単純性描写とストーリーコンセプトの懸隔緩和に対する努力が感じられる第2巻。
メインヒロインが徐々に性的嗜好の度合いを高めてゆくこと、いわゆる姉弟間の背徳的な関係という男性指向としての作品作りは非常に良く構成されているとは思うが、ストーリーとしてはやはり穴埋めをするためにはやや数が多すぎたか、あるいは話数が足らなかったのかという心象が強い。
この作品は、主人公とヒロイン格である主人公の姉の間にある、直接的で道義的な近親相姦という場面はなく、いわゆる「極限の愉悦」という嗜好を読みほどくところが涼味であるのだが、メインヒロインと、メインヒロインの姉妹とも関係を持ってゆくという、俗に言う“お約束な主人公”像のために、ある意味感情移入に水を差される場面も少なくはない。
ただ、こういった男性指向の作品・作風は、美女・美少女の性的痴態をさらけ出すことが本来の主旨なので、そういった視点から割り切ってみれば、中村卯月氏の描く内容は理に適っていると言える。
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