ポピュリズムとは何か - 民主主義の敵か、改革の希望か (中公新書) (日本語) 新書 – 2016/12/19
水島 治郎
(著)
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本の長さ244ページ
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言語日本語
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出版社中央公論新社
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発売日2016/12/19
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ISBN-104121024109
-
ISBN-13978-4121024107
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商品の説明
内容(「BOOK」データベースより)
イギリスのEU離脱、反イスラムなど排外主義の広がり、トランプ米大統領誕生…世界で猛威を振るうポピュリズム。「大衆迎合主義」とも訳され、民主主義の脅威と見られがちだ。だが、ラテンアメリカではエリート支配から人民を解放する原動力となり、ヨーロッパでは既成政党に改革を促す効果も指摘される。一方的に断罪すれば済むものではない。西欧から南北アメリカ、日本まで席巻する現状を分析し、その本質に迫る。
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
水島/治郎
1967年東京都生まれ。東京大学教養学部卒業、99年、東京大学大学院法学政治学研究科博士課程修了。博士(法学)。甲南大学助教授、千葉大学法経学部助教授などを経て、千葉大学法政経学部教授。専攻はオランダ政治史、ヨーロッパ政治史、比較政治(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
1967年東京都生まれ。東京大学教養学部卒業、99年、東京大学大学院法学政治学研究科博士課程修了。博士(法学)。甲南大学助教授、千葉大学法経学部助教授などを経て、千葉大学法政経学部教授。専攻はオランダ政治史、ヨーロッパ政治史、比較政治(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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カスタマーレビュー
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2020年5月24日に日本でレビュー済み
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Amazonで購入
ポピュリズムについて考察されている。民主主義を危うくするものだが、民主主義から生まれてくるものである点への注意喚起もなされている。
5人のお客様がこれが役に立ったと考えています
役に立った
2019年4月27日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
Good condition
ベスト1000レビュアー
Amazonで購入
「ポピュリズムと何か」という問いに対して、私を含めて多くの人は、まず「大衆迎合主義」と答えると思う。出来もしない迎合的な政策を
提示し、多くは一人のカリスマに率いられた政党やグループを想像する。だが、著者は非常に真摯な政治史的なアプローチで、ポピュリズムと
言われる政党や組織の誕生と変遷を掘り下げてくれる。まず非常に興味深いのは、当初多くのポピュリズムが極右的色彩をまとった
差別主義者的傾向が強かったのが、今では多くのポピュリスム政党と言われる組織が大きく変革し、リベラルや民主主義を体現している
ことであろう。そのリベラルと民主主義を根拠として、政教分離や男女平等の立場を打ち出し、イスラムに対して正面から対立しており、
それが移民の排斥に繋がっていく。著者は、現代まで残っているポピュリズムは一過性のものでなく、継続性の強い現象であり、
時同じくして起きた英国のEU離反と、米国におけるトランプ大統領の誕生を同じ起源の政治的現象と断じている。著者の分析は、
南米と欧州でのポピュリズムの本質的な差異にも触れ、その歴史的な意味合いを説明する。著者は、このポピュリズムをパーティに侵入
してきた泥酔した客に例えている。彼は、上品なパーティの雰囲気を壊す招かれざる客だが、叫ぶ言葉は本質を突くことも多く、客の
幾分かは、目立たぬ形で同意を示す。民主主義の矛盾を鋭く論破する彼らは、まさに鬼っ子だが、彼らのお陰で既存政党も改革を
余儀なくされていることは事実である。表面的に彼らを特にイスラムに対する差別主義者ということだけで捉えることは間違っている
ことを著者は触れる。政治史を掘り下げながら、大きな政治的うねりを真摯に分析している著作であり、より多くの人に読んで
貰いたいと思わせる良書である。
提示し、多くは一人のカリスマに率いられた政党やグループを想像する。だが、著者は非常に真摯な政治史的なアプローチで、ポピュリズムと
言われる政党や組織の誕生と変遷を掘り下げてくれる。まず非常に興味深いのは、当初多くのポピュリズムが極右的色彩をまとった
差別主義者的傾向が強かったのが、今では多くのポピュリスム政党と言われる組織が大きく変革し、リベラルや民主主義を体現している
ことであろう。そのリベラルと民主主義を根拠として、政教分離や男女平等の立場を打ち出し、イスラムに対して正面から対立しており、
それが移民の排斥に繋がっていく。著者は、現代まで残っているポピュリズムは一過性のものでなく、継続性の強い現象であり、
時同じくして起きた英国のEU離反と、米国におけるトランプ大統領の誕生を同じ起源の政治的現象と断じている。著者の分析は、
南米と欧州でのポピュリズムの本質的な差異にも触れ、その歴史的な意味合いを説明する。著者は、このポピュリズムをパーティに侵入
してきた泥酔した客に例えている。彼は、上品なパーティの雰囲気を壊す招かれざる客だが、叫ぶ言葉は本質を突くことも多く、客の
幾分かは、目立たぬ形で同意を示す。民主主義の矛盾を鋭く論破する彼らは、まさに鬼っ子だが、彼らのお陰で既存政党も改革を
余儀なくされていることは事実である。表面的に彼らを特にイスラムに対する差別主義者ということだけで捉えることは間違っている
ことを著者は触れる。政治史を掘り下げながら、大きな政治的うねりを真摯に分析している著作であり、より多くの人に読んで
貰いたいと思わせる良書である。
2017年11月11日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
当方は、前々から
「ポピュリズムの否定は、多数決の否定ではないのか?
