重視する民主主義的要素の間に緊張関係が存在する」(p.123)からである。この「緊張関係」の影響や結果などについては、本書を熟読吟味願いたいと思う。ただ一点述べておきたいのは、待鳥さんが最後に結んでいるように「代議制民主主義の弱点を語ることはたやすい。だが、人類の巨大知的プロジェクトである代議制民主主義が持つしなやかさとしたたかさを知った上で、それを使いこなせることこそが、現代を生きる私たちに不可欠な政治リテラシーなのである」(p.256)ということだ。
2018年1月17日に日本でレビュー済み
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民主主義という比較政治学、委任と代理という政治過程論、選挙と執政に注目する新制度論、中央地方関係に注目する現代行政学をバランスよく活用した「代議制度」論。もちろん実際の「血の通った」民主制は、生々しく泥臭い営み。しかしそういった日常から離れて、高いところから眺めたとき、システムの異常があるのか分かるというもの。本書の意義はそこにあると思います。つまら、短期的なプロフェッショナルを求める、瞬間湯沸かし器型民主主義、に対応するのは、大変だと言うことです。
2016年1月9日に日本でレビュー済み
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代議制民主主義の構造やその変革、歴史を学ぶには最適な一冊です。
昨今の議会における問題を考えるにあたり、特に熟読を薦めたいのは代議制民主主義における民主主義的要素と自由主義的要素に関する記述です。代議制民主主義の「民意を反映しない余地を残すこと」自体が長所になり得ることこそ、代議制民主主義が選択される最も大きな理由の一つだという事実は、政治学に関して専門外である私には極めて新鮮なものでした。完全な民意の反映、すなわち著者が論ずるところの、「民主主義的要素」の絶対化と、「自由主義的要素」の完全消滅という理想が声高に叫ばれる社会で生活を営む中、完全な民意の反映という理想と、「民意を反映しない余地を残している」代議制民主主義における意思決定の現実との距離を批判的に見る機会を与えてもらったことは、これから私が政治制度というものを考える上での貴重な財産になりそうです。
昨今の議会における問題を考えるにあたり、特に熟読を薦めたいのは代議制民主主義における民主主義的要素と自由主義的要素に関する記述です。代議制民主主義の「民意を反映しない余地を残すこと」自体が長所になり得ることこそ、代議制民主主義が選択される最も大きな理由の一つだという事実は、政治学に関して専門外である私には極めて新鮮なものでした。完全な民意の反映、すなわち著者が論ずるところの、「民主主義的要素」の絶対化と、「自由主義的要素」の完全消滅という理想が声高に叫ばれる社会で生活を営む中、完全な民意の反映という理想と、「民意を反映しない余地を残している」代議制民主主義における意思決定の現実との距離を批判的に見る機会を与えてもらったことは、これから私が政治制度というものを考える上での貴重な財産になりそうです。





