本書に収録された手紙と草稿のなかにフロイトは、驚くべき率直さで、自らの揺れ動く感情、次々と湧きあがるアイデア、家族の日常生活の様子、当時の社会的事件などを、ほとんど日記風と言ってよい仕方で書き付けている。本書は人間フロイトと精神分析とについての無尽蔵の情報源である。本書によって読者は精神分析の誕生に立ち会うことになろう。
「僕を煩わせている主要な患者は僕自身です」 フロイトは驚くべき率直さで、自らの揺れ動く感情、当時の社会的事件などを書き付けている。フロイトがベルリンの耳鼻科医ヴィルヘルム・フリースに宛てた手紙の書間集。
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
マッソン,ジェフリー・ムセイエフ
1941年生まれ。サンスクリット学者であり精神分析学者でもあって、その両方の分野で業績がある。精神分析学者としては、フロイトによるいわゆる「誘惑理論の放棄」を批判したThe Assault on Truth(1984年)の出版で知られている。最近は精神分析の仕事から離れており、動物行動学あるいは動物心理学の著作を何冊か出しており、『ゾウがすすり泣くとき』『犬の愛に嘘はない』『良い父親、悪い父親』(いずれも河出書房新社)がわが国でも出版されている
シュレーター,ミヒァエル
1944年生まれ。社会学者であり歴史家でもある。文明理論と精神分析の歴史とについて数多くの論文を執筆している。ノルベルト・エリアスの研究者としても知られており、Erfahrungen mit Norbert Elias(1997年)を著している。最近は、ジクムント・フロイトとマックス・アンティンゴンとの往復書簡集の編集を手がけている
河田/晃
1946年岐阜県に生まれる。1970年名古屋大学医学部卒業。1975年西ドイツ、フロイト研究所に留学。現在、名古屋刑務所勤務(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)