アザラシ、イワシ、海鳥などの大量死は、なぜ起きるのか──。 原油の流出事故、地球温暖化など、さまざまな原因が考えられますが、大きな要因のひとつとして、日常的に多用されているプラスチック製品があると著者は言います。現在、太平洋には日本の国土の10倍近い巨大なプラスチックのごみ溜まりがあり、重量にしてプランクトンのおよそ6倍ものマイクロプラスチックが浮遊していると推定されます。永久不滅のナノ粒子は、海洋生物や私たち人間にどのような影響を及ぼすのでしょうか? 本書は、調査航海の結果をもとに、プラスチックの誤飲誤食の問題、内分泌撹乱物質の危険性など、あらゆる方向から検証した海洋汚染警告書の決定版であり、『複合汚染』(有吉佐和子著)にも通じる衝撃の書です。
海洋に投棄された、想像を絶する量のプラスチックごみは、いまや食物連鎖の中にまで入りこんでいる。微粒子・ボトルキャップ・レジ袋は、海鳥や海棲哺乳類の餌にまぎれ、遺棄漁具は、生き物にからみついて死に追いやっている。すべての命の源である海は、知らぬ間に、使い捨て社会のごみ捨て場になってしまった―。この流れを止めるエコロジカルなイノベーションとは何か?プラスチック普及の歴史から、その毒性、生分解性樹脂の開発まで、海洋ごみ第一人者が調査船での冒険談を交えて、徹底的に解明する。
著者について
・チャールズ・モア (Capt. Charlrs Moore) アルガリータ海洋調査財団設立者。海洋環境調査研究者。海洋学、生物学、生態学、ダイバー、海洋カメラマンなど、優秀な研究者や専門家のチームを作り、調査船アルギータで北太平洋ごみベルトの調査航海に挑み、海洋汚染の危険を訴える活動の先駆者となった。世界中で注目される市民科学者である。カリフォルニア州ロングビーチ在住。 ・カッサンドラ・フィリップス (Cassandra Phillips) 新聞記者。インディペンデント映画のストーリーエデイター。カリフォルニアとハワイのラン園の共同経営者。2006年、ランの培養土としてのリサイクルプラスチック調査プログラムにおいて、農務省の助成金を獲得。ハワイ在住。
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
モア,チャールズ
アルガリータ海洋調査財団設立者。海洋環境調査研究者。海洋学、生物学、生態学、ダイバー、海洋カメラマンなど、優秀な研究者や専門家のチームを作り、調査船アルギータで北太平洋ごみベルトの調査航海に挑み、海洋汚染の危険を訴える活動の先駆者となった。世界中で注目される市民科学者である。カリフォルニア州ロングビーチ在住
フィリップス,カッサンドラ
新聞記者。インディペンデント映画のストーリーエディター。カリフォルニアとハワイのラン植物園の共同経営者。2006年、ランの培養土としてのリサイクルプラスチック調査プログラムにおいて、農務省の助成金を獲得。ハワイ在住
海輪/由香子
東京都立大学人文学部心理学専攻卒業(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)