生涯ひたむきな
マーリーに、感涙した。
大人になると
「こうしたい!」と思っても
今までの経験や、人の目や、失敗するリスク、
お金がない、時間がない…と
あれこれ自分に言いわけをして
「やっぱりやめておこう」となりやすい。
マーリーは
「こう」と思うと一直線。
どれだけ大目玉をくらおうが
傷だらけになろうが
ひたむきに全力投球。
年老いて体が衰え、
足腰がほとんどたたなくなってからも
著者夫婦と一緒にいたくて、あとを追って
体を引きずって必死で2階まであがり、
またヨタヨタと降りてくる。
もっともっと
まっすぐに
自分に正直に生きよう、と力をもらった。
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マーリー―世界一おバカな犬が教えてくれたこと ペーパーバック – 2006/10/2
子育ての練習にと新婚カップルのジョンとジェニーがひきとった、クリーム色の仔犬。頭がいいと言われるラブラドール・レトリーバーを選んだはずが、みるみる大きくたくましく育ってやんちゃなバカ犬に……。傍若無人なエネルギーとでかい体で数々の騒動を引き起こすマーリーに、夫婦は振りまわされっぱなし。それでも、待ち望んだ出産、子育て、転職と人生の転機を支えあって乗り越えていく二人に、マーリーは大切なことを教えてくれた――。
ささやかな無名の作品として登場し、読者や書店員から愛されてじわじわと全米ベストセラーに登りつめた、名作エッセイ。
ささやかな無名の作品として登場し、読者や書店員から愛されてじわじわと全米ベストセラーに登りつめた、名作エッセイ。
- 本の長さ362ページ
- 言語日本語
- 出版社早川書房
- 発売日2006/10/2
- 寸法18.8 x 13.21 x 2.29 cm
- ISBN-104152087641
- ISBN-13978-4152087645
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商品の説明
出版社からのコメント
(担当編集者より)
原稿をチェックしていて、吹きだしたことが何度あったか。涙が止まらなくなってトイレへ駆け込んだことが何度あったか。同僚からはおかしな人だと思われたに違いない。
職業柄いろいろな本を読みますが、アメリカのベストセラーの中にも、こんな本はめったにないと思います。単に犬との思い出を愛でるだけではなく、犬の一生に重ねて、人生とは、家族とは何かを問いかける素晴らしいエッセイです。
原稿をチェックしていて、吹きだしたことが何度あったか。涙が止まらなくなってトイレへ駆け込んだことが何度あったか。同僚からはおかしな人だと思われたに違いない。
職業柄いろいろな本を読みますが、アメリカのベストセラーの中にも、こんな本はめったにないと思います。単に犬との思い出を愛でるだけではなく、犬の一生に重ねて、人生とは、家族とは何かを問いかける素晴らしいエッセイです。
内容(「BOOK」データベースより)
子育ての練習にと新婚カップルのジョンとジェニーがひきとった、クリーム色の仔犬。頭がいいと言われるラブラドール・レトリーバーを選んだはずが、みるみる大きくたくましく育ってやんちゃなバカ犬に…。落ちているものは何でも飲み込んでみる、網戸は破って出入りしなきゃ気がすまない。大好きな人間はいつでも体当たりとよだれで大歓迎!傍若無人なエネルギーとでかい体で数々の騒動を引き起こすマーリーに、夫婦は振りまわされっぱなし。それでも、待ち望んだ出産、子育て、転職と、人生の転機を支えあって乗り越えていく二人に、マーリーは大切なことを教えてくれた―ささやかな無名の作品として登場し、読者や書店員から愛されてじわじわと全米ベストセラーに登りつめた、名作エッセイ。
レビュー
原稿をチェックしていて、吹きだしたことが何度あったか。涙が止まらなくなってトイレへ駆け込んだことが何度あったか。同僚からはおかしな人だと思われたに違いない。
職業柄いろいろな本を読みますが、アメリカのベストセラーの中にも、こんな本はめったにないと思います。単に犬との思い出を愛でるだけではなく、犬の一生に重ねて、人生とは、家族とは何かを問いかける素晴らしいエッセイです。 --(担当編集者より)
著者について
ジョン・グローガン
John Grogan
1957年ミシガン州デトロイト生まれ。セントラル・ミシガン大学で文学とジャーナリズムを専攻。オハイオ州立大学で修士号取得。『サウス・フロリダ・サンセンティネル』紙の記者や、『オーガニック・ガーデニング』誌の編集長を経て、2002年以降は『フィラデルフィア・インクワイアラー』紙のコラムニストをつとめている。現在はペンシルベニア州の丘陵地で、妻ジェニーと三人の子ども、四羽の鶏、そして、マーリー亡きあとに飼いはじめたグレイシーという名前の雌のラブラドール・レトリーバーと一緒に暮らしている。
John Grogan
1957年ミシガン州デトロイト生まれ。セントラル・ミシガン大学で文学とジャーナリズムを専攻。オハイオ州立大学で修士号取得。『サウス・フロリダ・サンセンティネル』紙の記者や、『オーガニック・ガーデニング』誌の編集長を経て、2002年以降は『フィラデルフィア・インクワイアラー』紙のコラムニストをつとめている。現在はペンシルベニア州の丘陵地で、妻ジェニーと三人の子ども、四羽の鶏、そして、マーリー亡きあとに飼いはじめたグレイシーという名前の雌のラブラドール・レトリーバーと一緒に暮らしている。
