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ユン・チアン

ワイルド・スワン(上) (講談社文庫) (日本語) 文庫 – 2007/3/6

ユンチアン (著), 土屋京子 (翻訳)

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15歳で著者の祖母は軍閥将軍の妾になる。中国全土で軍閥が勢力をぶつけあう1924年のことであった。続く満州国の成立。直前に生まれた母は、新しい支配者日本の過酷な占領政策を体験する。戦後、夫とともに共産党で昇進する母。そして中華人民共和国の成立後、反革命鎮圧運動の只中で著者は誕生する。

初めて明かされる『ワイルド・スワン』誕生秘話
母は何ヵ月にもわたって毎日毎日話しつづけました。祖母が軍閥将軍の愛妾だったこと、母が15歳で共産党の地下活動に加わったこと。母も祖母も、戦争や外国の侵略や革命や全体主義の暴政に翻弄されて波乱の歳月を生きてきたことを知りました。歴史の渦にもまれながら、母や祖母が命がけの恋をしたことも知りました。――<「2007年新版によせて」より>

ISBN-10

4062756609
ISBN-13

978-4062756600
出版社

講談社
発売日

2007/3/6
言語

日本語
本の長さ

354ページ
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商品の説明

内容（「BOOK」データベースより）

十五歳で著者の祖母は軍閥将軍の妾になる。中国全土で軍閥が勢力をぶつけあう一九二四年のことであった。続く満州国の成立。直前に生まれた母は、新しい支配者日本の過酷な占領政策を体験する。戦後、夫とともに共産党で昇進する母。そして中華人民共和国の成立後、反革命鎮圧運動の只中で著者は誕生する。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

ユン/チアン
張戎。1952年、中華人民共和国四川省宜賓市生まれ。14歳でしばらく紅衛兵を経験したあと、農村に下放されて農民として働き、「はだしの医者」、機械工場の鋳造工、電気工を経て四川大学英文科の学生となり、のちに講師となる。1978年にイギリスへ留学。1982年に言語学の博士号を取得。現在ロンドンに在住

土屋/京子
1956年愛知県生まれ。東京大学教養学部卒業。英字誌編集者を経て、現在に至る(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

登録情報

出版社 : 講談社 (2007/3/6)
発売日 : 2007/3/6
言語 : 日本語
文庫 : 354ページ
ISBN-10 : 4062756609
ISBN-13 : 978-4062756600

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- - 425位中国文学研究
- - 3,231位講談社文庫
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taskman

1909年から1953年の中国社会が赤裸々に

2014年9月16日に日本でレビュー済み

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ワイルドスワンは著者の祖母、母親、著者の人生について書かれている。
上巻である本書は、著者の祖母の生まれから始まり、母親の革命運動、著者が誕生まで書かれている。
それらの話しを通して、当時の中国の生活、政治、社会、が描かれている。
日本ロシアの侵略、内戦の繰り返し、役人の腐敗、悪しき習慣、貧富の差。
それは、へたな中国の歴史書を読むより、勉強になる。

毛沢東率いる共産党が、蒋介石の国民党を破り、中国が幕を開けた。
共産党が政権を握ったのである。
続きが非常に楽しみである。

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信州ラプソディ

おしんだ

2016年10月4日に日本でレビュー済み

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中国版おしんか。
スケールでかすぎ。
説明調の文章は読みやすい。

役に立った

続きも読んでます

2016年9月29日に日本でレビュー済み

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中国の昔のしきたりや国共内戦からの共産主義国家の成り立ちが詳しく書かれ歴史的にも勉強になる。当然であるが中国人からの目線で語られる中国の歴史観にも興味深いものがあり読んで見ました。概ね公平に書かれ偏った共産党賛美の感じでは無いと思います。

1人のお客様がこれが役に立ったと考えています

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のんちゃん

文革とは何だったのか、その現実！！

2008年5月20日に日本でレビュー済み

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中国の清朝末期から文化大革命世代までの筆者一族の歴史をたどったドキュメンタリー仕立てになっています。筆者の父の中国に対する真摯な思いとは裏腹に反革命分子のレッテルを貼られてしまい、筆者も文革に参加するもその思想に失望するといった内容です。当時、日本でも文革論議が盛んで、毛沢東思想は日本の学生運動（６０−７０年代）にも多大な影響を与えたようです。しかし、本書を読むとその実態は失望せざる得ません。
筆者及びその家族の歴史に即して書かれているので、その迫力は素晴らしく、圧倒されながら全巻を一気に読んでしまいました。新聞、テレビ等で報道されたものとは違った観点から中国近代史を見た気がします。

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Patrick Star

清朝崩壊から毛沢東の死まで、中国激動の時代の真実

2007年2月9日に日本でレビュー済み

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歴史の教科書では絶対にわからない、中国の清朝崩壊から毛沢東の死までが、その時代を生きた３世代の女性の目を通じて、圧倒的な臨場感で描かれている。

