テレビ、新聞、ラジオの3大メディアを持つ巨大マスコミ、フジサンケイグループ。
この本は、そのグループの祖である鹿内家3代(信隆、春雄、宏明)と
グループをクーデターにより継いだ日枝久氏の模様を描いた、ノンフィクションです。
上下巻構成で本巻の分量は452ページ、4章構成です(文庫版)。所要4時間程度で、各章の内容は
第一章:彫刻の森 グループの力の源となる美術館と、鹿内家の初代信隆の関係
第二章:クーデター 3代目宏明がクーデターで追われる経緯
第三章:抗争 クーデター後も続く、日枝をトップとするクーデター派による宏明放逐劇
第四章:梟雄 信隆の生い立ちとグループを編成するまで というものです。
特に第四章で、内容が時間的にたびたび前後して流れをつかみづらいことや
登場人物が多く混乱しやすいといった難点はありますが、
全体としては上記鹿内家3代と日枝氏の実像に迫ったノンフィクションとして、興味深く読めました。
メディアの内情を描いた本はその性質上宣伝されにくく、
本書もそれほど有名ではありませんがフジサンケイグループのドキュメントとして
仕事・組織に関するノンフィクション・小説が好きな方には、おすすめの本だと思います。
メディアの支配者(上) (講談社文庫) (日本語) 文庫 – 2009/6/12
中川 一徳
(著)
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本の長さ452ページ
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言語日本語
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出版社講談社
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発売日2009/6/12
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ISBN-104062763834
-
ISBN-13978-4062763837
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商品の説明
内容(「BOOK」データベースより)
メディアの帝王といわれたフジサンケイグループの議長・鹿内信隆。フジテレビを日本一のキイ局に育て上げ、息子の春雄を後継者にした後に引退を表明。鹿内家の支配は完璧に見えた。しかし、春雄の急死、それに伴う娘婿・宏明の議長就任―グループ内部は静かに揺れ始める。そしてクーデターが起きたのだ!講談社ノンフィクション賞・新潮ドキュメント賞ダブル受賞。
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
中川/一徳
1960年生まれ。フリーランスジャーナリスト。月刊『文藝春秋』記者として「事件の核心」「黒幕」「悶死―新井将敬の血と闇」などを執筆。2000年に独立。事件、経済、政治などをテーマに執筆活動を続けている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
1960年生まれ。フリーランスジャーナリスト。月刊『文藝春秋』記者として「事件の核心」「黒幕」「悶死―新井将敬の血と闇」などを執筆。2000年に独立。事件、経済、政治などをテーマに執筆活動を続けている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
登録情報
- 出版社 : 講談社 (2009/6/12)
- 発売日 : 2009/6/12
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 452ページ
- ISBN-10 : 4062763834
- ISBN-13 : 978-4062763837
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Amazon 売れ筋ランキング:
- 118,898位本 (の売れ筋ランキングを見る本)
- - 1,913位講談社文庫
- - 11,449位ノンフィクション (本)
- カスタマーレビュー:
カスタマーレビュー
5つ星のうち4.3
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トップレビュー
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2011年4月13日に日本でレビュー済み
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8人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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2005年9月16日に日本でレビュー済み
