欧州出身で米国を中心に活躍する、訳者曰く本物の「戦略家」
による中国分析です。
2015年10月に訳者が実施したインタビューを、文章として構
成したものとのことです。
同じ話が繰り返される箇所が複数ありますが、聞き書きとなれ
ば、然もありなんです。
この「戦略家」の立場は、イラク戦争前の会議でネオコンと思
われる相手に、イラクの民主化の不可能性を説く、自称「文化
主義者」です。
この「戦略文化」という視点に基づく、申請のリアリストであ
る著者から見た、中国及び世界情勢には、非常に新鮮なものが
ありました。
中国の対外戦略の歴史的な変化を、中国1.0から中国3.0までに
段階分けし、それぞれを分析して行きます。
そこで繰り返し強調されるのは、中国が如何に不安定であり、
外の世界を見ず、戦略が下手な国であるのか、ということに
なります。
また、プーチンや韓国に対する分析の鋭さや、同盟の束を重視
する戦略観には、実に感心させられました。
最終の第6章は、訳者による「ルトワック戦略論のキーワード」
となっていて、ルトワック氏が使ったキーワードが再整理され
ますので、理解が捗りました。
会議における「文化主義者」発言の米国における重さが、初め
て理解出来ました。
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購入オプションとあわせ買い
著者エドワード・ルトワックは、軍事戦略、地政学、外交政策の研究における世界的な権威。現在は、アメリカ国務省、国防総省を始め、数多くのアメリカ政府・軍事機関で顧問を務めています。主著『戦略――戦争と平和の論理』は名著として世界的に知られ、邦訳書も1970年代から数多く出されてきました。 しかし、日本でその名をいっそう高め、専門家だけでなく広く一般に知られるようになったのは、何と言っても、2013年刊行の話題作『自滅する中国――なぜ世界帝国になれないのか』(奥山真司監訳、芙蓉書房出版)によってでした。この本は、定価本体2,300円+税ですが、7刷まで版を重ねています。 2000年代後半、平和共存路線から強硬路線に転換した中国は、その強硬姿勢ゆえに、かえって対中包囲網の形成を促し、自滅の道を進む。この本は、急速に台頭する中国の戦略的愚かさをこう喝破しています。 ルトワックは、鄧小平時代(「平和的台頭」の時代)の中国を「中国1.0」、その後の胡錦濤時代を「中国2.0」と名付けています。つまり、2012年に書かれた『自滅する中国』がカバーしているのは、「中国2.0」までです。 ルトワックによれば、2013年以降の習近平体制とともに「中国3.0」が始まりました。『自滅する中国』では、「中国の強硬路線に対し、日米を中心とした対中包囲網がつくられ、結局、中国は自滅する」と指摘していましたが、「中国3.0」は、ベトナム、フィリピン、韓国などに対し、宥和政策を積極的に展開し、対中包囲網そのものに手を突っ込み、包囲網の分断を図ってきました。 ところが、中国は「中国3.0」に留まることもできず、いまや「中国4.0」になりつつある、とルトワックは見ています。 「中国4.0」とは、習近平政権と軍が対立を深め、内部に不安定要因を抱える、現在、そして今後の中国を指しています。 習近平は、軍の削減を進めていますが、軍の暴走はいつ起きてもおかしくない状況です。戦争を引き起こしてでも軍がおのれの存在感を示す可能性あり、例えば、先日の対日戦勝記念パレードの際には、兵士の銃から実弾を抜かれていたようです。これは、軍がいつ裏切ってもおかしくないと習近平政権が恐れている証しだとルトワックは言います。 内部にこうした不安定要因を抱えた中国は、今後どうなるのか? そしてアメリカや日本や周辺国は、暴発する中国という問題にどう向き合うべきなのか? みずからも気鋭の戦略論の研究者で、著者と深い信頼関係で結ばれた奥山真司氏が、聞き手兼訳者を務め、ルトワックの見解を存分に聞き出した、日本オリジナルの最新の中国情勢論です。
- 本の長さ208ページ
- 言語日本語
- 出版社文藝春秋
- 発売日2016/3/18
- 寸法11.1 x 1 x 17.4 cm
- ISBN-104166610635
