これだけのページを割いて長々と説明しているものの、言っていることは、
・最高の治療は標準治療(+早期の緩和医療)
・民間医療(免疫細胞療法など)は全部インチキ
・がんを治す食事療法はない(むしろ危険)
・がんになるのは生活習慣のせいではなく、多くは偶然
・受けるべきがん検診は、自治体でやっている5つのがん検診
たったこれだけです。
確かに正論なのでしょう。ただ、エビデンスだけでは立ち向かえないがんもあります。
標準治療が効かなくなった患者も多いのです。
がん患者が本当に知りたい情報は、この本のなかにはないような気がします。
世界中の医学研究を徹底的に比較してわかった最高のがん治療 (日本語) 単行本(ソフトカバー) – 2020/4/2
勝俣 範之
(著)
著者の作品一覧、著者略歴や口コミなどをご覧いただけます
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大須賀 覚
(著)
著者の作品一覧、著者略歴や口コミなどをご覧いただけます
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津川 友介
(著)
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本の長さ256ページ
-
言語日本語
-
出版社ダイヤモンド社
-
発売日2020/4/2
-
ISBN-104478106894
-
ISBN-13978-4478106891
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商品の説明
出版社からのコメント
目次抜粋
はじめに がんになったらどの治療法を信じればよいのか
第1章
「最高のがん治療」はどのように決められるのか
1万個に1個しか残らない! がん治療薬を選抜する4つのプロセス
「新しい治療法であるほど効果が期待できる」わけではない
「余命2年のところ5年も生きた奇跡の治療法」を信じてはいけない …など
第2章
「最高のがん治療」では何をするのか
効果を徹底的に検証された3つの標準治療
「日本での承認の遅れ」はわずか0.4年
「緩和ケア」は最後の手段ではなく、第4の治療法
「免疫細胞療法」とオプジーボはまったく別物
「免疫療法=副作用が少ない」は間違い …など
第3章
食事やサプリでがんは治るのか
糖質制限でがんは治るのか
「コーヒー浣腸」には死亡例も
治療後のがん患者さんがとるべき理想の食事とは
サプリは抗がん剤の効果を弱める可能性がある …など
第4章
どうしてがんができるのか
タバコを吸わなくても、親ががんでなくとも、がんになる人がいる
がんの原因は「プログラムエラー」の蓄積
がんができる3大要因とは
「がんになったのは過去の生活習慣のせい」は言い過ぎ …など
第5章
「トンデモ医療」はどうやって見分けるのか
教育レベルや収入が高い人ほど、怪しいがん治療法にだまされやすい
科学的根拠に基づいた8つの情報源
トンデモ医療を見分ける6つのポイント …など
第6章
どうやってがんを見つけるのか
がんが疑われる4つの症状
受けるべきがん検診はこの5つ
前立腺がんの60%は進行しない …など
第7章
がんを防ぐために普段の生活で何ができるのか
がんになるリスクを上げる2つの食品
がんになるリスクを下げる5つの食品
お酒は少量なら体によい? 悪い?…など
おわりに この本は「情報のワクチン」である
はじめに がんになったらどの治療法を信じればよいのか
第1章
「最高のがん治療」はどのように決められるのか
1万個に1個しか残らない! がん治療薬を選抜する4つのプロセス
「新しい治療法であるほど効果が期待できる」わけではない
「余命2年のところ5年も生きた奇跡の治療法」を信じてはいけない …など
第2章
「最高のがん治療」では何をするのか
効果を徹底的に検証された3つの標準治療
「日本での承認の遅れ」はわずか0.4年
「緩和ケア」は最後の手段ではなく、第4の治療法
「免疫細胞療法」とオプジーボはまったく別物
「免疫療法=副作用が少ない」は間違い …など
第3章
食事やサプリでがんは治るのか
糖質制限でがんは治るのか
「コーヒー浣腸」には死亡例も