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
グローガン,ジョン
1957年ミシガン州デトロイト生まれ。セントラル・ミシガン大学で文学とジャーナリズムを専攻。オハイオ州立大学で修士号取得。『サウスフロリダ・サンセンティネル』紙の記者や、『オーガニック・ガーデニング』誌の編集長を経て、2002年以降は『フィラデルフィア・インクワイアラー』紙のコラムニストをつとめている。現在はペンシルベニア州在住
古草/秀子
翻訳家。青山学院大学文学部卒。ロンドン大学アジア・アフリカ研究院(SOAS)を経て、ロンドン大学経済学院(LSE)大学院にて国際政治学を学ぶ(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
1957年ミシガン州デトロイト生まれ。セントラル・ミシガン大学で文学とジャーナリズムを専攻。オハイオ州立大学で修士号取得。『サウスフロリダ・サンセンティネル』紙の記者や、『オーガニック・ガーデニング』誌の編集長を経て、2002年以降は『フィラデルフィア・インクワイアラー』紙のコラムニストをつとめている。現在はペンシルベニア州在住
古草/秀子
翻訳家。青山学院大学文学部卒。ロンドン大学アジア・アフリカ研究院(SOAS)を経て、ロンドン大学経済学院(LSE)大学院にて国際政治学を学ぶ(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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登録情報
- 出版社 : 早川書房 (2006/10/2)
- 発売日 : 2006/10/2
- 言語 : 日本語
- ペーパーバック : 362ページ
- ISBN-10 : 4152087641
- ISBN-13 : 978-4152087645
- 寸法 : 18.8 x 13.21 x 2.29 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 799,201位本 (の売れ筋ランキングを見る本)
- - 1,516位外国のエッセー・随筆
- - 17,291位英米文学研究
- - 50,422位科学・テクノロジー (本)
- カスタマーレビュー:
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著者について
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カスタマーレビュー
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殿堂入りベスト500レビュアー
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3人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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2015年9月30日に日本でレビュー済み
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犬のお話を集めています。そのなかでも、本作はとてもよかったです。書き手が文章のプロのせいか、または訳の人が優れているのか、よいテンポで、楽しく読めました。夫婦の問題、家事、動物の世話。ここまでドラマチックではないですがところどころ我が身と近いふうに感じ、考えさせられます。
うちはおりこうなテリアですが、マーリーを知って、うちのこにも、もっと暴れて好きなように生きていいんだよ、と言ってやりたくなります。いたずらをしても、物を壊しても、家を傷つけても、キミを愛しているよ、と言ってあげたいです。草むらに突進したり、水たまりで汚れたりするのなんてカワイイものです。血統が良いとか、値段が高かったとか、顔がキレイとかでないところに、この相棒の真価はあるのだな、と私は思いますし、家族にもわかってもらいたいのでぜひ読ませたいです。
うちはおりこうなテリアですが、マーリーを知って、うちのこにも、もっと暴れて好きなように生きていいんだよ、と言ってやりたくなります。いたずらをしても、物を壊しても、家を傷つけても、キミを愛しているよ、と言ってあげたいです。草むらに突進したり、水たまりで汚れたりするのなんてカワイイものです。血統が良いとか、値段が高かったとか、顔がキレイとかでないところに、この相棒の真価はあるのだな、と私は思いますし、家族にもわかってもらいたいのでぜひ読ませたいです。
2015年7月22日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
大変長編です。
二人の新婚生活・出産・育児・仕事・・・
いつもの日常にマーリーが加わり、ラブラドールとしてはかなり大きい体格だったマーリーの
ハチャメチャな様子が驚きや笑いを誘います。
後半・・・老犬になってから、天国に行くまで・・・また天国に行ってからの世間の反応など・・・
ただただ涙・涙でした。
「家庭犬」ではなく「破壊犬」と言われ、恐ろしいほどかかった家の修理代。
でも、君のお陰で本も映画もヒットし、
ご主人さまはきっと、君の事を許し、誇りにさえ思っているよ!
