エビデンス(科学的根拠)が重要とされる医療現場でさえ、ワークショップが、あるいはワークショップ的なチーム医療が重視されてきている。
エビデンスはもちろん大事で、治療法の選択肢を選ぶ目安として、長所短所を医師が説明したり、或いは薬剤データとして示される。
一方で、その患者さんの刻々の状態や思い、家族状態や実生活など、つまり「現場の状況」と「エビデンス」とされるものを多角的に総合して方針を選択する必要がある。
それはまちづくりや政策形成〜最近漸く言われだしたEBPM(evidence based policy making)などについても更に当てはまるだろうし、いろいろなアクターから提案が出て個々では思いつかなかったり出来なかったプランが生まれたりもするだろう。
自分たちで主体的に考えた事なら自発的に行動もできるし、アクター同士がつながることもできる。
根っこの方を考えると、今までの日本の教育で不足していたが求められているもの〜 自分の頭で考える、現実の状況や他者の思いを知る、更にそれらを踏まえて考える、そしてそれを伝える、プレゼンする〜
といった、今後益々先が見えなくなる世の中で個人も共同体も生き抜くための基礎としてとても役立つと思う。
会議と称して上司が一方的に方針を申し渡すような、あるいは「声の大きな人」が皆んなの時間を奪う長広舌で衆知を集められないような集まりでは、その組織は先細り、あるいはいきなり座礁しそうである。
例えば一回の発言を2分以内として全員が喋る、というようなことからだけでも必要だろう、、
芸術方面については、ワークショップで創造的なプラスの効果が期待できるのではないだろうか。
まずは小さく試みてみることが大切な気がする。
本書は多くの学びを与えてくれた。
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