治療後のがん患者さんがとるべき理想の食事とは
サプリは抗がん剤の効果を弱める可能性がある …など
第4章
どうしてがんができるのか
タバコを吸わなくても、親ががんでなくとも、がんになる人がいる
がんの原因は「プログラムエラー」の蓄積
がんができる3大要因とは
「がんになったのは過去の生活習慣のせい」は言い過ぎ …など
第5章
「トンデモ医療」はどうやって見分けるのか
教育レベルや収入が高い人ほど、怪しいがん治療法にだまされやすい
科学的根拠に基づいた8つの情報源
トンデモ医療を見分ける6つのポイント …など
第6章
どうやってがんを見つけるのか
がんが疑われる4つの症状
受けるべきがん検診はこの5つ
前立腺がんの60%は進行しない …など
第7章
がんを防ぐために普段の生活で何ができるのか
がんになるリスクを上げる2つの食品
がんになるリスクを下げる5つの食品
お酒は少量なら体によい? 悪い?…など
おわりに この本は「情報のワクチン」である
内容(「BOOK」データベースより)
手術や抗がん剤などの効果的な治療のことを悪く言って、がん患者さんに高額な民間療法を売りつけようとする人がいます。彼らの甘言を信じてしまった結果、病院で受けられる有効な治療法を拒絶し、治療のタイミングを逃す患者さんが後を絶ちません。そんな現状を変えるべく、この本は生まれました。本書を読めば、医療関係者でなくとも、がんについて正しく知り、あやしいがん情報を見分けることができるでしょう。
著者について
津川友介(つがわ・ゆうすけ)
医療データ分析の専門家。カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)内科学助教授。東北大学医学部卒業後、ハーバード大学で博士号(PhD)を取得。聖路加国際病院、世界銀行、ハーバード大学勤務を経て現職。著書に『世界一シンプルで科学的に証明された究極の食事』(東洋経済新報社)、共著書に『「原因と結果」の経済学』(ダイヤモンド社)。
勝俣範之(かつまた・のりゆき)
日本の抗がん剤治療のパイオニア。日本医科大学武蔵小杉病院腫瘍内科教授、外来化学療法室室長。富山医科薬科大学(現富山大学)医学部卒業後、国立がんセンター中央病院内科レジデント、同薬物療法部薬物療法室室長などを経て現職。『逸脱症例から学ぶがん薬物療法』(じほう)、『「抗がん剤は効かない」の罪』(毎日新聞社)など著書多数。
大須賀覚(おおすか・さとる)
がんの研究者。アラバマ大学バーミンガム校(UAB)脳神経外科助教授。筑波大学医学専門学群卒業後、日本で脳神経外科医として脳腫瘍患者の治療に従事した後、基礎研究者へと転身。現在は脳腫瘍を治療する新薬開発に従事。日本での詐欺的がん情報の拡大を危惧し、がん患者をそれから守ろうと、ブログ、Twitterなどの各種メディアで情報発信を行っている。
医療データ分析の専門家。カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)内科学助教授。東北大学医学部卒業後、ハーバード大学で博士号(PhD)を取得。聖路加国際病院、世界銀行、ハーバード大学勤務を経て現職。著書に『世界一シンプルで科学的に証明された究極の食事』(東洋経済新報社)、共著書に『「原因と結果」の経済学』(ダイヤモンド社)。
勝俣範之(かつまた・のりゆき)
日本の抗がん剤治療のパイオニア。日本医科大学武蔵小杉病院腫瘍内科教授、外来化学療法室室長。富山医科薬科大学(現富山大学)医学部卒業後、国立がんセンター中央病院内科レジデント、同薬物療法部薬物療法室室長などを経て現職。『逸脱症例から学ぶがん薬物療法』(じほう)、『「抗がん剤は効かない」の罪』(毎日新聞社)など著書多数。
大須賀覚(おおすか・さとる)
がんの研究者。アラバマ大学バーミンガム校(UAB)脳神経外科助教授。筑波大学医学専門学群卒業後、日本で脳神経外科医として脳腫瘍患者の治療に従事した後、基礎研究者へと転身。現在は脳腫瘍を治療する新薬開発に従事。日本での詐欺的がん情報の拡大を危惧し、がん患者をそれから守ろうと、ブログ、Twitterなどの各種メディアで情報発信を行っている。
