光学特性については詳しい方が書いているため、比較商品の差と、使い勝手についてフォーカスして書きます。目的はミュージアムスコープです。
アルテスモノキュラーHR6×21との比較
もともとはアルテスモノキュラーの購入を検討していました。しかし実際に店頭で試してみて、あまりにも使い勝手が悪かったため断念しました。見え方はとても良かったのですが、何が悪かったかというと、フォーカスリングが最短合焦距離~∞までで3回転あり、これが恐ろしく手間なのです。混雑する美術館や博物館の中で、テンポよく焦点合わせできるかを考え、できないとの結論に至りました。
比べてこの商品。
使い勝手:フォーカスリングは最短合焦距離~∞まで1回転で、しかも軽いです。これは、非常に重要視しました。慣れれば、四角いところを握って丸いところを親指と人差し指で廻し、片手でテンポよく操作できると思います。
見え方:焦点深度も広く、気持ち僅かに暗いですが必要十分で見やすく、光学性能に不満はないです。
デザイン:商品写真ではかな~りダサそうなデザインに見えますが、実物はさにあらず、結構格好いです。なぜあの写真を掲載するのか理解に苦しみます。
つくり:モノとしてのつくりは、非常に丁寧に製造されています。たとえて言えば、カメラの高給レンズの縮小版、と言った所でしょうか。カメラで使われているようなゴムで表面が覆われており、高級感がありながら滑りにくいです。メカニックの引っかかりも一切なく、動きはスムーズです。とても精密に製造されている事が伺えます。
付属品:これはどうでもいいと言えばどうでもいいのですが、ストラップがちょっと長すぎますので、人によっては買い替えが必要かもしれません。文具屋で買えます。巾着は良くないという人もいますが、メガネ拭きのような素材でできており好感持てました。不安なら厚手のメガネ拭きを中に入れればよいです。
現時点ではベストバイというのが結論です。
ペンタックス PAPILIOII6.5×21との比較
現役で博物館で使っている双眼鏡です。結論から言えば、私の用途ではこの双眼鏡が最も良いです。光学系としての完成度は単眼鏡の方がよいのでしょうが、見え方は必要十分、倍率も高く、十分に明るいです。片手で操作することはできませんが、指一本で迅速にフォーカスを合わせる事ができ、両目で見ているので立体感も感じられます。製造の作りは値段相応で酷いものではないのですが、私は悪い個体にあたったらしく、フォーカスが特定のところでひかっかります。指一本の操作ですが、美術品の干渉をしているときにフォーカスが引っかかると急激に現実に引き戻されてしまい残念な気持ちになります。
パピリオは重くはないのですが、大きさがそれなりにあるため、カバンを持っていくときはパピリオ、もっていかない時はM518を持っていくようにしています。
このように書くと、「なんだGT-M518は要らないじゃん!」となるかもしれませんが、さにあらず。私は基本的にカバンを持ち歩かないので、ケツポケットに入る光学系が必要なのです。このような大型の単眼鏡がケツポケットに入るのか?と思われるでしょうが、、、入ります。コンパクトで実用的、なおかつ高品質な光学系、これは良いものです。ただし、カバンを持っていくときには双眼鏡を使います。要は使い分けで、両方必要です。
双眼鏡は小さなようでいて意外と体積があるので、女性のデザイン重視のハンドバッグなどには入らないかもしれません(小さな弁当箱くらいあります)。事前に店頭で確認するか、紙の箱を作るなどして事前に確認すると良いでしょう。
開発者の方へのお願い:
高くても良いので、ミュージアム用の近距離双眼鏡を作って欲しいです。現状、パピリオ2しか選択肢がない状況です。しかし、美術品をまじまじと見てまわる訳ですから、パピリオのようなオモチャ(失礼!)ではなく、ニコンのモナークあたりのレベルの像で見たいわけです。しかし、現在、その選択肢はない…。
高齢化により美術館巡りなどのニーズは今後増えて来るかと思いますので、高くてもしっかりしたものを作って頂ければ、飛ぶように売れるとは言いませんが息の長い商品になるのではないでしょうか。一度、クラウドファンディングででも募ってみては如何でしょう?
私は実売5~6万くらいなら全世界的に売れると思います。
ブランド | 五藤テレスコープ |
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付属品 | 巾着袋 ストラップ 取扱説明書 |
カラー | 黒 |
電池付属 | いいえ |
梱包サイズ | 17.6 x 9.4 x 6.9 cm; 233.99 g |