本書は女性向けではありますが
・和洋中とカバーしていること
・海外でのマナーも紹介していること
・ちょっとした食文化の紹介や食のウンチクを織り交ぜていること
が良かったです。
「知っててやらないのと、知らなくてできないのとでは大きな差がある」
と言いますが、マナーも知ってさえいれば、あとはお店や同伴者に合わせてそれなりに振舞うことができると思います。
そういう面で本書に一通り目を通しておいて損はないと思います。
追伸
ここからは本書とは関係のない個人的なマナーに対する見解です。
本書は、タイトルにもあるように美しさに焦点を当てていますが、視覚的なことは見なきゃ腹も立たず済むことです。
ただ臭いと音はそうもいきません。
タバコ、化粧、香水などの臭いは漂ってくるので避けようがなく、また料理の味も台無しにします。
またクチャクチャと噛む音、シーハーシーハーなどの音も耳栓でもしなければ回避できません。
そのため個人的には何よりも臭い、次に音、最後が視覚という優先順位ですが、人によってはそれも異なると思います。
ただそういう優先順位も含めて食事は同伴者との相性をはかるのに本当にピッタリだと思います。
それにマナーは相手が知らなければ加点にならないですし、そもそもが相手が不快に思うことを避けるのが原則であり、それ故に相手基準による減点方式でもあります。
ということで知ってることで加点を狙うというより、足切りされないために身につけておくのがマナー知識とも言えます。
あと、これは言ってしまうと身も蓋もないのですが、マナーを守ることはその料理を美味しく食べるというのとは全く結びついていないと思います。
ということで究極的にはプライベートな空間の中で、人目を気にせず、気が合う人と好きなように気分良く食べるのが最高に美味しい食事だと思います。
それを、接待、デート、社交などと結びつけるからこそ美味しい料理を最も美味しく食べる方法とは全く関係のない、というよりはその邪魔にすらなる視覚的、文化的な要素がマナーに含まれてしまうようになるのではないかと個人的には思います。
追伸2
私は食べログなどの食レポもしてますが、そういう食レポもお店や同伴者によっては不快な行為に感じられてしまうことを認識しておいた方が良いです。
実際、私自身は自分1人の時、了承してくれる人や同じように食レポをする人と一緒の時以外は、食レポはしていないです。
今の時代はインスタ映えとかSNSへの投稿が一般的になってはいますが、食レポも気をつけるべきマナーの項目になりうると考えておいた方が間違いないです。
(以下ネタバレメモ一部)
食事7束
1、face-to-faceの法則
2、指先フォーカスの法則
3、1口サイズの法則
4、自分ベクトルの法則
5、ノイズキャンセルの法則
6、絶景キープの法則
7、エンディング美の法則
お造りや筑前煮など多くの和食は大体横幅が1寸(3センチ)前後になるように作られている
洋食の場合刃を同席者に受けないことさえ完璧にできれば他の事は覚えなくていい
指し箸は箸のタブー中のタブー
箸は三手で扱う
箸は縦から横に入れるのが和食の作法
箸づかいのタブー=嫌い箸
かき箸
涙箸
すくい箸
直箸
逆さ箸
自分が食べている料理も同席者から見れば景色の1つ
お造りは基本的に右→左→中央の順に食べていく
食後の器にはあなたの品格が残る
懐紙は必需品
マナーは人をジャッジするものでは無い
大原則
飲み物は顎を上げないで飲む
麺類は噛み切らない
魚はひっくり返さないで食べきる
指を揃えてクラスを持つだけで指が長く美しく見える
脚付きグラスは世界ではボウルの部分を持つ
紅茶はソーサーを持って飲んでも良いがコーヒーは持たない
カップは指を入れないで持つ
ご飯の上におかずを載せない
茶碗を持ったら口にすぐ運ばず一旦間を置くのが美しい
手皿は私は汁を落としながら食べていると宣言しているようなもの
食器の上に箸を置くのは渡し箸で良くない
フォークは右手に持ちかえず左手のままで食べる
↓
ジグザグ持ちを避ける
ご飯はフォークの背ではなく腹に乗せる
欧米ではご飯=野菜と言う位置づけなのでスプーンではなくフォークを出されることがある
レンゲは柄のくぼんでいる部分に人差し指を乗せ両脇を親指と中指で挟むのが美しい持ち方
中国料理ではお皿を持ち上げないのがマナー
