所詮(と言っては失礼ですが)は漫画ですから“漫画的表現”で多少事実と違うことを書いてあっても仕方ないのでしょうが、レビューなんか読んでいると、原作者の高い評価のおかげもあって、あたかもこれが史実のノンフィクション漫画みたいに捉えている人が多くて、かなり不安にさせられます(笑)
一応、原作者はマルチな才能を誇っている鬼才鴻上尚史氏となってますが、実は、原作本の「不死身の特攻兵 軍神はなぜ上官に反抗したか」の戦記部分、つまりこの漫画の元ネタ部分は、戦記作家高木俊朗氏著作の「陸軍特別攻撃隊」の記述のダイジェスト版となっています。
これは、鴻上氏がきちんとご遺族に高木氏の著作の引用の許可をとり、さらに絶版となっていた「陸軍特別攻撃隊」の再版にも尽力されたようなので、正当な手続きによるものです。
高木氏は旧日本陸軍に非常に辛辣であり、多くの著作で激しく旧日本陸軍を非難、「陸軍特別攻撃隊」においてもその姿勢は何ら変わることがありません。
そして、高木氏は「陸軍特別攻撃隊」において、日本陸軍の組織の矛盾を非難するためにうってつけの人物として、この漫画の主人公佐々木友次伍長にスポットライトを当てることにしたようです。
何せ特攻で出撃しながら、体当たりすることなく敵を攻撃して颯爽と帰ってくるなんていう人材はそうはいないでしょうから、納得のいく人選ではあるんでしょうが、しかし、実際の史実は映画や漫画みたいにドラマチックな事象が続くわけでは無いのでかなりの脚色を加えないといけなかったようです。
高木氏の「陸軍特別攻撃隊」はその圧倒的な記述量に、あたかも全てが真実のように見えてしまいますが、実は高木氏の「陸軍特別攻撃隊」の記述と、同書出版前の新聞報道や他の書籍などの「万朶隊」やこの漫画の主人公佐々木伍長に関する記述を比較してみると、他の隊員の勇ましかったり、心温まったりするエピソードが佐々木伍長のエピソードにすり替えられてしまっていることに気がつきます。
例えば、「陸軍特別攻撃隊」では、訓練前にエンジンの防塵網が外れていて殴られたのは近藤伍長となっていますが、当時、「万朶隊」を現地で取材してこの場面を目撃していた毎日新聞の従軍記者によれば、殴られたのはこの漫画の主人公佐々木伍長となっています。
かっこ悪く殴られる役を押しつけられた近藤伍長は、「陸軍特別攻撃隊」においては、さらに特攻出撃を恐れて故意に防塵網を外して航空機の故障を狙ったみたいなニュアンスで記述されてます。
また、「陸軍特別攻撃隊」においては「万朶隊」初出撃の日、当初は出撃予定ではなかったこの漫画の主人公佐々木伍長が、指揮官代理の田中曹長(隊長の岩本大尉はこの時点では戦死)に出撃を直訴したことになってますが、当時の報道によれば、田中曹長に出撃を直訴したのは、機体の不時着で負傷し、出撃が見送りとなっていた鵜沢軍曹となっています。
そして、またまた、「陸軍特別攻撃隊」においては、鵜沢軍曹が不時着したのは特攻出撃を恐れていてわざとやったみたいなニュアンスで記述されてしまってます。
関係者が全て鬼籍に入った今となっては、当時の報道が正しいのか、高木氏やこの漫画の描写が正しいのかは確認する術もないので書いたもん勝ちなんでしょうが、主人公である佐々木伍長を持ち上げるために、他の隊員を貶す記述には正直うんざりしてしまいます。
佐々木伍長が漫画の主人公にまでなった最大の要因は、特攻を命じられながら、それに反発し体当たりすることなく通常攻撃で大戦果を挙げて涼しい顔で帰ってくるという、日本人に足りない(と思い込んでいる人が多い)組織に逆らいながらも、しっかりと成果を上げる有言実行の姿勢に、自分らにはない(と思い込んでる)かっこよさを感じる人が多いからだと思いますが、実は、その前提もかなりの脚色が入っているとすれば、そのかっこよさも半減してしまうかも知れません。
