主人公と同業者、同世代です。
編集者も軒並み年下になり、この漫画のように担当と話が合わなかったり、頼りないと感じることもあれば、若くて無邪気な情熱に背中を押されることもあり、全てのページに深く共感しながら読みました。
自らの不祥事のせいで担当漫画家の心血を注いだネームが読まれもせずにボツになってしまう…
漫画家にとってあまりの理不尽な事態に、編集坂本は進退をかけて必死で権力に抗います。
正直漫画家側の立場で読んでいて、いきなり失踪したりするこの編集のことはあまり好きになれなかったのですが、小さなカマキリのように必死で両腕を振り回して頑張る坂本が流石にいじらしく思えました。
圧倒的に売れてる大御所漫画家なら、この小さな編集者だって守ってやることができるのに、と漫画家として歯がゆさを感じました。
出版不況により出版社も余裕がなくなり、人気の出ない漫画は軌道に乗る前にすぐに打ち切られ、赤字を出した漫画家の企画は通らなくなるような昨今。
主人公の漫画も例に漏れず、厳しい結末を迎えます。
そしてこの作品が3巻で終了してしまっている現実がここにあります。
漫画として一巻ごとの展開が遅いなとは感じていましたし、故に漫画家や編集者以外の人には、お仕事漫画として薄味だったのかもしれません。
しかし個人的には10巻くらい続きを読みたかった。
そしてあとがきの「坂本さんがまたマンガを作れるような優しい世界でありますように」との作者の言葉。
どんな気持ちでこの言葉を描いたのか、作者の心情を想像してしまいます。
景気が悪ければ出版社も漫画家に優しくしている余裕はない。
漫画家は独自で生き残る方法を考えなければならない。
しかしそうするとタイトルのように、やがて漫画に編集は必要ない世界になってしまう。
編集と漫画家の相思相愛、至福の関係はもう帰ってこないのだろうか…、と様々なことを考えました。
編集者はこの漫画が自分の喉元に突きつけられていると思って欲しい。
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マンガに、編集って必要ですか? 3巻(完): バンチコミックス Kindle版
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言語日本語
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出版社新潮社
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発売日2020/2/7
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ファイルサイズ56807 KB
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カスタマーレビュー
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上位レビュー、対象国: 日本
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2020年5月6日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
こういうラストを迎えたかぁ。
切ないですね。
「漫画家」という、人生において相当の熱量を消耗する特殊な職業を選んだ人々と、かつては彼らの味方であり敵でもあり、常に杖であり続けた「編集者」という人々。
時代に伴い、両者の関係性がみるみるうち異なっていく現実に疲弊しながらも、なんとか現役漫画家として折り合いをつけ生き延びる方法を模索する主人公。そしてあまりに不器用なため、内に秘めた異常なほどの漫画愛と情熱を理解してもらえず、一度は絶望の淵に陥ってしまった編集者の生き様は、それぞれが実にリアルでした。
彼らが惑い、悶え、時にへこたれつつも決して戦いをやめず突き進む疾走感。そして迎えるラストに揺さぶられます。淡々とした絵柄、セリフに頼りすぎず行間で読ませる作家さんの表現力は、強く印象に残りました。
そして、その後。二人は燃え尽きたのでしょうか? それとも…?
灰になっても延々くすぶり続け、やがて再び(三度?)かすかに灯る火種が見える。
そう感じた読者は少なく無いと思います。
切ないですね。
「漫画家」という、人生において相当の熱量を消耗する特殊な職業を選んだ人々と、かつては彼らの味方であり敵でもあり、常に杖であり続けた「編集者」という人々。
時代に伴い、両者の関係性がみるみるうち異なっていく現実に疲弊しながらも、なんとか現役漫画家として折り合いをつけ生き延びる方法を模索する主人公。そしてあまりに不器用なため、内に秘めた異常なほどの漫画愛と情熱を理解してもらえず、一度は絶望の淵に陥ってしまった編集者の生き様は、それぞれが実にリアルでした。
彼らが惑い、悶え、時にへこたれつつも決して戦いをやめず突き進む疾走感。そして迎えるラストに揺さぶられます。淡々とした絵柄、セリフに頼りすぎず行間で読ませる作家さんの表現力は、強く印象に残りました。
そして、その後。二人は燃え尽きたのでしょうか? それとも…?