ひいては、民主主義の否定にまで繋がるのでは?」
という疑問を持っていた。
しかし、本書を読んで
「ポピュリズムとは、民主主義に内在するもので
民主主義と対立する概念ではなく
むしろ、少数エリートの支配体制を崩し
民主主義を促進するところから始まった」
ということを知った。
本書に、こんな一節がある。
「国民主権と多数決を擁護するポピュリズムは本質的に民主的」
当方も、この主張に賛成する。
ただし、本書はポピュリズムを賛美している訳では無く
「ポピュリズムの弊害」についても解説されている。
世界各国のポピュリズム政党を紹介し
「ポピュリズムとは、時には民主主義を発展させ
時には、民主主義と対立し、排外主義を生み出すこともある」
と解説している。
まぁ、「『ポピュリズム = 悪』というのは誤解だ」
ということが確認できてよかった。
「ポピュリズムの否定は、多数決の否定ではないのか?
ひいては、民主主義の否定にまで繋がるのでは?」
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しかし、本書を読んで
「ポピュリズムとは、民主主義に内在するもので
民主主義と対立する概念ではなく
むしろ、少数エリートの支配体制を崩し
民主主義を促進するところから始まった」
ということを知った。
本書に、こんな一節がある。
「国民主権と多数決を擁護するポピュリズムは本質的に民主的」
当方も、この主張に賛成する。
ただし、本書はポピュリズムを賛美している訳では無く
「ポピュリズムの弊害」についても解説されている。
世界各国のポピュリズム政党を紹介し
「ポピュリズムとは、時には民主主義を発展させ
時には、民主主義と対立し、排外主義を生み出すこともある」
と解説している。
まぁ、「『ポピュリズム = 悪』というのは誤解だ」
ということが確認できてよかった。
2020年4月18日に日本でレビュー済み
読み始めて感じた違和感。
ポピュリズムの敵としてトランプ氏等が出てくる。
その中に橋下徹前大坂市長が出てくる。
筆者は橋下徹をポピュリズムを体現するデモクラシーの障害物のように語る。
ここに私は物凄い違和感を感じる。
橋下徹氏がどういう存在なのか。
また私達がメディアの人間を通して目にする彼と、私達がSNS等でダイレクトに知ることができる彼との違いは何なのか?
その一つの答えが、YouTubeで見たNBSの記者とのやり取りにある。
如何にメディアがイメージを作ってきたか。
そして如何に今までメディアが私達を操ってきたか。
その様相が詰まっている。
ポピュリズムとは~というものだ、という意味の一端を学べるが、アレコレがポピュリズムだと言うことを辞書のように素直に受け取れる物ではない。
ポピュリズムの敵としてトランプ氏等が出てくる。
その中に橋下徹前大坂市長が出てくる。
筆者は橋下徹をポピュリズムを体現するデモクラシーの障害物のように語る。
ここに私は物凄い違和感を感じる。
橋下徹氏がどういう存在なのか。
また私達がメディアの人間を通して目にする彼と、私達がSNS等でダイレクトに知ることができる彼との違いは何なのか?
その一つの答えが、YouTubeで見たNBSの記者とのやり取りにある。
如何にメディアがイメージを作ってきたか。
そして如何に今までメディアが私達を操ってきたか。
その様相が詰まっている。
ポピュリズムとは~というものだ、という意味の一端を学べるが、アレコレがポピュリズムだと言うことを辞書のように素直に受け取れる物ではない。
ベスト500レビュアー
ポピュリズムとは「デモクラシーという品のよいパーティに出現した泥酔客」であるという。パーティの客の多くはこの泥酔客を歓迎しないが、彼の出現によってパーティ(現代のデモクラシー)が抱える本質的な矛盾をあらわにする。だから困った顔をしながら、内心では泥酔客の重大な指摘に密かにうなずいている客は、実は多いのではないかと。
ラテンアメリカにおけるポピュリズムが労働者や貧困層を基盤とし、社会改革や分配を求める「解放」志向を持っているのに対し、ヨーロッパのポピュリズムは「リベラル」や「デモクラシー」に依拠しつつも、移民・難民排除を柱とする「抑圧」的傾向が顕著であることを示し、他に米国、日本のポピュリズムを紹介している。コンパクトにまとまっている良書。
ラテンアメリカにおけるポピュリズムが労働者や貧困層を基盤とし、社会改革や分配を求める「解放」志向を持っているのに対し、ヨーロッパのポピュリズムは「リベラル」や「デモクラシー」に依拠しつつも、移民・難民排除を柱とする「抑圧」的傾向が顕著であることを示し、他に米国、日本のポピュリズムを紹介している。コンパクトにまとまっている良書。