はじめに
本書は、Ruby プログラマの間でピッケル本として知られる『プログラミングRuby』の第2 版です*1。本書は、Ruby プログラミング言語のチュートリアルおよびリファレンスです。初版をお持ちなら、今回の改版でかなり書き換えられたことにお気づきかと思います。
初版を発行した当時は、Ruby の背景と特長について説明しなければなりませんでした。そのとき、最も言いたかった部分をここに再度引用してみます。
「Ruby に出会ったとき、我々は自分たちが求めていたものを発見したと思いました。Ruby は、これまでに使用した言語のなかで最も『開発作業の邪魔にならない』言語です。開発者は、コンパイラや言語の厄介な問題に煩わされることなく、本当にやりたいことだけに集中できます。Rubyを使えば、コンパイラのためではなく、ユーザのためのソリューションを考えることに時間を費やせるようになります。そして、それはあなたが良いプログラマになるのを支援することでもあるのです。」
4 年経った今、この思いは、さらに強くなっています。Ruby は今でも我々の要求を満たしてくれる言語であり続けています。筆者は、クライアントアプリケーションにも出版事業にもRuby を使っています。また、物事がスムーズに流れるようにするためのちょっとしたプログラミングにも利用しています。
この4 年間、Ruby は着実に進歩を重ねてきました。組み込みのクラスとモジュールには数多くのメソッドが追加され、標準ライブラリ(Ruby のディストリビューションに含まれているライブラリ)の規模も格段に大きくなりました。Ruby のコミュニティでは標準のドキュメントシステム(RDoc)が普及し、Ruby のコードを配布するためのパッケージ化システムとして、RubyGemsが定着しつつあります。
Ruby 自身のこの変化は素晴らしいものですが、初版のピッケル本は少し内容が古くなってきました。この版の目的はそれを修正することです。初版同様、Ruby の(執筆時の)最新版に基づいています。
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Dave Thomas
THE PRAGMATIC PROGRAMMERS
Rubyは、まつもとゆきひろ氏によるオブジェクト指向プログラミング言語で、楽しく生産的なプログラミングを支援します。言語本来の強力さと使いやすさに加えて、アジャイル開発との相性の良さや、Webアプリケーション開発フレームワークRuby on Railsの圧倒的な人気などに後押しされて、今では日本だけでなく世界中で使われています。
この企画はRubyの定番解説書を作者自身の監訳で翻訳発行するものです。
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
まつもと/ゆきひろ
株式会社ネットワーク応用通信研究所特別研究員。Rubyの生みの親。三女一男の父であり、良き夫でもある。キリスト教徒である。鳥取県出身、島根県在住
田和/勝
フリーランス翻訳者。IT関連書籍、ドキュメントの翻訳を専門に行っている。兵庫県神戸市出身(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)