この本に、もっと早く出会っていれば、精神科に通い続ける生活をする、人間不信で被害妄想に囚われて苦しむ羽目にならずに済んだかもしれないと思いました。
「他人を攻撃せずにはいられない人」というのは、困ったことに、「自分は間違っていない、悪いのはあなたのほうです」という認識をしている上に、「自分は、ひょっとしたら、迷惑をかけたりしてはいないだろうか。」なんて疑問にも思わない(或いは意識的に考えないようにしているか)無自覚なところがあり、そういった行動をとる原因をたどっていくと、根本のところが自信がない。
自分が「弱い」ことを認められないから、虚勢をはる。
人の欠点ばかり、よくこれだけ見つけられるよね、というくらい、彼らは人の短所を見つけることにある種の天才的なものがあるんですね。
そこで、人前で罵詈雑言をあびせて、「自分のほうが上、あなたは下」という上下関係を作り上げることに情熱を燃やし、そのためなら手段を択ばないので、本当に迷惑この上ない。
そういった原理で生きているために、人からの指摘や助言として言われたことを、存在否定や人格否定と認識し、徹底的な攻撃に出て「自己防衛」のために相手を徹底的につぶさないと安心できないため、相手がどうなろうと関係ないんです。
そういう人だから当然、「聞く耳」を持たないばかりか、驚くほど残酷です。
友人や学生時代の担任なり、会社の上司や同僚、後輩、取引先、ご近所、もう、どこにでもいる人間なので、かかわりあわないことは基本無理なんですが、こういう人たちから「自分をつぶされないために」、相手に自覚を求めるのではなく、また下手に、彼らがどうしてこういう行動や言動をするのかと理解しようなんてことはかえってマイナスで、自分自身が「いい人」であろうとすることをやめるのが一番いい。
それができなかったばかりに、「なんでここまで私が悪いといわれるんだろうか」と悩み、自分のほうに問題があるのも確かだからと、相手の身勝手な攻撃を認めてしまうような対応をとってしまい、自分の欠点を克服するよう努力するとか、気を付けようと心をくだいてきたりしたために、いいようにやられてしまったのが、読んでわかりました。
他人を攻撃する人にでくわした場合、自分が努力したところで、相手はますます自分は間違っていなかったと勢いづき、努力してきたほうはまったく無意味で終わる程度では済まないダメージを負います。
かかわらないほうがいいのが、一番いいけれど、そんなわけにはいかない人のほうが多いでしょう。
とくに会社に勤めているならば、避けることは難しくなります。
「聞く耳を持たない」彼らには、同じように「相手の要求に簡単にのせられないようにする」、「彼らの言い分をあえて聞き流す」、「はい、はい。」といちいち返事をしないで、ただ黙って譲らない態度でいる、とにかく彼らに困ったなと思って下手に対処しようと思わないで放置するのが、どうも最善策のようです。
切れるなら縁を切ってしまうのがもっとも良いんですが。
そして彼らに対して、同情は一切しない、というくらい冷たい人間になる勇気を持つ。
会社で、こういう同僚や上司にやられてリタイアし、PTSDになるわ、人間不信になるわ、精神科に通い続けないとどうにもならないところまでいって、そんな代償を払って得た教訓が、「無自覚、無慈悲な身勝手ちゃん」には「冷酷無比」でいい。
この本を読んで、つくづく、そう思いました。
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