「人生が輝く!家事のしないことリスト」
個人宅の片づけサポートを仕事としている者です。
仕事柄、これまで片づけや整理収納関係の本を100冊以上目を通してきました。
日本の最高峰の片づけのプロである、石阪京子先生の新作。
待望の家事時短についてです。
石阪先生は、処女作である『奇跡の3日片づけ』から一貫して、「主婦の家事の負担をラクにすること」をテーマにしてこられました。それはご自身の実経験とともに、片づけレッスンや講座、ブログやfacebookなどで、主婦の現実につねに寄り添い続けてこられたからであると推察します。
いわば、片づけがPCやスマホといったハードなら、時短家事はソフトウェアやアプリに相当します。表裏一体の関係といえるでしょう。
ハードである片づけについての著作が充実されたからこその、満を持しての新作と言えるかと思います。
この本には、「キッチン」「掃除」「洗濯」「日用品」「習慣」で、やらないことがずらりとリストアップされています。それぞれのページに、「なぜやらなくてもいいのか」、「やらないことのメリット」「代替案」などについて、詳細に提案されています。
これまで石阪先生のメソッドを実践されている方にとっては、「水切りカゴ、三角コーナー、洗い桶を捨てる」「洗濯物はたたまない」など、馴染みぶかいものも多いでしょう。
その反面、アプリやサービスなど、最新のものも常に試してらっしゃる探究心に、頭が下がります。
家事時短についての本は、本間朝子さんや、勝間和代さんなどの先行書籍が人気を博していますが、お掃除ロボットやドラム型洗濯機、食洗機などの最新家電の導入が、どの本でも共通して書かれています。大幅な家事時短で重要なポイントでもあるのですが、「経済的・家庭内の理由で買うことができない人はどうすればいいのか?」について言及されていない本がほとんどです。
たいして、この本には、代替案もちゃんと書かれています。我が家には、子どもがおらず、私が在宅の仕事であるため、お掃除ロボット、食洗機、ドラム型洗濯機がすべてありませんが、先生のメソッドに基づいた結果、家事はかなり軽減されています。体調が悪い日以外と出かけた時以外は、掃除・洗濯・自炊と、ほぼ毎日できています。
また、家事動線を重視するあまり、かえってモノが増えたり、モノを出しっぱなしにせざるを得なくなって、見た目の美しさをそこなう提案をする本などもありました。
せっかくならば、「家事の時短」「見た目の美しさ」「家族も参加できる」という点をすべて満たしたいですよね。その希望を叶えてくれる本でもあります。
さすが、現場で主婦に寄り添い続けている石阪先生の著作である、と今作も大変感激しながら読ませていただき、私自身もまた、勉強させていただきました。
この本が、石阪先生の著作ではじめて、という方には、ストイックに感じられるかもしれません。
この本に書かれている「やらないことリスト」は、すべて実行しなければいけないものではありません。前述した家電の導入や、家族との兼ね合いで実行できないものもあるでしょう。(片づけが苦手な方は、真面目でいい方が本当に多いですから!)
日本の最高峰の片づけのプロが、「やらなくなればなるほど、積み重ねでどんどんラクになるんよ!」と提案してくれているのだと、まずは気楽に考えていただくのがいいかと思います。
できることから試していただき、効果を実感されたら、『奇跡の3日片づけ』など、先生の他の著作も参考に、家全部の片づけをなさることをオススメします。
この本をオススメしたい方は、家事時短に取り組んでいるけれども、うまくいっていないと感じる方。片づけしたけど、イマイチ家事時短への実感がない方。さら時短家事に磨きをかけたい方におススメです。
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