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中谷剛

ホロコーストを次世代に伝える―アウシュヴィッツ・ミュージアムのガイドとして (岩波ブックレット) 単行本 – 2007/10/5

中谷剛 (著)

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ISBN-10

4000094106
ISBN-13

978-4000094108
出版社

岩波書店
発売日

2007/10/5
本の長さ

70ページ
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商品の説明

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

中谷/剛
1966年兵庫県生まれ。1991年よりポーランドに居住し、1997年、ポーランド国立アウシュヴィッツ・ミュージアムの公認ガイドの資格を取得。現在、同ミュージアムの唯一の日本語ガイド。通訳・翻訳家。オシフィエンチム市に妻と息子二人と暮らす(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

登録情報

出版社 : 岩波書店 (2007/10/5)
発売日 : 2007/10/5
単行本 : 70ページ
ISBN-10 : 4000094106
ISBN-13 : 978-4000094108

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ドミンゴ

アウシュヴィッツについて、最初に読むのに良い

2019年8月24日に日本でレビュー済み

Amazonで購入

　先日、アウシュヴィッツに行ってきた。旅行のガイドブックには、
日本人ガイドとして著者の名前が載っていたので、著者にガイドしてもらい
たかったが、残念ながら、日本語ができるポーランド女性のガイドに案内
されるツアーになってしまった。この女性もていねいに説明してくれたが。
　本書を読んだのは見学した後。掲載されている写真はモノクロであるため、
これが何なのかがわかりにくいところがあるので、現地で見てきたものを
思い出しながら読んだ。
　文中に、ジプシーの表記が統一されていない箇所もあったので、初めての人
にはちょっとわかりにくいかも知れないが、それを除けば、わかりやすい口調で
書かれているので、よかった。
　現地でのガイドの経験談も載っているが、そういう話も興味深く読めた。　

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zuka

貴重な本です

2017年11月20日に日本でレビュー済み

Amazonで購入

おどろおどろしい写真はありません。収容所を見学する際にちょうどいいのではないでしょうか？
幸い中谷さんにガイドしていただいて感謝しています。
いつの時代であっても、どこにいても誰であっても犠牲者にも加害者にもなりうるのだということを考えないと、一方的にナチスが悪いという考え方はまた全く同じことを繰り返す危険なものだということを再確認しました。
星が少ないのは、ちょっと中谷さんのご意見が少ないからです。でもガイドさんですからね。
ガイドさんを勤め上げられた後のご意見がお聞きしたいです。出版を楽しみにしています。

6人のお客様がこれが役に立ったと考えています

役に立った

ΙΧΘΥΣ

現代の日本に生きる我々キリスト教徒に問いかける。

2020年9月9日に日本でレビュー済み

Amazonで購入

12月のオシフィエンチム駅は凍える寒さだった。
ドイツ語名はアウシュビッツ。

多くの日本の教科書では、またメディアではヒトラーが、そしてナチスが原因と一行で片付けられている。
だがそれは「何故起きたのか」を考えることを放棄している事にはならないだろうか。

12月の凍える寒さと雪まじりの雨の中、アウシュビッツで中谷さんが一貫して私たちに問うたのは、まさにそこであったと思う。だから中谷さんは答えは出さない。自分で考える必要があるからだ。二度と起こさない為には、一人一人が考える必要があるのだと知った。まずは現地に行くことだと。何が起きたかをしっかりと見ることだと。

　第二次世界大戦が終わって20年も経った1965年、いまからほんの55年ほど前に人類史上初めてキリスト教の教義として「イエスの死の責任をユダヤ人に負わせてはならない」とバチカンが発表した。第二バチカン公会議である。アウシュビッツのようなことがあってからも、第二バチカン公会議までの20年間、それまでと変わらず信仰の一つとしてユダヤ人の存在否定が教義となっていたのである。私は三代続くカトリック教徒だから言えることだが、第二バチカン公会議以降も日本では、変わらずに今も日曜学校ではユダヤ人は悪だと教えているのが実態であるのは、同じカトリックの人ならば分かるかと思う。それはまるで他の特定の国を否定することで自分の国の価値を見出そうとするのに似ている。そこには間違った正義感はあるけれど実は何の意味も価値もない。だが残念ながら現在でも日本の信仰書の殆どが、第二バチカン公会議でやっと特定の民族を悪とすることこそが「異端」とされたのだから、変われば良いと思うのだが、今まだこの特定の民族を悪とする教義をベースにしてしまっている実情が日本にはある。そういう意味では日本のキリスト教は世界のキリスト教の常識から60年以上は遅れていると言えるだろう。

　現在の日本では第二バチカン公会議での典礼の刷新ばかりが注目され、人の尊厳や命に係わるこの教義は「エキュメニカル運動（教会一致運動）」の付録のような扱いにとどまっている。あれは「ナチスがやったこと」と思考停止してしまった結果ではないだろうか。日本でもカトリックは死刑反対しているが、一方でバチカンが既に異端視してるにも関わらず歴史上最大の死刑制度であったホロコーストの原因にもなったユダヤ人差別の教義が日本でまだ続いてしまっている事に関しては無関心というのは、「何故起きたのか」を考えてないからだろう。我々には確かにそういう傾向があるということは理解しないといけないだろう。