- ISBN-13978-4166610631
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商品の説明
出版社からのコメント
中国の対外政策をテーマにした本書は、机上の空論とは違った迫力があります。イギリス軍に従軍し、イスラエル軍、アメリカ軍の軍属アドバイザーとして数多くの“現場"を経験している、いわば“本物"の戦略家による分析だからです。主張はかなり明快です。複雑な現実から本質を見抜き、簡潔に提示してくれます。本書を読めば誰でも中国の状況が手に取るように理解できます。それだけに「中国軍による尖閣占拠は充分あり得ることで日本の関係部局は具体策を事前に用意すべし」という進言には重みがあります。
内容(「BOOK」データベースより)
二〇〇〇年以降、「平和的台頭」(中国1・0)路線を採ってきた中国は、二〇〇九年頃、「対外強硬」(中国2・0)にシフトし、二〇一四年秋以降、「選択的攻撃」(中国3・0)に転換した。来たる「中国4・0」は?危険な隣国の真実を世界最強の戦略家が明らかにする。
著者について
エドワード・ルトワック(Edward N.Luttwak)
ワシントンにある大手シンクタンク、戦略国際問題研究所(CSIS)の上級アドバイザー。戦略家、歴史家、経済学者、国防アドバイザー。1942年、ルーマニアのトランシルヴァニア地方のアラド生まれ。イタリアやイギリス(英軍)で教育を受け、ロンドン大学(LSE)で経済学で学位を取った後、アメリカのジョンズ・ホプキンス大学で1975年に博士号を取得。同年国防省長官府に任用される。専門は軍事史、軍事戦略研究、安全保障論。国防省の官僚や軍のアドバイザー、ホワイトハウスの国家安全保障会議のメンバーも歴任。米国だけでなく、日本を含む世界各国の政府や高級士官学校でレクチャーやブリーフィングを行う。著書に『戦略――戦争と平和のロジック』(未邦訳)『自滅する中国――なぜ世界帝国になれないのか』『クーデター入門――その攻防の技術』『ペンタゴン――知られざる巨大機構の実体』『アメリカンドリームの終焉――世界経済戦争の新戦略』『ターボ資本主義――市場経済の光と闇』など。
奥山真司(おくやま・まさし)訳者
1972年生まれ。カナダ、ブリティッシュ・コロンビア大学卒業。英国レディング大学大学院博士課程修了。戦略学博士(Ph.D)。国際地政学研究所上席研究員。著書に『地政学』、訳書にルトワック著『自滅する中国――なぜ世界帝国になれないのか』など。
ワシントンにある大手シンクタンク、戦略国際問題研究所(CSIS)の上級アドバイザー。戦略家、歴史家、経済学者、国防アドバイザー。1942年、ルーマニアのトランシルヴァニア地方のアラド生まれ。イタリアやイギリス(英軍)で教育を受け、ロンドン大学(LSE)で経済学で学位を取った後、アメリカのジョンズ・ホプキンス大学で1975年に博士号を取得。同年国防省長官府に任用される。専門は軍事史、軍事戦略研究、安全保障論。国防省の官僚や軍のアドバイザー、ホワイトハウスの国家安全保障会議のメンバーも歴任。米国だけでなく、日本を含む世界各国の政府や高級士官学校でレクチャーやブリーフィングを行う。著書に『戦略――戦争と平和のロジック』(未邦訳)『自滅する中国――なぜ世界帝国になれないのか』『クーデター入門――その攻防の技術』『ペンタゴン――知られざる巨大機構の実体』『アメリカンドリームの終焉――世界経済戦争の新戦略』『ターボ資本主義――市場経済の光と闇』など。
奥山真司(おくやま・まさし)訳者
1972年生まれ。カナダ、ブリティッシュ・コロンビア大学卒業。英国レディング大学大学院博士課程修了。戦略学博士(Ph.D)。国際地政学研究所上席研究員。著書に『地政学』、訳書にルトワック著『自滅する中国――なぜ世界帝国になれないのか』など。
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
ルトワック,エドワード