まず、佐々木伍長が9回も特攻を命じられ出撃したという点については、確かに、初出撃と2回目の出撃と大型船を撃沈したと佐々木伍長が主張する6回目の出撃については、いろんな書籍や資料に登場しますが、たった1機で“死ぬことだけを求められて”出撃させられたと言われる4回目、5回目、8回目、9回目の出撃は、私が調査した範囲内では資料や他の戦記には登場しません。
万朶隊の出撃として記録されているのは、戦死者が出た11月12日、15日、12月20日の3回であり、仮に「陸軍特別攻撃隊」の記述を正しいとしても、そもそも、2回目は飛行場上空の空中集合に失敗して離陸後即帰還してますし、さらに地上で出撃準備中に撃破された3回目や、離陸に失敗した8回目をも出撃数にカウントするのはいくら何でも下駄の履かせすぎでしょう。
この漫画最大の悪役扱いされている第4航空師団猿渡参謀長は、何度も佐々木伍長を特攻で出撃させて、戦死させようと画策としたとされてますが、佐々木伍長はそのたびに帰還して、猿渡参謀長、ひいては猿渡参謀長を通じて佐々木伍長を殺そうとする日本陸軍組織全体の鼻を明かしたことになってます。このエピソードを痛快であると感じる人が多いようですが、実は、猿渡参謀長の上官で、フィリピン戦における陸軍特攻の最高指揮官であった第4航空軍の富永恭次中将は、佐々木伍長に対して最後まで好意的で、帰還を繰り返す佐々木伍長に「よく帰ってきたな、何度でも帰ってこい」と親しく語りかけてきたうえに、食事に誘ったり贈り物までする気のつかいようでした。そのため、徹底的な取材で戦争文学の金字塔「レイテ戦記」を書き上げた作家の大岡昇平氏は、佐々木伍長が何度も帰還しても何の罰も受けなかったのは、富永中将の裁量であったと「レイテ戦記」に記述しており、私もそうであったと確信しています。
その証拠として、8回目とされる出撃の際にも、富永中将は従軍記者を目の前にして、佐々木伍長に冗談を投げかけ、出撃のときも名指しで声援を送っていたということです。つまり、この漫画の主人公佐々木伍長は、下っ端の参謀には多少嫌みを言われていたものの、帰還を繰り返していたことについては、最高指揮官のお墨付きは得ており、要するに、組織に反抗したのでも何でも無く、最高指揮官の思惑通りに動いていたわけです。
この富永中将は、フィリピン戦の最中に上部組織に承認を得ること無く、前線のフィリピンから台湾に無断で撤退し、敵前逃亡の卑怯者だと今日でも激しくバッシングされており、高木氏も三分冊の単行本の半分ぐらいを費やして、針小棒大に延々ネチネチと罵倒し続けていますが(と言うか今日の富永中将になされる罵倒はほぼ高木氏の記述が元ネタ)、少なくともこの漫画の主人公佐々木伍長を目にかけ、特攻から何度も帰還するといった武勇伝を容認して高木氏の小説やこの漫画の元ネタを作る協力をし、佐々木伍長自身も、富永中将に対しては死の直前まで好感を抱いていたのですから、多少は罵倒のトーンを下げて記述してもよかったんじゃ?と人ごとながら富永中将に同情してしまいます。少なくともこの漫画にはそうあってもらいたいものです。
佐々木伍長が特攻をせずに挙げた戦果として、第6回目の出撃時に大型船に急降下爆撃を命中させて撃沈させたことがあげられています。
しかし、原作本「陸軍特別攻撃隊」の記述を見ると、この漫画の主人公佐々木伍長の戦果報告は「爆弾命中は視認していない」「投弾後退避する際に攻撃した大型船は傾いているように見えた」「火災は発生していなかった」と全く迫力に欠けるもので、これで撃沈したと言い張るのはさすがに無理があるのではと思います。まぁ、よく小馬鹿にされる、いわゆる「大本営発表」の一種でしょう。