ありがとう・・・マーリー。
二人の新婚生活・出産・育児・仕事・・・
いつもの日常にマーリーが加わり、ラブラドールとしてはかなり大きい体格だったマーリーの
ハチャメチャな様子が驚きや笑いを誘います。
後半・・・老犬になってから、天国に行くまで・・・また天国に行ってからの世間の反応など・・・
ただただ涙・涙でした。
「家庭犬」ではなく「破壊犬」と言われ、恐ろしいほどかかった家の修理代。
でも、君のお陰で本も映画もヒットし、
ご主人さまはきっと、君の事を許し、誇りにさえ思っているよ!
ありがとう・・・マーリー。
2012年7月12日に日本でレビュー済み
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我が家でラブラドールの子犬を飼い始めて、予想以上のパワフルなやんちゃぶりにほとほと疲れていました。
いつになったら大人しくなるのか、どうすればいい子になるのか、そんなことばかり考えて悲しくなるほど手に負えない時もありました。
そんな時にこの本を購入しました。
マーリーのハチャメチャな珍事に何度も笑い、心がほっとして涙がでたり。
分厚い本だと思いましたが、面白くて一気に読み終えました。
マーリーほどのおバカな犬(実際はおバカではないと思いますが)を知ると、我が家のラブもかわいく思えてきます。大切に、楽しんで育ててあげたいと思いました。
犬を好きな人には面白い本だと思います。
いつになったら大人しくなるのか、どうすればいい子になるのか、そんなことばかり考えて悲しくなるほど手に負えない時もありました。
そんな時にこの本を購入しました。
マーリーのハチャメチャな珍事に何度も笑い、心がほっとして涙がでたり。
分厚い本だと思いましたが、面白くて一気に読み終えました。
マーリーほどのおバカな犬(実際はおバカではないと思いますが)を知ると、我が家のラブもかわいく思えてきます。大切に、楽しんで育ててあげたいと思いました。
犬を好きな人には面白い本だと思います。
2009年5月12日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
映画の出来が素晴らしかったので、本を購入してみました。
一見、平凡そうな普通のアメリカのファミリー。
出会って恋をして、熱烈な新婚時代を送り、子供を授かれるのかどうかの不安。
長い時を経て、待望の妊娠。 そして、哀しい流産。。。
やがて、哀しみを乗り越えて、やっと赤ちゃんが誕生しますが、壮絶な子育ての毎日に、
産後うつ病。
こういった、ありふれた ごく普通の一般家庭の毎日が、コラムニストのジョン・グローガンの素晴らしくユーモラスな文章で、ぐいぐい引き込まれて読めてしまって、笑いと涙の耐えない毎日の日々は、ジョン・グローガンの家族だけでなく、アメリカでも日本でも、世界中で多くの家族が経験したことでしょう。
もちろん、その傍らにいるのは、おバカ犬のマーリー。
マーリーは、網戸は破るし、どこからか女性の下着を持ち帰ってくるし、ソファも何度も破壊するし、本当に大変な犬。
でも、こんな犬に愛情をたっぷり注いだグローガン家の人たちの物語に、多くの人々が共感し、自分たちの気持ちが重なり、全米250万部突破の大ベストセラーとなりました。
私自身、独身の頃から 大切な親友の”猫”がいて、 その猫と共に結婚し、新婚時代を送り、子育てを頑張ってきました。
その猫が私に与えてくれたかけがえのないもの。。。
それは、何者にも代えられません。
現在は、おバカなわんこたち、猫たちと暮らしていますが、この本を読破して、ますます、この子たちとの暮らしがどんなに貴重で有難いものなのか、実感しております。
アメリカ大人気のテレビドラマ”ファミリータイズ”を思い起こさせるような、家族愛に溢れた素晴らしい本です。
一見、平凡そうな普通のアメリカのファミリー。
出会って恋をして、熱烈な新婚時代を送り、子供を授かれるのかどうかの不安。
長い時を経て、待望の妊娠。 そして、哀しい流産。。。
やがて、哀しみを乗り越えて、やっと赤ちゃんが誕生しますが、壮絶な子育ての毎日に、
産後うつ病。
こういった、ありふれた ごく普通の一般家庭の毎日が、コラムニストのジョン・グローガンの素晴らしくユーモラスな文章で、ぐいぐい引き込まれて読めてしまって、笑いと涙の耐えない毎日の日々は、ジョン・グローガンの家族だけでなく、アメリカでも日本でも、世界中で多くの家族が経験したことでしょう。
もちろん、その傍らにいるのは、おバカ犬のマーリー。
マーリーは、網戸は破るし、どこからか女性の下着を持ち帰ってくるし、ソファも何度も破壊するし、本当に大変な犬。
