◎日本人にもっとも愛される僧侶の悩み多き生涯と教えをわかりやすく、深く紹介するビジュアル親鸞入門書の決定版!
【目次】
◎「親鸞の言葉」
気鋭の宗教学者、釈徹宗氏による選択&解説の5選。
◎「親鸞の生涯」
東本願寺所蔵重文「親鸞聖人伝絵」を中心に、波乱の人生を絵巻をめくるように紹介。
◎「親鸞の思想」
気鋭の宗教学者、釈徹宗氏がQ&A形式でわかりやすく説く。
◎「親鸞への旅 マップ」
出生と臨終の地・京都、配流の地・新潟、布教の地・茨城他関東一円を辿る。親鸞が訪れたであろうゆかりの地、由緒寺院103件を網羅したマップつき。
◎梅原猛氏特別寄稿「親鸞をめぐる謎」
通説を覆す、大胆にして核心に迫る親鸞論。
【本文より】
----善と悪の文字する知らない、という人こそ真実の心を持っている人です。善悪を知っているなどという人は、かえって大嘘の姿をあらわしているのです。(「親鸞の言葉」より)
----親鸞の場合、突出しているのは、自分自身の悪の自覚です。(釈徹宗氏「親鸞の思想」より)
----親鸞のいう「悪」は、人間が抱える逃れ難い本性を指します。(釈徹宗氏「親鸞の思想」より)
----私自身は親鸞のことを「どん底のときに、光をはなつ宗教者」ではないかと考えています。(釈徹宗氏「親鸞の思想」より)
----親鸞における悪の自覚は常識を超えている。その悪の自覚は何が原因なのであろうか。(梅原猛氏「親鸞をめぐる謎」より)
----悪人正機説よりさらに重要な思想が『教行信証』をはじめとする親鸞の著書で語られているのではなかろうか。(梅原猛氏「親鸞をめぐる謎」より)
「どのような修行も到底やり通せない身なのですから、地獄こそが、私の落ちゆくところと決まっているのです」。僧として修行の日々を送りながら、なお断つことのできない煩悩の自覚。若き日の親鸞(1173‐1262)が苦悩の末に出会ったのは、「一心に念仏をとなえるだけで、阿弥陀仏の本願の力(他力)によって救われる」という師・法然の教えだった。越後への流罪という苦難を乗り越え、その人生を他力本願の信仰と実践についやした求道者にして浄士真宗の祖・親鸞の生涯を豊富なビジュアルとともに辿り、その思想のエッセンスを気鋭の宗教学者・釈徹宗がわかりやすく解説。知の巨人・梅原猛による白熱の論考、親鸞ゆかりの地をめぐる紀行&ガイドマップも収録した充実の入門書。
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
梅原/猛
哲学者。国際日本文化研究センター顧問。京都市立芸術大学名誉教授。1925年宮城県生れ。京都大学文学部哲学科卒業。縄文時代から近代までを視野におさめ、文学・歴史・宗教等を包括して日本文化の深層を解明する幾多の論考は「梅原日本学」と呼ばれる。1999年、文化勲章受章。著書に『隠された十字架―法隆寺論』(毎日出版文化賞)、『水底の歌―柿本人麿論』(大佛次郎賞)など多数
釈/徹宗
僧侶。宗教学者。浄土真宗本願寺派・如来寺住職。相愛大学人文学部教授。特定非営利活動法人リライフ代表。1961年大阪府生れ。龍谷大学大学院文学研究科真宗学専攻博士課程単位取得。大阪府立大学大学院人間文化学研究科比較文化専攻博士課程修了(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)