文学というとまるで文科省推薦みたいでお堅いイメージがある。何かもっと良い呼び方はないものか?
本書はホラー仕立ての通俗小説である(悪い意味ではない)。青少年には難解な表現があまり使われていないだけだ。
戦争の最中に怪談?一日に数千~数万の人間が死んでいるのに?
読み終わって解った。戦争の最中だからこそ怪談なのだ。一人の人間の死はどんな状況であれとてつもなく重大なことなのだ。ところが戦争をしていると人間の死は統計上の数字にすぎなくなってしまう。
作者が言いたいのはそのことの危機感だろう。
日本の戦闘機や爆撃機は防弾を考慮しない点では悪名が高いが、主人公の青年が乗るウエリントン爆撃機もアルミ合金の骨組に布を張っただけのとんでもない代物で、人の命はただの消耗品扱いという点では西欧も同じようなものだったらしい。だからこそ作者は言いたかったに違いない。人の命は消耗品じゃない。一人一人が魂を持った人間なのだと。
だからこそあえて戦争の最中に、死んでいった一人のドイツ兵の想いを描く事に意味がある。そう思った。
星5つでもよかったが中は短編2編。もうすこしボリュームがあってもいい気がする。
宮崎駿監督のマンガ付き。これが面白い。全体評価として星4つとさせていただきます。
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