著者の阿南友亮氏は東北大学大学院法学研究科教授です。
父が外交官だったため幼い頃の数年間を中国で育ったそうです。
中国軍は国家の軍ではなくて、党のための軍隊です。
本書は、中国通の学者による中国共産党の解体新書ともいえる書だと感じました。
中国はなぜ軍拡を続けるのか (新潮選書) (日本語) 単行本(ソフトカバー) – 2017/8/25
阿南 友亮
(著)
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本の長さ348ページ
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言語日本語
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出版社新潮社
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発売日2017/8/25
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ISBN-104106038153
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ISBN-13978-4106038150
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商品の説明
内容(「BOOK」データベースより)
日本がいかに誠実な対応を取ろうとも、どれだけ経済的相互依存を深めようとも、中国共産党はこの先も軍拡を続けるし、いつか武力衝突に発展する可能性がある。それはなぜか―?人民解放軍の分析を長年にわたり続けてきた気鋭の中国研究者が、一党独裁体制における政軍関係のパラドックスを構造的に解き明かし、対中政策の転換を迫る決定的論考。
著者について
阿南友亮(あなみ・ゆうすけ)
1972年、東京都生まれ。東北大学大学院法学研究科教授。慶應義塾大学法学部卒業、同大学院法学研究科博士課程単位取得退学。博士(法学)。大学院在籍中に北京大学国際関係学院に留学。東京成徳大学講師、東北大学准教授を経て、2014年より現職。2014年〜2015年ハーバード・イェンチン研究所客員研究員。2017年、東北大学公共政策大学院院長に就任。単著に『中国革命と軍隊―近代広東における党・軍・社会の関係』、共著に『シリーズ日本の安全保障5 チャイナ・リスク』など多数。
1972年、東京都生まれ。東北大学大学院法学研究科教授。慶應義塾大学法学部卒業、同大学院法学研究科博士課程単位取得退学。博士(法学)。大学院在籍中に北京大学国際関係学院に留学。東京成徳大学講師、東北大学准教授を経て、2014年より現職。2014年〜2015年ハーバード・イェンチン研究所客員研究員。2017年、東北大学公共政策大学院院長に就任。単著に『中国革命と軍隊―近代広東における党・軍・社会の関係』、共著に『シリーズ日本の安全保障5 チャイナ・リスク』など多数。
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
阿南/友亮
1972年、東京都生まれ。東北大学大学院法学研究科教授。慶應義塾大学法学部卒業、同大学院法学研究科博士課程単位取得退学。博士(法学)。大学院在籍中に北京大学国際関係学院に留学。東京成徳大学講師、東北大学准教授を経て、2014年より現職。2014年~2015年ハーバード・イェンチン研究所客員研究員。2017年、東北大学公共政策大学院院長に就任(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
1972年、東京都生まれ。東北大学大学院法学研究科教授。慶應義塾大学法学部卒業、同大学院法学研究科博士課程単位取得退学。博士(法学)。大学院在籍中に北京大学国際関係学院に留学。東京成徳大学講師、東北大学准教授を経て、2014年より現職。2014年~2015年ハーバード・イェンチン研究所客員研究員。2017年、東北大学公共政策大学院院長に就任(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
登録情報
- 出版社 : 新潮社 (2017/8/25)
- 発売日 : 2017/8/25
- 言語 : 日本語
- 単行本(ソフトカバー) : 348ページ
- ISBN-10 : 4106038153
