最晩年と死の様態に特化しているとはいえ要は一種の人名事典なので、取り上げられている人物をよく知らないまま1ページ目から順に読んでいっても退屈するに決まっていますが、気になる人物の項目をちょいちょいと拾い読みしていけばやはりそれなりに面白いものです。自然は芸術を模倣すると言ったのはワイルドですが、見巧者がこんなふうに切り取るだけでたくまずとも文学を現出させることはできるのですね。しかも人の死にまつわるエピソードをこれだけ続けて見せつけられると、次第になにか粛然とさせられる思いがしてきます。ときとして満腔の憤怒を、皮肉を、侮蔑を、諧謔を込めながら、簡潔ゆえに抑制が効いて見える筆致もいいですね。通説中心で引用も少なくない点は、考えてみればウィキペディアのスタイルに似ていなくもありません。
第III巻の最後に五十音順の人名索引があって便利なので、やはり全巻まとめて買うのがよいでしょう。
それにしてもこの人はつくづく世間と人間が好きな人だと思いますね。劇団ひとりも言ってます。「否定を3回続けると肯定になるんですよ。(相手に、私のこと好き? と言わせておいて)
『好きじゃない、好きじゃないよ。…好きじゃない』」
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