韓国ではご飯はスプーンでおかずは箸で食べる
麺を途中で噛み切ると言う言葉を口に入れたものを出す行為と同じ
そばは香りを楽しむ料理
バゲットを直接かじるのはNG。
一口サイズにちぎり、バターもその後塗る
お吸い物や味噌汁に蓋が付いているのは香りを楽しむため、まずは香りを楽しむ
お椀の蓋は「の」の字を書いて水気を切る=霧きり
お椀の蓋は内側を上にして膳の右外に置く
スープをすくう時
手前から奥がイギリス式
奥から手前がフランス式
中国人にとってスープ料理は命の源
基本は箸を置きレンゲを右手に持ち飲む
ステーキは斜めに切ると腕の肘も張らない
肉は左側から食べる分だけ切っていくことで肉汁の流出を防ぐ
肉と付け合わせの野菜は同時に食べ終わるのが美しい食べ方
骨つき肉は最初にナイフで肉を外しカットする
但し裏返すのはNG
そして最後に骨を手づかみ
フィンガーボウルは全て食べ終わってから使う
ブロシェットの鉄串は調理器具
例外なく最初に全て鉄串から外す
焼き魚を途中でひっくり返すのはNG
また骨の間から身をほじるのもすかし箸でNG
身は頭側から食べ尻尾まで行ったら骨を剥がして頭と一緒に皿の奥にまとめた後、下の身も食べる
骨を外す時懐紙で頭を押さえると良い
茶碗蒸しは汁物と考えてオッケー
和食でかき混ぜるのはタブーだが茶碗蒸しは許される。直接器に口をつけて飲んでもオッケー
おしぼりは食事の前に手を清めるもの
おしぼりは食事の前だけに使うもの
ナプキンは指先と口元を拭くのが基本
すき焼き
関東は割り下を見出せてから肉を投入
関西は肉をさっと焼いてから砂糖と醤油を加える
スイーツは嗜好品
最後まで見た目の美しさを保ち続けながら幸福感が残るように食べるのが美しい食べ方
三角形のものは尖った部分から食べ始める
ミルフィーユはフォークの歯を1本外に出し残りの歯を縦に刺した後横に寝かせて切り分けるとパイ生地がつぶれない
重なったパンケーキは最初に中央にナイフを入れ、下までまとめて十時に切る
日本酒の温度の違い
冷5から10度
常温15度
燗40から50度
吟醸
お米を4割削ると吟醸、5割削ると大吟醸でワインのような芳醇さが特徴
純米酒
お米、米麹、水だけで作られたお酒
本醸造酒
醸造アルコールを添加し吟醸ほどお米を削っていないお酒。味の濃い料理に合う
ロシア
コップにお酒があるときは注がないのがマナー
フランス
ワインのこだわりが強く食前、食中、食後と飲み分ける。シャンパンは食中酒
フランス料理店
ナプキンを広げるタイミングは料理が運ばれてきてからではなく全員が席についたら膝の上に広げる
広げる時は折り目を手前にして膝に乗せる
食べ終わった後のナプキンはきっちり畳まずにテーブルの上に置く
きっちりたたむと美味しくなかったと言うことを暗に示すことになる
途中で席を離れる場合は椅子の上にナプキンを置く
オードブルの盛り合わせは手前から時計回りで食べ進む
甲殻類はフィンガーボールを同時に出されたら手で食べても良いと言うサイン
相手の料理が食べたくてもお皿の交換はタブー
ワイン飲まな
白から赤へと移行する。赤に移行したら白へは戻らない。
ワインを注いでもらうときはグラスを持ち上げない
テイスティングは味の好みではなく品質をチェックする
テイスティングの時はクラスの足を持つ
飲むときはボールを持って右手で飲む
グラスは常にお皿の右側に置く
会席料理
煮物の煮汁を直接飲むのもオッケー
懐石料理
懐石料理とは茶の湯における食事の事
空腹で濃茶を飲んで客人の胃を荒らさないように軽いおしのぎとして作られたのが始まり
茶室に入る時は畳を汚さないと言う配慮できれいな白い靴下に履き替えるのが礼儀
中国料理
ターンテーブルは時計回りに回すのが基本
北京料理
北京ダックや羊肉のしゃぶしゃぶなどの肉料理が豊富。宮廷料理や水餃子も有名。さっぱりとしながらも味噌や醤油など塩気が強い傾向がある
上海料理
上海蟹は豚の角煮、上海焼きそばが有名。小籠包の発祥の地。醤油と砂糖を使った濃厚な味付けが特徴
四川料理
回鍋肉、青椒肉糸も四川料理
広東料理
酢豚や飲茶をはじめフカヒレやツバメの巣などの高級食材を使うことでも有名。海の幸、山の幸恵まれた土地柄でクセのない味付け。
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