山本一郎氏推薦！
「急伸か。崩壊か。
怒濤のようにマネーが押し寄せる新興国ごとに徹底解説。
気鋭の外資系投資銀行トップアナリストの言葉から、投資現場の緊張感〈リアル〉が見える」

BRICsの時代は終わり、新興国経済の高度成長には陰りが見え始めた。
そうした状況のなかで、これから突出した成長を遂げる国＝「ブレイクアウト・ネーション」となるのはどこか？
　モルガン・スタンレーで新興国市場を担当する投資のプロが自らの足で各国を見て歩き、
次に躍進する国、成長を続ける国、衰退する国を徹底予想。
アメリカ、欧州、日本など先進国の将来展望にも言及した新エピローグを収録。
解説／吉崎達彦

・明暗が分かれたBRICs――減速する中国、可能性を秘めたインド、煽られるブラジル、矛盾に満ちたロシア
・危機のヨーロッパで成長を続けるポーランドとチェコは、ユーロ圏には加わらない？
・日本の影の存在から抜け出した「金メダリスト」韓国
・躍進する２つのイスラム民主国家とは？
・「10億人の巨大市場」アフリカの光と影
・新興国が先進国に追いつくという見立ては幻想

本の長さ

448ページ
言語

日本語
出版社

早川書房
発売日

2015/4/22
ISBN-10

4150504296
ISBN-13

978-4150504298
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商品の説明

内容（「BOOK」データベースより）

BRICsの時代は終わり、新興国経済の高度成長には陰りが見え始めた。そうした状況のなかで、これから突出した成長を遂げる国=「ブレイクアウト・ネーション」となるのはどこか?モルガン・スタンレーで新興国市場を担当する投資のプロが自らの足で各国を見て歩き、次に躍進する国、成長を続ける国、衰退する国を徹底予想。アメリカ、欧州、日本など先進国の将来展望にも言及した新エピローグを収録。

著者について

ルチル・シャルマ　Ruchir Sharma
モルガン・スタンレー・インベストメント・マネジメントの新興国市場およびグローバル・マクロ担当ディレクター。インド出身。新興国市場で250億ドル、その他マクロ関連で150億ドルを運用し、世界で最も多くの資金を動かす投資家の１人。《ウォール・ストリート・ジャーナル》、《フィナンシャル・タイムズ》、《NYタイムズ》、《フォーリン・アフェアーズ》、《フォーリン・ポリシー》などへの寄稿多数。07年には世界経済フォーラム（ダボス）で世界の「トップ・ヤング・リーダー」、12年には《フォーリン・ポリシー》誌により「世界の頭脳100人」、13年には祖国インドの有力誌《アウトルック》で「世界で最も聡明なインド人25人」の1人に選ばれている。本書は《フォーリン・ポリシー》誌により「読むべき21の本」の1冊に選出された。

登録情報

出版社 : 早川書房 (2015/4/22)
発売日 : 2015/4/22
言語 : 日本語
文庫 : 448ページ
ISBN-10 : 4150504296
ISBN-13 : 978-4150504298

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甘木太郎

第2章から読み始めました ^_^

2017年10月14日に日本でレビュー済み

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第1章が、やたら数学が羅列してあって、頭が痛くなりかかったので、読むのを断念しようと思ったが、せっかく買ったことだし、一気に飛ばして第2章から読み始めた。そうすると、内容が具体的な話になり、スイスイ読めるようになった。私のように、数字に弱かったり、拒絶反応する人は、第2章からの読書をお勧めします。

5人のお客様がこれが役に立ったと考えています

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viola

世界各国を実際に訪れて書かれたレポート

2020年4月19日に日本でレビュー済み

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シャルマの未来予測を読んだ後、取り寄せました。時代のスピードが早いのでもう古いかなと思ったけどそんなことありません。だいたい世界各国のこと、私達詳しいことほとんど何にも知らないので、ｐこの本はとても有益です。
昨日４月18日夜NHK BS１ch、
グローバル経済の行方に著者シャルマが出演していました。世界の知性の一人なのです。

2018年5月21日に日本でレビュー済み

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彼の最新作はこれをよめばいい。ただ投資家の眼、少し違うような気します。