- ISBN-13 : 978-4106038150
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- カスタマーレビュー:
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2019年3月2日に日本でレビュー済み
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人民解放軍の戦争能力強化ではなく、中国の統治システムと軍の密接なつながりの歴史と今を教えてくれる。
この視点は、本当に斬新でしかも本質的だと思う。著者は中国の各地を子供の頃から巡って人物。
日本にいる中国ウオッチャーより、レベルが格段に上。今まで歴史書を読んで分からなかった事実がわかる
例えば国家主席にならなかった鄧小平が、なぜ今だに権威があるのか?明確に分かった。
防衛大学長の五百旗頭先生が激賞し、サントリー財団の賞を受けている本なので、世間の評価は確立している
つまらない中国崩壊本や、中国賞賛本を読む時間があれば、これを読むべきでしょう。
この視点は、本当に斬新でしかも本質的だと思う。著者は中国の各地を子供の頃から巡って人物。
日本にいる中国ウオッチャーより、レベルが格段に上。今まで歴史書を読んで分からなかった事実がわかる
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防衛大学長の五百旗頭先生が激賞し、サントリー財団の賞を受けている本なので、世間の評価は確立している
つまらない中国崩壊本や、中国賞賛本を読む時間があれば、これを読むべきでしょう。
2019年12月17日に日本でレビュー済み
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〇現代の中国を深く理解するのに欠かせない本。目から鱗が落ちた。中国はなぜ軍拡を続けるのか? 一言で言えば共産党が独裁を続けるために軍が必要だからだ。
〇第一に、そもそも建国期に地方の行政を実質的に軍が担ったように、共産党はなりたちから言っても解放軍と一体である。党の中央軍事委員会主席が事実上の最高権力者だ。
〇第二に、共産党に反抗しようとする人民を抑え込むのに強い軍や軍警察を必要としている(1989天安門事件を想起せよ)。中国経済発展の果実は共産党とその関係者の懐に収めている。このような共産党に挑戦し、議会民主制を求める市民に対しては容赦なく武力弾圧を加えてきた。民主化に理解を示した胡耀邦と趙紫陽は失脚した。今も年間何万件もの暴動を実力で抑え込んでいる。今後市民の不満が高まった場合に共産党を守るために強力な暴力装置を必要とする。
〇第三に、外国に強く出る必要があるのでそのためにも強力な軍を必要としている。市民の民主化圧力を抑え込むため、愛国主義教育に走った(階級ではなく、民族に重点を置いた)。その結果、共産党が外国と協調的な政策を取ると、愛国世論の批判を浴びることになる。したがって外交政策は強硬路線しかとり得ない。その裏打ちとして軍事力を必要とする。対外的には実際以上に軍備が拡張しているように見せている可能性がある。例えば、中国海軍、空軍の装備の実力は、そう大したものではないと思われる。
〇第四に、軍拡によって共産党・軍の関係者が経済的に潤うのでやめられない。軍備増強は、軍・共産党が管理する国有企業に巨額の仕事を発注することになる。これで軍・共産党関係者が潤っている。
〇そうだとすれば、日本としては覚悟が必要だろう。共産党独裁が続く限り、日中の平和な関係はあり得ない。日本が恫喝に屈すれば共産党政権はますます強く出る。中国国内の状況(抑圧された民主化要求)を知ったとき、それに目をつぶってよいものだろうか。将来的に中国に自由で平等で豊かな社内が実現することを願いながら、当面の共産党独裁政権とは折り合いをつけながらやって行くという姿勢が必要だろう。
〇第一に、そもそも建国期に地方の行政を実質的に軍が担ったように、共産党はなりたちから言っても解放軍と一体である。党の中央軍事委員会主席が事実上の最高権力者だ。
〇第二に、共産党に反抗しようとする人民を抑え込むのに強い軍や軍警察を必要としている(1989天安門事件を想起せよ)。中国経済発展の果実は共産党とその関係者の懐に収めている。このような共産党に挑戦し、議会民主制を求める市民に対しては容赦なく武力弾圧を加えてきた。民主化に理解を示した胡耀邦と趙紫陽は失脚した。今も年間何万件もの暴動を実力で抑え込んでいる。今後市民の不満が高まった場合に共産党を守るために強力な暴力装置を必要とする。