ワシントンにある大手シンクタンク、戦略国際問題研究所(CSIS)の上級顧問。戦略家、歴史家、経済学者、国防アドバイザー。1942年、ルーマニアのトランシルヴァニア地方のアラド生まれ。イタリアやイギリス(英軍)で教育を受け、ロンドン大学(LSE)で経済学で学位を取った後、アメリカのジョンズ・ホプキンス大学で1975年に博士号を取得。同年国防省長官府に任用される。専門は軍事史、軍事戦略研究、安全保障論。国防省の官僚や軍のアドバイザー、ホワイトハウスの国家安全保障会議のメンバーも歴任
奥山/真司
1972年生まれ。カナダ、ブリティッシュ・コロンビア大学卒業。英国レディング大学大学院博士課程修了。戦略学博士(Ph.D)。国際地政学研究所上席研究員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
ワシントンにある大手シンクタンク、戦略国際問題研究所(CSIS)の上級顧問。戦略家、歴史家、経済学者、国防アドバイザー。1942年、ルーマニアのトランシルヴァニア地方のアラド生まれ。イタリアやイギリス(英軍)で教育を受け、ロンドン大学(LSE)で経済学で学位を取った後、アメリカのジョンズ・ホプキンス大学で1975年に博士号を取得。同年国防省長官府に任用される。専門は軍事史、軍事戦略研究、安全保障論。国防省の官僚や軍のアドバイザー、ホワイトハウスの国家安全保障会議のメンバーも歴任
奥山/真司
1972年生まれ。カナダ、ブリティッシュ・コロンビア大学卒業。英国レディング大学大学院博士課程修了。戦略学博士(Ph.D)。国際地政学研究所上席研究員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
登録情報
- 出版社 : 文藝春秋 (2016/3/18)
- 発売日 : 2016/3/18
- 言語 : 日本語
- 新書 : 208ページ
- ISBN-10 : 4166610635
- ISBN-13 : 978-4166610631
- 寸法 : 11.1 x 1 x 17.4 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 333,882位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 140位中国のエリアスタディ
- - 709位文春新書
- - 3,721位政治入門
- カスタマーレビュー:
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2016年4月5日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
【概要】
(分野)国際政治、国家戦略論
(頁数)序文&目次16頁 + 本文186頁 + 後書&索引5頁
(出版日)2016/3/18
本書は、1970年代から、米国を始めとする世界各国で安全保障面のアドバイザーをしてきた著者エドワード・ルトワック氏に対するインタビューをまとめたものです。
また、実は本書が述べる「中国4.0」が何かというのは、文脈上そこまで重要ではありません。本書では、「大国は小国に勝てない」という筆者が主張する戦略論において、今までの中国が多くの「勘違い」をしていることが、いかに中国の立場を弱体化させているかという点が、重要な観点となっています。
【内容】
本書が重要視するのは、著者が長年の研究の末に見出した「大国は小国に勝てない」というロジックです。そのため、自身の成長と力を過信し、周辺各国を圧迫する形で「軍事大国化」して来た中国が、もし、日本を含めた周辺各国に戦争を仕掛ければ、中国を脅威に感じている全ての国家から反撃を受け、最終的に敗北すると著者は考えています。
この文脈から筆者は、「中国4.0」とは、今までの「対外強硬路線」を改め、再び「平和的台頭」を目指すことに他ならないが、それをしようとすると、南シナ海における「九段線」を含む近年主張しだした係争問題の全てからの撤退を意味するため、現状の中国には決して受け入れることが出来ないジレンマとなると述べています。
また、筆者は、中国が今まで経てきた外交戦略を、「平和的台頭」→「対外強硬」→「選択的攻撃」と変遷して来た過程を、国や民族独自の「戦略文化」という視点から解説しています。
