瞑想には大きく分けて
・一点に集中する「サマタ瞑想」
・心を観察する「ヴィパッサナー瞑想」
本書ではタイトル通り後者のヴィパッサナーについてのみの記述です。
ページ数は140ページとかなり少ないですが, ヴィパッサナー瞑想の真髄がコンパクトに凝縮された良書だと思いました。
分かりやすく言うと, 自分の今ある状態・行動・感情に"気づく"という心の, 究極の形がヴィパッサナー瞑想であると思います。
例えば食事のときは, 本書の言葉を引用すると
食事の乗っているテーブルを見た時は
「見ている 見えている 見ている 見えている」
手を皿に伸ばす時は
「伸ばしている 伸ばしている」
料理に触れた時は
「触れている 触れている」
料理を口元に運ぶ時には
「運んでいる 運んでいる」
料理を味わう時は
「味わっている 味わっている」
といったように, 今この瞬間を観察する究極の形が示されています。(上記したものは食事の瞑想のほんの一部で, 本書は更に細かい行動・感情にも気づきをいれています。)
ヴィパッサナー瞑想に興味がある方はもちろんですが, サマタ瞑想のみ行っている方も一度は読んでみると見識が広がり面白いと思います。
マインドフルネスについては直接的に触れているわけではないですが, ヴィパッサナー瞑想自体かなり近い概念だと思うので, マインドフルネスを学びたい方にも一読する価値があると思います。
内容紹介
マハーシ・サヤドー(1902~1982)は、20世紀のミャンマーを代表する瞑想指導者であり、仏教瞑想の代名詞といえるヴィパッサナー瞑想を世界に広めた、テーラワーダ仏教の大長老である。1954~1956年にヤンゴンで開かれた第六結集では質問者の大役を務め、このとき編纂された三蔵経典のすべてのテキストに対して責任を負う委員も務めた。教学と実践において突出した存在として、国内外で精力的に活動し、以降の仏教に強い影響を与えている。本書は、瞑想入門の理論と実践の書として最初ビルマ語で書かれ、その後英訳され、広く英語圏で読まれているものである。
著者略歴
サヤドー・マハーシ
法名、ウ・ソーバナ(U Sobhana)大長老。1904年、ミャンマーのシュエボーに生まれる。20世紀のミャンマーにおけるテーラワーダ仏教を代表する僧侶の一人。12歳で沙弥出家。20歳で比丘出家をする。1931年、タトンにて高名な瞑想指導者であったミングン・ジェータワナ・サヤドーから教えを受ける。1941年、ダンマーチャリア学位を取得。同年、故郷のシュエボーに戻り、本格的な瞑想指導を始める。1949年、ラングーン(現在のヤンゴン)にマハーシ瞑想センターを開設。1982年、逝去
星 飛雄馬
1974年、長野県生まれ。著述家・翻訳家。東京都立大学大学院社会科学研究科修士課程修了。東京大学社会情報研究所教育部修了。修士(社会学)(東京都立大学、2001年)。専門は宗教社会学、社会政策。2004年ミャンマー、ヤンゴンのマハーシ瞑想センターにて約3カ月瞑想修行をする。東方学院にてバーリ語を学ぶ(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
ヴィパッサナー瞑想の代表的指導者による瞑想実践の基礎教本。 『気づきと智慧のヴィパッサナー瞑想~入門者のための理論と実践~』(2012年)を改題、改装し、新たに解説を増補したものです。
著者略歴
サヤドー・マハーシ
法名、ウ・ソーバナ(U Sobhana)大長老。1904年、ミャンマーのシュエボーに生まれる。20世紀のミャンマーにおけるテーラワーダ仏教を代表する僧侶の一人。12歳で沙弥出家。20歳で比丘出家をする。1931年、タトンにて高名な瞑想指導者であったミングン・ジェータワナ・サヤドーから教えを受ける。1941年、ダンマーチャリア学位を取得。同年、故郷のシュエボーに戻り、本格的な瞑想指導を始める。1949年、ラングーン(現在のヤンゴン)にマハーシ瞑想センターを開設。1982年、逝去
星 飛雄馬
1974年、長野県生まれ。著述家・翻訳家。東京都立大学大学院社会科学研究科修士課程修了。東京大学社会情報研究所教育部修了。修士(社会学)(東京都立大学、2001年)。専門は宗教社会学、社会政策。2004年ミャンマー、ヤンゴンのマハーシ瞑想センターにて約3カ月瞑想修行をする。東方学院にてバーリ語を学ぶ(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
ヴィパッサナー瞑想の代表的指導者による瞑想実践の基礎教本。 『気づきと智慧のヴィパッサナー瞑想~入門者のための理論と実践~』(2012年)を改題、改装し、新たに解説を増補したものです。
内容(「BOOK」データベースより)
ヴィパッサナー瞑想の代表的指導者による瞑想実践の基礎教本。