〇第三に、外国に強く出る必要があるのでそのためにも強力な軍を必要としている。市民の民主化圧力を抑え込むため、愛国主義教育に走った(階級ではなく、民族に重点を置いた)。その結果、共産党が外国と協調的な政策を取ると、愛国世論の批判を浴びることになる。したがって外交政策は強硬路線しかとり得ない。その裏打ちとして軍事力を必要とする。対外的には実際以上に軍備が拡張しているように見せている可能性がある。例えば、中国海軍、空軍の装備の実力は、そう大したものではないと思われる。
〇第四に、軍拡によって共産党・軍の関係者が経済的に潤うのでやめられない。軍備増強は、軍・共産党が管理する国有企業に巨額の仕事を発注することになる。これで軍・共産党関係者が潤っている。
〇そうだとすれば、日本としては覚悟が必要だろう。共産党独裁が続く限り、日中の平和な関係はあり得ない。日本が恫喝に屈すれば共産党政権はますます強く出る。中国国内の状況(抑圧された民主化要求)を知ったとき、それに目をつぶってよいものだろうか。将来的に中国に自由で平等で豊かな社内が実現することを願いながら、当面の共産党独裁政権とは折り合いをつけながらやって行くという姿勢が必要だろう。
2019年1月3日に日本でレビュー済み
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日本企業の収益に配慮して、中国の民主化勢力への配慮を欠いたのが、日本の中国への天安門事件に対する間違った対応。結局は目先の利益を優先させて中共に妥協して西側陣営の制裁を無効化させてしまった日本政府は、そのコストを高く支払わされる事になった。
何事も経済的価値を基準に判断して行動する日本の悪しき習性が浮かび上がってくる。
愚かな国だ。
何事も経済的価値を基準に判断して行動する日本の悪しき習性が浮かび上がってくる。
愚かな国だ。
2020年1月26日に日本でレビュー済み
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中国の軍拡について論じた本は山ほどあるが、大半は、中国が「どのように」軍拡しているかを説明するにとどまっている。その中で、本書は、「何故」中国は軍拡しているのかという点について、対外関係は勿論のこと、国内政治や歴史について幅広く分析した上で考察した、少なくとも日本では珍しい書物である。また、類書は、必ずしも高度な学術的バックグラウンドを有しているとは言えない者によって書かれているものが大半である中で、国立大学の教授によってこの分野の本が書かれた意義は大きいと思う。今後は、米国や英国のように、この分野の学術的研究が日本でも進んで行くことを期待する。
選書という媒体ゆえの限界か、出典が明らかにされていない点や、どこまでも筆者の主観か史実なのか分からない点が少なくなかった点が本書の弱点だろうが、これだけ包括的に、かつ分かりやすく、批判的に中国の軍拡を分析している本は少ない。本書を読むと、中国が軍拡をしている、いや軍拡を進めざるを得ない背景を理解することができる。
選書という媒体ゆえの限界か、出典が明らかにされていない点や、どこまでも筆者の主観か史実なのか分からない点が少なくなかった点が本書の弱点だろうが、これだけ包括的に、かつ分かりやすく、批判的に中国の軍拡を分析している本は少ない。本書を読むと、中国が軍拡をしている、いや軍拡を進めざるを得ない背景を理解することができる。
2020年12月2日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
最近訪日した知日派として知られる王外交部長(外務大臣)の茂木外務大臣に放った「魚釣島領海に日本の漁船が違法に侵入している」という暴言に、日本人なら、中国は我が国を冒涜していると思ったに違いない。中国の尊大な態度は今に始まったわけではない。ここ数年、尖閣近辺の排他的経済水域のみならず接続水域・領海への中国漁船や中国海警局船の侵入、空母遼寧の改修と配備に象徴される軍拡、香港の一国二制度の否定と完全な支配への動き、台湾侵攻の軍事演習など枚挙にいとまがない。しかし、なぜ孤立を深めアジアの緊張を高めるような行動を取るのか理由がわからず、中国を嫌いになる感情のみ膨れ上がった。他方、中国の主要都市を訪問した経験から、この国と付き合うことなく日本が生きていけるとも思えなくなった。だからこそ、ますます中国の横暴な行為の理由を知りたかった。しかし、世間に溢れる中国脅威論を見ても、その理由はわからなかった。誰しもが表面に起きていることに対する怒りや警告を口にするだけだからだ。櫻井よしこをはじめとする右翼論客の言説は、勇ましいばかりで何の役にも立たないからだ。
