この本の内容は大きくざっくり分けて次の二つ。
・ブラック企業が存在するのは、その企業を利用する元請けの会社が存在するから
・雇用の流動化を促し、解雇規制を緩和して人の行き来を活発にすることが必要
これがブラック企業だ!的な具体的な事例はあまりこの本では書かれていない。
例として3パターン、肉食系、草食系、グレー系と3種類に分類され、
それぞれの実例が挙げられている。
ブラック企業が存在する背景、その中に身をおいたときにどう対処していくか、
そういった内容を企業を取り巻く背景を中心に様々な角度からとらえている。
キャリアカウンセラーである著者の体験と合わせて、
自身が過去に身をおいたブラック企業での体験もおりまぜて綴られている。
ブラック企業=悪という図式ではなく、その企業を使う側にも責任がある。
また日本の悪しき職習慣がブラック企業の存在を肯定している。
こうした問題を解決していくにはどうするべきか?という形で締めくくっている。
世の中のブラック企業を取り巻く環境を知りたいのならばおすすめの本である。
自分がブラック企業にいる立場の方で、その他のブラック企業の実例を知りたい人にはイマイチ物足りないかもしれない。
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ブラック企業、世にはばかる (光文社新書) 新書 – 2010/4/16
- Kindle版 (電子書籍)
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¥248¥1 より 39 中古品 ¥1,680 より 2 新品 ¥4,110 より 1 コレクター商品
- 本の長さ202ページ
- 言語日本語
- 出版社光文社
- 発売日2010/4/16
- ISBN-104334035604
- ISBN-13978-4334035600
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商品の説明
内容(「BOOK」データベースより)
外見はマトモなのに、内実はとんでもないブラック企業。あなたの職場は、次のいずれかに該当するだろうか?「新卒使い捨て」の肉食系、成長のチャンスを奪う草食系、大手だけど「時給がマックやコンビニ以下!?」のグレーカラー。このような職場に苦しんでいるのは、決して若者だけではない。いま勝ち組企業に勤める中高年も、いつ「明日はわが身、いやわが子の身」となるかもわからない…。本書が描き出すブラック職場はフィクションではない。その実態は、600人以上の転職支援を行った著者の経験とキャリアカウンセラーとして内々に入手した情報にもとづくものである。後半では、転落者が再チャレンジできる方策について徹底的に検証する。
著者について
蟹沢孝夫(かにさわたかお)
第2次ベビーブーム期に生まれる。某有名私立大学大学院を経て、いわゆる「勝ち組」職場の事務職として勤務。その後30代で人材紹介会社のキャリアカウンセラーに転じる。これまで600人以上の転職支援にかかわり、大手から中小下請けまで、さまざまな企業で働く人びとの勤務実態および各社の採用の理不尽さを垣間見てきた。
第2次ベビーブーム期に生まれる。某有名私立大学大学院を経て、いわゆる「勝ち組」職場の事務職として勤務。その後30代で人材紹介会社のキャリアカウンセラーに転じる。これまで600人以上の転職支援にかかわり、大手から中小下請けまで、さまざまな企業で働く人びとの勤務実態および各社の採用の理不尽さを垣間見てきた。
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
蟹沢/孝夫
30代で人材紹介会社のキャリアカウンセラーに転じる。これまで600人以上の転職支援にかかわり、大手から中小下請けまで、さまざまな企業で働く人びとの勤務実態および各社の採用の理不尽さを垣間見てきた(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
30代で人材紹介会社のキャリアカウンセラーに転じる。これまで600人以上の転職支援にかかわり、大手から中小下請けまで、さまざまな企業で働く人びとの勤務実態および各社の採用の理不尽さを垣間見てきた(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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登録情報
- 出版社 : 光文社 (2010/4/16)
- 発売日 : 2010/4/16
- 言語 : 日本語