しかし、普段は、日本軍の主張する大戦果を「大本営発表」と小馬鹿にする人たちが、こと、この漫画の主人公の佐々木伍長のように自分が好意を抱く人の証言については、全く検証もなしに鵜呑みしてしまうのは何ででしょう?私みたいに疑い深いひねくれた人間は(笑)誰が言っても疑ってかかりたくなるもので、連合軍の損害記録を調査してみたところ、この日の連合軍の沈没艦は、中型揚陸艦LSM-20のただ1隻で、これは一式戦闘機「隼」の特攻で撃沈したとする詳細な戦闘記録と、沈みゆくLSM-20の連続写真が残されており、アメリカ海軍史の公式ホームページでも閲覧することができます。また、沈没まで至らなくとも撃破した可能性についても、当日の連合軍損傷艦の戦闘記録を確認したところ、単発機の特攻による損害は記録されていても、佐々木伍長の乗機である双発機の爆撃で損傷した艦の記録はありません。つまり、佐々木伍長が挙げた戦果は“幻”であったわけです。
あと、この漫画の主人公佐々木伍長を含む「万朶隊」の面々が、いわゆる「スキップボミング」(陸軍呼称「跳飛爆撃」)を極めていたのに、頭の固いバカな陸軍上層部から無理矢理特攻隊にさせられた、「跳飛爆撃」をそのままさせておけば戦果を挙げられたはずなのに・・・みたいな記述もあります。しかし、それは史実無視の主張であって、実は「跳飛爆撃」は欠点だらけの攻撃法ということが、陸海軍の訓練や研究で判明していますが、当然そのような記述はこの漫画にも原作にもありません。
この漫画と同じような陸軍特攻を罵倒・糾弾する書籍で、帰還した特攻隊員を監禁する施設「振武寮」を取り上げている、林えいだい氏著「陸軍特攻・振武寮 生還者の収容施設」という書籍がありますが、この書籍に「跳飛爆撃」の訓練に関する興味深い記述があります。
「陸軍特攻・振武寮 生還者の収容施設」のおかげでかなりの不人気者となった参謀倉澤清忠少佐は、実は第6航空軍参謀となって「振武寮」に関係する前は、「万朶隊」の面々と一緒に「跳飛爆撃」の研究に従事していましたが、この漫画や原作本でべた褒めされる岩本大尉や佐々木伍長を含む「万朶隊」の面々の「跳飛爆撃」の訓練を見て「海軍と比較して話にならん」とサジを投げてます。そこで、陸軍の搭乗員に「跳飛爆撃」は無理だから、そのまま体当たりさせようと、この漫画では「万朶隊」のよき理解者として登場する福島尚道大尉と協議し、福島大尉と協同して特攻を想定した訓練プログラムを検討して、その採用を上申しています。この書籍の記述は陸軍特攻を叩く主張などに最大限利用されていますが、上記のような、陸軍が「跳飛爆撃」を諦めていたという記述は、他では全くと言っていいほど取り上げられることはありません。
この福島大尉という人物は、戦後にこの漫画の実質的な原作者高木氏の手先みたいになって、特攻を推進した元軍人を糾弾するような発言をしてみたり、ときには直接手紙を送りつけて詰問みたいなことまでやって、その成果は「陸軍特別攻撃隊」で数多く高木氏に利用されています。
高木氏は倉澤少佐を別著で激しく罵倒しているなど、詳しい取材をしており、その卓越した取材力で恐らくは倉澤少佐と福島大尉が、陸軍特攻に大きく関与していたことも知っていたはずですが、そのことについては、全く触れることなく、最後まで福島大尉が「特攻に反対し続けた気骨のある軍人」みたいな扱いをしているのには恣意的なものを感じますし、福島大尉が必要以上に特攻関係者に攻撃的なのは、私は福島大尉の一種の後ろめたさみたいなものを感じてしまいます。
陸軍の研究でわかった「跳飛爆撃」の致命的な欠点として、波が高いと投下した爆弾がスキップしないことや、命中してもスキップの際に速度が激減することから装甲の厚い艦艇には何の効果も望めないこと、また、爆弾を抱えての低空飛行は非常に困難であり、海中突入事故が多発したことや、低空飛行中は敵艦船の対空砲火のいい的となり、殆どが撃墜されてしまう可能性が高いなどが挙げられています。それでも、他の対艦攻撃手段に乏しい陸軍航空隊は、特攻が開始される直前の1944年10月24日のレイテ沖海戦の最中に、陸軍航空隊飛行第3戦隊の九九式双発軽爆撃機(佐々木伍長らの乗機と同機)25機を「跳飛爆撃」に出撃させますが、故障で帰還した機以外は全機未帰還という惨敗を喫して、これ以降、組織的に「跳飛爆撃」が実施されることはありませんでした。