　2018年12月にカトリックとプロテスタントが合同で翻訳した「聖書協会共同訳」が出版された。これまで第二バチカン公会議後の初めての訳の「共同訳」とそれに続く「新共同訳聖書」ではユダヤのパリサイ派へのイエス・キリストの言葉として「あなた方は不幸だ」（マタイ23:13）と憐みの言葉としても受け取れていた個所が、最新となる「聖書協会共同訳」では「災いあれ」とのユダヤ人に対する呪いの言葉に書き換えられた。日本語以外の外国語聖書はすべて感嘆詞で訳されている。

　単なる感嘆詞をユダヤ人に対する呪いに翻訳するのが本当に正しいか、我々はもう少しみんなで考えて、見直すべきところは見直した方が良くはないだろうか。特に多くの人の人権にかかわるものであるなら、なおさら慎重に翻訳してしかるべきではないかと思う。「自分は言っていないイエスが言ったのだ」、「自分は言っていないマタイがそう書いたのだ」、自分は「正しく」翻訳しただけだとしてしまったのだとしたら、それはホロコーストが起こった時の傍観者どころではなく、加担者になりえるのではないだろうか。

　だがこの聖書協会共同訳「聖書」についてレビューを見ると、「きもちの良い訳」「礼拝にあった訳」という見解を、多くの日本人のキリスト教徒が持っていることにも気づくだろう。ドイツのカトリック教徒とプロテスタント教徒が、そしてヨーロッパ全体のキリスト教徒がユダヤ人という共通の敵を作って一致し、ヨーロッパ各地から自主的にアウシュビッツにユダヤ人を送り込んだ(ということもアウシュビッツに行って実際に展示を丁寧に見るまでは知らなかった）、あの時に戻りつつあるのではないかと心配してしまうのは私だけだろうか。
　
　中谷さんからの問いかけを今でも考え続けている。おそらく終わらないであろう問いかけである。

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Wolf

ぜひ読んで頂きたい❗

2019年1月20日に日本でレビュー済み

Amazonで購入

ｱｳｼｭｳﾞｨｯﾂ、ﾋﾞﾙｹﾅｳ強制収容所に行った後、帰国してから読みました。
負の歴史は決して繰り返さない、忘れない、ことが大事です。犠牲になった方、また将来のために。

4人のお客様がこれが役に立ったと考えています

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もと青年

よい本です

2014年8月9日に日本でレビュー済み

Amazonで購入

大人になる前に呼んでおくべき本、と心理学の授業のときにフランクルの「夜と霧」を紹介されました（そのごこの本の改定版も出ています）。ホロコーストの事実は人類の負の遺産としてひとりひとりが向き合う歴史だと思います。この本はとても手軽に読めます。若い人にぜひ手に取ってほしいです。

10人のお客様がこれが役に立ったと考えています

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K.I

アウシュビッツ

2014年6月30日に日本でレビュー済み

Amazonで購入

昨年12月にポーランドへ行きました。アウシュビッツでは中谷さんが案内してくださいました。まじめな方で誠実さが伝わるような方でした。この本は彼そのもので多くの方に読んでhしいと思いましたs

12人のお客様がこれが役に立ったと考えています

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想夫恋好

何故起こったのかを考えること

2013年4月14日に日本でレビュー済み

Amazonで購入

アウシュヴィッツ訪問に先立ち手に取った。現地では著者中谷さんにガイドをお願いしたが、大変貴重なお話をお伺いすることができた。

本書は、アウシュヴィッツ博物館のガイドに徹するでもなく、またホロコーストを深く掘り下げた解説書でもないので、一読時には中途半端な印象も残った。しかし、もう一度本書の題名を確認し、そして終盤にある著者がガイディングにおいて心掛けている点を読むと、著者のメッセージが明確に浮かび上がる。

「私たちは、これらの過去の教訓から民主主義の利点・弱点を理解したうえで、その価値観を支持する気があるなら、それが名ばかりで空洞化しないように支えていかなければならない。民衆の無関心や責任放棄が民主主義にとっての大敵だろう。」

現地で中谷さんが使われていた「傍観者」という言葉が印象的だったが、まさにこの点を押さえている。なぜ狂信的な指導者が全権を握るに至ったか、なぜ全土にわたってこれ程まで組織的な遂行力が要求される「作戦」が実行され得たのか。これを考える時、目と耳をふさぎ、報告される数字の奥にある現実を見ようとしなかった多数の「傍観者」が図らずも支えていたという可能性に、私達は思いを巡らせる必要がある。

「少数派や弱者に対して横柄な態度をとってみたり、少数派が有利になると嫉妬心や敵愾心が生まれることが多数派のなかにはよくある。（中略）多数決の道理で物事が進む民主社会に置いて少数派の人権を尊重することは基本条件だが、そんな常識を踏み潰すエゴの瞬間が、追い込まれていらいらした時や不安になった時の私たちの社会にある。」

当時の欧州で何が起こったのかを知るだけならば物足りないブックレットかもしれない。でもホロコーストが何故起こったのかを考えることの重要性に気付かされてくれる本だと思う。

36人のお客様がこれが役に立ったと考えています

役に立った

電気MAN

満足しています

2014年6月12日に日本でレビュー済み

Amazonで購入

今度、アウシュビッツに行くので、事前情報を収集するために購入しました。

7人のお客様がこれが役に立ったと考えています

役に立った

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