ガン治療の著書を色々と読んでいるが、パレオ食を薦める崎谷博征先生の治療が、一番信頼性が有ると思ったいるが、それに続いている。このミトコンドリアを活性化する理論は、故・安保徹先生も過去に指摘している。
全体的に、マニアックな内容になっているが、易しい解釈は、崎谷氏の「ガンの80%予防出来る」また、安保氏の「病気にならない生き方」をお勧めしたい。内容をまとめてみる。
ガン細胞がミトコンドリアで酸素呼吸を抑制する理由は幾つかあり、細胞構成成分を合成する材料として多量のブドウ糖が必要になり、細胞が分裂して数を増やすためには核酸や細胞膜やタンパク質などの細胞構成成分を新たに作る必要があり、細胞は、解糖系やその経路から派生する様々な細胞内代謝経路によってブドウ糖から核酸や脂質やアミノ酸を作る事ができ、ミトコンドリアで酸素を使ってブドウ糖を全てATP産生に使うと細胞を作る材料が無くなる。
また、ミトコンドリアでの酸素呼吸は活性酸素の産生を増やし、活性酸素は細胞にダメージを与え、増殖や転移を抑制し、細胞死を引き起こす原因になり、ガン細胞は活性酸素の産生を増やさないように、ミトコンドリアでの酸素の利用を抑制していると考えられ、ガン細胞にとり、ミトコンドリアでの酸素を使った代謝を抑えておく方が生存や増殖に都合か良い。
ガン細胞のミトコンドリアの活性を高めると、増殖や転移が抑制され、細胞死が引き起こされることが分かった。
ブドウ糖が完全に分解されると細胞を増やすための材料が足りなくなり、酸素呼吸の亢進は活性酸素を増やし、活性酸素によるダメージでガン細胞が自滅する。
つまり、細胞のミトコンドリアを活性化する治療法は、正常細胞の働きを高めながら、ガン細胞だけを死滅できる。
ミトコンドリアは赤血球以外の全ての細胞に、存在する細胞小器官で、1個の細胞当り平均で300~ 400個のミトコンドリアが存在する。
ミトコンドリアは、好気性細菌のα-プロテオバクテリアが原始核細胞に寄生したものという「細胞内共生説」が定説になっている。
ガン細胞のミトコンドリア新生(細胞内で新しいミトコンドリアが増えること)を刺激してミトコンドリアを増やすと、細胞のガン化はや悪性進展が防止される。
実験の結果、ミトコンドリアを増やし酸化的リン酸化を亢進させると、ガン細胞の増殖能や浸潤能は低下し、ガンの進展が防止されることが明らかになっている。
細胞は、ある種の遺伝子の働きに異常が起こると、必要のないものに勝手に増殖する細胞に変化することがある。
この異常な細胞によって作られた塊を「腫瘍」とよび、良性と悪性に区別される。
ミトコンドリア発がん説を最初に提唱した、オットー・ワールブルグ(1883~1970)で、正常細胞に比べてガン細胞ではブドウ糖の取り込み量が数倍に増え、ブドウ糖からの乳酸の産生量が増加していることを明らかにしている。
ミトコンドリアでの酸化的リン酸化が阻害されると、細胞はガン化する。
ミトコンドリアの異常が細胞のガン化に関与していて、ミトコンドリアを正常化させると、また、酸素呼吸を亢進することが、ガン細胞の悪性形質(増殖や転移や浸潤能)を低下できる可能性がある。
ガン細胞でミトコンドリアでの酸素を使ったATP産生(=酸化的リン酸化)が抑制される理由になり、坑酸化剤をサプリメントとして摂取すると、ガン細胞の酸化ストレスを軽減し助ける事になる。逆に、ガン細胞のミトコンドリアでの酸化的代謝を亢進すると、増殖や転移を抑制できる。
足場非依存性増殖は、「細胞外マトリックス」、「細胞間マトリックス」などの細胞と細胞の間を埋める物質で、接着剤的役割を勤め、コラーゲン、プロテオグリカン、フィブロネクチンやラミニンといった糖タンパク質などが主な成分(足場)である足場が無いと、正常細胞の細胞周期が停止し、細胞死《アノイキス(anoikis)》が誘発され、増殖できない、しかし、ガン細胞は足場が無くても、生存増殖出来る。
ガン細胞のミトコンドリアを活性化して、活性酸素の産生量を増やすと増殖や転移を防止出来ることが明らかになっている。