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
津川/友介
医療データ分析の専門家。カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)内科学助教授。東北大学医学部卒業後、ハーバード大学で博士号(PhD)を取得。聖路加国際病院、世界銀行、ハーバード大学勤務を経て現職
勝俣/範之
日本の抗がん剤治療のパイオニア。日本医科大学武蔵小杉病院腫瘍内科教授、外来化学療法室室長。富山医科薬科大学(現富山大学)医学部卒業後、国立がんセンター中央病院内科レジデント、同薬物療法部薬物療法室室長などを経て現職
大須賀/覚
がんの研究者。アラバマ大学バーミンガム校(UAB)脳神経外科助教授。筑波大学医学専門学群卒業後、日本で脳神経外科医として脳腫瘍患者の治療に従事した後、基礎研究者へと転身。現在は脳腫瘍を治療する新薬開発に従事(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
医療データ分析の専門家。カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)内科学助教授。東北大学医学部卒業後、ハーバード大学で博士号(PhD)を取得。聖路加国際病院、世界銀行、ハーバード大学勤務を経て現職
勝俣/範之
日本の抗がん剤治療のパイオニア。日本医科大学武蔵小杉病院腫瘍内科教授、外来化学療法室室長。富山医科薬科大学(現富山大学)医学部卒業後、国立がんセンター中央病院内科レジデント、同薬物療法部薬物療法室室長などを経て現職
大須賀/覚
がんの研究者。アラバマ大学バーミンガム校(UAB)脳神経外科助教授。筑波大学医学専門学群卒業後、日本で脳神経外科医として脳腫瘍患者の治療に従事した後、基礎研究者へと転身。現在は脳腫瘍を治療する新薬開発に従事(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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2020年4月7日に日本でレビュー済み
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VINEメンバー
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こういう風に説明すると、患者さんも医者も、そして医師会もだまされるんだなぁと、
とても勉強になる一冊。
・「代替療法を受けたがん患者さんの生存率は低い」
「代替医療は標準治療と比較して治療成績が劣る」とする参考文献を挙げているが、
「すべての」代替療法を含んでいるわけであり、
個別の療法、例えばケトジェニックダイエットや高濃度ビタミンC点滴療法の判断はできない。
ちなみにこの報告は当然製薬会社から研究資金を調達している。
代替療法が優れている報告をするわけがない。
・「保険が適応される治療法こそ、最高の方法である」
がん治療薬は臨床試験を潜り抜けてきたエリートとのことだが、ここで大きなミスリードがある。
「がん治療薬に効果がある」とされる判断基準は「がんが小さくなった」ことであり、寿命に関しては全く関与していない。
つまり、「がん治療薬で寿命が縮むかもしれないが、がんが小さくなればそれでよし」という考え方なのである。
著者の一人である勝俣氏は製薬会社から年間360万円以上の報酬を得ている。
特にアッヴィ合同会社からコンサルティング料として年間100万円以上の報酬を得ている。
アッヴィ合同会社は抗がん剤のメーカーであるので、スポンサーの悪口を言えるわけがない。
以上の情報はマネーデータベース『製薬会社と医師』から誰でも閲覧可能である。
・「ビタミンCの有効性は証明されませんでした。」
高濃度ビタミンC点滴の有効性はほとんどが単群試験や非ランダム化比較試験であり、RCTはほぼ皆無であるので、その意味ではエビデンスはないといえる。
となれば、標準治療が全死亡率を低下させるエビデンスも同様に無いことになる。
手術した群と、放置した群のRCTはあるのだろうか?
抗がん剤治療とビタミンC点滴群のRCTはあるのだろうか?
