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ミトコンドリアのちから (新潮文庫) 文庫 – 2007/9/1

5つ星のうち3.9 84個の評価

メタボ・がん・老化にダイエットまで!?
壮大な生命の進化の歴史を解きほぐしつつ、最新研究の精華を紹介する、必読科学読本。


メタボリック症候群にダイエット、老化やがん、認知症にも関わる細胞小器官ミトコンドリア。だが、その真の姿は意外に知られていない。そして難病ミトコンドリア病についても……。
作家で屈指のサイエンス・ライター瀬名秀明と、ミトコンドリア研究の第一人者太田成男教授がタッグを組んで生命進化の謎とミトコンドリアの真実に迫る決定版入門書。『ミトコンドリアと生きる』改題。

【目次】

はじめに

第1章 脂肪を燃やせ――メタボリックシンドロームの真実
「メタボ」とミトコンドリアの隠れた関係/協調というメカニズム/基礎代謝ってなに?/生体のエネルギー通貨=ATP/AMPKの働き/「メタボ」解消法/正常なミトコンドリアが増加しないとき/脂肪組織と骨格筋のエネルギー協調の破綻:II型糖尿病/ミトコンドリアは協調で成り立つ
Column なぜ運動が糖尿病によいのか?

第2章 酸素との闘い、科学の闘い――パストゥール、ワールブルク、クレブス
一九世紀科学の最先端――発酵/酸素を嫌う生物の発見/パストゥール効果の不思議/呼吸とエネルギー合成/オットー大帝と酸素呼吸の謎/シトクロム論争、補酵素の発見/代謝経路はサイクルを描く/巨人の中の小さな人
Column おいしいぬか床のつくり方

第3章 ミトコンドリアの構造とミトコンドリアDNA
ミトコンドリアDNA塩基配列の訂正/ミトコンドリアは何色か?/ミトコンドリアとノーベル賞/発見者不明のミトコンドリア/ミトコンドリア構造研究の始まり/ミトコンドリアの数/ミトコンドリアの形状と構造/呼吸とエネルギー合成/ミトコンドリアにはDNAがある/ミトコンドリアDNAの構造と数/さまざまな長さのミトコンドリアDNA/独特な遺伝子コード/重複した遺伝子/共生体ミトコンドリア/ミトコンドリアタンパク質の大移動/ミトコンドリアDNAと抗生物質の副作用/ミトコンドリアDNAの全塩基配列
Column ミトコンドリアDNAの離れ業/ミトコンドリアDNAとマウスの記憶力

第4章 危険なエネルギープラント――ミッチェル、ボイヤー&ウォーカー
“The dream has come true."/クレブスの後のミトコンドリア研究/不屈の人ミッチェル/電気エネルギーから化学エネルギーへ/「化学共役説は死んだ」/電気エネルギーを持つミトコンドリア/電気からATP合成?/酵素は回る/隠れていた運動エネルギー
Column ATPを介さないエネルギー変換系

第5章 活性酸素とミトコンドリア
酸素と活性酸素/活性酸素とは何か?/活性酸素は悪玉か?/活性酸素とのつきあい方/活性酸素から身体を護るアルコール代謝酵素/水素分子の可能性を探る
Column ミトコンドリアから神経変性疾患の治療をめざして/猛毒が役に立つ?

第6章 老化とミトコンドリア
老化を防ぐことは可能か?/老化とエネルギー/寿命と老化は違う/老化研究は難しい/ラットとハトの寿命を比べる/ミトコンドリアDNAの変化/カロリー摂取制限と寿命/長寿のメカニズム/人間は特殊な動物か?
Column 女はなぜ男よりも長生きか?/きんさん・ぎんさんの長寿遺伝子

第7章 生と死を司るミトコンドリア
生殖細胞をつくるにはミトコンドリア遺伝子が必要/ミトコンドリアと細胞質ゾルの共同作業/プログラムされた細胞死/「もうこれ以上疑うな! 」/シトクロムcがアポトーシスを促す/アポトーシスを起こす道具の金庫/ミトコンドリアの巨大な穴/がんとアポトーシス/甦るワールブルク/ミトコンドリアDNAとがん/ワールブルク効果の正体
Column 狼男のモデルはミトコンドリアの病気?

