在職中には膨大な記事を書き、優れた書評子でもあった元朝日新聞記者が、客観報道のイロハを叩きこまれた駆け出し時代から、歴史教科書リポートを最後の仕事として定年退職するまでの36年間を回想。取材現場での生々しいやりとり、稲山嘉寛、中内㓛、堤清二、諸井虔、石原慎太郎、小田実、赤尾敏諸氏をはじめ数多くの著名人の意外な素顔、知られざる記者の胸の裡を、巧まざるユーモアを醸す練達の筆で綴る。記者の本分とは何か、報道とは何か。実践的メディア論としても出色の本書は、大きく躓いた朝日新聞の謎を解くカギのすべてを示している。「記者の中の記者」が書いた近来の快著。

本の長さ

334ページ
言語:

日本語
出版社

草思社
発売日

2015/3/28
ISBN-10

4794221185
ISBN-13

978-4794221186
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商品の説明

内容（「BOOK」データベースより）

在職中には膨大な記事を書き、優れた書評子でもあった元朝日新聞記者が、客観報道のイロハを叩きこまれた駆け出し時代から、歴史教科書リポートを最終の仕事として定年退職するまでの36年間を回想。取材現場での生々してやりとり、稲山嘉寛、中内功、堤清二、諸井虔、石原慎太郎、小田実、赤尾敏諸氏をはじめ数多くの著名人の意外な素顔、知られざる記者の胸の裡を、巧まざるユーモアを醸す練達の筆で綴る。記者の本分とは何か、報道とは何か。実践的メディア論としても出色の「記者の中の記者」が書いた近来の快著である。

著者について

1947 年生まれ。慶應義塾大学経済学部卒業。71 年朝日新聞社入社。富山支局、大津支局を経て、大阪経済部、東京経済部、『週刊朝日』『月刊Asahi』『論座』の各副編集長、出版局編集委員、『AERA』スタッフライター、出版企画室マネジャー、『大学ランキング』『週刊20 世紀』各編集長、オピニオン編集部など。

登録情報

出版社 : 草思社 (2015/3/28)
発売日 : 2015/3/28
言語: : 日本語
単行本 : 334ページ
ISBN-10 : 4794221185
ISBN-13 : 978-4794221186

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みっちゃん

何も言うことはない

2016年9月8日に日本でレビュー済み

Amazonで購入

これは必読の書だ。出世しなかったからといって、愚痴や悪口を言うのでもなく
抑制された筆致で、淡々と朝日新聞在職時代を振り返る。だからこそ朝日の病弊
を抉りとっていて過不足ない。朝日新聞にこのような記者がいたか、そしてこの
ような記者だからこそ社内で出世できなかったかと思うと、朝日新聞のくだらな
さ振りに合点がいく。要するに著者は「大人」である。素晴らしい本だ。注文の
つけようがない。すなわち何も言うことはないのだ。さて、僕は、最近になって
朝日新聞の購読を始めた。何故かって？くだらない理屈とはこういうことだと確
認するためだ。

5人のお客様がこれが役に立ったと考えています

役に立った

ume

本来は。。

2015年11月13日に日本でレビュー済み

Amazonで購入

朝日新聞って本来は「良い新聞」だったんですよね。
どこで間違っちゃったんでしょう。
有能な記者がたくさんいるはずなのになぁ。

そんなことを思わせてくれる、取材裏話満載の良本。

慰安婦、サンゴ、拉致、中国、赤旗、慎太郎、蛋白などなど、
そういやいろいろ朝日はあったなぁ。。と思わせてくれる
７２編の記録です。

正直面白いです。
おすすめ。

6人のお客様がこれが役に立ったと考えています

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Uncle Tokyo

面白い本ではないが単純に興味深い

2017年3月30日に日本でレビュー済み

Amazonで購入

どこの会社にも居る、社風から外れた社員の会社人生を淡々と回想している。朝日新聞の特異な思想風土を超越した、著者の飄々とした生き方が面白い。精神的に強いのか、はたまた単に鈍感で社風に染まりきらなかったのかは分からないが、他の社員から見れば扱いにくい同僚であったろうと思う。そのためか、会社を褒めるでもなく貶す訳でもない客観的な立ち位置で記述されている。