結局何もないのである。
ちなみにビタミンCに否定的な報告が多いのは、多くが内服であったり、点滴量が少ないことに起因している。
さらに防腐剤が含まれていないビタミンCを使用する必要がある。
もう少しフェアな情報がほしいところである。
・赤肉は身体に悪い
津川氏は自著でもことさら赤肉の危険性を訴えているが、実は根拠が薄弱である。
まず本書で参考にしている「Nutr Rev, 74 (12), 737-748」だが、よく読むと「全死亡率と乳製品、肉、シリアル、パン、卵、茶、赤身の肉、加工肉の摂取量に相関がなかった」とある。
赤肉単独では死亡率に影響がないことを触れないとは、フェアではない。
そして赤肉で大腸がんのリスク上昇があると説明しているが、
参考にしている報告はどれも大腸がんのリスクであり「全死亡率」を調べているわけではない。
チャイナスタディーでは中国と米国の比較で、赤肉の摂取量が多い米国のほうが大腸がん死亡率が高かった。
しかし、平均寿命は米国のほうが長かったのだ。
裏を返すと、赤肉を食べるほうが寿命が延びることを示していることになるのだが。
・「推奨グレードがAかBの検診を受ければよい」
受けるべき健診における根拠を「国立がん研究センター」のホームページにしている。
「国立がん研究センターが良いといっているものはすべて良い」というスタンスは、非科学的である。
これは専門家の意見をただ載せているにすぎず、エビデンスレベルが低いことになる。
ガイドラインや論文自体の精査もしっかりしたほうが良い。
そこで、国立が研究センターがだしている「有効性評価に基づくがん検診ガイドライン」をよく見てみると驚くべきことが分かる。
最終アウトカムを「対象がんの死亡率低下」としているのだ。
これはどういうことかというと、胃がん検診を行って、他の疾患、たとえば肝臓がんや心筋梗塞で亡くなった場合は「胃がん検診有効」とされるということなのだ。
世界中で、「がん検診で全死亡率が低下」した報告はまだ一つもない。
・糖質制限に科学的根拠がない。
本書の言う科学的根拠とは「LCDでがん患者さんの寿命が延びたという長期間のRCT」のことだろうから、その意味では根拠はない。
となれば、本書が進める標準治療も同様に科学的根拠がないことに気づいていないのだろうか。
脂質制限やカロリー制限、標準治療でがん患者さんの生存期間が延びたとする長期間のRCTなどない。
そしてケトインフルエンザに対する参考文献を挙げているが、その文献は肥満者に急激なケトン食を試行している。摂取カロリーも不明であり、なにより多種多量のサプリを併用している。下痢の副作用はオイルやマグネシウムのせいでは?
「糖質制限は生理学的には良さそうだが、エビデンスが不足しているのですすめない」というスタンスでは、この先永遠に糖質制限を受け入れられないが、それでもよいのか。
がんと肥満の関連、がんとインスリンの関連は本書でも指摘しているので、もう少し生理学的根拠を重要視したほうが良い。
専門外なので無理な相談ではあるが。
昨今の「トンデモ本」の見分け方は
・「科学的根拠に基づく」や「エビデンスに基づく」と銘打っている。
・参考文献だけたくさん引用し、論文自体の精査はしていない
・著者が製薬会社からたくさん報酬をもらっている
・生理学的根拠を軽視している
・AGEs、ケトン体、GI値、GL値というワードがない
・LDLコレステロールを悪玉と表記している
・なんだかんだ言って結局「食事はバランスが大事」
本書ではいくつか当てはまっているので注意。
とても勉強になる一冊。
・「代替療法を受けたがん患者さんの生存率は低い」
「代替医療は標準治療と比較して治療成績が劣る」とする参考文献を挙げているが、
「すべての」代替療法を含んでいるわけであり、
個別の療法、例えばケトジェニックダイエットや高濃度ビタミンC点滴療法の判断はできない。
ちなみにこの報告は当然製薬会社から研究資金を調達している。
代替療法が優れている報告をするわけがない。
・「保険が適応される治療法こそ、最高の方法である」
がん治療薬は臨床試験を潜り抜けてきたエリートとのことだが、ここで大きなミスリードがある。
「がん治療薬に効果がある」とされる判断基準は「がんが小さくなった」ことであり、寿命に関しては全く関与していない。
つまり、「がん治療薬で寿命が縮むかもしれないが、がんが小さくなればそれでよし」という考え方なのである。
著者の一人である勝俣氏は製薬会社から年間360万円以上の報酬を得ている。
特にアッヴィ合同会社からコンサルティング料として年間100万円以上の報酬を得ている。
アッヴィ合同会社は抗がん剤のメーカーであるので、スポンサーの悪口を言えるわけがない。
以上の情報はマネーデータベース『製薬会社と医師』から誰でも閲覧可能である。
・「ビタミンCの有効性は証明されませんでした。」
高濃度ビタミンC点滴の有効性はほとんどが単群試験や非ランダム化比較試験であり、RCTはほぼ皆無であるので、その意味ではエビデンスはないといえる。
となれば、標準治療が全死亡率を低下させるエビデンスも同様に無いことになる。
手術した群と、放置した群のRCTはあるのだろうか?
抗がん剤治療とビタミンC点滴群のRCTはあるのだろうか?
