世界の発展途上国では1日に1食得るのがやっとという子供たちがたくさんいる。
そういった地域では子供たちが肉体労働に従事せねばならず、生きるために学習は後回しになっている実態がある。
但し、「単純な肉体労働」では基本的に高給を得ることは難しく、いつまで経ってもその日暮らしから抜け出せない。
そういった暮らしを抜け出してまともな生活を送れるような仕事に就くにはそもそも教育が重要なのだが、
国自体の制度が未熟でそこまでは手が回っていない。
そうなると、いつまでも豊かになれず「負の連鎖」が続く。正に蟻地獄である。
女子供が弱者であることはどこの国でもどの地域でも変わらないだろうが、犯罪に巻き込まれやすい下地が出来てしまっている。
・売春
・戦争や紛争への参加・加担行為。
・薬物汚染
・若年結婚
いずれも生命を脅かす危険であり、日本人には聞き馴染みのないものばかりであろう。
途上国の子供たちは当たり前のようにその危険に日々晒されているのである。
こういった問題の根は深く、また複合的な要因が絡み合っているために基本的に解決は容易ではない。
この本でも著者は具体的にどうすればいいとか、どうしなさいとかそんな風には提案しておらず、
あくまで事実をデータと自らの体験に即して示すことで、一見何の関係のないような日本での平和な日々を送っているであろう多くの読者に「問題提起」を投げ掛けているのである。
早急な回答を要求しているのではありません。あくまで知ることで考える切っ掛けになればという著者のスタイルです。
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ルポ 餓死現場で生きる (ちくま新書) 単行本 – 2011/4/7
飢餓で苦しむ10億人。実際、彼らはどのように暮し、生き延びているのだろうか? 売春、児童結婚、HIV、子供兵など、美談では語られない真相に迫る。
- ISBN-104480066039
- ISBN-13978-4480066039
- 出版社筑摩書房
- 発売日2011/4/7
- 言語日本語
- 本の長さ278ページ
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商品の説明
内容(「BOOK」データベースより)
飢餓に瀕して、骨と皮だけになった栄養失調の子供たち。外国の貧困地域の象徴としてメディアに描かれる彼らも、ただ死を待っているわけではなく、日々を生き延びている。お腹がふくれた状態でサッカーをしたり、化粧をしたりしているのだ。ストリートチルドレンや子供兵だって恋愛をするし、結婚をするし、子供を生む。「餓死現場」にも人間としての日常生活はある。世界各地のスラムで彼らと寝食を共にした著者が、その体験をもとに、見過ごされてきた現実を克明に綴る。
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
石井/光太
1977年東京都生まれ。作家。世界最底辺の暮らしを百枚以上の写真とイラストを交えて講義した『絶対貧困』(光文社)が話題に(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
1977年東京都生まれ。作家。世界最底辺の暮らしを百枚以上の写真とイラストを交えて講義した『絶対貧困』(光文社)が話題に(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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登録情報
- 出版社 : 筑摩書房 (2011/4/7)
- 発売日 : 2011/4/7
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 278ページ
- ISBN-10 : 4480066039
- ISBN-13 : 978-4480066039
- Amazon 売れ筋ランキング: - 483,206位本 (の売れ筋ランキングを見る本)
- - 915位ジャーナリズム (本)
- - 1,539位ちくま新書
- カスタマーレビュー:
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ベスト500レビュアー
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2016年9月4日に日本でレビュー済み
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日本のセーフティネットが社会保障を中心に危うい状況だが、後進国それぞれの
境遇は時間を逆回しで縮小する日本にも違う形で顕在化しそうな厳しさを感じた。
東南アジアでのエピソードでは”達観”したような人々の生活や考え方、その根底に
ある宗教など、改めて表層しか知りえなかったと自身の浅はかさに反省を与えた。
と同時にもっと深く多面的に知ってみたくなるきっかけを与えてくれた。
個人にできることは小さく著者も言っているが”自分で考えできる範囲で行動する”。
自分なりに動こうというきっかけになった。
境遇は時間を逆回しで縮小する日本にも違う形で顕在化しそうな厳しさを感じた。
東南アジアでのエピソードでは”達観”したような人々の生活や考え方、その根底に
ある宗教など、改めて表層しか知りえなかったと自身の浅はかさに反省を与えた。
と同時にもっと深く多面的に知ってみたくなるきっかけを与えてくれた。
