この世に星の数ほど創作物はあれど、物語を完結させる事のできる作者は意外なほど少ない。
連載マンガなんかは特にその傾向が顕著だと思う。
綿密な設定を練ったところで人気がでなければ即打ち切りの憂き目にあう。
人気が出たら出たで長期連載となり編集側が予定の着地点で終わらせてくれない、なんて事もままあるだろう。
その結果マンネリ化による人気の低迷に繋がり、どこか不完全燃焼のまま終わりを迎えた連載マンガに誰しも心当たりがある筈だ。
例えそうではなかったとしても人気の出た長期連載を自ら終わらせ、次の物語に漕ぎ出そうと出来る人間がどれだけいるだろう。
次に出す作品が絶対に売れるとは限らないのだ。二匹目のドジョウを狙うより堅実な今を取るのは当然の対応かもしれない。
けれど本著の作者、水上悟志氏は違う。
『惑星のさみだれ』『戦国妖狐』『スピリットサークル -魂環-』といずれも掲載紙の看板タイトルとして恥じない長期連載作品でありながら、そのすべての物語を綺麗に完結させている。(氏のデビュー作『散人左道』は筆者が未読の為、割愛させて頂いております)
それぞれの作品に関する書評に関してはここでは省かせて頂くが、いずれも名作と呼ぶに相応しい作品だ。
まだ読んだ事のない方はこの機会に是非、興味を引かれた作品を手に取ってみて欲しい。
閑話休題
そんな水上悟志氏がアニメ企画用にと書き下ろした新たな物語が本著『プラネット・ウィズ』である。
1074Pにも及ぶネームを書き下ろし、それをマンガとして完成させている作品だ。
つまり既に『プラネット・ウィズ』は完結している。
単行本6巻分にてこの物語が綺麗に終わる事が確約されている。
それが喜ばしい事かどうかはもしかすると人によって変わってくるかもしれないが、数多くの水上悟志作品に触れてきたファンからすればワクワクが止まらない話だ。
水上悟志という漫画家が積み上げてきた作品が、この物語が名作として綺麗に完結することに太鼓判を押してくれているのだから。
なにはともあれ、私は未だ知り得ぬ『プラネット・ウィズ』の最後の1ページを見るのが今から楽しみで仕方ない。
ここからは1巻の簡単なレビュー。
本著はアニメ企画が主導の作品の為か、ちょっと面白い構成になっている。
具体的に言うと本著は4話構成になっているのだけど、これが綺麗にアニメ版の1~2話とリンクしている。
しかもA・Bパートの割り振りまでピッタリ同じになっている。
当然ながらストーリーラインもアニメと同様の流れなのだけど、だからこそ並行して読むと面白さが増す。
アニメでは省略されているキャラの吹き出し外のちょっとしたセリフからは登場人物の細かな性格が読み取れるし、
大ゴマでの表現などアニメでは表現しきれない視線の誘導など、作者のここを魅せたいという思いが伝わってくる。
生々しい生物感溢れる筆致のネビュラ☆ウエポンなど、是非マンガでこそ見て貰いたい。
あとは完全に解っていたのに「あんまんかよ!!!」の想像以上の勢いの凄さには噴き出してしまった。
何はともあれまだまだ序盤、これからの『プラネット・ウィズ』をマンガ、アニメ共に一ファンとして楽しんでいきたい。
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プラネット・ウィズ(1) (ヤングキングコミックス) Kindle版
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言語日本語
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出版社少年画報社
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発売日2018/7/30
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ファイルサイズ57782 KB
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星5つ中の4.6
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2018年7月31日に日本でレビュー済み
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72人のお客様がこれが役に立ったと考えています
役に立った
2018年9月27日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
アニメから入り、マンガがある事を知り、手にとり読みました。
アニメでも泣いたんですが、
漫画でも泣けたので所々涙腺に来るものがあります。
漫画を手にして良かったと思ったのは、
アニメでは素早く動いていたシーンが漫画では一つ一つ静止画で認識する事ができる為、
じっくりそのシーンについて観察と思いを馳せる事ができる事です。
あの描写は静止画でみるとこうなっていたんだと再発見できました。
アニメや漫画で泣いたのは久しぶりでした。
この作品が世に出てくれて良かったです。
アニメでも泣いたんですが、
漫画でも泣けたので所々涙腺に来るものがあります。
漫画を手にして良かったと思ったのは、
アニメでは素早く動いていたシーンが漫画では一つ一つ静止画で認識する事ができる為、
じっくりそのシーンについて観察と思いを馳せる事ができる事です。
あの描写は静止画でみるとこうなっていたんだと再発見できました。
アニメや漫画で泣いたのは久しぶりでした。
この作品が世に出てくれて良かったです。
2019年1月5日に日本でレビュー済み
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この漫画のネームを元にアニメが作られたということで話題になったマンガ。
ストーリーもキャラも素晴らしくて、巨大ロボとか戦隊とかSFとかエヴァといったワードが好きな方には超楽しめる内容。
ただ、さすがこのネームをもとにアニメを作っただけあり、内容はアニメと全く同じです。
アニメ観てない人は、とても楽しめると思います。
観た人も、超気に入っていて、もう一度くわしく観直すつもりで楽しむなら、楽しめると思います。
ストーリーもキャラも素晴らしくて、巨大ロボとか戦隊とかSFとかエヴァといったワードが好きな方には超楽しめる内容。
ただ、さすがこのネームをもとにアニメを作っただけあり、内容はアニメと全く同じです。
アニメ観てない人は、とても楽しめると思います。
観た人も、超気に入っていて、もう一度くわしく観直すつもりで楽しむなら、楽しめると思います。
2018年7月31日に日本でレビュー済み
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アニメ化ありきで漫画家がネームを描くって、そんなことあるんだろうか?