発酵は酸素を使わないエネルギー産生法で、呼吸は酸素を使うエネルギー産生法で、発酵はブドウ糖やショ糖などの糖質しか原料にならなく、脂肪酸やケトン体はミトコンドリアでしか代謝できないため、発酵の原料にはならない。
増殖細胞においては、ブドウ糖をATP
産生と細胞構成成分の合成に使うために、解糖系やペントース・リン酸経路が亢進し、ミトコンドリアでの酸化的リン酸化が抑制されるのは、代謝の必然的な変化である。
ワールブルグ効果(ガン細胞が解糖系を好む理由とそのメカニズム)には、ガン細胞の生存と増殖に次のメリットがある。
①ミトコンドリアでの酸化的リン酸化が低下するとガン細胞が死ににくなる。
②解糖系でのグルコースの代謝によって乳酸が増えると、ガン組織は酸性になり、ガン細胞の浸潤や転移に好都合なる。
③解糖系でエネルギーを産生することは、血管が乏しい酸素の少ない環境でも増殖が、可能になる。
ガン細胞はブドウ糖中毒に陥っていて、ブドウ糖の利用を防止されるとガン細胞は生存も増殖もできない。
「酸化」するというのは活性酸素やフリーラジカルが、ある物質の持っている電子を奪い取ることを意味し、「酸化」の本来の定義は「電子を奪うこと」である。一方、ある物質が別の物質から電子をもらうことを「還元」という。
体内で発生する活性酸素は、細胞や組織を酸化してダメージを与え、活性酸素の害を防ぐ防護機能が体には備わっていて、活性酸素を消し去る酵素(スーパーオキシド・ディスムターゼ、カタラーゼ、ベルオキシダーゼ等)、坑酸化物質等が、絶えず活性酸素を消去していて、このような活性酸素を消去する能力を「坑酸化力」と言います。
生物は酸素を利用することによって莫大なエネルギーを産生出来るようになるが、その代償として酸化障害による細胞の老化やガン化が促進され、酸化ストレスを軽減することは、ガンや動脈硬化などの生活習慣病を始め、様々な老化性疾患の予防や症状の改善に役立つことになる。
外来性に坑酸化サプリメントを摂取すると、細胞に備わっている坑酸化力を弱体化させる事になり、坑酸化剤をサプリメントで補っても効果がなく、有害である、という考えが優勢になってきている。
ガン細胞は、脂肪酸やケトン体を利用することができにくく、ミトコンドリアで代謝されてATPをエネルギー源にすると活性酸素が増えてしまい、自分の首を絞める結果になる。
ガン細胞にとって、「解糖の阻害」と「ミトコンドリアでの酵素呼吸の促進」は、非常に都合が悪い。
一般的にブドウ糖の取り込みが多いガン細胞ほど増殖早く、悪性度が高く、予後が悪い。したがって、ブドウ糖の取り込みや解糖系での代謝を阻害するとガン細胞の増殖活性を低下できる。
2ーDGがガン細胞の増殖を抑制する効果が指摘されたのは1950年代、強い坑腫瘍効果があることが証明されている。(詳しく著書に解説)
HlFー1の複雑なメカニズムを解説していて、HlFー1の活性亢進はガン細胞の代謝異常の中心になっていて、代謝をターゲットにしたガン治療法にの理論に役立つ。
ジクロロ酢酸ナトリウムの坑腫瘍作用は、臨床試験でも有効性が報告され、ガンの代替治療では利用する患者さんが増えている。1日体重1kg当たり10~15mgを水に溶解して服用するが、TCA回路が亢進するとビタミンB1を消耗するのでビタミンB1の補充が副作用予防になる。
植物には、病原菌や寄生菌が侵入すると、植物細胞は坑菌性物質「生体防護物質」《ファイトアレキシン(phytoalexin)》を生成し、病原菌の感染から身を守るために作られ、ガン予防や、坑ガン作用を示すものもある。
植物にはミトコンドリア毒が豊富で、ミトコンドリアの呼吸酵素を阻害する物質は、活性酸素の産生亢進とエネルギー産生阻害の2つの機矛で坑腫瘍効果を発揮する。
2ーDG(解糖系を阻害)とメトホルミン(呼吸酵素を阻害)を併用すると、ガン細胞のエネルギー産生を阻害する効果を高める事が出来る。
体には、軽度なストレスを受けると、そのストレスを排除するために細胞内システムが活性化し、そのストレスに対する抵抗力を高める仕組みがあり、
《生理的刺激作用を「ホルミシス(Hormesis)」》有毒な作用を示すものが、微量であれば逆に刺激作用を示す有益な作用がある。