そこでは、中国は非常に「内向き」な「戦略文化」を持っているため、国内へ共産党の正当性を熱心に広報し、自身もその思想に取りつかれる一方で、諸外国に対しては、オバマ大統領との首脳会談で冷たくあしらわれた様に、理解を得る努力が全く足りていない事実を指摘しています。そのため、筆者は、高成長を遂げながらも、自国の存在感を有効利用できない点をして「中国は、戦略以外はうまい」と評しています。
【感想】
本書における、「大国は小国に勝てない」というロジックは、著者の前著「 エドワード・ルトワックの戦略論 」や「 自滅する中国 」に詳細に記述されており、本書が格別新しいことを述べているようには思いませんでした。それでも、こうした知見をダイジェストで読める点は有用だと思いました。
(分野)国際政治、国家戦略論
(頁数)序文&目次16頁 + 本文186頁 + 後書&索引5頁
(出版日)2016/3/18
本書は、1970年代から、米国を始めとする世界各国で安全保障面のアドバイザーをしてきた著者エドワード・ルトワック氏に対するインタビューをまとめたものです。
また、実は本書が述べる「中国4.0」が何かというのは、文脈上そこまで重要ではありません。本書では、「大国は小国に勝てない」という筆者が主張する戦略論において、今までの中国が多くの「勘違い」をしていることが、いかに中国の立場を弱体化させているかという点が、重要な観点となっています。
【内容】
本書が重要視するのは、著者が長年の研究の末に見出した「大国は小国に勝てない」というロジックです。そのため、自身の成長と力を過信し、周辺各国を圧迫する形で「軍事大国化」して来た中国が、もし、日本を含めた周辺各国に戦争を仕掛ければ、中国を脅威に感じている全ての国家から反撃を受け、最終的に敗北すると著者は考えています。
この文脈から筆者は、「中国4.0」とは、今までの「対外強硬路線」を改め、再び「平和的台頭」を目指すことに他ならないが、それをしようとすると、南シナ海における「九段線」を含む近年主張しだした係争問題の全てからの撤退を意味するため、現状の中国には決して受け入れることが出来ないジレンマとなると述べています。
また、筆者は、中国が今まで経てきた外交戦略を、「平和的台頭」→「対外強硬」→「選択的攻撃」と変遷して来た過程を、国や民族独自の「戦略文化」という視点から解説しています。
そこでは、中国は非常に「内向き」な「戦略文化」を持っているため、国内へ共産党の正当性を熱心に広報し、自身もその思想に取りつかれる一方で、諸外国に対しては、オバマ大統領との首脳会談で冷たくあしらわれた様に、理解を得る努力が全く足りていない事実を指摘しています。そのため、筆者は、高成長を遂げながらも、自国の存在感を有効利用できない点をして「中国は、戦略以外はうまい」と評しています。
【感想】
本書における、「大国は小国に勝てない」というロジックは、著者の前著「 エドワード・ルトワックの戦略論 」や「 自滅する中国 」に詳細に記述されており、本書が格別新しいことを述べているようには思いませんでした。それでも、こうした知見をダイジェストで読める点は有用だと思いました。
2019年2月10日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
日本で刊行される中国関係の書物、特に政治や経済に関するものは親中派か嫌中派かの色合いが出ていて、判断に迷ってしまうものが間々見られる。
本書の著者は中国の専門家ではなく、戦略の専門家であり、徹底したリアリストである。親中でも嫌中でもなく過去と現実に即した分析であり予測である。これこそリアリストの本領という内容であり、日本の論壇に不足している素養であろう。
著者の分析の鋭さと鮮やかさには驚き、学ぶべきところが多いが、全てについて触れるとレビューというより要約になってしまうし、下手な要約を読むくらいなら直接本書を読む方が遥かに有益である。特に気になった論考について触れることにしたい。
まず、本書の分析の軸となるのが中国1.0(平和的台頭)、中国2.0(対外強硬路線)、中国3.0(選択的攻撃)、そして来るべき中国4.0という対外政策の変遷、そして国家のあり方を規定する「変数」と「パラメータ」の考え方である。