詳しい軍事関係の書籍にはこの欠点の記述はちゃんとされてますが、佐々木伍長ら「万朶隊」を悲劇のヒーローとするためには、特攻しなくとも「跳飛爆撃」で戦果は挙げられたと主張せねばならず、そのためこの漫画や原作本には、欠点に関する詳しい記述はされていないようです。
特攻については「卵をコンクリートにぶつけるようでつぶれるだけ」「艦艇を撃沈するのは無理」などという、まったく物理的法則無視の誤った弱点を書いておきながら、さすがに一方的でしょう。
多少フォローするなら、この「特攻機卵説」は原作の高木氏やこの漫画が主張し始めたのではなく、陸軍で特攻開始に反対していた藤塚止戈夫鉾田陸軍飛行学校校長前校長や福島大尉が主張していたものですが、特攻は結果的に54隻の艦船を撃沈、356隻の艦船に撃破し、撃破された艦の中には再起不能となるほどの甚大な損傷を被った艦も多数あったのですから、「特攻機卵説」は実績にて全否定されたことになります。
ちなみに「特攻機卵説」で特攻に反対した鉾田中将はのちに第6航空軍参謀長として沖縄戦の特攻を指揮し、福島大尉も特攻容認に舵を切っているわけですから、「特攻機卵説」は当初の主張者からも見捨てられた珍論であったわけです。そして、戦後の米軍は公式報告書(米国戦略爆撃調査団の『UNITED STATES STRATEGIC BOMBING SURVEY SUMMARY REPORT JAPANESE AIR POWER』)に「特攻は通常攻撃より効果が大きい、その理由は爆弾の衝撃が飛行機の衝突によって増加され、また航空燃料による爆発で火災が起こる、さらに適切な角度で行えば通常の爆撃より速度が速く、命中率が高くなる」という分析を載せています。こういうところもきっちり書いて欲しいんですが、書いてしまうと特攻を全否定することができなくなるのと考えたのか、単に知らなかったのか、いずれにしても片手落ち感は否めません。
まぁ、察するに特攻を無駄死にというレッテルを貼り、それを拒否した(とされている)佐々木伍長を、実情以上に褒め称えるにことによって、特攻を徹底的にバッシングしたいのでしょう。同様な傾向は海軍で特攻を拒否した(と言われているけど実際は違う)「芙蓉部隊」を実情以上に褒め称える書籍にも見られます。そして、これら意図はまんまと当たって、相変わらず特攻は結果的に効果が無い無駄死にであったと認識している人は多いと思います。特攻というのはそれほど罪深い事件であったというのは異論ありませんが、と言って、アメリカ軍が公式記録で認めているほどの空前絶後の損害を与えて、アメリカ軍を苦しめて誇り高く散華していった特攻隊員を、自分の主義主張のために、事実を隠蔽したり歪曲したりしてまで、無駄死に扱いするのはいい加減止めて欲しいと思います。
以上の通り、この漫画の主人公佐々木伍長を悲劇のヒーローのスーパーパイロットとして持ち上げるため、脚色を施し、特攻の実際の効果など、都合が悪い事実は隠蔽する原作本「陸軍特別攻撃隊」の執筆姿勢はとてもほめられたものではありません。高木氏の特攻に関する記述は、この漫画の直接の原作本の著者鴻上氏もべた褒めしているように、陸軍特攻を論ずる書籍としてはあたかも金科玉条か聖典みたいに絶対的な存在として扱われていますが、高木氏から目の敵にされていた、沖縄戦で特攻を指揮した第6航空軍司令菅原道大中将の子息で作家の深堀道義氏や、戦時中に高木氏を記者として雇用していた日本ニュース映画社の編集長土屋斉氏らから多くの批判も寄せられていますし、特攻基地のあった知覧で「特攻の母」として有名だった鳥濱トメ氏も、高木氏の取材での証言と、著書への記述があまりにも違いすぎたことから高木氏を敬遠していたとのことで、一方的に信用はできないと思います。