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先に難点をあげておくと、「帯」で謳っている今回のホリエモン騒動の取材はほとんど本文にはでてこない。でもだからといって落胆する必要はないほど内容は充実している。
取材内容はフジサンケイグループが鹿内家3代にわたってどのような支配体制を敷き、最後に日枝率いる社内グループにそれをひっくり返されたか、またその支配とクーデターの裏にどのような策術と思想があったか、という2点。作者が文芸春秋の記者出身ということもあって、丹念な資料読解と取材によって掘り起こされてくる真実には重みがあり、かつ言い回しも含めて文章が非常に巧く読みやすい。
鹿内一家衰亡記、ともよべるような大きな視点で描かれていおり、同時に巨大メディアを動かす力学や思想にも取材のメスがはいっている(特に産経新聞に代表されるグループの右傾的思想や「彫刻の森」に代表される貴族主義的志向が、経済的理由を度外視した<政治力>の源として機能してきたこと、などはかなり面白い論点。)二巻本ということで内容が多少冗長なところはなきにしもあらずだが、それを差し引いても必読の書。
取材内容はフジサンケイグループが鹿内家3代にわたってどのような支配体制を敷き、最後に日枝率いる社内グループにそれをひっくり返されたか、またその支配とクーデターの裏にどのような策術と思想があったか、という2点。作者が文芸春秋の記者出身ということもあって、丹念な資料読解と取材によって掘り起こされてくる真実には重みがあり、かつ言い回しも含めて文章が非常に巧く読みやすい。
鹿内一家衰亡記、ともよべるような大きな視点で描かれていおり、同時に巨大メディアを動かす力学や思想にも取材のメスがはいっている(特に産経新聞に代表されるグループの右傾的思想や「彫刻の森」に代表される貴族主義的志向が、経済的理由を度外視した<政治力>の源として機能してきたこと、などはかなり面白い論点。)二巻本ということで内容が多少冗長なところはなきにしもあらずだが、それを差し引いても必読の書。
2013年8月26日に日本でレビュー済み
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日本のTVメディアはジャーナリズムというよりバラエティが主なのでタイトルのメディアの支配者は妥当ではなくバラエティの支配者が妥当と思う。素姓が曖昧な北海道出身の鹿内家に保守を標榜する産経新聞社に労組側の日枝久の役員全会一致による鹿内氏追放劇が書かれています、またlivedoorの堀江貴文が外資系から確かスイスの金融機関?から資金を融通しCXを買おうとしたことも書かれています。三島由紀夫が割腹自決した旧自衛隊市ヶ谷駐屯地近くの河田町から台場に移転しバブル時代の景気が永続的に続くことを見越しての東京都の都市計画です。
VINEメンバー
2005年に起こったニッポン放送株事件。その背景と、このようなことを可能にしたそもそもの淵源としてフジ
サンケイグループの成り立ちにその原因があるとし、フジサンケイグループの過去を問い直したノンフィクショ
ン作品。話は過去へ飛び、鹿内宏明を追放したクーデター事件、更には鹿内信隆がフジサンケイグルー
プを作り上げ、そして権力を春雄、宏明に継承するまでの経緯と、フジサンケイグループのいびつな構造に
ついて余すことなく描写している。
この本を読んで思ったことは、日本の戦後史において、満州国や旧帝国陸軍とかかわりのあった人間が大き
な役割を占めていることだ。代表的な存在として岸元首相や児玉誉士夫だが、フジサンケイグループもそう
だった。GHQは、日本のアンダーグラウンドにいた勢力をクリーンにしたわけではない。戦前は裏に隠れてい
たそれら諸勢力の背中を押し、戦後表舞台にたつようにさせたのではないだろうか、と思わずにいられない。
サンケイグループの成り立ちにその原因があるとし、フジサンケイグループの過去を問い直したノンフィクショ
ン作品。話は過去へ飛び、鹿内宏明を追放したクーデター事件、更には鹿内信隆がフジサンケイグルー
プを作り上げ、そして権力を春雄、宏明に継承するまでの経緯と、フジサンケイグループのいびつな構造に
ついて余すことなく描写している。
この本を読んで思ったことは、日本の戦後史において、満州国や旧帝国陸軍とかかわりのあった人間が大き
な役割を占めていることだ。代表的な存在として岸元首相や児玉誉士夫だが、フジサンケイグループもそう
だった。GHQは、日本のアンダーグラウンドにいた勢力をクリーンにしたわけではない。戦前は裏に隠れてい
たそれら諸勢力の背中を押し、戦後表舞台にたつようにさせたのではないだろうか、と思わずにいられない。
2005年10月28日に日本でレビュー済み
暗闘ということばがふさわしいフジサンケイグループの裏面史。
本書はライブドアによるフジテレビの買収劇から書き起こす。
そこでIT企業の若き雄堀江氏の挑戦を受けて立ったフジテレビの
日枝社長には、かつてグループの支配者であった