- 新書 : 202ページ
- ISBN-10 : 4334035604
- ISBN-13 : 978-4334035600
- Amazon 売れ筋ランキング: - 766,846位本 (の売れ筋ランキングを見る本)
- - 403位総務・人事・労務管理の労働問題
- - 1,970位光文社新書
- - 30,343位社会学概論
- カスタマーレビュー:
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トップレビュー
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2011年1月27日に日本でレビュー済み
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Amazonで購入
4人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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2010年8月12日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
ブラック企業の実態について知っておきたいと思っていたのだが、著者は、自らのプロフィールでも言っているように某有名私立大学大学院を出て、経験したことをもとに本を書いており、「勝ち組のはずだったのに」という人向けのブラック企業解説本になっている。また、ブラック企業の事例が少なすぎて残念。
ブラック企業を見る視点は、あくまで「優秀なはずの」労働者。「こんなブラック企業で働くために大学で勉強してきたんじゃない」という気持ちを持った人にしか参考にならないと思った。
中途採用がもっと一般的になれば良い、とか、解雇が容易にできる社会(解雇がむずかしいため企業は採用に慎重になる)といったようなことには共感。
ブラック企業を見る視点は、あくまで「優秀なはずの」労働者。「こんなブラック企業で働くために大学で勉強してきたんじゃない」という気持ちを持った人にしか参考にならないと思った。
中途採用がもっと一般的になれば良い、とか、解雇が容易にできる社会(解雇がむずかしいため企業は採用に慎重になる)といったようなことには共感。
2015年3月29日に日本でレビュー済み
2010年刊行。
本書はまず、ブラック企業を類型化するところから始まる。新人使い捨ての肉食系ブラック企業、応用の利かない単純業務で職業経験をつむことが難しい草食系ブラック企業、待遇や賃金に問題はないが業務負担の大きいグレーカラー企業とブラック企業を3つに類型化している。
そして、下請けや外部委託によって業務を他社に押し付け経費削減を図ろうとする大手企業や元受がブラック企業を生み出す原因だと指摘している。
本書の後半ではブラック企業の問題を解消するための提言として雇用の流動化をあげている。
総論としてはおおよそ首肯できる内容だが、はやり言葉を使って説明してみたというだけで、先行する今野晴貴氏や城繁幸氏の著作ですでに指摘されていることとまったく同じで、新しい議論や視点はなにもない。
特に問題に感じることは、著者がブラック企業の問題を矮小化しすぎている点だ。
著者は本書の冒頭で、ブラック企業は、需要があるから存在しているのであり、われわれが快適で安価なサービスを受けられるようにするためには、誰かが担わなければならないものだと述べる。問題は高学歴で本来勝ち組になりえた人が、ブラック企業に落ちてしまうようなことが問題なのだという。
この冒頭の発言にあきれ返ってしまった。本気でいっているのだろうか。
著者はこの問題を本来高学歴で「勝ち組」になり得た人が、ブラック企業で甘んじていることが問題であるかのように捉えている。しかし、ブラック企業によって不当で、しばしば違法な労働環境が広がっているという問題において、学歴はそもそもが関係がないし、勝ち組、負け組みというレッテルも意味のないものだ。
著者は人材紹介会社に勤めていた人物のようだが、著者の行う人材紹介とは、労働者を学歴で判断し、職場を勝ち組、負け組みで区分する仕事のようだ。こうした著者のような学歴信仰が、職歴を考慮しない新卒一括採用を広げているのであって、労働市場の流動化を妨げている最大の原因の一つだろう。
企業の学歴信仰の片棒を担いできた人材紹介業の人間がその考えを改めもしないまま、ブラック企業の批判をする資格があるのか、著者のそもそもの姿勢に疑問を感じる本だった。
