アニメ作品ならでは楽しませ方や魅力を引き出し、ポケモン人気を不動のものにした不朽の名作。
ゲームでのポケモンの成功も追い風にしていたものの
やはり老若男女が楽しめる作品を生み出したというのは
湯山邦彦総監督を筆頭とする制作陣の大きな功績でしょう。
この初代アニポケは脚本家の首藤剛志がシリーズ構成していた時期の作品で
webアニメスタイルで連載されていた氏のコラムによれば
完全なパターン化しすぎず、なるべく1回1回楽しめるようなお話にしていたとか。
かなり体型が「丸い」ピカチュウを見る事が出来るのもこのシリーズ。
ちなみに「ポケモンショック」で有名な38話は視聴できない。
以下、ファンからの人気が高い話を抜粋。
1話. ポケモン!きみにきめた!
記念すべき第1話。
まだ設定が固まりきっていないのか、大谷育江(ピカチュウの声優)の演技は現在のものと比べると少しぎこちない。
だが、これはこれでこなれすぎていないので今とは違った魅力がある(この頃のピカチュウの喋り方が一番好きという人もいる)
ピカチュウがサトシに対して最も反抗的な時期でもあるので
言うことを聞かず、ツンツンしているピカチュウを見られるのも楽しい。
木の上で笑っているシーンはおもわず顔がほころんでしまった。
1話目だが旅立ち、ピカチュウとの和解、カスミ初登場、ポケモン世界の説明が
バランス良く盛り込まれていて完成度は高い。
14話.でんげきたいけつ
シムリーダーマチスに敗北し、かみなりのいしで進化させるかどうか迷うサトシ。
戦うためだけに人間の勝手な都合で進化させていいのか、という葛藤は後のシリーズでも幾らか見られる。
この回ではピカチュウは進化することをはっきり拒否するが
これ以降、サトシは石で進化するかどうかをポケモンに選ばせるようになる。
21話. バイバイバタフリー
見た事がない人でも、ネットなどで名前は聞いた事がある人は多いはず。
バタフリーが求愛行動をしている最中にロケット団が…という流れはお馴染みだが
終盤主題歌と共にバタフリーに別れを告げるシーンは胸が熱くなる。
だがこの話は単体で視聴するよりも、ここまで通して見た方が感動は大きいだろう。
最後のタケシの「人はポケモンを育てることはできても、生み出すことはできないんだな」というセリフは深い。
39話 . ピカチュウのもり
ピカチュウとの絆を描いた感動回。
人間といるより、大勢の仲間と一緒にいる方が幸せだと思ったサトシは
ピカチュウを野生に帰そうとするのだが・・・
色々な大きさのピカチュウが画面上を動き回るのがとにかくかわいい。
野生のピカチュウが一目でサトシのピカチュウが「飼われている」事を見抜いて警戒するシーンなども色々と示唆的だ。
ちなみにポケモンショック後、最初に放送された話でもある。
72話. ニャースのあいうえお
ロケット団のニャースが言葉を話せる理由が明らかになる回だが
「ポケモンと人間は本当に共存しえるか」という
シリーズ構成の首藤剛志が真の最終回の布石にするつもりだった回でもある。
全体の半分近くをニャースの過去が占めるという異色の内容だが
それゆえに記憶に残った方も多いのではないだろうか。
シーズン2. 18話(134話)リザードンのたに!またあうひまで!!
ポケモンとの別れを描いたものの中でもシリーズ屈指の人気回。
多くは語らないが見てほしい。
「よわいリザードンなんていらない」という名ゼリフも生み出した。
ちなみに劇場3作目の「結晶塔の帝王」でこのリザードンが再登場する。