「本編に寄り過ぎ」という批判もあるけれど、それで評価を落とすのは厳しいと感じます。
登場人物はオリキャラを除けばほぼ同じで、それぞれの性質ががらりと変化するというのも無理があるからです。
実際、前世の記憶を引き継いだカタリナでさえ侍女から「変わらない」と評価されるくらいでした。
善悪は裏表の関係にあるだけで、その人自身はどちらにも転びうるということではないかと思います。
そんな中でこの物語の評価は、少女時代に積み重ねたヘイトの壁をいかに乗り越えるかに焦点があります。
本編では学園入学時には完全ハーレム状態でしたが、本作ではまだまだ手探りが続いているような様子です。
高慢に育ったからこそ生まれた新しい友人関係は、本編をトレースするだけではない工夫の一つです。
「ご都合主義」と言われる場面もあるかもしれませんが、逆に引き延ばすと中だるみしかねません。
程よい緊張感、本編を台無しにしない人物像、無理のない新キャラの投入、etc...
それらがうまく交わっていてとても面白い作品に仕上がっています。
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