第8章 ミトコンドリアの病気に挑む
ミトコンドリアが病気を生み出す/ミトコンドリア病の細胞/ミトコンドリア病とはどのような病気か/ミトコンドリア病の病型/ミトコンドリア病の原因を探れ/MELAS遺伝子の変異/本当にミトコンドリアDNAだけなのか?/複雑なミトコンドリア病/日本ミトコンドリア学会の設立、ドクター相談室の設置/医師死亡型(?)治験 ミトコンドリア病の薬の開発/糖尿病とミトコンドリアDNAの変異/ミトコンドリアはグルコースのセンサー
Column tRNAに結合していたタウリン/父親からも伝わるミトコンドリア病/アンモニア処理/ミトコンドリア病患者・家族の会より

第9章 人類の起源と民族の大移動
宮様の学位論文はミトコンドリアDNAの解析/ミトコンドリアDNAは生物進化の時計/ミトコンドリアDNAの母系遺伝/ミトコンドリア・イヴはアフリカにいた?/ヒトはどこからやって来たか/ミトコンドリア・イヴの誤解/ミトコンドリアDNAが語る人類大移動の軌跡/日本人の起源/ハプログループが示す日本人の祖先/祖先はどこから?/そして新天地へ
Column 甦るミイラたち/警察の鑑定 バラバラ死体はひとりなのか?

第10章 ミトコンドリアと生命進化
酸素のない地球に誕生した生命/ミトコンドリアの誕生/光合成が酸素をつくった/共生と進化/ミトコンドリア遺伝子の大移動/酸素は多くのエネルギーを生産する/パストゥール・ポイント/どのように大移動が起こったのか/ミトコンドリアを通して見える生/「知」と「実用」、そして本当に役に立つ科学へ
Column 核が先か? ミトコンドリアが先か?/ミトコンドリアが登場する物語

瀬名秀明
1968年生まれ。1995年、『パラサイト・イヴ』で第2回日本ホラー小説大賞を受賞しデビュー。同作は映画化されゲーム化もされた。1998年、『BRAIN VALLEY』で第19回日本SF大賞受賞。最先端の科学的知識をバックグラウンドとした大胆かつ精緻な世界を構築し、そこで織りなされる人間ドラマを叙情的に描く。作家活動の他に、東北大学機械系の特任教授なども務めた。近著に、『魔法を召し上がれ』『小説ブラック・ジャック』『この青い空で君をつつもう』などがある。

太田成男
1951(昭和26)年、福島県生れ。東京大学大学院修了。スイス・バーゼル大学研究所研究員、自治医科大学助教授を経て日本医科大学教授。専門分野は分子細胞生物学、ミトコンドリア学。著書に『ミトコンドリア病』(共著)など多数。


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【新潮文庫】瀬名 秀明 作品 死後の人間の臓器から誕生した、新生命体の恐怖。圧倒的迫力で世紀末を震撼させた、超弩級バイオ・ホラー小説、新装版で堂々刊行。 メタボ・がん・老化に認知症やダイエットまで!最新研究の精華を織り込みながら、壮大な生命の歴史をも一望する決定版科学入門。 シンギュラリティに備えよ! vs将棋、 vs小説、 vs絵画──。最先端の科学知識を背景に、明日にでも訪れるであろうAIと人間の未来を、リアルに描き出す。 人工知能が傑作絵画を描いたらどうなるか? 最先端の科学知識を背景に、生命と知性の根源を問い、近未来を幻視する特異な短編集。

登録情報

  • 出版社 ‏ : ‎ 新潮社 (2007/9/1)
  • 発売日 ‏ : ‎ 2007/9/1
  • 言語 ‏ : ‎ 日本語
  • 文庫 ‏ : ‎ 423ページ
  • ISBN-10 ‏ : ‎ 4101214352
  • ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4101214351
  • 寸法 ‏ : ‎ 14.8 x 10.5 x 2 cm
  • カスタマーレビュー:
    5つ星のうち3.9 84個の評価

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上位レビュー、対象国: 日本

  • 2022年10月13日に日本でレビュー済み
    Amazonで購入
    賢くなりました。
  • 2017年11月4日に日本でレビュー済み
    Amazonで購入
    パラサイトイブの作者瀬名秀明との共著になってるので、
    けっこうソフトな内容なのかなと甘く見ていたのだが、あにはからんや相当に専門的な内容である。

