"ぼくは、小説というのは自分たちが生きているこの世界を表現するための道具の一つであって、世界が変われば小説は変わると思っています。"数々の文学賞を受賞した著者が2003年に京都大学の学生向けに行った7日間の講義を編集した本書は、世界文学の豊かな楽しさを伝えてくれます。
個人的には、やはり時代背景を知らないと、なかなか読み始めはとっつきにくい印象のある(だからこその楽しみもあるわけですが)世界文学の各作品10作品ついて。翻訳の仕事や実作者として言葉の丁寧さ、知識の豊かさには信頼感のある著者が魅力たっぷり伝えてくれるストーリー展開、主人公の設定も含めた解説は、予想以上に知的好奇心が刺激されて面白かった。(まだ未踏の私的文学エベレスト郡。ユリシーズ、アブサロム、アブサロム!、百年の孤独に挑む勇気もこれで。。)
著者のファンや世界文学好きはもちろん、小説好きな全ての人にオススメ。
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