ブルックナー9番のみの評価。全体的に良く練り上げられた演奏であるが、「モヤモヤ」してしまう。
まず、加速したり減速したりテンポを揺らすことがある点。その必然性がよく理解できない。インテンポで通した方がブルックナーらしいのに何だか小細工のような印象を受ける。
それから第3楽章が慎重すぎる。先の2つの楽章のようにもう少し大きな音にすればいいのにと感じた。全体的にはもっと音量が欲しかった。パイプオルガンのような太く壮大な響きが欲しかった。
以上のことから5つのうち星3つとしたが、厳密には3.5であり、70点の出来と言える。年齢を重ねてから再度この曲を指揮するともっといい味が出るかもしれないので今後に期待。