そしてその原作本を基に書かれたこの漫画も、中途半端な史実とフィクションの融合で、漫画的表現として突き抜けているわけでもなく、正直面白みを感じません。
戦争漫画本であれば、フィクションとして突き抜けるか、史実を追求するか、どちらの方向性でも秀作が勢揃いしており、あえてこの中途半端な漫画を読む必要は無いでしょう。
ということで評価は最低とさせていただきます。
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鴻上尚史
(著)
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言語日本語
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出版社講談社
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発売日2018/11/6
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ファイルサイズ106509 KB
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商品の説明
著者について
鴻上 尚史
作家・演出家。1958年愛媛県生まれ。早稲田大学在学中の81年に劇団「第三舞台」を結成。87年「朝日のような夕日をつれて87」で紀伊國屋演劇賞団体賞、95年「スナフキンの手紙」で岸田國士戯曲賞。97年に渡英し、俳優教育法を学ぶ。11年に第三舞台封印解除解散公演「深呼吸する惑星」を上演。現在は、「KOKAMI@network」と「虚構の劇団」を中心に活動。10年に戯曲集「グローブ・ジャングル」で第61回読売文学賞受賞。舞台公演のかたわら、エッセイや演劇関連の著書も多く、ラジオ・パーソリナティ、テレビの司会、映画監督など幅広く活動。「あなたの魅力を演出するちょっとしたヒント」「クール・ジャパン!?」「八月の犬は二度吠える」「青空に飛ぶ」(以上講談社)「発声と身体のレッスン」「演技と演出のレッスン」(白水社)「孤独と不安のレッスン」「幸福のレッスン」(だいわ文庫)他著書多数。日本劇作家協会会長。 --このテキストは、comic版に関連付けられています。
作家・演出家。1958年愛媛県生まれ。早稲田大学在学中の81年に劇団「第三舞台」を結成。87年「朝日のような夕日をつれて87」で紀伊國屋演劇賞団体賞、95年「スナフキンの手紙」で岸田國士戯曲賞。97年に渡英し、俳優教育法を学ぶ。11年に第三舞台封印解除解散公演「深呼吸する惑星」を上演。現在は、「KOKAMI@network」と「虚構の劇団」を中心に活動。10年に戯曲集「グローブ・ジャングル」で第61回読売文学賞受賞。舞台公演のかたわら、エッセイや演劇関連の著書も多く、ラジオ・パーソリナティ、テレビの司会、映画監督など幅広く活動。「あなたの魅力を演出するちょっとしたヒント」「クール・ジャパン!?」「八月の犬は二度吠える」「青空に飛ぶ」(以上講談社)「発声と身体のレッスン」「演技と演出のレッスン」(白水社)「孤独と不安のレッスン」「幸福のレッスン」(だいわ文庫)他著書多数。日本劇作家協会会長。 --このテキストは、comic版に関連付けられています。
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2019年11月18日に日本でレビュー済み