2ーDG、メトホルミン、レスベラートロール等は、適度なストレスを細胞に与えて、ホルミシス効果で寿命を延ばすメカニズムがある。
運動後、酸化ストレスが発生すると、ミトホルミシスのメカニズムで坑酸化力を高めるが、ビタミンCとEを摂取すると、坑酸化酵素の発現誘導が阻止され、ミトホルミシスが作用しない。
日頃から過剰な坑酸化剤を摂取していると、細胞の坑酸化力や解毒力などのストレス抵抗性を弱めて、酸化障害を受けやすい状態になる可能性が指摘されている。
ケトン体は肝臓(ケトン体を利用する酵素が無い)と赤血球(ミトコンドリアが無い)以外の細胞でエネルギー源として利用されている。
血液中にケトン体が増えている状態をケトーシス(ケトン症)という。
ケトン体の上昇が怖いのは、インスリンの作用不足がある糖尿病の場合で、糖尿病性ケトアシドーシスはインスリン作用の欠乏を前提とした病態である。
さらに最近の研究によって、細胞のシグナル伝達や遺伝子発現の調節や坑炎症作用や坑酸化作用などの様々な有用な働きが明らかになり、顕著な減量効果、老化予防や寿命延長効果、ガンやアルツハイマー病などの難病にも有効であることが報告されている。
ケトン体はミトコンドリア新生を亢進し、細胞内のミトコンドリアの数と量を増やす事が出来き、解糖系が抑制され、乳酸の生産が低下し、ガン細胞の増殖や浸潤が抑制される。
オーラノフィン(Auranofin)や、ジスルフィラム(Disulfiram)等、ケトン食の併用は更に坑腫瘍効果を高める。メカニズムを解説している。
ジェームズ・ワトソンは、ガン細胞はグルコースの取り組みや解糖系の阻害や、坑酸化システムの阻害で死滅するトクチョウガあり、その弱点を攻撃すべきであると主張している。
キク科の植物であるミルクシスは、肝機能障害のサプリメントしてドイツで利用されていて、ミルクシスに含まれるシリマリンがブドウ糖の細胞内への取り組みを阻害する効果や、坑ガン治療の副作用を軽減し、坑腫瘍効果を高める効果もある。
その他に、発酵小麦芽抽出物、中国女性科学者の 屠 呦呦(Tu youyou)を開発したアルテスネイト(Artesunate)、高濃度ビタミンC点滴、半枝蓮(はんしれん)、を解説し、ガン細胞に酸化ストレスを高めて死滅させる治療を行うためには、複数のメカニズムを組み合わせることが重要である。
ガンと共存や自然退縮を目指す、「体にはやさしいガン治療」を目標に世界中で行われている様々な補完・代替医療を試している。
ガンに勝つためには、ガン細胞の弱点を知る必要がある。ガン細胞の特徴的な代謝異常をターゲットにしたガン治療の理論的根拠と具体的方法を多くのガン患者さんに理解していただき、ガン治療に利用していただきたいと願っています。と締めている。
少し、難解な生物学の解説もあるが、説得力はある、断食を薦める医者は、糖質制限を批判したりしているが、医療全体的に、ケトン体の解釈が違う事に繋がっていて、この著書、また、崎谷博征先生等も、断食と糖質制限の両方の有効性を理解していてケトン体を正確に理解していることが解る。幾つかのガン治療の著書を読んで来たが、どれも、中途半端な内容が多かったが、私は、ガンになったら、福田一典・崎谷博征・溝口徹等の治療を考察また、診察を受ける。彼等の理論は世の中に広がるべき、お勧めの著書です。
ミトコンドリアを活性化するとがん細胞は自滅する (日本語) 単行本(ソフトカバー) – 2017/2/28
福田 一典
(著)
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本の長さ192ページ
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言語日本語
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出版社彩図社
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発売日2017/2/28