本書はまず、ブラック企業を類型化するところから始まる。新人使い捨ての肉食系ブラック企業、応用の利かない単純業務で職業経験をつむことが難しい草食系ブラック企業、待遇や賃金に問題はないが業務負担の大きいグレーカラー企業とブラック企業を3つに類型化している。
そして、下請けや外部委託によって業務を他社に押し付け経費削減を図ろうとする大手企業や元受がブラック企業を生み出す原因だと指摘している。
本書の後半ではブラック企業の問題を解消するための提言として雇用の流動化をあげている。
総論としてはおおよそ首肯できる内容だが、はやり言葉を使って説明してみたというだけで、先行する今野晴貴氏や城繁幸氏の著作ですでに指摘されていることとまったく同じで、新しい議論や視点はなにもない。
特に問題に感じることは、著者がブラック企業の問題を矮小化しすぎている点だ。
著者は本書の冒頭で、ブラック企業は、需要があるから存在しているのであり、われわれが快適で安価なサービスを受けられるようにするためには、誰かが担わなければならないものだと述べる。問題は高学歴で本来勝ち組になりえた人が、ブラック企業に落ちてしまうようなことが問題なのだという。
この冒頭の発言にあきれ返ってしまった。本気でいっているのだろうか。
著者はこの問題を本来高学歴で「勝ち組」になり得た人が、ブラック企業で甘んじていることが問題であるかのように捉えている。しかし、ブラック企業によって不当で、しばしば違法な労働環境が広がっているという問題において、学歴はそもそもが関係がないし、勝ち組、負け組みというレッテルも意味のないものだ。
著者は人材紹介会社に勤めていた人物のようだが、著者の行う人材紹介とは、労働者を学歴で判断し、職場を勝ち組、負け組みで区分する仕事のようだ。こうした著者のような学歴信仰が、職歴を考慮しない新卒一括採用を広げているのであって、労働市場の流動化を妨げている最大の原因の一つだろう。
企業の学歴信仰の片棒を担いできた人材紹介業の人間がその考えを改めもしないまま、ブラック企業の批判をする資格があるのか、著者のそもそもの姿勢に疑問を感じる本だった。
ベスト500レビュアーVINEメンバー
この本ではブラック職場を三つのパターンに分けて論じている。
安月給でこき使われる職場おとなしめにみえるブラック職場、仕事は楽だが仕事をする上でスキルなどの蓄積が難しい職場、一流企業でも一皮むけば実質的な労働時間が長かったりするブラック職場、その典型として外資系コンサルタント会社。
著者が人材紹介会社で働いていたときにみた事例が次から次に出てくるので今の日本社会での生の雇用と労働がどうなっているかの一端がみえてみる。最大の長所はここにある。
労働がきつくなってくる原因を消費者が安価を求めることと指摘しているのも正当であるし、中国語を学びながら大連のコールセンターで働こう!という募集の話については、その業務には創造性はなし、中国語を無料で学べるというが語学留学のように効果があがらうはずがないと現実をよく把握した指摘をしている。40才を超えると募集要項には年齢制限なしとあっても実際には面接もしてもらえない現実があることも書いている。
著者の政策提起は、大手の職場で雇用が硬く守られる制度となっていることが流動化を妨げているので解雇をもっと自由化せよというものであるが、これには労働組合が本来的な機能を発揮していないことを考えると賛成できない。
安月給でこき使われる職場おとなしめにみえるブラック職場、仕事は楽だが仕事をする上でスキルなどの蓄積が難しい職場、一流企業でも一皮むけば実質的な労働時間が長かったりするブラック職場、その典型として外資系コンサルタント会社。
著者が人材紹介会社で働いていたときにみた事例が次から次に出てくるので今の日本社会での生の雇用と労働がどうなっているかの一端がみえてみる。最大の長所はここにある。
労働がきつくなってくる原因を消費者が安価を求めることと指摘しているのも正当であるし、中国語を学びながら大連のコールセンターで働こう!という募集の話については、その業務には創造性はなし、中国語を無料で学べるというが語学留学のように効果があがらうはずがないと現実をよく把握した指摘をしている。40才を超えると募集要項には年齢制限なしとあっても実際には面接もしてもらえない現実があることも書いている。
著者の政策提起は、大手の職場で雇用が硬く守られる制度となっていることが流動化を妨げているので解雇をもっと自由化せよというものであるが、これには労働組合が本来的な機能を発揮していないことを考えると賛成できない。
2010年5月16日に日本でレビュー済み