個人にできることは小さく著者も言っているが”自分で考えできる範囲で行動する”。
自分なりに動こうというきっかけになった。
ベスト500レビュアーVINEメンバー
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著者の本を数々読んできましたが、いずれも驚愕する事実がそこにあったということ、それを生々しくルポルタージュしています。
そういった世界に悲壮感とともに厚く同情することや、うわべだけで活動するチャリティーやボランティアに一石を投じています。
著者のルポを通して、どんなことがあっても、どんな場所でも、どんな状況であろうとも、その地でしっかりと”生きる”ということをテーマにしているように思います。
高度成長社会において、しかも平和ボケであると、なんかわけのわからない理由により、卑下し、自虐的になって、残念ながら、自らがいのちを絶ってしまうことがあります。
本書を通して、それが、ひととして許されるべきではないとメッセージを送っているのかもしれません。
必死に生きること、呪術が主体となっている世の中であっても、科学的な論拠は別にして、その良し悪しは定かではなく、そのときにその歩みにその環境の中では是であるのかもしれません。
世界的に均一な、もしくはデファクトスタンダードといった観点、高度成長社会からの観点から比較すれば、おかしいと感じ、可愛そうである、何とかしてあげなければといったきもちになるのは当然のことです。
然しながら、そのうわべだけを見て、もしくは価値観を比較して感じるのではなく、背景から成り立ち、その社会の均衡というすべてを見極めたうえで、行動を起こすべきであると述べています。
そういった世界に悲壮感とともに厚く同情することや、うわべだけで活動するチャリティーやボランティアに一石を投じています。
著者のルポを通して、どんなことがあっても、どんな場所でも、どんな状況であろうとも、その地でしっかりと”生きる”ということをテーマにしているように思います。
高度成長社会において、しかも平和ボケであると、なんかわけのわからない理由により、卑下し、自虐的になって、残念ながら、自らがいのちを絶ってしまうことがあります。
本書を通して、それが、ひととして許されるべきではないとメッセージを送っているのかもしれません。
必死に生きること、呪術が主体となっている世の中であっても、科学的な論拠は別にして、その良し悪しは定かではなく、そのときにその歩みにその環境の中では是であるのかもしれません。
世界的に均一な、もしくはデファクトスタンダードといった観点、高度成長社会からの観点から比較すれば、おかしいと感じ、可愛そうである、何とかしてあげなければといったきもちになるのは当然のことです。
然しながら、そのうわべだけを見て、もしくは価値観を比較して感じるのではなく、背景から成り立ち、その社会の均衡というすべてを見極めたうえで、行動を起こすべきであると述べています。
2016年6月14日に日本でレビュー済み
自分も、つい数値で追ってしまう癖がある。本書はWHOなど世界的機関の発表するデータだけで判断する事の危険さをも教えてくれる。
それ以外にも、児童労働はいけない⇒だから働かせている人(や企業)を摘発と言う単純な公式だけでは無く、その先の働く(働かざるを得ない)理由までを現地調査し、その裏その先までを考えさせることを本書では提示してくれている。
ルポでは、著者の「だからこうすべきだ!」的な私見が幅をきかせている書物も有るが、本書では読み手に事実を丹念に提示し、読み手側に「ではどうすべきか?」を考えさせて(考えさせる)点が多く、その点でも良書だと思う。
星を一つ減らしたのは、少年兵の章で、自衛隊の少年工科について書かれた部分に違和感があったから。正直、この書き方は無いんじゃないかな?と感じた。
それ以外にも、児童労働はいけない⇒だから働かせている人(や企業)を摘発と言う単純な公式だけでは無く、その先の働く(働かざるを得ない)理由までを現地調査し、その裏その先までを考えさせることを本書では提示してくれている。
ルポでは、著者の「だからこうすべきだ!」的な私見が幅をきかせている書物も有るが、本書では読み手に事実を丹念に提示し、読み手側に「ではどうすべきか?」を考えさせて(考えさせる)点が多く、その点でも良書だと思う。
星を一つ減らしたのは、少年兵の章で、自衛隊の少年工科について書かれた部分に違和感があったから。正直、この書き方は無いんじゃないかな?と感じた。
2014年9月7日に日本でレビュー済み
貧困というものを、著者の豊富な体験をさまざまな公表資料を利用しつつ、一般化しようとする試みであると思う。
その点では、『絶対貧困』と同じつくりであるが、切り取り方が異なる。
また、『絶対貧困』では焦点が置かれていなかった、児童結婚、児童労働、子供兵、教育について描かれている。
特に印象に残ったものは、「助け合いという貧困スパイラル」、「男子が働き、女子が学ぶ」「公用語のしゃべれない子供たち」、「児童婚はHIV対策」、「薬物によるアジアとアフリカの違い」、少年兵ではなく「子供兵という呼び方」という理由など。
その点では、『絶対貧困』と同じつくりであるが、切り取り方が異なる。
また、『絶対貧困』では焦点が置かれていなかった、児童結婚、児童労働、子供兵、教育について描かれている。
特に印象に残ったものは、「助け合いという貧困スパイラル」、「男子が働き、女子が学ぶ」「公用語のしゃべれない子供たち」、「児童婚はHIV対策」、「薬物によるアジアとアフリカの違い」、少年兵ではなく「子供兵という呼び方」という理由など。