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ベスト500レビュアー
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日本という国が存続するか、滅びるかという危機的な状況にある戦争中のギリギリの決断を、後世の我々が神の視点で偉そうにあれが正しかった、あれが間違っていたと断ずることほど愚かなことはないと考えます。
それであっても日本が持つ、理知的に考えることを避け「精神論」で片づけてしまおうとする未だに残る感性。「統率の外道」と自ら語った、特攻隊の生みの親とされる大西瀧治郎も終戦間際には「二千万人の男子を特攻隊員として繰り出せば選曲挽回は可能」と戦争継続を望むなど、一度動き始めた物事を止めることを嫌がるシステム。組織の中では部下に対して冷淡な命令も平気で出すのに、表に立たされると立場的に仕方がなかったと自己弁護に一生懸命になる。そんな日本の駄目な部分が集約されたことが「特攻」であり、そんなことは言われずとも分かっていた多くの若者達が、それでも命を懸けて任にあたったことには尊崇の念を禁じえませんし、そんな日本人的な小ささを集めてできているような自分にとっては、普段の自分を鑑みる意味でも本書は腹にズドンときました。
恥ずかしながら、佐々木友次氏のことを存じあげませんでしたが、当時の若者たちがどのように特攻に向き合ったのか、心して読み進めていきたいと思います。
それであっても日本が持つ、理知的に考えることを避け「精神論」で片づけてしまおうとする未だに残る感性。「統率の外道」と自ら語った、特攻隊の生みの親とされる大西瀧治郎も終戦間際には「二千万人の男子を特攻隊員として繰り出せば選曲挽回は可能」と戦争継続を望むなど、一度動き始めた物事を止めることを嫌がるシステム。組織の中では部下に対して冷淡な命令も平気で出すのに、表に立たされると立場的に仕方がなかったと自己弁護に一生懸命になる。そんな日本の駄目な部分が集約されたことが「特攻」であり、そんなことは言われずとも分かっていた多くの若者達が、それでも命を懸けて任にあたったことには尊崇の念を禁じえませんし、そんな日本人的な小ささを集めてできているような自分にとっては、普段の自分を鑑みる意味でも本書は腹にズドンときました。
恥ずかしながら、佐々木友次氏のことを存じあげませんでしたが、当時の若者たちがどのように特攻に向き合ったのか、心して読み進めていきたいと思います。
ベスト1000レビュアー
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亡くなった舅が、戦時中、特攻隊の基地で偵察機のパイロットをしていたと聞いております。
先年、夫が他界し、家を整理していて、戦時中の本やらなにやらと一緒に、舅の手記や絵などが出てきました。
うちには代々伝わる古文書類もあり、夫の「古文書類は地元の博物館へ」との遺言もあって、それらとともに、博物館へ寄託しました。
生前、私は舅の話をあまり聞いた事がなく、詳しい事は何も知りませんが、後世のために、それらが役に立つ事を願います。
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生前、私は舅の話をあまり聞いた事がなく、詳しい事は何も知りませんが、後世のために、それらが役に立つ事を願います。
ベスト500レビュアー
実話なのかフィクションなのか正直わかりません。特攻を拒否し続けたとありますが軍法会議とかで銃殺されてそうな気もするのですが証拠も何も漫画では出てきませんし、小説版を読んでいないのでわかりません。
説明が全然足りないので正直非常に読み辛いです。ただ、自分としては一つだけ言いたい点があります。
現実に特攻した実在の人物とかを出して勝手にこう思っていたみたいな書き方はどうかと思います。