軍閥、国民党、日本軍、そして中国共産党へとめまぐるしく支配者が変化する中で、変わらないのは支配者達の横暴、特権、そしてそれに群がる弱い人々。そんな時代にあっても真実を求めて自分を貫き続け、人としての優しさを忘れない人もいる。その勇気に感動する。

振り返って現代でも、平和や発展の陰で利己的な国際紛争や利益誘導、あるいはいじめや弱者を狙った陰湿な犯罪が目立つ。忘れてはならない普遍的な価値観がここにあると思う。

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空中写真

恐怖の国家形成

2014年1月23日に日本でレビュー済み

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日本の満州支配の状況の描写については、否定する材料がないかどうか、覚えておこうと思った。
著者はイギリスにいると言うが、日本描写に関しては、普通でないように感じられる。

ｐ１９４の、１９４２年の延安での「整風運動」は、
別の本では、かなりの人が粛清（殺害）された、恐怖の組織形成事件だったように書かれている。

本部を批判せよと煽っておいて、批判する者をあぶり出し、粛清する。
この手法は、「馬鹿」の語源の日本俗説起源となった話に通じると思った。

　　紀元前、秦の趙高が、二世皇帝に、鹿を「馬である」と言って献じた。
　　趙高の権勢を恐れた群臣は「馬です」と答えたが、「鹿」と答えた者は殺された。

中国古典の故事にならって、くりかえし恐怖の国家形成がなされた、かのように感じた。

著者のお父上が、初期、党に忠誠を誓う、非情な党員にさせられたのも、
こうした、恐怖論理のせいではないかと思った。

「殺してはいけない」というのは普通の社会の論理だが、
革命になると、「対立する者を殺すこと」が是となる。
その恐怖による脅迫が、社会のバックボーンにあるような気がする。

溥儀などの、上は外国向けの宣伝用に生かし、中層階層などの下は、膨大な数の処刑である。
文化大革命は、そういう処刑による恐怖の背景があるから、
さらなるいや増しで起きたのだろうと思った。

文化大革命の描写は圧巻だった。日本人としては、制度や社会の違いに注目せざるを得ない。

法律より上に、党の意志がある。そういう組織の構図なのだ。
党が思い付くことが、法律より優先されるのである。

反体制派をつるしあげろ、と命令されたら、何が何でも、反体制派を捏造してでも、
つるし上げる立場に回らないと、自分の立場が不安定になる。
悪くすると、ねたみやうらみによる中傷讒言で、ありもしないことで粛清される。

「盗んではいけない」というのは普通の社会の論理だが、
革命になると、「持っている者から奪うこと」が是となる。

「持っていること」は、貧者からの搾取という、悪事を働いた結果、という受け止め方にしかならない。

その「持っている者から奪うこと」を是とした人々が、
中国共産党の地盤ではないかなあ、ということを考えた。

現在目に付く中国富裕層とは、一味違う人々も、相当数いるはず。

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odake

中国を知る良書

2014年2月18日に日本でレビュー済み

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この作品は櫻井よし子さんの本で知りました。早速購入しました。上中下３巻同時購入です。最初の出だしからもう夢中になって３冊を読みきってしまいました。中国共産党のいや毛沢東の悪行三昧がそこには余すことなく書かれていました。作者の父は共産主義を頑なに護る正直な共産党員で幹部でした。にも関わらず一時は狂人になる程の言われ無き嫌疑を掛けられます。作者のユン。チアンは私と同い年でした。さらに彼女は「マオ」という書を描いて毛沢東の犯罪を暴いています。私が心配するのは過去にそうした書を書いた作家が暗殺されたことです。ユン・チアンも暗殺されないかと心配です。中国共産党の実態が分かり、毛沢東は文化大革命でどれだけの文化人を殺戮して文化財を破戒したかが分かる良い本だと思います。現在の中国の歴史を知りたい人には是非一読したい書です。

10人のお客様がこれが役に立ったと考えています

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夏の詩

最近中国に行きました。

2005年2月13日に日本でレビュー済み

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最近中国に初めて行きました。
革命時代、中国共産党に没収されたという、
豪華な別荘などを
実際にこの目で見て、あの残虐行為が
繰り広げられた舞台なのだと思うと
言葉が出ません。
今、中国大陸は、静かで平和で、美しいです。
あの究極の時代を生き、
敢えて、事実をありのままに
残酷なほどのその作業を
やり遂げ
訴えてくれた作者は、
強い人だと
思わずにはいられません。
世界中のできるだけ多くの人に
読んでもらいたいし、考えてもらいたい。

9人のお客様がこれが役に立ったと考えています

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