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ISBN-104801302106
-
ISBN-13978-4801302105
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商品の説明
著者について
昭和28年福岡県生まれ。
昭和53年熊本大学医学部卒業。
熊本大学医学部第一外科、鹿児島県出水市立病院外科、久留米大学医学部第一病理学、
北海道大学医学部第一生化学、米国バーモント(Vermont)大学医学部生化学、株式会社ツムラ中央研究所(部長)、
国立がんセンター研究所がん予防研究部(室長)、岐阜大学医学部東洋医学講座(助教授)を経て、
平成14年5月に銀座東京クリニックを開設し、がんの漢方治療と補完・代替医療を実践している。
著書に
『癌予防のパラダイムシフト−現代西洋医学と東洋医学の接点−(医薬ジャーナル社 1999年)』
『からだにやさしい漢方がん治療(主婦の友社 2001年)』
『オーダーメイドの漢方がん治療(シーエイチシー 2005年)』
『決定版抗がんサプリメントの正しい選び方、使い方(南々社 2005年)』
『自分でできるがん再発予防法(本の泉社 2006年)』
『あぶない抗がんサプリメント(三一書房 2008年)』
『漢方がん治療のエビデンス(ルネッサンス・アイ2010年)』
『ブドウ糖を絶てばがん細胞は死滅する! (彩図社 2013年)』
『がんに効く食事、がんを悪くする食事(彩図社 2013年)』
『健康になりたければ糖質をやめなさい(彩図社 2014)』
『医療大麻の真実(明窓出版 2015年)』
『やせる! 若返る! ケトン体食事法(洋泉社 2016年)』
などがある。
昭和53年熊本大学医学部卒業。
熊本大学医学部第一外科、鹿児島県出水市立病院外科、久留米大学医学部第一病理学、
北海道大学医学部第一生化学、米国バーモント(Vermont)大学医学部生化学、株式会社ツムラ中央研究所(部長)、
国立がんセンター研究所がん予防研究部(室長)、岐阜大学医学部東洋医学講座(助教授)を経て、
平成14年5月に銀座東京クリニックを開設し、がんの漢方治療と補完・代替医療を実践している。
著書に
『癌予防のパラダイムシフト−現代西洋医学と東洋医学の接点−(医薬ジャーナル社 1999年)』
『からだにやさしい漢方がん治療(主婦の友社 2001年)』
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『やせる! 若返る! ケトン体食事法(洋泉社 2016年)』
などがある。
登録情報
- 出版社 : 彩図社 (2017/2/28)
- 発売日 : 2017/2/28
- 言語 : 日本語
- 単行本(ソフトカバー) : 192ページ
- ISBN-10 : 4801302106
- ISBN-13 : 978-4801302105
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- - 670位家庭療法・医学
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2017年5月7日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
かなり読みにくいです。その観点からの評価は★です。ただし、内容的には★★★★★なので、総合評価として★3です。
読みにくい理由は、同じような記述や解説が何度も繰り返してでてくるところにあります。しかも表現が微妙に異なるため、読者は「あれ、前にもでてきたが、なにか新しい情報が提示されているのかな」とやや混乱状態に陥って、ページをめくり返して確認するも、やはり同じことをいっているとしか思えない。といった具合です。記述に流れがない、とでもいいのでしょうか。