佐々木を卑怯な兵士と思って祖国の家族を守ろうと突入した者も多いと思うのですが、そういうのまで無視してアレコレ書くのは正直佐々木伍長よりも卑劣な作者だと思います。
特にヤングマガジン最新号(現時点2019年39号)では陸軍特攻隊の鉄心隊が出てきまして、これは私の同郷の方が一人おりましたので昔からそれとなく知った部隊でした。しかしまあ勝手にああいう(死ぬ間際に怯えているだとか、佐々木が立派に見える)書き方をするのもどうかと思います。せめて部隊名架空にするなりして故人に迷惑かけないようにするなりの改変はできないものなのでしょうか。
よく戦前の戦死者の死に様を部隊長が手紙で故郷の家族に知らせたりしていますが、多少無様(不快に思った方いたらすいません)な最後でも苦心して残された家族の悲しみが軽減されるように脚色して「無駄死にではない」というのを強調して書くと聞きました。例えば普通に銃撃戦で戦死した人でもこんな感じになるようです。
(〇〇上等兵は敵部隊に部隊の先頭となって突入し、銃剣で敵兵3名を刺突、敵兵から頭部を銃撃されるも尚、4人目の敵兵を刺突した後に力尽き、壮烈な戦死を遂げられました。小隊の攻撃が成功したのも彼の~・・・)
といったようなノリです。
死人に口なしとは言いますし、勝手に愛国の権現みたいに描かれてしまう被害者も多いと思いますが、この作品はこの作品で英霊を食い物にしてるなーと吐き気がしました。
説明が全然足りないので正直非常に読み辛いです。ただ、自分としては一つだけ言いたい点があります。
現実に特攻した実在の人物とかを出して勝手にこう思っていたみたいな書き方はどうかと思います。
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特にヤングマガジン最新号(現時点2019年39号)では陸軍特攻隊の鉄心隊が出てきまして、これは私の同郷の方が一人おりましたので昔からそれとなく知った部隊でした。しかしまあ勝手にああいう(死ぬ間際に怯えているだとか、佐々木が立派に見える)書き方をするのもどうかと思います。せめて部隊名架空にするなりして故人に迷惑かけないようにするなりの改変はできないものなのでしょうか。
よく戦前の戦死者の死に様を部隊長が手紙で故郷の家族に知らせたりしていますが、多少無様(不快に思った方いたらすいません)な最後でも苦心して残された家族の悲しみが軽減されるように脚色して「無駄死にではない」というのを強調して書くと聞きました。例えば普通に銃撃戦で戦死した人でもこんな感じになるようです。
(〇〇上等兵は敵部隊に部隊の先頭となって突入し、銃剣で敵兵3名を刺突、敵兵から頭部を銃撃されるも尚、4人目の敵兵を刺突した後に力尽き、壮烈な戦死を遂げられました。小隊の攻撃が成功したのも彼の~・・・)
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死人に口なしとは言いますし、勝手に愛国の権現みたいに描かれてしまう被害者も多いと思いますが、この作品はこの作品で英霊を食い物にしてるなーと吐き気がしました。
2020年5月6日に日本でレビュー済み
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続巻で「佐々木、未来を見ろ」で涙腺崩壊。そして知る、特攻の本質は喜劇。散った命と生き残った悔恨は、歴史の喜劇。現在、あなたの廻りの「日本」という(あなた)の状況をみるなら「○○のため」という虚構を、「彼」が米軍ではなく何と戦ったのか何と戦わねばならなったのか読み取ることができる。(おそらくは「赤とんぼ」という複葉機が「特攻する様」を米軍の記録フィルムを見て、怒りとともに、特攻という愚劣極まりない喜劇に怒りとともに)