3人のお客様がこれが役に立ったと考えています

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栗丸

興味深いエピソードが多い

2015年6月28日に日本でレビュー済み

Amazonで購入

　図書館で予約しようと思ったが、40何番かなので購入した。ところどころに出てくる有名人のエピソードも面白かった。なかでも、「おいしい生活」などのコピーで有名なセゾングループの会長がいまでいう回転ずしにストップをかけたこと、取材で賛意を示したら怒り狂ったというところだ。
　その他、食物タンパクへの東京工大助手の反応などは、この手の人たちの反応は現在も変わっていないという気がした。

6人のお客様がこれが役に立ったと考えています

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アレン

いろいろ気になったところがたくさんあった

2018年3月11日に日本でレビュー済み

Amazonで購入

1972年　三井金属などの鉱山企業89社で作る日本鉱業協会は、「一審の富山地方裁判判決は間違いだ。イタイイタイ病は栄養不足によるもので、学者の八割がイタイイタイ病とカドミウムの関係を否定している。」そのパンフレットを医師会や官庁などに配り、「二審で負けても、最高裁で争う」と揚言していた。

1人のお客様がこれが役に立ったと考えています

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yohkawa

朝日の実際がよく分かります

2016年8月20日に日本でレビュー済み

Amazonで購入

新聞社の内情や記者の生活がよく分かりました。大新聞の記者ともなれば、ほとんどどんな人にも会って、話を聞けそうです。また、記事は書き方やタイミングで支援や攻撃どちらにも変わり、その影響力は大きなものがあります。

3人のお客様がこれが役に立ったと考えています

役に立った

閑人

おもしろうてやがて悲しき朝日かな

2015年8月20日に日本でレビュー済み

Amazonで購入

朝日新聞にあってまっとうな感覚を持ち続けた著者が、朝日への愛情を持ちながらも、自ら体験した内情を遠慮なく書き綴った回想録。
著者が日教組の教研集会を取材して、「新聞を教材に使う学習事例の報告では、教材になった新聞がほとんど赤旗だった」という記事を書いたらボツになった、というようないかにも朝日新聞に批判的な人が喜びそうなエピソードがいくつもある。
実は私もそのような興味から本書を手に取ったのだが、しかしそれ以上に興味深いのは、著者がいわゆる朝日的な考えに染まらず、しかも自分の考えをはっきり口に出していたのに、辺地の支局に左遷されることもなく、先輩、同僚に支えられながら、（めざましい出世をしたわけではないが）記者の腕をふるえる部署をまわって記者生活をまっとうできているということである。その懐の広さに朝日の再生への希望を見たいところだが、例の吉田調書、慰安婦問題で訂正・謝罪したあとも、朝日の論調は全く変わっておらず、まだ朝日の夜明けは遠いのかと嘆息せざるを得ない。

13人のお客様がこれが役に立ったと考えています

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はたじい

新聞てこんなもんですね。

2015年6月1日に日本でレビュー済み

Amazonで購入

過去に数回新聞取材を受けたことがあり、その都度、自分の意図と異なる内容で
コメントが新聞紙上に掲載された経験のあるものとして、新聞てこんなもんですね、
という感想となってしまいます。
1990年代以後　朝日は読んでいませんが、最近世間を騒がせている、朝日の過去
の記事の問題の中に、筆者の記した月刊朝日　中国中南海記事も入るのかな。
1970年安保時代に、高校生として影響を受けた者として、朝日新聞や出版社の
岩波書店（月刊誌　世界　に連載の韓国からの通信　TK生の問題ーー詳
しくは記しませんが、わかる人にはわかると思います）の記事には、世間一般の評価
に反して、自分で勉強、確認すればするほど、危うさを感じていましたので、この本
の内容は、その危うさを再確認させていただいたと考えています。

12人のお客様がこれが役に立ったと考えています

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ブンヤ暮らし三十六年: 回想の朝日新聞 (日本語) 単行本 – 2015/3/28

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