2016年8月17日に日本でレビュー済み

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双日総研エコノミスト吉崎達彦氏のブログ記事で、ルチル・シャルマ『ブレイクアウト・ネーションズ』ハヤカワ文庫、2015.4.20 を知り、早速購入、通読した。吉崎氏のおっしゃる通り、これはとても興味深い書であった。
　著者は新興国を対象とする投資ファンドの専門家で、15年以上も年間の半分以上を新興国に過ごして、徹底して現地の様子を直接見分して考え抜くという方針を貫いてきた人物である。机上の議論ではなく、徹底した現地主義・現場主義の臨場感から、ビジネスの複雑さ、ビジネスに関わる要因の多様さ、などを肌身で感じ、ビジネスが単純な解答のない世界であることを骨身に滲みて熟知していることがわかる。
この著者のような地に這いつくばったような実践的で泥臭い議論からみると、先頃一躍話題となった「ピケティの格差の議論」などは、それなりに傾聽する価値はあるとは思うものの、人間の経済活動のごく一部のみに限定した小さな議論であることをひしひしと感じる。つまりピケティの議論は、やはり「分配のみの議論」に過ぎないことを改めて思うのである。もちろん分配という問題もとても大切ではあるが、それだけの議論では、そもそも分配の対象となる富の獲得・蓄積ができないのである。
この書を読みながらふと思い出したのが、四半世紀以前に読んだJ.K.ガルブレイス、スタニスラフ・メンシコフ『資本主義、共産主義、そして共存』ダイヤモンド社、1989 であった。社会主義を至高と信じつつも資本主義の動向に真摯に関心をもち続けたソ連のリベラル派経済学者と、自由主義・資本主義アメリカの代表的なリベラル派経済学者との紳士的で融和的な対談だが、静かで穏やかな対話からは、不思議に社会主義と資本主義の超えがたい溝が感じられた。東欧経済、社会主義経済の陥落からすでに四半世紀以上が経過し、今では社会主義・資本主義などという枠組みで議論することもほとんどなくなってしまった。一方で、それぞれの新興国で主流となっているそれぞれの経済も、そのころの資本主義と社会主義との溝以上に、大きく異なる性質と傾向をもっているようだ。
ルチル・シャルマは、とくに新興国において、経済に対する政治のあり方、経済政策、政治状況の寄与がきわめて大きいとする。そして、グローバル化した現代の経済状況は、最近の10年間で大きく変わったともいう。現場経験にもとづく彼の議論には、とても説得性がある。
もうひとつ、15年ほど以前に読んだデビッド.S.ランデス『強国論』三笠書房、1999 を思い出す。ランデスは、経済のパフォーマンスを決める決定的要因は、人種、民族などの生物的あるいは言語的属性にはなく、その国家がもつ「文化」、すなわち経済的行動を規定する文化傾向である、とする。つまり文化として経済活動に向いている国家と、そうでない国家がある、とする。たとえば、キリスト教とくにプロテスタントをベースに勤勉を文化とする西欧国家は経済活動に成功しやすいが、イスラム教の文化を尊重しすぎる国家郡はほとんど経済成長できない、などというものである。この議論は、ある意味あまりに単純に思えるが、その反面現実の世界を見ると、意外に鋭い説得性もある。たとえば、中国についで人口が多くさまざまなポテンシャルに恵まれていると思われるインドが、中国についで今後急速に台頭し経済大国になる、と10年以上以前から言われ続けてきた。しかしランデスの分析では、インドの宗教・カースト制度にもとづく経済文化が、もの作りを軽蔑するなど強い偏りがあることから、経済成長が容易でない、としている。これは私のわずかな国際ビジネス・貿易関連でのインドとのつきあいからも、首肯できる事実である。また、大部分のイスラム教徒の生産現場での勤務態度をみても、経済活動への適性の問題は、誰の眼にも明らかに思える。
ルチル・シャルマに言わせれば、経済はそんなに単純ではなく、経済のパフォーマンスは、政治情勢や国際情勢によって大きく変化するものであり、ランデスのいう「経済に関わる文化」はその情勢の一部をなすに過ぎない、ということかも知れない。たしかに、教育熱心でモラールが高いなど、ランデスや私自身の自らの経験から高いポテンシャルを認めるベトナムは、ルチル・シャルマが指摘する経済政策上の失敗によって、最近は苦境に陥っているようだ。
私が今回ルチル・シャルマの書を読んだあと、漠然と想定し納得しうるイメージは、国家の根深い背景としては、やはりランデスのいうような経済文化があって、国家レベルでの経済活動の可能性はかなり規定されていると思う。しかしルチル・シャルマがいうように、政治情勢によっては経済活動が大きく影響を受けるし、それによって成功・失敗がもたらされることも事実である。ただ、ルチル・シャルマが重視する政治情勢という要因は、彼もいうとおり10年間も安定することは稀であるため、結果としてマクロ経済は予測が非常に困難であり、また結果として変動が大きい。このルチル・シャルマの書でさえ、3年前の2012年の刊行物であり、それから現在までの間に、すでにかなりの範囲で様子が変わってしまっていることを改めて思う。
国家的なレベルの経済パフォーマンスを考えるときは、ランデスのいう「国民的な経済文化」を通奏低音のような規定要因として考慮しつつ、最近・現在のその国の政治状況をできるだけ詳しく見つめた上で考える、ということが正攻法なのだろう。
現場主義の生々しい事実にもとづいた迫力ある叙述であり、その内容はかなり重いのだが、そのわりに読み進めやすいのは、著者のプレゼンテーション能力だけでなく、「変化が大きい政治状況」という本質的・本源的な「軽さ」がひとつの原因だろう。ランデスの主張からは、かなり宿命論的になってしまって希望がないが、シャルマの主張からは、いつでもだれでも未来が期待できるように感じられる。ともかく、印象の深い書であった。

