まさに、ジャンク翻訳。典型的な欠陥翻訳で、日本語として成立していない悪文・誤訳が満載です。モーツァルトに興味がある方は図書館等で探してお読みになることをすすめます。金銭と交換して手に入れるほどの価値がある本ではありません。東京駅に近い大型書店の店員さんが、ネット上でこの本を《オススメ本》として紹介していますが、実際に10ページでも読んでいるのか疑わしい気がします。読んで薦めているのなら書店員としての鑑識眼を疑いますし、読まずに薦めたのなら仕事にたいする誠意の欠如としか言いようがありません。(その後、この書店の店員さんによるオススメ本が載っていたサイトは閉鎖され、薦めていたご当人も転勤になったようです。わたしのレビューのせいで左遷されたんじゃないよね?)
この翻訳家による訳文のひどさにヘキエキした経験が2度もあり、もしかしてこういうスゴイ日本語しか書けない人なのかと、怖いもの見たさでこの本を探していましたが、どうにか隣町の図書館でこの本を見つけました。我慢に我慢をかさねて読みましたが、30分がわたしには限界。読んでいるうちに血圧が上がり、顔は上気し、目は充血、髪の毛は逆立ち、手はワナワナと震えてきました。
この訳者は誤訳が多いうえに翻訳自体が下手なので、読み手に非常な苦労を強いるのです。しかし自分の言語感覚に自信のない読み手の中には、「分からないのは、自分の理解力不足のせいだ」などと勘違いする方もいるのではないかと心配です。あるいは「これだけ難解な書物は名著に違いない。さすがに幼少時から天才ぶりを発揮してきたモーツァルトを論じただけある。中身は読んでないけど、タイトルがすばらしいから星5つ!」と判じてしまう人も出てきそうで怖い気がします。(オススメ本にした店員さんはこのくち?)
藤野邦夫氏の訳文を抜き出すのは、あまりにバカバカしいのでやめておきます。同じ訳者による「死と老化の生物学」のレビューで、冒頭の段落を抜き出しておきましたから、興味のある方はそちらをご覧ください。この人の典型的な日本語訳を見ることができます。なかなかスゴイです。
読んでいるうちに、あまりの悪文に腹が立ってきますから、血圧が高めの方には読むことをお勧めしません。
それにしても、この藤野邦夫氏の欠陥翻訳本は、タイトルのつけ方と装丁がナカナカ良いものが多いのです。だから、見かけにだまされて買ってしまう人も多いのではないでしょうか。この人のことをウィキで検索してみると、出版社に長年勤めていたそうですから、中身が悪くても題名と装丁で売り上げが伸びるという事を知っており(たいして伸びていないみたいですけど)、装丁のデザイナー選びには金を惜しむなと出版社を説得しているに違いありません。だけど「翻訳」としては市場に出せない低レベルの日本語だと自分でも気づいているはず。いやはや、ホントに困った訳者さんです。
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