ペーパープロトタイピング ソフトウエアやハードウエアの試作版(プロトタイプ)を紙上に作成する「ペーパー・プロトタイピング」という開発手法を紹介する。コーディングなどの手間を伴う従来のプロトタイプ開発に比べ,紙によるプロトタイプには,改善や改変を受け入れやすい,手軽に多数の選択肢を提示できる,幅広いユーザーからのフィードバックを迅速に得られるなどの利点があるという。本書では,ペーパー・プロトタイピングの概念の説明だけでなく,実際のプロトタイプ作成やレビュー作業の進め方といったテスト作業全般についての指針を提供する。体験談が豊富で単純に読み物としても面白い。
(日経Linux 2004/10/01 Copyright©2001 日経BP企画..All rights reserved.)
-- 日経BP企画
(日本語版によせた序文より) ここ数年、ペーパープロトタイピングが採用される機会が大きく増えています。本書の英語版が出版された2003 年4 月以降も、この傾向は続いています。さまざまな業界のデザイナや開発者がペーパープロトタイピングを採用しており、米国やヨーロッパのユーザビリティ専門家の間では、ペーパープロトタイピングは一般的な手法として受け入れられています。
自分の書いた本がほかの国の言葉で出版されるというのは、わくわくするものです。日本は科学技術の分野で世界の最先端を行く国のひとつとして認められています。その日本のハイテク分野で活躍されている皆さんに本書の内容をお届けできることを、私はたいへんうれしく思います。ペーパープロトタイピングが、読者の皆さんの仕事のお役に立つことを願っています。皆さんの体験やフィードバックをぜひお寄せください。 読者の皆さんに感謝をこめて。どうぞ本書をお楽しみください。
出版社からのコメント
「ペーパープロトタイピング」の実行方法や利点などを網羅的に解説した原書を、ユーザビリティの専門家である監訳者のもとで日本語化しました。日本語版の付録として、日本でのユーザビリティ関連の状況や、本書のノウハウを実行するための注意などを掲載しています。
内容(「BOOK」データベースより)
紙でテストすることにより、初期段階のデザインミスや、不具合の修正が容易にできるので、コストの削減につながる「ペーパープロトタイピング」。本書は、その概念や実行方法、注意点などを網羅的に解説している。さらに、ほとんどのユーザビリティテストに共通する、失敗例や成功例などの体験談も豊富に掲載した。この一冊で、ペーパープロトタイピングとユーザビリティテストのノウハウをものにできる。
内容(「MARC」データベースより)
紙でテストをすることにより、初期段階のデザインミスや不具合の修正が容易で、コスト削減につながる「ペーパープロトタイピング」。その概念や実行方法、注意点を、失敗例や成功例などの体験談を交えつつ網羅的に解説。
著者について
Carolyn Snyder(原著者) プログラマ、プロジェクトマネージャを経て、ユーザビリティテストとペーパープロトタイピングの専門家となる。現在、Fortune 500 企業から創設直後の企業まで、数多くのクライアントを抱えている。セミナーの講師、はライターとしても活躍、ユーザビリティに関する記事を数多く執筆している。コンピュータサイエンスの理学士号(イリノイ大学)と経営学修士号(シカゴ大学)を有する。
黒須正明(監訳者)
1978年、早稲田大学文学研究科(博士課程心理学専修)単位取得満期退学。同年、日立製作所に入社し、中央研究所で日本語入力方式やLISPプログラミング支援環境の研究開発に従事。1988年、同社デザイン研究所に移り、インタラクションデザイン、ユーザビリティ評価の研究に従事する。1996年、静岡大学情報学部情報科学科教授として赴任、ユーザ工学の体系化を行う。2001年、メディア教育開発センター教授として赴任し、現在に至る。学会活動として、APCHI98大会委員長、IFIP TC13委員会日本委員、JISTC159/SC4/SG4 主査、ヒュ-マンインタフェ-ス学会国際担当理事、INTERACT2001大会長などを歴任。また、ACM SIGCHI、SIGDOC、UPA、IEEE Computer Society、APS、HFES、ヒューマンインタフェース学会、情報処理学会、日本心理学会、日本人間工学会、日本デザイン学会に所属。
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
Snyder,Carolyn
使い勝手の悪いユーザインタフェースと共に歩み、知識を得てきた。そのキャリアの最初の10年はそれを生み出す側にいた(当初はプログラマとして、その後はプロジェクトマネージャとして)。コードをにらみ続けて10年が経ったある日、そのインタフェースを実際に使うはずの肝心のユーザが開発現場にいないことに気付く。かくしてユーザビリティのスペシャリストが誕生した。1993年、User Interface Engineeringに入社し、ユーザビリティテストとペーパープロトタイピングを専門とする。1999年、Snyder Consultingを設立し、自らの生き甲斐とする仕事―開発チームに参加して、使い勝手に優れた製品の開発に直接関わること―に専念。現在、Fortune500企業から創設直後の企業まで、数多くのクライアントを抱えている。ときにはセミナーの講師として、ときにはライターとして活躍し、ユーザビリティに関する記事も数多く執筆している。コンピュータサイエンスの理学士号と経営学修士号を有する。ボランティアとして動物保護活動に参加することもある
黒須/正明
1978年、早稲田大学文学研究科(博士課程心理学専攻)単位取得満期退学。同年、日立製作所に入社し、中央研究所で日本語入力方式やLISPプログラミング支援環境の研究開発に従事。1988年、同社デザイン研究所に移り、インタラクションデザイン、ユーザビリティ評価の研究に従事する。1996年、静岡大学情報学部情報科学科教授として赴任、ユーザ工学の体系化を行う。2001年、メディア教育開発センター教授として赴任し、現在に至る。学会活動として、APCHI98大会委員長、IFIP TC13委員会日本委員、JISTC159/SC4/SG4主査、ヒューマンインタフェース学会国際担当理事、INTERACT2001大会長などを歴任。また、ACM SIGCHI、SIGDOC、UPA、IEEE Computer Society、APS、HFES、ヒューマンインタフェース学会、情報処理学会、日本心理学会、日本人間工学会、日本デザイン学会に所属(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)