【内容紹介】 地味で内気な少年・相田義経は折り紙歴16年のスペシャリスト。でも、折り紙の部活なんてあるはずもなく、一人寂しく過ごす日々を過ごしていた。
そんなある日、陸上界のヒーローで体力と勢いだけは破格な宮本、学年首席でクラス委員も務める布施が、折り紙に興味を持ち出し、勢いにのってキング・オブ・マイナー部活「折り紙同好会」を結成!
さらに勢いで出場した「全国高校 折り紙 天下一大会」なる謎の折り紙大会で、折り紙界の王子率いる(唯一の)ライバル校と激突したり、暴走妄想系女子に恋心をいだかれたり、予想不可能なてんやわんやの青春がはじまって……。
性格も価値観もバラバラな3人の男子が「折り紙」を通じて少しずつ仲間になっていく、新感覚チーム男子物語!
【日下直子氏メッセージ】 はじめまして。講談社『Kiss』にて「ヤマありタニおり」という折り紙のマンガを描いております、日下直子と申します。
日本が海外に誇る伝統文化「折り紙」。奥ゆかしく、美しい、そんな情緒のある作品になればと思い、描き始めたのですが(確か、最初は)キャラクターの制御がきかず、なだれのようにギャグマンガへと転がっていったのでした。
様々な折り紙エピソードを軸に、動き回るキャラクターたちに、私自身も教えられたり、また、心から呆れたり、そんな日々を過ごしております。
二度とかえらない「青春」。そして、思い返した時、必ず自分の一部となっている「青春」。
―誰もが経験するあの頃の泣きたくなるほどのバカバカしさと熱さが読んでくださったかたに伝わればよいなと思っております。
最後に、コメントを載せる機会を与えてくださったAmazon様に心より感謝いたします。
【担当編集メッセージ】 初連載、初単行本ながら、前代未聞、驚天動地のギャグセンスを発揮している日下直子氏。
妄想シーン、突然の寸劇、伝統的少女漫画イメージパロディなどギャグのおもしろさはもちろん見どころですが、内気だけど折り紙の基礎知識がきちんとある主人公・義経、頭はよくないけれど創造性が豊かな宮本、お堅いけれど数学的なセンスが抜群の布施という3人のキャラクターが絶妙にぶつかり合い、助け合い、成長していく、というチーム男子の青春がきちんと、キラキラと、まぶしい作品です。
「読んでくださるみなさんが、そして自分も、心から愛せるキャラクターをつくりたい」といつもおっしゃっていた日下氏から、ある日、突然「わたし、昨日、新しいキャラクターと話せました!!!」と興奮気味に告白いただきました(ちょっとびっくりしました 笑)。
そして、その直後に、義経・宮本・布施の3人のいろんなエピソードやシーンイメージ(3人が、一緒にごはんを食べているときどんなふうか、一緒に帰るときどんなふうか、などなど)が描かれているファックスが何枚も何枚も編集部に送られてきました。 そのファックスの中にいる3人の愛おしさ、そしてそこから日下さんが次々とネームが生みだしていったことは担当編集として忘れられないエピソードです。
昨年、1巻発売させていただいてから、チーム男子好きのかたはもちろん、男性のかたからも「ギャグがきちんと面白く、読みやすい少女漫画だ」と感想をいただいたりと、各所からご評価いただき、大変うれしく思っております。
未読のかたには、是非、この機会にお手にとっていただければ幸いです。
Kiss編集部 助宗 佑美