口頭発表の原稿起こしでしょうか?それとも、著者が発信し続けているブログのコピペでしょうか。しかも、文章表現に熟練しておらずさらに知識的にも途上の方の編集でしょうか。折角の有意義なご主張ですので文章表現のプロに、章立てやサブタイトル、文章の並び、文章表現など、チェックさせてれば、もっとインパクトのある本になったと思います。
福田先生は、膨大なブログでがん治療に関して発信し続けており、標準治療に見放されたガン難民の救済やがん治療そのものに関して、もっともっとご活躍を期待しているところです。不用意な出版物は、医師そのものの評価にもつながってしまう可能性があります。
内容の詳細は、レビューワー「Mさま」が投稿されていますのそちらを参考にしていただくとして、投稿者なりに本書が主張している内容を理解すれば以下の通りでしょうか。本書の内容からは読み取れないところもあり、また、分類も再構築しています。(ただし投稿者は全くの門外漢です)。
ガン細胞を自滅させるための方法は:
1. 体外から体内へおよび循環系から細胞への糖分取り込みの妨害(兵糧攻め)
2.(細胞内で行われる) 解糖系の阻害(兵糧攻め)
「解糖系」の用語は一般的には「ブドウ糖からプルビン酸まで」なのでしょうか?しかし、本書に限らず乳酸までを示しているような文脈もあり、時々混乱します。次のような「お気楽イケメン(投稿者)の区分」で説明していただけると分かり易いと思います。
2.a: 「解糖系自ブドウ糖至ピルビン酸区間」を妨害してガンが特に好む2cに至る経路を途中で遮断する。
2.b: 「後解糖系自ピルビン酸至ミトコンドリア経路」を活性化させて、がんが特に好む2C経路にいくブドウ糖をミトコンドリアに横取りする。結果的にミトコンドリアの活性化につながり下記3aの効果もある。
2.c: 「後解糖系自ピルビン酸至乳酸産生区間」を妨害してガンが特に好むこの乳酸発生に至る経路を遮断する。
3.酸化ストレスを増強する(自滅促進)
3.a: ガン細胞で増えている酸化ストレスをさらに増強して自滅に追い込む。方法は、ガン細胞では抑制されているミトコンドリアを活性化させて活性酸素の発生を増やす。
3.b: ガン細胞で増進している「抗酸化システム」を妨害して自滅自衛策を除去し自滅に追い込む。(ガン細胞ではミトコンドリアに異常がありそれでなくても活性酸素が発生しやすい状態にある。これに対抗するために癌細胞では「抗酸化システム」を増強している)
中鎖脂肪酸ケトン食は以上の3つ段階で効果を発揮するようなので、がん治療の基本と言えます。さらに、本書では、一般に他疾患などに使用実績がある薬剤が、がん治療にも有効であることを紹介しています。先生のブログでは、これらの薬効を、内外の論文を引用しつつ解説しているので、信頼性はあるように思います。
読みにくい理由は、同じような記述や解説が何度も繰り返してでてくるところにあります。しかも表現が微妙に異なるため、読者は「あれ、前にもでてきたが、なにか新しい情報が提示されているのかな」とやや混乱状態に陥って、ページをめくり返して確認するも、やはり同じことをいっているとしか思えない。といった具合です。記述に流れがない、とでもいいのでしょうか。
口頭発表の原稿起こしでしょうか?それとも、著者が発信し続けているブログのコピペでしょうか。しかも、文章表現に熟練しておらずさらに知識的にも途上の方の編集でしょうか。折角の有意義なご主張ですので文章表現のプロに、章立てやサブタイトル、文章の並び、文章表現など、チェックさせてれば、もっとインパクトのある本になったと思います。
福田先生は、膨大なブログでがん治療に関して発信し続けており、標準治療に見放されたガン難民の救済やがん治療そのものに関して、もっともっとご活躍を期待しているところです。不用意な出版物は、医師そのものの評価にもつながってしまう可能性があります。
内容の詳細は、レビューワー「Mさま」が投稿されていますのそちらを参考にしていただくとして、投稿者なりに本書が主張している内容を理解すれば以下の通りでしょうか。本書の内容からは読み取れないところもあり、また、分類も再構築しています。(ただし投稿者は全くの門外漢です)。
ガン細胞を自滅させるための方法は:
1. 体外から体内へおよび循環系から細胞への糖分取り込みの妨害(兵糧攻め)