でも、こんな犬に愛情をたっぷり注いだグローガン家の人たちの物語に、多くの人々が共感し、自分たちの気持ちが重なり、全米250万部突破の大ベストセラーとなりました。
私自身、独身の頃から 大切な親友の”猫”がいて、 その猫と共に結婚し、新婚時代を送り、子育てを頑張ってきました。
その猫が私に与えてくれたかけがえのないもの。。。
それは、何者にも代えられません。
現在は、おバカなわんこたち、猫たちと暮らしていますが、この本を読破して、ますます、この子たちとの暮らしがどんなに貴重で有難いものなのか、実感しております。
アメリカ大人気のテレビドラマ”ファミリータイズ”を思い起こさせるような、家族愛に溢れた素晴らしい本です。
2008年2月7日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
「どうして私は、まず動物たちとの生活のいやな面から筆をおこすのだろう?」
犬どころか、雁やカラス、オウムまで室内外自由行動にさせて観察した、K.ローレンツ博士の名著 ソロモンの指環―動物行動学入門 (ハヤカワ文庫NF) 第一章(その名も"動物たちへの憤懣"!)は、こんな嘆きで始まる。
そんな博士への名答に、この本を挙げてもいいだろう。
この本は、およそ人が犬に望むだろう「癒しと献身の天使」像、紅涙を絞る感動秘話の期待感を、朗らかに粉砕する(家もブチ壊す。物理的に)。
次々かかされる赤っ恥に、口臭とよだれと抜け毛とゴミ箱あさりとウ○チ。悪ガキ小学生なら大喜びで連呼しそうな下ネタ有り、読書感想文の推薦図書にはなれないし、食事時の茶の間の話題にもできない。
(いつかラブラドールを飼いたいという私の夢も吹っ飛ばされた(笑) 絶対、無茶!)
だからこそステキだ。
お涙頂戴や厚化粧を凝らした美談でなく、すっぴん真っ裸の「フツーにお馬鹿さんな犬とフツーにだらしない飼い主の現実」、そして「現実を笑って受け入れる大らかさ」が書かれているからだ。
そんな凡百な、時に惨めな家族の肖像を、骨太のウィットをきかせ丹念に描くことで、かけがえのない鮮やかな一瞬として蘇らせる筆力が話を支えている。
では、そんな頭のタガが大いにユルい落第犬の、どこが感動的なのか?
確かにマーリーには恥も外聞も慎み深さも、前後の見境も時と場合の弁えもない。
裏返せばその愛と誠実には、偽装も打算も日和見も小賢しさも駆け引きも、一切入り込まない。
だから、愛や誠実という言葉が手段に摩り替わってしまった世の中で、お疲れ気味になってきた人間のココロに、マーリーの愛はずっしり染み渡り温めてくれる。…いつでも、いつまでも。
星マイナス0.5の欠点は口調(訳に因るのかもしれないが)。とってもアメリカンなホームコメディ臭は好みが分かれるだろう。…ちょっとスベってます。
犬どころか、雁やカラス、オウムまで室内外自由行動にさせて観察した、K.ローレンツ博士の名著 ソロモンの指環―動物行動学入門 (ハヤカワ文庫NF) 第一章(その名も"動物たちへの憤懣"!)は、こんな嘆きで始まる。
そんな博士への名答に、この本を挙げてもいいだろう。
この本は、およそ人が犬に望むだろう「癒しと献身の天使」像、紅涙を絞る感動秘話の期待感を、朗らかに粉砕する(家もブチ壊す。物理的に)。
次々かかされる赤っ恥に、口臭とよだれと抜け毛とゴミ箱あさりとウ○チ。悪ガキ小学生なら大喜びで連呼しそうな下ネタ有り、読書感想文の推薦図書にはなれないし、食事時の茶の間の話題にもできない。
(いつかラブラドールを飼いたいという私の夢も吹っ飛ばされた(笑) 絶対、無茶!)
だからこそステキだ。
お涙頂戴や厚化粧を凝らした美談でなく、すっぴん真っ裸の「フツーにお馬鹿さんな犬とフツーにだらしない飼い主の現実」、そして「現実を笑って受け入れる大らかさ」が書かれているからだ。
そんな凡百な、時に惨めな家族の肖像を、骨太のウィットをきかせ丹念に描くことで、かけがえのない鮮やかな一瞬として蘇らせる筆力が話を支えている。
では、そんな頭のタガが大いにユルい落第犬の、どこが感動的なのか?
確かにマーリーには恥も外聞も慎み深さも、前後の見境も時と場合の弁えもない。
裏返せばその愛と誠実には、偽装も打算も日和見も小賢しさも駆け引きも、一切入り込まない。
だから、愛や誠実という言葉が手段に摩り替わってしまった世の中で、お疲れ気味になってきた人間のココロに、マーリーの愛はずっしり染み渡り温めてくれる。…いつでも、いつまでも。
星マイナス0.5の欠点は口調(訳に因るのかもしれないが)。とってもアメリカンなホームコメディ臭は好みが分かれるだろう。…ちょっとスベってます。