第二次世界大戦後の中国の対外政策の変遷と今後の方向性を中国という国家の特質や日本・アメリカ・ソ連(ロシア)といった諸外国との関係やそれぞれの国が犯した失策とも絡めた明快な分析となっている。「大国は小国に勝てない」というロジックから大国となった中国にはこれまでにはない方針の変更が求められていくのであろうが、本書にあるように最適な戦略こそ実行不可能という状況にあるのであろう。日本としては隣の大国中国の動向に今後も翻弄されていくのは不可避の未来だろうと感じた。
日本人の多くは程度の差こそあれ、親中か嫌中かであり、中立という人は少ないであろう。親中派も嫌中派にとっても本書の戦略的分析は非常に得るものが多いのではないだろうか。中国に興味のある方にはぜひ読んでもらいたい書である。
本書の著者は中国の専門家ではなく、戦略の専門家であり、徹底したリアリストである。親中でも嫌中でもなく過去と現実に即した分析であり予測である。これこそリアリストの本領という内容であり、日本の論壇に不足している素養であろう。
著者の分析の鋭さと鮮やかさには驚き、学ぶべきところが多いが、全てについて触れるとレビューというより要約になってしまうし、下手な要約を読むくらいなら直接本書を読む方が遥かに有益である。特に気になった論考について触れることにしたい。
まず、本書の分析の軸となるのが中国1.0(平和的台頭)、中国2.0(対外強硬路線)、中国3.0(選択的攻撃)、そして来るべき中国4.0という対外政策の変遷、そして国家のあり方を規定する「変数」と「パラメータ」の考え方である。
第二次世界大戦後の中国の対外政策の変遷と今後の方向性を中国という国家の特質や日本・アメリカ・ソ連(ロシア)といった諸外国との関係やそれぞれの国が犯した失策とも絡めた明快な分析となっている。「大国は小国に勝てない」というロジックから大国となった中国にはこれまでにはない方針の変更が求められていくのであろうが、本書にあるように最適な戦略こそ実行不可能という状況にあるのであろう。日本としては隣の大国中国の動向に今後も翻弄されていくのは不可避の未来だろうと感じた。
日本人の多くは程度の差こそあれ、親中か嫌中かであり、中立という人は少ないであろう。親中派も嫌中派にとっても本書の戦略的分析は非常に得るものが多いのではないだろうか。中国に興味のある方にはぜひ読んでもらいたい書である。
2016年5月6日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
複雑きわまりないと普通は思う中国の動向がスッキリと整理されて頭に入ってくるのは、中国専門家ではなく戦略専門家の書いた本ゆえのことだろう。この本では中国は徹底して記号化されている。まず、「大国」。そして「制御困難」。これが中国だ。そして中国の安定しない外交政策――1.0(平和政策)、2.0(対外強硬路線)、3.0(選択的攻撃)――の背景にあるものをいくつかのキーワードで説明している。
最も重要なキーワードが「大国は小国に勝てない」という逆説的論理(パラドキシカルロジック)である。日露戦争でロシアが負け、ベトナム戦争でアメリカが北ベトナムに勝てず、中国が対外強硬路線を変更せざるを得なかったのも同じロジックで説明できる。すなわち、大国が小国と戦おうとすると、その大国を警戒する他の大国がこぞって小国を支援するので、結局勝てないというわけだ。
もうひとつの興味深いキーワードは「海洋パワーとシーパワー」。これは言われてみれば当然なのだが見落としがちな点だ。シーパワーとは艦船の数や性能など数値化しやすい狭義の海軍力のことで、海洋パワーとは友好国、同盟国のネットワーク、他国の港湾施設の利用権といった、海軍の作戦遂行のためのインフラを含めたより総合力を指す。軍艦を何隻も建造する経済力があっても、このネットワークを構築するだけの外交力その他がなければ意味がない。日露戦争においてロシアのバルチック艦隊は、当時世界の主要航路や港湾をイギリスが支配していたため、対馬沖まで航行してくる間に疲弊しきっていた。結果、負けるはずのない戦いを落とす。現代のビジネス文脈でいうとデファクトスタンダードやプラットフォームを制した者が勝つ、とかそういった感じだろうか。