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elviento

経済本の寿命

2017年6月29日に日本でレビュー済み

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NHKのドキュメンタリー番組「欲望の資本主義」で、筆者のコメントが興味深かったので購入した。筆者の専門は新興国への投資だが、多くのカスタマーが指摘しているように、経済学者やテレビに出てくるエコノミストにありがちな机上の空論ではなく、その国の第二の都市に注目するなど、現場重視の人間でなければわかりえない分析が満載である。欲を言えば、欧米および欧米の旧植民地の分析の鋭さに比べると、中国を含めた東アジアや東南アジアの分析が弱いことか。少なくとも、アジアに精通した専門家であれば、韓国と中国の将来性については筆者とまるで逆の判断をしているし、ベトナムやタイ、フィリピンについてもより肯定的な判断をしている。とはいえ、新興国経済をどう分析するかについて、この本は大きな示唆を与えてくれていると言っていい。

しかし、この本の最大の問題点は、この本が2011年に書かれたということである。経済理論や経済史が主たる題目である本であれば何の問題もない。しかし、この本の目的は普遍的な智慧を導き出すことではなく、現状分析とそれに基づく未来予測である。しかし、本書では昇竜のごときトルコ経済が、エルドアン政権の独裁化などで失速気味になったりだとか、アジアの病人扱いされていたフィリピンがASEAN諸国でトップクラスのパフォーマンスをしていることなど、読者はすでに知っている。したがって、読後には、過去の人間が予測した未来を見ているような気分になるのである。

筆者はその本書を執筆した目的は十二分に達している。しかし、時事ネタを扱う本と同様に、これが経済本の持つ宿命なのだろう。そのため、執筆当時であれば文句なく☆５つだが、時間の経過のために☆を２つ減らした。もちろん、これは筆者の罪ではなく、時の流れによるものである。

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montiy

(2011年後半時点での)有望な新興国を探すためのガイドブック

2015年9月12日に日本でレビュー済み

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ブレイクアウト・ネーションとは「同じ所得階層に分類されている国々の、平均以上の成長率を維持しながら、事前の（高い）予想成長率をも上回る急成長を続けられる国」と定義しています。一読して思うのが、ブレイクアウトすることの難しさです。日本、中国、韓国の成功はほとんど奇跡というように感じてしまいました。ただし、本書では日本は主に先進国の反面教師として書かれていますが。

面白いと思ったのは、著者が考えだした「フォーシーズンズ指数」です。一流ホテル・チェーンのフォーシーズンズホテルの各国首都圏一泊のスタンダード料金を米ドル建てで比較したもので、ロシアやブラジルなどコモディティに依存した国は高くなっています。これは、(2011年当時の)コモディティ価格の高騰により、通貨価値が高騰し、ホテルの価格まで値上ったものと考えられ、この指数の高過ぎは、将来の経済成長の危険信号のようです。

日本で暮らしていてもなかなか分からない各新興国の差異ですが、現場主義の著者によるガイドでその実態が見えてきます。新興国投資を考えてる方にはおすすめの本です。

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一使用者

発展途上国ってどうして発展途上国のなのかが判った本

2015年9月5日に日本でレビュー済み

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この本は、本当にメディアが発しない本当に発展途上国が発展途上国というままなのかをそのまま伝えてくれる本である。
そのなかで、発展途上国から先進国へ行きそうな国が何カ国があるとも報告している。
何カ国か、首をかしげたくなる情報もあるが、高校の社会の時間、大學の国際関連の講義でも教わらないような各国の事情を色々と書いている。
この本を読むとなぜ、日本が先進国入りできたのかなと思った。
政治がしっかりとした基盤を作り、政治指導者が今後の国のビジョンをしっかり見ている点と国民性、これを動かす銀行との関係、・・・だから、成長が見込まれる国はここで、ここに投資をしていこうかなと思う本。
外国の国債を検討している人、国際的に事業を拡大したい会社の経営層は一度、お読みになると良い本だと思う。

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Ginji

ストラテジストというよりコラムニスト

2018年2月18日に日本でレビュー済み

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ジム・オニール氏のBRICsという用語は、金融機関のマーケティング用ツールとして大ヒットした。シャルマ氏の意見はしばしばオニール氏と対比されるが、どちらも金融機関に所属するインフルエンサーとして活動している。

シャルマ氏に関しては、現地に足を運ぶ泥くさい調査活動への高評価が定着している。しかし本書を読む限りでは、世間で言われるほどの情報価値は見出せない。敢えて比較するなら、ジム・ロジャース氏のバイク冒険旅行記の方が、投資家にとって示唆に満ちた発見があったのではないか。

泥くさくない考察一般に関しても、定量的な分析がまったく足りていない。

ストラテジストというよりコラムニストの著作という印象を受けた。

2人のお客様がこれが役に立ったと考えています

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ブレイクアウト・ネーションズ：「これから来る国」はどこか？ (ハヤカワ・ノンフィクション文庫) (日本語) 文庫 – 2015/4/22

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