ブラック企業を「肉食型」「草食型」「グレイカラー型」とし、また会社組織を「サッカー型」「野球型」と命名し、わかりやすく格差を生じざるを得ない日本の現状を伝えてくれます。キャリアを伸ばしたりする敗者復活戦のような救済の場はなく、いったん生じた格差は年月を経る毎に広がざるをえない構造をあらためて認識することができました。
マスコミが社会問題として伝える「正社員」か否かといったステレオタイプの議論は不毛であり、著者の指摘する問題点を根底に考える必要があると感じました。本書では問題点を指摘するだけでなく、それに対する提言もまとめられています。ただハードルの高さは半端ではありませんが。
マスコミが社会問題として伝える「正社員」か否かといったステレオタイプの議論は不毛であり、著者の指摘する問題点を根底に考える必要があると感じました。本書では問題点を指摘するだけでなく、それに対する提言もまとめられています。ただハードルの高さは半端ではありませんが。
2010年4月28日に日本でレビュー済み
就職や転職を考えている人は、一読の価値がある本だと思います。
「ブラック企業」や「肉食系」「草食系」など目次に並んでいる用語は軽薄なものの、
論考自体は手堅い印象です。
就転職について臨場感のあるエピソードが連ねられているのに加え、
一歩引いた視線から「ブラック職場」に関する問題点が分析されています。
IT業界が持つ多重の下請け構造、小売業や外食産業は給与水準が低いこと、
IT業界のテスト担当者やユーザーサポートなどの業務は「敗戦処理」
でありスキルアップにつながりにくいこと、など。
私は、転職を何度か繰り返したあと現在はユーザーサポート業務に従事しています。
そうした中で見聞してきたことと本書の内容をつきあわせてみると、
納得できる論考が多かったです。
そして、「ブラック職場」問題の背景にあるものとして名指しされているのは、
「新卒採用主義」と就転職にあたっての「年齢制限」。明快な記述に胸がすく思いです。
そのあとの論考は、解雇規制の緩和など、必ずしも同意できるものばかりではなかったものの、
筆者の熱い思いは一貫して感じました。
この本の内容を、企業の担当者や政府などが真剣に検討すれば
「ブラック職場」の問題も少しは改善するだろうか、ということも想像しています。
「ブラック企業」や「肉食系」「草食系」など目次に並んでいる用語は軽薄なものの、
論考自体は手堅い印象です。
就転職について臨場感のあるエピソードが連ねられているのに加え、
一歩引いた視線から「ブラック職場」に関する問題点が分析されています。
IT業界が持つ多重の下請け構造、小売業や外食産業は給与水準が低いこと、
IT業界のテスト担当者やユーザーサポートなどの業務は「敗戦処理」
でありスキルアップにつながりにくいこと、など。
私は、転職を何度か繰り返したあと現在はユーザーサポート業務に従事しています。
そうした中で見聞してきたことと本書の内容をつきあわせてみると、
納得できる論考が多かったです。
そして、「ブラック職場」問題の背景にあるものとして名指しされているのは、
「新卒採用主義」と就転職にあたっての「年齢制限」。明快な記述に胸がすく思いです。
そのあとの論考は、解雇規制の緩和など、必ずしも同意できるものばかりではなかったものの、
筆者の熱い思いは一貫して感じました。
この本の内容を、企業の担当者や政府などが真剣に検討すれば
「ブラック職場」の問題も少しは改善するだろうか、ということも想像しています。
2011年1月24日に日本でレビュー済み
現行の雇用問題に対する著者の切実な思いは感じられます。
ただ残念なことに、ブラック企業を生み出す社会構造を諭し、その温床として日本の雇用に付き纏う偏見や慣習を是正しようと主張するものの、結局のところ全体を通して何が言いたかったのかが定まっていない。
そうした意味から、せっかくの問題提起が功を奏さず大変惜しいと思いました。
また、下請け構造によってブラック職場が生み出され、大企業に搾取されていることを問題としていますが、ここで大企業ばかりが利益を得ておいしい思いをしているとは言い切れない点もあります。
独占、寡占市場でなければ、大企業であれ市場競争で勝ち残るために自社で切り詰めを行うことはあるでしょう。特に90%が成熟市場の日本で、さらに差別化の利かない商品やサービスを扱っているとするなら、大企業であれ価格を引き下げざるを得ない。元請けの段階で利益搾取がされているとは言い切れないし、むしろコストを切り詰めないと競争に勝てないために、合理化の末下請けへの押し付けがされているのではないでしょうか。合理性重視の企業活動の犠牲こそ、ブラック職場の要因のように思います。なので大企業をとにかく悪いと責めるのは見当違いな感じがします。
あからさまに大企業を叩いている著者は何か因縁でもあるのでしょうか?