灰になっても延々くすぶり続け、やがて再び(三度?)かすかに灯る火種が見える。
そう感じた読者は少なく無いと思います。
2020年4月17日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
「絵を描く」ということがより身近になって、上手い下手問わず誰でもイラストを描く時代になったと思う。
けれど、絵を描く人の母数は多くなったとしても、プロになれる「子数」はきっと変わっていない。
万人受けする絵とストーリーを生み出せる能力は、「絵を描く」ことが身近になったからといって、比例して培われるものではないと思う。
では、今までの編集は何をしてきたんだろうか。
SNSを開けば、絵がうまく、且つ、素晴らしいストーリーを生み出せる「子数」はたくさん見つかる。
そこに編集者が群がってくる。SNSがなければきっと、彼らは「子数」を見つけられなかったんだろう。
上述した「プロになれる子数は変わらない」という予測が当たっているとしたら、
SNSがなかった時代に見向きもされなかった「子数」の人々を発掘できなかった編集者は、一体何をしてきたんだろう。
高学歴の人材を選抜して、編集のノウハウを身に着けさせる、とよく謳っているけれども、
SNSがなければ「子数」を発掘できない昨今の編集者たちは、一体どんなノウハウを受け継いできたというのか。
「編集者なんていらない」と言われても仕方がない。
現代の編集者のあり方を、ずばり定義しているストーリーではなかった。けれどそこがいい。
「漫画家がいなければ編集者は成り立たない」ことを、よく理解させてくれる作品だった。
けれど、絵を描く人の母数は多くなったとしても、プロになれる「子数」はきっと変わっていない。
万人受けする絵とストーリーを生み出せる能力は、「絵を描く」ことが身近になったからといって、比例して培われるものではないと思う。
では、今までの編集は何をしてきたんだろうか。
SNSを開けば、絵がうまく、且つ、素晴らしいストーリーを生み出せる「子数」はたくさん見つかる。
そこに編集者が群がってくる。SNSがなければきっと、彼らは「子数」を見つけられなかったんだろう。
上述した「プロになれる子数は変わらない」という予測が当たっているとしたら、
SNSがなかった時代に見向きもされなかった「子数」の人々を発掘できなかった編集者は、一体何をしてきたんだろう。
高学歴の人材を選抜して、編集のノウハウを身に着けさせる、とよく謳っているけれども、
SNSがなければ「子数」を発掘できない昨今の編集者たちは、一体どんなノウハウを受け継いできたというのか。
「編集者なんていらない」と言われても仕方がない。
現代の編集者のあり方を、ずばり定義しているストーリーではなかった。けれどそこがいい。
「漫画家がいなければ編集者は成り立たない」ことを、よく理解させてくれる作品だった。
2020年2月17日に日本でレビュー済み
漫画を描くことにかかわる人たちを通して
さまざまな生き方、考え方を見せてくれる。
しかし、人を選ぶ漫画であることは確かです。
わくわくしたい人、スカッとしたい人が読む漫画ではないと感じます。又、登場人物に人間の「正しい」姿を求める方にもおすすめしません。
常識的でない登場人物の言動も多く示されます。
個人的には逆に、
登場人物の常識からはずれた行動にこそ
一人一人の価値観、感性、こだわりや長所短所がよく表れているように見られて、
リアルな「人間」の姿がよく描かれていると感じました。漫画読みよりも読書家に好かれる作品かもしれません。
人間のあり方、仕事をすることに関して、
しみじみと深く考えさせられました。
他にない読後感。何度も読み返したいと思います。
さまざまな生き方、考え方を見せてくれる。
しかし、人を選ぶ漫画であることは確かです。
わくわくしたい人、スカッとしたい人が読む漫画ではないと感じます。又、登場人物に人間の「正しい」姿を求める方にもおすすめしません。