本書はこうした戦略のキーワードを横軸に、国の基本的性質ともいえる「パラメータ」を縦軸に、中国の近年の軍事外交政策を分析し、今後を見通簾内容となっている。たとえば、中国のパラメータは「共産主義による一党独裁国家」だがそれが内向きの戦略文化をかたちづくっており、彼らの対外政策はことごとく国民にアピールするためのセレモニーになってしまっている、というのがルトワックの見方だ。日本でも有数の中国研究家の人がごく最近も「中国の対日政策はすべて国内事情によって決まっている。習近平政権が安定してくれば威嚇はなくなるだろう」と言っていたのとも重なる。
結論としては、こうした内向きな戦略文化と、巨大な人口、そして「アフリカの独裁国家と同じような政治的不安定性」を抱えている中国の対外政策が今後、ルトワックが考える最適な「戦略」になることは不可能とはいわないまでも非常に困難であるということだ。中国は南シナ海の領有権の主張の取り下げることと空母の建造をやめることはおそらくできないというのが理由である。この二つが実現できれば小国とも大国とも関係性を改善できるが、そんなことをおそらくは考えるだけで習近平には命とりになってしまう。中国共産党内の権力闘争の激しさは峯村健治著『十三億分の一の男』に詳しい。習近平は200人余りの党中央委員のトップに立つというサバイバルゲームを勝ち抜いた人物だが、このゲームは永遠に終わらない。
そういうわけで中国の指導者は誰であっても内政問題にエネルギーの大部分を割かざるをえないのだ。そしてその内政問題は予測不可能である。一方、戦略的逆説により、大国中国は日本も含むその他のアジア諸国と戦うことはできないのだから、日本がは「ひたすら『反応する』ことに主眼を置く」封じ込め政策に徹するべし、というのが著者の見解である。そして、日本政府にはアメリカの識者の一部が言うような“イニシアチブ”などゆめゆめ発揮せず、かといってアメリカに依存するでもなく、外交と行政において「標準作業手順」的なものを用意して、粛々と「慎重で忍耐強い反応」をすることを提言している。
きわめて現実的で有効な考え方だと思う。一見消極的に思えるかもしれないが、これは日本の外交防衛政策の一部変更や、かなり大がかりで省庁横断的な政策統合とオペレーションの統合が求められる内容だ。この提言内容もさることながら、そこに至るまでのロジックが非常に参考になった。
占領されたり侵攻されたりした国が、多くの犠牲を出しながらも全力で抵抗した場合よりも、ほとんど戦わずして国をあけわたしたときのほうが「恨み」が残りやすいという「記憶のパラドックス」の話や、フィードバック・システムを持たない習近平に対して、持っているプーチンは「国民から選ばれたリーダー」を演じるために最大限の努力をしており、国民もまたそれを認めているという話も面白かった。規模でいえば英仏にも勝るとも劣らぬ軍事力をもっているイタリアがなぜ国際安全保障のキープレイヤーでないのかという謎も「パラメータ」という一言ですんなり説明できる。
ルトワック氏は世界の紛争輸出地帯であるバルカンの出身だ。かの地では小国が大国を何世紀にもわたって振り回し続けてきた。逆説的戦略論というシンプルにして強力な概念ツールは彼の出自とも大いに関係があるのだろう。日本でも戦国時代の武将たちはこうした概念を直観的に理解していたような気がする。
最も重要なキーワードが「大国は小国に勝てない」という逆説的論理(パラドキシカルロジック)である。日露戦争でロシアが負け、ベトナム戦争でアメリカが北ベトナムに勝てず、中国が対外強硬路線を変更せざるを得なかったのも同じロジックで説明できる。すなわち、大国が小国と戦おうとすると、その大国を警戒する他の大国がこぞって小国を支援するので、結局勝てないというわけだ。
もうひとつの興味深いキーワードは「海洋パワーとシーパワー」。これは言われてみれば当然なのだが見落としがちな点だ。シーパワーとは艦船の数や性能など数値化しやすい狭義の海軍力のことで、海洋パワーとは友好国、同盟国のネットワーク、他国の港湾施設の利用権といった、海軍の作戦遂行のためのインフラを含めたより総合力を指す。軍艦を何隻も建造する経済力があっても、このネットワークを構築するだけの外交力その他がなければ意味がない。日露戦争においてロシアのバルチック艦隊は、当時世界の主要航路や港湾をイギリスが支配していたため、対馬沖まで航行してくる間に疲弊しきっていた。結果、負けるはずのない戦いを落とす。現代のビジネス文脈でいうとデファクトスタンダードやプラットフォームを制した者が勝つ、とかそういった感じだろうか。