他に同じような例を知らないので、かなりチャレンジングな企画であることは間違いないでしょう。
ただ、水上悟志ファンとしてはもう楽しみでしかないです。不安とかないです。
コミカルな絵柄と会話をベースに、随所にセオリーじゃない要素を入れてきて、その裏には壮大な仕掛けが用意されている。
水上先生の描くあらゆるタイプのカワイイ女の子が出てくるのも地味にポイント高いです。
昔のロボットアニメチックな表紙もいい。
アニメもコミックも見た感想としては、もうまんま水上ワールド。元々アニメと親和性の高い画風なのかも?
たぶんコミックでは6巻分になると思うのでアニメとはかなり時間差が生まれそうですが、コミックは買い続けようと思います。
デカイ敵と仲間たちで戦う構図は惑星のさみだれを思い出してワクワクします。
ただ問題は、記憶喪失の主人公が、立ち位置的にそのヒーローたちと敵対しているということ……つまりどういうことだってばよ。
まだ謎が提示されているだけなのでこれからが楽しみとしか言えません。
1巻では正義と悪がはっきりしませんが、とりあえず肉まん食えなかった主人公に感情移入しときます。
他に同じような例を知らないので、かなりチャレンジングな企画であることは間違いないでしょう。
ただ、水上悟志ファンとしてはもう楽しみでしかないです。不安とかないです。
コミカルな絵柄と会話をベースに、随所にセオリーじゃない要素を入れてきて、その裏には壮大な仕掛けが用意されている。
水上先生の描くあらゆるタイプのカワイイ女の子が出てくるのも地味にポイント高いです。
昔のロボットアニメチックな表紙もいい。
アニメもコミックも見た感想としては、もうまんま水上ワールド。元々アニメと親和性の高い画風なのかも?
たぶんコミックでは6巻分になると思うのでアニメとはかなり時間差が生まれそうですが、コミックは買い続けようと思います。
デカイ敵と仲間たちで戦う構図は惑星のさみだれを思い出してワクワクします。
ただ問題は、記憶喪失の主人公が、立ち位置的にそのヒーローたちと敵対しているということ……つまりどういうことだってばよ。
まだ謎が提示されているだけなのでこれからが楽しみとしか言えません。
1巻では正義と悪がはっきりしませんが、とりあえず肉まん食えなかった主人公に感情移入しときます。
2018年7月31日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
惑星のさみだれ、戦国妖狐そしてスピリット・サークルという作品で結果を残しながらまだ世間に発見されていない感の強い天才、水上悟志先生の新作です。一部で話題になっていますが、原作漫画の連載開始とアニメがほぼ同時に行われている珍しい状況だそうです。
私はアニメを見ていないので、あくまで漫画の話をします。
少年が目から醒めるとメイド姿の少女、そして先生と呼ばれる「うにゃ」としか言わない猫(着ぐるみ?と一瞬思わせる)とご飯を食べるシーン。ここからおそらく何かを仕掛けて来ているのが伝わります。
少年こと黒井宗矢が学校へ行き、自分を取り巻く状況をヒロイン然とした女の子に伝えた後、太平洋上に異形の姿の飛行物体が現れ世界中を混乱させる。
ミサイル等の攻撃が効かないとはっきりした後、7人の男女が現れ武装したロボットに登場し戦い出す。だが、宗矢が戦わなければならなかったのは……
といった具合に、仕掛けを随所に入れてくるのが水上スタイル。一巻はいつもより引きは強めになっています。なので漫画だけ見る人、特に水上作品に馴染みのない人が見るともしかするとまどろっこしい作品に見えるかもしれませんが、過去の実績からは安心して最後まで追いかけて問題ない漫画だと思われます!
この話はおそらく最後まで決まっていると思われるので、読者としては見事な結末まで見届けるだけかと。次巻が早くも楽しみです!
私はアニメを見ていないので、あくまで漫画の話をします。
少年が目から醒めるとメイド姿の少女、そして先生と呼ばれる「うにゃ」としか言わない猫(着ぐるみ?と一瞬思わせる)とご飯を食べるシーン。ここからおそらく何かを仕掛けて来ているのが伝わります。
少年こと黒井宗矢が学校へ行き、自分を取り巻く状況をヒロイン然とした女の子に伝えた後、太平洋上に異形の姿の飛行物体が現れ世界中を混乱させる。
ミサイル等の攻撃が効かないとはっきりした後、7人の男女が現れ武装したロボットに登場し戦い出す。だが、宗矢が戦わなければならなかったのは……
といった具合に、仕掛けを随所に入れてくるのが水上スタイル。一巻はいつもより引きは強めになっています。なので漫画だけ見る人、特に水上作品に馴染みのない人が見るともしかするとまどろっこしい作品に見えるかもしれませんが、過去の実績からは安心して最後まで追いかけて問題ない漫画だと思われます!
この話はおそらく最後まで決まっていると思われるので、読者としては見事な結末まで見届けるだけかと。次巻が早くも楽しみです!
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