    ミトコンドリアという外部生体と人体が共存しているというのは何とも不思議な現象で、
    ほとんどの人が命の基盤にそのような仕組みがあるのを意識することはないだろう。
    ひょいと覗いて理解するにはかなり深淵、というか難解な世界であり、
    時間をかけてでも探究していく価値のある領域だと思う。
    21人のお客様がこれが役に立ったと考えています
    レポート
  • 2014年1月20日に日本でレビュー済み
    Amazonで購入
    ミトコンドリアのお話としては、普通でした。
    若さの秘密にミトコンドリアが絡んでいることがわかりました
    6人のお客様がこれが役に立ったと考えています
    レポート
  • 2021年11月26日に日本でレビュー済み
    Amazonで購入
    耳慣れない言葉が多くて読むのに苦労した。が、読んで理解した後は、何も食べずに生きていける…ような気がする。
    3人のお客様がこれが役に立ったと考えています
    レポート
  • 2017年8月28日に日本でレビュー済み
    Amazonで購入
    これまで色々身体に良いのだなと実感してきたことが
    これを読んだら、良い理由がまとまったという感じです。
    ランニングの先輩に教わりました。
    走らない人でも、自分の身体に興味がある方なら、
    ためになる事がたくさん書かれています。
    13人のお客様がこれが役に立ったと考えています
    レポート
  • 2019年9月30日に日本でレビュー済み
    Amazonで購入
    難しくて最後まで読めなかった。
    3人のお客様がこれが役に立ったと考えています
    レポート
  • 2008年2月16日に日本でレビュー済み
    ミトコンドリアによる人間征服計画を描いた「パラサイト・イブ」の作者瀬名氏と共同研究者太田氏が一般読者用に書き下ろしたミトコンドリアの解説本。

    第一章の概説は分かり易い。ミトコンドリアは酸素を燃焼してエネルギーに変える器官だから、"代謝"の中心であり身体の協調を保っていると言う構図は明快。糖尿病を例に採り、代謝と病気の関連に言及しているのも導入として巧み。この病気との関連性が本書のメイン・テーマ。第二章の研究史の紹介は余分。第三章はミトコンドリアの基礎知識。ミトコンドリアDNAが女系遺伝という重要点がサラッと書いてある。第四章はエネルギー・プラントとしてのミトコンドリアを論じて、ATP合成(方式の決定の歴史)を詳細に述べている。第五章はミトコンドリアで未消費の危険な活性酸素が体内の"協調"で巧みに処理される様の紹介。ミトコンドリアの変異とアルツハイマー病等の関連性についても触れる。第六章では代謝の観点で老化を語るが、真相は明確でない由。カロリー制限が寿命を延ばすと言う指摘は面白い。女性のミトコンドリアの活性酸素除去能力が男性の二倍である事が長寿の秘訣と聞いてナルホド。第七章は最近注目のトピックスと言う"生と死を司るミトコンドリア"の話。ミトコンドリアが生殖細胞を形成し、細胞死(アポトーシス)にも係る。ミトコンドリアDNA変異とガンの発症率についても詳細に議論される。第八章はこれまで断片的に述べられて来た、ミトコンドリアと病気の関係が纏めて詳細に語られる。特にミトコンドリア病。第九章はミトコンドリアDNAの女系遺伝性を用いて、人類の起源を辿る。ただ、この問題は既に人口に膾炙し過ぎ。最終章は生命の起源の想像で締める。

    生物の生と死、活動中のエネルギー生成源、病気との関連、老化との関係。生物の様々な局面に係るミトコンドリアを平易に解説した良書。
    85人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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  • 2013年2月22日に日本でレビュー済み
    Amazonで購入
    現代生物学が分子生物学と呼ばれるのは、現代において、細胞レベル、つまり生命の最小の単位に迫る研究が重ねられ、多くの成果を上げてきたからです。本書はそうした過去の歴史的発見の成果を振り返り、現在私たちが手にすることのできる生命活動の根源的なところにミトコンドリアを位置づけて、遺伝子研究の成果もふまえながら一般向けに解説しようと試みた著作です。ある程度、研究史の展開について知見があれば面白く読みこなせると思います。1999年刊「ミトコンドリアの謎」(河野重行著、講談社現代新書)が研究史を紹介したものとしては参考になると思います。
    12人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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