本書はこうした戦略のキーワードを横軸に、国の基本的性質ともいえる「パラメータ」を縦軸に、中国の近年の軍事外交政策を分析し、今後を見通簾内容となっている。たとえば、中国のパラメータは「共産主義による一党独裁国家」だがそれが内向きの戦略文化をかたちづくっており、彼らの対外政策はことごとく国民にアピールするためのセレモニーになってしまっている、というのがルトワックの見方だ。日本でも有数の中国研究家の人がごく最近も「中国の対日政策はすべて国内事情によって決まっている。習近平政権が安定してくれば威嚇はなくなるだろう」と言っていたのとも重なる。
結論としては、こうした内向きな戦略文化と、巨大な人口、そして「アフリカの独裁国家と同じような政治的不安定性」を抱えている中国の対外政策が今後、ルトワックが考える最適な「戦略」になることは不可能とはいわないまでも非常に困難であるということだ。中国は南シナ海の領有権の主張の取り下げることと空母の建造をやめることはおそらくできないというのが理由である。この二つが実現できれば小国とも大国とも関係性を改善できるが、そんなことをおそらくは考えるだけで習近平には命とりになってしまう。中国共産党内の権力闘争の激しさは峯村健治著『十三億分の一の男』に詳しい。習近平は200人余りの党中央委員のトップに立つというサバイバルゲームを勝ち抜いた人物だが、このゲームは永遠に終わらない。
そういうわけで中国の指導者は誰であっても内政問題にエネルギーの大部分を割かざるをえないのだ。そしてその内政問題は予測不可能である。一方、戦略的逆説により、大国中国は日本も含むその他のアジア諸国と戦うことはできないのだから、日本がは「ひたすら『反応する』ことに主眼を置く」封じ込め政策に徹するべし、というのが著者の見解である。そして、日本政府にはアメリカの識者の一部が言うような“イニシアチブ”などゆめゆめ発揮せず、かといってアメリカに依存するでもなく、外交と行政において「標準作業手順」的なものを用意して、粛々と「慎重で忍耐強い反応」をすることを提言している。
きわめて現実的で有効な考え方だと思う。一見消極的に思えるかもしれないが、これは日本の外交防衛政策の一部変更や、かなり大がかりで省庁横断的な政策統合とオペレーションの統合が求められる内容だ。この提言内容もさることながら、そこに至るまでのロジックが非常に参考になった。
占領されたり侵攻されたりした国が、多くの犠牲を出しながらも全力で抵抗した場合よりも、ほとんど戦わずして国をあけわたしたときのほうが「恨み」が残りやすいという「記憶のパラドックス」の話や、フィードバック・システムを持たない習近平に対して、持っているプーチンは「国民から選ばれたリーダー」を演じるために最大限の努力をしており、国民もまたそれを認めているという話も面白かった。規模でいえば英仏にも勝るとも劣らぬ軍事力をもっているイタリアがなぜ国際安全保障のキープレイヤーでないのかという謎も「パラメータ」という一言ですんなり説明できる。
ルトワック氏は世界の紛争輸出地帯であるバルカンの出身だ。かの地では小国が大国を何世紀にもわたって振り回し続けてきた。逆説的戦略論というシンプルにして強力な概念ツールは彼の出自とも大いに関係があるのだろう。日本でも戦国時代の武将たちはこうした概念を直観的に理解していたような気がする。
2019年1月23日に日本でレビュー済み
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訳者がエドワード・ルトワックにインタビューし要約して書いた本。全く不可解な言動が目に付く不安定な政治体制の中国に対する今後の日本の戦略がどうあるべきか、また国防は些細なことも米国頼みの現状ではとても対処しきれないことなどの現状が良く理解できた。日頃国内で聞くことのない情報は貴重だ。







