前作と比べて子供向けになった感じはあるものの非常にバランスのいい出来になっていると思う。
前作では王子、妖精3人、悪役等マレフィセントとオーロラ以外の主要キャラが完全に引き立て役で魅力のない霞の様な存在だった。(カラスは別。非常にチャーミングでいい立ち位置だったと思う)
二人が心を通わせる工程に魅力値を全振りしている為それ以外が全て残念な仕上がりになっていて全体通して観ると非常にバランスが悪かった。ラストバトルもマレフィセントといえば膨大な魔力、という部分を翼の有無に関わらずあまり魅せられていないようにも感じたしルックスが突然キャッ○ウーマンになったのも正直ひいた。
それらが今回の2ではほぼクリア出来ていると感じる。○ャットウーマンにもならない。
ただラストのトラブル収束の様子に関しては非常に残念な出来。
以下ネタバレ
非常に残念なのが争いの収集について。今作初登場の種族達は永年人間に恨みを抱いていて戦争開始後も直接的に殺されたと分かるようなシーンの無い人間側に対して彼等は仲間を何人も塵にされている。マレフィセントが命を賭してオーロラを助けたのを見て人間が矛を収めるのは分かるが逆は良く分からない。平和の為に遺恨に蓋をするといった様子でもない。ムーアの妖精達だけなら平和ボケしているで済ませても良いが戦いに息巻いていた彼等が数時間でニコニコ仲良しこよししだすのは感情移入出来ないという気持ちを超えていくらなんでも舐めてると感じた。王子の決めセリフにあるお前達も戦いを望んだという言葉もなんでさっき母親の企みを知っただけの君がそんなこと分かるんだという気持ちにさせる。
そして極めつけは地下で妖精達に非道な実験を施していた妖精。なにか葛藤するようなシーンもお咎めもなくなにをちゃっかりと味方のように振る舞っているのか。妖精は種族関係なく皆脳みそが綿飴かホイップクリームかなにかで出来ているのだろうか。
散々に書いたが収束の仕方さえもう少し整えてくれればそれ以外は前述の通りバランス良く出来ていると感じるのでお金を払って観る価値は充分にあると思う。