結局何もないのである。
ちなみにビタミンCに否定的な報告が多いのは、多くが内服であったり、点滴量が少ないことに起因している。
さらに防腐剤が含まれていないビタミンCを使用する必要がある。
もう少しフェアな情報がほしいところである。
・赤肉は身体に悪い
津川氏は自著でもことさら赤肉の危険性を訴えているが、実は根拠が薄弱である。
まず本書で参考にしている「Nutr Rev, 74 (12), 737-748」だが、よく読むと「全死亡率と乳製品、肉、シリアル、パン、卵、茶、赤身の肉、加工肉の摂取量に相関がなかった」とある。
赤肉単独では死亡率に影響がないことを触れないとは、フェアではない。
そして赤肉で大腸がんのリスク上昇があると説明しているが、
参考にしている報告はどれも大腸がんのリスクであり「全死亡率」を調べているわけではない。
チャイナスタディーでは中国と米国の比較で、赤肉の摂取量が多い米国のほうが大腸がん死亡率が高かった。
しかし、平均寿命は米国のほうが長かったのだ。
裏を返すと、赤肉を食べるほうが寿命が延びることを示していることになるのだが。
・「推奨グレードがAかBの検診を受ければよい」
受けるべき健診における根拠を「国立がん研究センター」のホームページにしている。
「国立がん研究センターが良いといっているものはすべて良い」というスタンスは、非科学的である。
これは専門家の意見をただ載せているにすぎず、エビデンスレベルが低いことになる。
ガイドラインや論文自体の精査もしっかりしたほうが良い。
そこで、国立が研究センターがだしている「有効性評価に基づくがん検診ガイドライン」をよく見てみると驚くべきことが分かる。
最終アウトカムを「対象がんの死亡率低下」としているのだ。
これはどういうことかというと、胃がん検診を行って、他の疾患、たとえば肝臓がんや心筋梗塞で亡くなった場合は「胃がん検診有効」とされるということなのだ。
世界中で、「がん検診で全死亡率が低下」した報告はまだ一つもない。
・糖質制限に科学的根拠がない。
本書の言う科学的根拠とは「LCDでがん患者さんの寿命が延びたという長期間のRCT」のことだろうから、その意味では根拠はない。
となれば、本書が進める標準治療も同様に科学的根拠がないことに気づいていないのだろうか。
脂質制限やカロリー制限、標準治療でがん患者さんの生存期間が延びたとする長期間のRCTなどない。
そしてケトインフルエンザに対する参考文献を挙げているが、その文献は肥満者に急激なケトン食を試行している。摂取カロリーも不明であり、なにより多種多量のサプリを併用している。下痢の副作用はオイルやマグネシウムのせいでは?
「糖質制限は生理学的には良さそうだが、エビデンスが不足しているのですすめない」というスタンスでは、この先永遠に糖質制限を受け入れられないが、それでもよいのか。
がんと肥満の関連、がんとインスリンの関連は本書でも指摘しているので、もう少し生理学的根拠を重要視したほうが良い。
専門外なので無理な相談ではあるが。
昨今の「トンデモ本」の見分け方は
・「科学的根拠に基づく」や「エビデンスに基づく」と銘打っている。
・参考文献だけたくさん引用し、論文自体の精査はしていない
・著者が製薬会社からたくさん報酬をもらっている
・生理学的根拠を軽視している
・AGEs、ケトン体、GI値、GL値というワードがない
・LDLコレステロールを悪玉と表記している
・なんだかんだ言って結局「食事はバランスが大事」
本書ではいくつか当てはまっているので注意。
2020年4月2日に日本でレビュー済み
世界では餓死する人がいます。
しかし日本では健康な人と不健康な人しかいません。
そんな恵まれた日本でさらなる幸せを求める事は贅沢です。
私はこの本を読んで不老不死になれる方法を調べている気持ちになりました。
癌は長寿病です。
長生き出来た結果起こる病気です。
もちろん例外もありますが、長生き出来た=幸せと受け止めてほしいです。
貧困国の人は「それは贅沢な悩みだ」と思っているはずです。
世界規模で考えてほしいです。
「映像の世紀」などのドキュメンタリーでは歴史を振り返る時に「人々は飢えに苦しんでいます」と取り上げられます。
しかし「人々は癌に苦しんでいます」とは取り上げられません。
この本は道徳の教科書的な内容です。
「エビデンス的に正しい」と「モラル的に正しい」は両立できないのになぜか両立させています。
私は医療費を抑制する為に安楽死に賛成で出生前診断にも賛成です。
これはモラル的には正しくないです。
しかし「エビデンス的に正しい」とはそういうものなんです。
--------------
この本の内容を端的に表します。
「あなたが癌になったのはタバコを吸っていたからではありません。しかしタバコを吸っていなければ癌になるリスクは下がっていました。」
こんな感じでエビデンスに優しさ(配慮)をプラスしているんです。
エビデンスってどちらかといえば厳しさを伝えるものであって優しさを伝えるものではありません。
加点主義ではなく減点主義なのがエビデンスなんです。
「世界の英知を結集」と言うなら集めた情報をプレーン状態でアウトプットしてください。
なぜ著者の考え(判断)を加えるんですか?
