神道と日本社会の関係を分析されているところが面白かったです。外国の人に「神道って何?」と尋ねられたときに、とっさにどう説明すればよいかわからず「アニミズムの一種。でもほぼ形骸化している。」と適当に答えてしまった残念な経験があるのですが、この本を読んだおかげでこれからはもう少しまともに説明できる気がします。筆者によると、万物に神性を見出す神道の精神は、一人一人が他人や物を尊重する日本社会の道徳観念に通ずるものがあるということです。「日本人は規則を守る」「日本の街にはゴミひとつ落ちていない」という使い古されたステレオタイプも、人様に迷惑をかけたくない、周りの環境(物)を穢したくないという精神の表れだと説明できるようです。特に「日本は国そのものが神社」と言う表現は新鮮です。外国に住んでいて、たまに日本に帰ってきたときに感じる周囲の人々(家族ではなく他人)からの絶妙な配慮、心地よさの正体はそれだったのか、と妙に納得しました。もちろんそれには程遠い現実があることもわかっていますが、本当にそんな社会が実現すればよいのになぁと思います。
面白半分でごく一部の日本人の珍奇な行動だけを取り上げてそれこそが日本であるかのように報道する外国メディアが多い中、こんな風に日本人以上に深い考察をして日本の良さを気づかせてくれる人もいるんだと思うと、本当に感謝の気持ちしかありません。
Kindle 端末は必要ありません。無料 Kindle アプリのいずれかをダウンロードすると、スマートフォン、タブレットPCで Kindle 本をお読みいただけます。
無料アプリを入手するには、Eメールアドレスを入力してください。

1分以内にKindleで 人を楽にしてくれる国・日本~韓国人による日韓比較論~ (扶桑社BOOKS新書) をお読みいただけます。
Kindle をお持ちでない場合、こちらから購入いただけます。 Kindle 無料アプリのダウンロードはこちら。
Kindle をお持ちでない場合、こちらから購入いただけます。 Kindle 無料アプリのダウンロードはこちら。