本書はその疑問に、金まみれになった共産党指導部・少数の富裕層と何億人もの富の再分配を受けることのない農村部の人民の二つの曲面から切り込み、毛沢東時代にまで遡り、中国共産党に内在する矛盾が中国社会を分断し、共産党が独裁を強めれば強めるほど社会の分断を進行させ、自家撞着的な危機を深めながら人民解放軍の軍事膨張を続けている実態を解き明かす。共産党の権力構造と人民解放軍との関係を説き、建国以来、地方における国家組織は解放軍が初めからしきっていたという歴史的な由来や、鄧小平の開放政策が調整しようとした利害対立、江沢民の元での愛国主義・排外主義政策の登場、米軍が台湾危機・湾岸戦争やアフガン介入などで見せた軍事的優越性と共産党・人民解放軍の受けた衝撃などなど、さまざまな要素が関連しあって、軍拡が止められない中国の現実を明るみに出している。
また、特筆すべきは、著者の人民解放軍の軍事力分析である。私にはそれを論評できるほど軍事的知識がないが、その乏しい知識の私でも日米同盟を目の前にすれば脅威を感じている人民解放軍という状態は納得できるのである。著者は阿南惟幾陸軍大臣の孫だというから、軍事の知識も血筋ということなのだろうか。それにしても非常に説得力がある。韓国の文政権は中国にとって都合の良い存在であることも容易に想像できる。同盟関係の分断は歓迎すべきことだからだ。
複雑な国内事情を抱えるとともに国際社会とますます摩擦をおこしている赤い帝国の今を理解するために、多くの人に読んでもらいたい。日本の対中政策の転換と安全保障を検討し実行するためには、必読の書だからだ。
本書はその疑問に、金まみれになった共産党指導部・少数の富裕層と何億人もの富の再分配を受けることのない農村部の人民の二つの曲面から切り込み、毛沢東時代にまで遡り、中国共産党に内在する矛盾が中国社会を分断し、共産党が独裁を強めれば強めるほど社会の分断を進行させ、自家撞着的な危機を深めながら人民解放軍の軍事膨張を続けている実態を解き明かす。共産党の権力構造と人民解放軍との関係を説き、建国以来、地方における国家組織は解放軍が初めからしきっていたという歴史的な由来や、鄧小平の開放政策が調整しようとした利害対立、江沢民の元での愛国主義・排外主義政策の登場、米軍が台湾危機・湾岸戦争やアフガン介入などで見せた軍事的優越性と共産党・人民解放軍の受けた衝撃などなど、さまざまな要素が関連しあって、軍拡が止められない中国の現実を明るみに出している。
また、特筆すべきは、著者の人民解放軍の軍事力分析である。私にはそれを論評できるほど軍事的知識がないが、その乏しい知識の私でも日米同盟を目の前にすれば脅威を感じている人民解放軍という状態は納得できるのである。著者は阿南惟幾陸軍大臣の孫だというから、軍事の知識も血筋ということなのだろうか。それにしても非常に説得力がある。韓国の文政権は中国にとって都合の良い存在であることも容易に想像できる。同盟関係の分断は歓迎すべきことだからだ。
複雑な国内事情を抱えるとともに国際社会とますます摩擦をおこしている赤い帝国の今を理解するために、多くの人に読んでもらいたい。日本の対中政策の転換と安全保障を検討し実行するためには、必読の書だからだ。
2021年2月9日に日本でレビュー済み
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題名の通り。まず「中華民族」「中国共産党と人民解放軍の関係」に関する考察に記述の矛盾が散見され、論考として極めて粗雑。また「軍拡しているが実態は大したことない」という結論であり、根底に中国侮蔑論が見え隠れするのはこの手の通俗書レベルではやむを得ないところか。ただ、現在の中国に起きつつある階層分化とその根源を、鄧小平以降の党内権力闘争史と軍との関連で解説できている部分は理路整然かつ秀逸。残念ながら安全保障論としては全く見るべきところはない。
賢しらぶりたいXXウヨさんたちが溜飲を下げるために読むにはちょうど良い。その意味で本書の企画意図は成功しているのであろう。
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