鹿内宏明氏のクーデター追放劇において
黒幕を演じたという過去があった・・・・・。
そこから話は
鹿内宏明氏の追放劇から創業者鹿内信隆という人物の
立志伝へと進められていく。
華やかなメディアの裏側に潜む
凄惨な権力闘争の歴史を読みやすい筆致で描き出している。
しかし、それでもなお鹿内信隆氏がのし上がっていくくだりに
ややわかりにくい部分があるのは、まだまだ明らかでない
部分が多いということを表しているのだろうか。
本書はライブドアによるフジテレビの買収劇から書き起こす。
そこでIT企業の若き雄堀江氏の挑戦を受けて立ったフジテレビの
日枝社長には、かつてグループの支配者であった
鹿内宏明氏のクーデター追放劇において
黒幕を演じたという過去があった・・・・・。
そこから話は
鹿内宏明氏の追放劇から創業者鹿内信隆という人物の
立志伝へと進められていく。
華やかなメディアの裏側に潜む
凄惨な権力闘争の歴史を読みやすい筆致で描き出している。
しかし、それでもなお鹿内信隆氏がのし上がっていくくだりに
ややわかりにくい部分があるのは、まだまだ明らかでない
部分が多いということを表しているのだろうか。
2006年8月13日に日本でレビュー済み
テレビだけでなくメディアに於ける軽薄短小の
代表であるフジテレビと、活字メディアに於ける
右系代表である産経新聞、それに民放ラジオの雄
であるニッポン放送。
そしてそれら(いわゆるフジサンケイグループ)を
一代で築き上げた鹿内信隆(と鹿内ファミリー)の
歴史を信隆氏誕生から、フジテレビによるニッポン
放送の子会社化までを上巻366p、下巻376p
(巻末資料除く)という厚さに記した中身の濃い
そして得るものが多い一級のドキュメントです。
上巻ではグループによる錬金術の端緒(箱根に
ある「彫刻の森美術館」の誕生等)、92年の日枝
フジテレビ社長(現、同社会長)派による鹿内
宏明フジサンケイグループ議長(実質的なグループ
トップ)の解任劇の内幕、そして創業者である
鹿内信隆氏の歩みとニッポン放送の誕生までを
描いています。
この本の特質は、何故一代でここまでのグループを
作り得たのかという社長一代記だけはなく、本来
「公器」と称されている(というよりメディア自身が
都合の良いときに使ってますが)報道機関を私物化
(鹿内家のものに)出来たのかというただその一点を
それこそ数多くの資料から丹念に拾い上げている点です。
当事者の多くがまだ存命していることを考えると
「よくこの本が世に出たな」という感想を禁じ得ません。
日本の企業・メディア史の中でも特異なグループの
歴史を一気に俯瞰出来るこの本は貴重です。
代表であるフジテレビと、活字メディアに於ける
右系代表である産経新聞、それに民放ラジオの雄
であるニッポン放送。
そしてそれら(いわゆるフジサンケイグループ)を
一代で築き上げた鹿内信隆(と鹿内ファミリー)の
歴史を信隆氏誕生から、フジテレビによるニッポン
放送の子会社化までを上巻366p、下巻376p
(巻末資料除く)という厚さに記した中身の濃い
そして得るものが多い一級のドキュメントです。
上巻ではグループによる錬金術の端緒(箱根に
ある「彫刻の森美術館」の誕生等)、92年の日枝
フジテレビ社長(現、同社会長)派による鹿内
宏明フジサンケイグループ議長(実質的なグループ
トップ)の解任劇の内幕、そして創業者である
鹿内信隆氏の歩みとニッポン放送の誕生までを
描いています。
この本の特質は、何故一代でここまでのグループを
作り得たのかという社長一代記だけはなく、本来
「公器」と称されている(というよりメディア自身が
都合の良いときに使ってますが)報道機関を私物化
(鹿内家のものに)出来たのかというただその一点を
それこそ数多くの資料から丹念に拾い上げている点です。
当事者の多くがまだ存命していることを考えると
「よくこの本が世に出たな」という感想を禁じ得ません。
日本の企業・メディア史の中でも特異なグループの
歴史を一気に俯瞰出来るこの本は貴重です。
2009年8月4日に日本でレビュー済み
結構厚い本ですが、小説のように読みふけってしまいました。
内容はそのまま鹿内家の3代記です。
ただ、あまりにたくさんの登場人物が出てくるため、
たまに忘れてしまい前に戻ったりして
思い出したりしなくてはなりませんでしたが。。
新聞社やテレビの見方がちょっと変わってしまいました。
めちゃイケで気さくなおじさんに見えた日枝社長(当時)は、
こんなことしたのか..
それに、
堀江貴文氏はよくこんな地雷源に飛び込んだな、
と感心(?)してしまいました。
内容はそのまま鹿内家の3代記です。
ただ、あまりにたくさんの登場人物が出てくるため、
たまに忘れてしまい前に戻ったりして
思い出したりしなくてはなりませんでしたが。。
新聞社やテレビの見方がちょっと変わってしまいました。
めちゃイケで気さくなおじさんに見えた日枝社長(当時)は、
こんなことしたのか..
それに、
堀江貴文氏はよくこんな地雷源に飛び込んだな、
と感心(?)してしまいました。