常識的でない登場人物の言動も多く示されます。
個人的には逆に、
登場人物の常識からはずれた行動にこそ
一人一人の価値観、感性、こだわりや長所短所がよく表れているように見られて、
リアルな「人間」の姿がよく描かれていると感じました。漫画読みよりも読書家に好かれる作品かもしれません。
人間のあり方、仕事をすることに関して、
しみじみと深く考えさせられました。
他にない読後感。何度も読み返したいと思います。
VINEメンバー
タイトルの釣り具合と、出版当時の書評を幾つか読んで、結果それほど読む気にならず、いわば食わず嫌いのまま放置していたマンガ。
とあるラジオ番組の企画的には"ナーメテーター"っていうマンガ。事前の期待値が低かったというのもあるけれど。
第三巻を読んで、第一巻から読み直す気になった。幾つかあった伏線回収的な箇所を読むと、やはり最初から読まないと、と思った。
絵とか登場人物の顔の書き方とか癖があると思ったけど、こういう終わり方とかも好きだし。第三巻でこういう唐突な終わり方は意図した終わりじゃなく外部的な原因のせいなのかもしれないけど。
「マンガに編集って必要ですか」は、いかにもな(先入見やバイアスを導き易い)タイトルや、裏表紙に書いてるような"ハート"とか"数字"とか、もしくは"作品至上主義"とか、これらの文言が食わず嫌いにしていた原因なのだけど、実際読むと、これらの言葉は、この本の本来のテーマではないかもと思えた。読んでたら「マンガは必要ですか」って問いに読み替えることも可能な展開だった。
自分としては、「マンガには出会いが必要」っていうのが、この漫画を読んで思ったタイトル。出会いには編集者との出会いも当然含まれるし、奥さんとかアシスタントとか、そういった人たちも、そして当然そのマンガを読んでくれる読者も含まれる。
第三巻最初の第19話、電車で再開した沖田くんは、たとえばラジオ番組(『 サンドウィッチマンの週刊ラジオジャンプ (日本語) 単行本 – 2018/8/24 』)なんかでサンドウィッチマンのお二人を相手にこのエピソードを語るんだろうなぁ。
ちなみに、英語のサブタイトル"will be the figure, the starlight will connect."って何の意味だろう。
とあるラジオ番組の企画的には"ナーメテーター"っていうマンガ。事前の期待値が低かったというのもあるけれど。
第三巻を読んで、第一巻から読み直す気になった。幾つかあった伏線回収的な箇所を読むと、やはり最初から読まないと、と思った。
絵とか登場人物の顔の書き方とか癖があると思ったけど、こういう終わり方とかも好きだし。第三巻でこういう唐突な終わり方は意図した終わりじゃなく外部的な原因のせいなのかもしれないけど。
「マンガに編集って必要ですか」は、いかにもな(先入見やバイアスを導き易い)タイトルや、裏表紙に書いてるような"ハート"とか"数字"とか、もしくは"作品至上主義"とか、これらの文言が食わず嫌いにしていた原因なのだけど、実際読むと、これらの言葉は、この本の本来のテーマではないかもと思えた。読んでたら「マンガは必要ですか」って問いに読み替えることも可能な展開だった。
自分としては、「マンガには出会いが必要」っていうのが、この漫画を読んで思ったタイトル。出会いには編集者との出会いも当然含まれるし、奥さんとかアシスタントとか、そういった人たちも、そして当然そのマンガを読んでくれる読者も含まれる。
第三巻最初の第19話、電車で再開した沖田くんは、たとえばラジオ番組(『 サンドウィッチマンの週刊ラジオジャンプ (日本語) 単行本 – 2018/8/24 』)なんかでサンドウィッチマンのお二人を相手にこのエピソードを語るんだろうなぁ。
ちなみに、英語のサブタイトル"will be the figure, the starlight will connect."って何の意味だろう。