著者は標準治療に対しては「適切に行えば適切」と言って推奨するのに、
標準治療以外に対しては「不適切に行えば不適切」と言って推奨しません。
だったら標準治療だって奈良県で心臓カテーテル問題が起こりましたよ。
標準治療のデメリットも言うべきではないですか?
著者は「その可能性がある」という言葉を「エビデンスがある」という扱いにしています。
私は「エビデンスがない」として扱うべきだと思います。
しかし日本では健康な人と不健康な人しかいません。
そんな恵まれた日本でさらなる幸せを求める事は贅沢です。
私はこの本を読んで不老不死になれる方法を調べている気持ちになりました。
癌は長寿病です。
長生き出来た結果起こる病気です。
もちろん例外もありますが、長生き出来た=幸せと受け止めてほしいです。
貧困国の人は「それは贅沢な悩みだ」と思っているはずです。
世界規模で考えてほしいです。
「映像の世紀」などのドキュメンタリーでは歴史を振り返る時に「人々は飢えに苦しんでいます」と取り上げられます。
しかし「人々は癌に苦しんでいます」とは取り上げられません。
この本は道徳の教科書的な内容です。
「エビデンス的に正しい」と「モラル的に正しい」は両立できないのになぜか両立させています。
私は医療費を抑制する為に安楽死に賛成で出生前診断にも賛成です。
これはモラル的には正しくないです。
しかし「エビデンス的に正しい」とはそういうものなんです。
--------------
この本の内容を端的に表します。
「あなたが癌になったのはタバコを吸っていたからではありません。しかしタバコを吸っていなければ癌になるリスクは下がっていました。」
こんな感じでエビデンスに優しさ(配慮)をプラスしているんです。
エビデンスってどちらかといえば厳しさを伝えるものであって優しさを伝えるものではありません。
加点主義ではなく減点主義なのがエビデンスなんです。
「世界の英知を結集」と言うなら集めた情報をプレーン状態でアウトプットしてください。
なぜ著者の考え(判断)を加えるんですか?
著者は標準治療に対しては「適切に行えば適切」と言って推奨するのに、
標準治療以外に対しては「不適切に行えば不適切」と言って推奨しません。
だったら標準治療だって奈良県で心臓カテーテル問題が起こりましたよ。
標準治療のデメリットも言うべきではないですか?