2.(細胞内で行われる) 解糖系の阻害(兵糧攻め)
「解糖系」の用語は一般的には「ブドウ糖からプルビン酸まで」なのでしょうか?しかし、本書に限らず乳酸までを示しているような文脈もあり、時々混乱します。次のような「お気楽イケメン(投稿者)の区分」で説明していただけると分かり易いと思います。
2.a: 「解糖系自ブドウ糖至ピルビン酸区間」を妨害してガンが特に好む2cに至る経路を途中で遮断する。
2.b: 「後解糖系自ピルビン酸至ミトコンドリア経路」を活性化させて、がんが特に好む2C経路にいくブドウ糖をミトコンドリアに横取りする。結果的にミトコンドリアの活性化につながり下記3aの効果もある。
2.c: 「後解糖系自ピルビン酸至乳酸産生区間」を妨害してガンが特に好むこの乳酸発生に至る経路を遮断する。
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3.b: ガン細胞で増進している「抗酸化システム」を妨害して自滅自衛策を除去し自滅に追い込む。(ガン細胞ではミトコンドリアに異常がありそれでなくても活性酸素が発生しやすい状態にある。これに対抗するために癌細胞では「抗酸化システム」を増強している)
中鎖脂肪酸ケトン食は以上の3つ段階で効果を発揮するようなので、がん治療の基本と言えます。さらに、本書では、一般に他疾患などに使用実績がある薬剤が、がん治療にも有効であることを紹介しています。先生のブログでは、これらの薬効を、内外の論文を引用しつつ解説しているので、信頼性はあるように思います。
2018年9月1日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
本書のタイトル『ミトコンドリアを活性化すると がん細胞は自滅する』に、すべての答えが込めれている。
著者の略歴に、国立がんセンター研究所がん予防研究部(室長)とあり、その道の研究者として活躍された方です。
その後、がんの漢方治療と補完・代替医療の実践に貢献されています。
本書は、医学の専門書で、その化学的な分析力を、一般の人が理解されて読むのは難解です。
しかし、著者・福田一典さんの「がん細胞」との取り組みから豊富な体験と知識が伝わってきます。
1996年の第55回日本癌学会で、フコイダンのアポトーシス作用が発表されました。
この2年ほど、「アポトーシス作用」を追いかけていたら、
太田成夫(日本医科大学教授)著『体が若くなる技術 ミトコンドリアを増やして健康になる』
(サンマーク出版2010年)で、p51の「最後の防衛本能アポトーシス」のはたらきとはで、
その鍵を握っているのが「ミトコンドリア遺伝子」と知りました。
ニック・レーン著『ミトコンドリアが進化を決めた』(みすず書房2007年)の
p5「なかでもとくに重要な側面のひとつが、アポトーシスすなわちプログラム細胞死・・・」とあります。
中学の理科と、高校の生物で学んだ細胞「ミトコンドリア」の多大な可能性を知りました。
関連図書
立川大介監修『「海藻フコイダン」でガン細胞は自殺する』(史輝出版2003年)
白畑實隆監修『ガン統合医療でフコイダンが注目される理由』(現代書林2004年)
著者の略歴に、国立がんセンター研究所がん予防研究部(室長)とあり、その道の研究者として活躍された方です。
その後、がんの漢方治療と補完・代替医療の実践に貢献されています。
本書は、医学の専門書で、その化学的な分析力を、一般の人が理解されて読むのは難解です。
しかし、著者・福田一典さんの「がん細胞」との取り組みから豊富な体験と知識が伝わってきます。
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p5「なかでもとくに重要な側面のひとつが、アポトーシスすなわちプログラム細胞死・・・」とあります。
中学の理科と、高校の生物で学んだ細胞「ミトコンドリア」の多大な可能性を知りました。
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