しかしながら、著者は自身の経験を通して訴える必要性を感じて荒削りながらも執筆したのではないかと、あとがきを読んでいて思いました。やり場のない憤りをそのままぶつけた故に纏まらない内容になったとしても、この本から雇用問題を提議することには十分意義はあるように思います。著者の志には共感しました。
ただ残念なことに、ブラック企業を生み出す社会構造を諭し、その温床として日本の雇用に付き纏う偏見や慣習を是正しようと主張するものの、結局のところ全体を通して何が言いたかったのかが定まっていない。
そうした意味から、せっかくの問題提起が功を奏さず大変惜しいと思いました。
また、下請け構造によってブラック職場が生み出され、大企業に搾取されていることを問題としていますが、ここで大企業ばかりが利益を得ておいしい思いをしているとは言い切れない点もあります。
独占、寡占市場でなければ、大企業であれ市場競争で勝ち残るために自社で切り詰めを行うことはあるでしょう。特に90%が成熟市場の日本で、さらに差別化の利かない商品やサービスを扱っているとするなら、大企業であれ価格を引き下げざるを得ない。元請けの段階で利益搾取がされているとは言い切れないし、むしろコストを切り詰めないと競争に勝てないために、合理化の末下請けへの押し付けがされているのではないでしょうか。合理性重視の企業活動の犠牲こそ、ブラック職場の要因のように思います。なので大企業をとにかく悪いと責めるのは見当違いな感じがします。
あからさまに大企業を叩いている著者は何か因縁でもあるのでしょうか?
しかしながら、著者は自身の経験を通して訴える必要性を感じて荒削りながらも執筆したのではないかと、あとがきを読んでいて思いました。やり場のない憤りをそのままぶつけた故に纏まらない内容になったとしても、この本から雇用問題を提議することには十分意義はあるように思います。著者の志には共感しました。
ベスト1000レビュアーVINEメンバー
人生の大きな節目である就職そして転職。そこに潜む大きな落とし穴。それがブラック企業への就職だ。
折角一流大学を卒業しても一旦そこに足を踏み入れると健康を害するだけでなく年功に伴う技能・経験を積むこともできず、まともな世界に抜け出すことは至難の業である。
著者の繰り出す例、特に募集メッセージは良く新聞や雑誌で見かけるものばかり。その実情を知るにつれ震えを覚えるのは私だけであろうか。
ブラック企業だけに問題の源泉がある訳ではないと著者はしきりに元請け会社、そして消費者、社会の責任を示唆する。自身の洞察の深さを示したいのではあろうが、中途半端に終わっているところは残念である。このボーリュムではむしろブラックのブラック性を際出せることにより読者の注意を喚起することに専念すべきではなかっただろうか。
折角一流大学を卒業しても一旦そこに足を踏み入れると健康を害するだけでなく年功に伴う技能・経験を積むこともできず、まともな世界に抜け出すことは至難の業である。
著者の繰り出す例、特に募集メッセージは良く新聞や雑誌で見かけるものばかり。その実情を知るにつれ震えを覚えるのは私だけであろうか。
ブラック企業だけに問題の源泉がある訳ではないと著者はしきりに元請け会社、そして消費者、社会の責任を示唆する。自身の洞察の深さを示したいのではあろうが、中途半端に終わっているところは残念である。このボーリュムではむしろブラックのブラック性を際出せることにより読者の注意を喚起することに専念すべきではなかっただろうか。