著者は「その可能性がある」という言葉を「エビデンスがある」という扱いにしています。
私は「エビデンスがない」として扱うべきだと思います。
2020年4月3日に日本でレビュー済み
現在、新型コロナウイルスという感染症のリスクが顕在化し、病気への恐れがひとびとに憶測を生み、様々な情報が飛び交っています。
病気や健康を損なうリスクに直面するとき、人間は弱くなるものです。
元気なときに見向きもしない情報でも、信じてしまいがちなのです。
そして、『がん』は、そのひとの命に直結します。
それだけに、弱くなった心に様々な情報が入り込み、リスクのある道へ向かいがちなのです。
著者は、『最高の』がん治療という一見センセーショナルなタイトルも、『あえて』つけたタイトルだといいます。まずは手にとってほしいという気持ちが込められているのでしょう。
そして内容は、丹念にエビデンスを紐解き、一般に流布している勘違いや隘路への迷い込みをやさしく引き止める、極めて熱意と決意に満ち満ちた正統派の内容でした。
リスクに直面し心に余裕が無くなる前にこそ、読んでおきたい本です。
病気や健康を損なうリスクに直面するとき、人間は弱くなるものです。
元気なときに見向きもしない情報でも、信じてしまいがちなのです。
そして、『がん』は、そのひとの命に直結します。
それだけに、弱くなった心に様々な情報が入り込み、リスクのある道へ向かいがちなのです。
著者は、『最高の』がん治療という一見センセーショナルなタイトルも、『あえて』つけたタイトルだといいます。まずは手にとってほしいという気持ちが込められているのでしょう。
そして内容は、丹念にエビデンスを紐解き、一般に流布している勘違いや隘路への迷い込みをやさしく引き止める、極めて熱意と決意に満ち満ちた正統派の内容でした。
リスクに直面し心に余裕が無くなる前にこそ、読んでおきたい本です。
2020年4月3日に日本でレビュー済み
私は高校の時、大事な知人をがんで亡くしました。
その当時、がん治療に対する書籍といえば、がんビジネスの広告宣伝目的のものが書店に並ぶのみ。
それらを買い漁り「勉強しなきゃ」と言った知人の姿には高校生ながらに何だか違和感を覚えました。
結局彼は膨大な『商品』の中からあるサプリメントを選び、老後の貯蓄を切り崩しながら『治療』を続けました。
残念ながら思ったような効果は得られず、最期に少し寂しそうな顔をしてサプリメントの箱を眺める彼の姿が今でも心に残っています。
もし、「勉強しなきゃ」と取り組む知人の傍らに積まれた本の山の中にこの『最高のがん治療』があったなら、そして、あわよくば彼ががんに罹る前に『最高のがん治療』を読んでいたなら、もう少し自信をもって標準治療に取り組めたのではないかと思ってやみません。
この本にはがん治療に関して、まず頭に置いていかなくてはいけないことが書かれています。
現在、もしくは将来がん治療に取り組む際、大きく道を踏み外すのを防いでくれる本だと思います。
その当時、がん治療に対する書籍といえば、がんビジネスの広告宣伝目的のものが書店に並ぶのみ。
それらを買い漁り「勉強しなきゃ」と言った知人の姿には高校生ながらに何だか違和感を覚えました。
結局彼は膨大な『商品』の中からあるサプリメントを選び、老後の貯蓄を切り崩しながら『治療』を続けました。
残念ながら思ったような効果は得られず、最期に少し寂しそうな顔をしてサプリメントの箱を眺める彼の姿が今でも心に残っています。
もし、「勉強しなきゃ」と取り組む知人の傍らに積まれた本の山の中にこの『最高のがん治療』があったなら、そして、あわよくば彼ががんに罹る前に『最高のがん治療』を読んでいたなら、もう少し自信をもって標準治療に取り組めたのではないかと思ってやみません。
この本にはがん治療に関して、まず頭に置いていかなくてはいけないことが書かれています。
現在、もしくは将来がん治療に取り組む際、大きく道を踏み外すのを防いでくれる本だと思います。
2020年4月26日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
小見出しと本文が整合しないなど極めて雑な作りの本である。
さて、がん標準治療は「最善、最良治療でスパーエリート級」という相変わらずのお題目は誠に結構である。
しかし近藤氏が指摘する手術によって休眠がん細胞が活性化する点、手術比較試験のデータ操作、手術の後遺症、
オプジーボ比較試験の虚偽、抗がん剤の延命縮命効果、追跡調査の考察、補助化学療法が無効データ、放射線治療
の基礎知識とその限界、再発、転移などへの記載はまるでない。ゼロである。
この種の本は「何が書かれているかではなく何が書かれていないか」が読み進む際の要諦である。
新知見なしの素人向けがん「金太郎飴」解説書。
さて、がん標準治療は「最善、最良治療でスパーエリート級」という相変わらずのお題目は誠に結構である。
しかし近藤氏が指摘する手術によって休眠がん細胞が活性化する点、手術比較試験のデータ操作、手術の後遺症、
オプジーボ比較試験の虚偽、抗がん剤の延命縮命効果、追跡調査の考察、補助化学療法が無効データ、放射線治療
の基礎知識とその限界、再発、転移などへの記載はまるでない。ゼロである。
この種の本は「何が書かれているかではなく何が書かれていないか」が読み進む際の要諦である。
新知見なしの素人向けがん「金太郎飴」解説書。