シェフの歩みが数々の失敗をもとに描かれていて、とても共感を感じました。
けれど、料理そのものに対する記述が少ないので、香りや食感がいま一つ感じられません。
それがあればもっとよかったな。
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フレンチの侍 単行本 – 2013/1/22
市川 知志
(著)
購入を強化する
25歳でフランスに旅立った若き料理人は、各地で武者修行をする。
人種差別に苦しみながらも、やがて三ツ星レストランで認められるまでに。
予約の取れないフレンチとして有名な銀座「シェ・トモ」のオーナーが明かす華やかなフレンチの裏舞台。
人種差別に苦しみながらも、やがて三ツ星レストランで認められるまでに。
予約の取れないフレンチとして有名な銀座「シェ・トモ」のオーナーが明かす華やかなフレンチの裏舞台。
- 本の長さ269ページ
- 言語日本語
- 出版社朝日新聞出版
- 発売日2013/1/22
- 寸法1.9 x 12.8 x 18.8 cm
- ISBN-104022510439
- ISBN-13978-4022510433
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商品の説明
内容(「BOOK」データベースより)
フレンチに魅了され単身渡仏した25歳の青年は、言語や文化の壁と闘いながら各地のレストランで武者修行を繰り返し、三ツ星レストラン「トロワグロ」で高位のポジションを得る。予約の取れないフレンチ「銀座・シェ・トモ」のオーナーシェフが初めて明かす華やかなレストランの裏舞台。
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
市川/知志
1960年東京生まれ。高校卒業後、洋食屋を経て82年に「勝沼亭」(西麻布)にてサービス、調理を経験。85年単身フランスに渡り、「ミシュラン」一つ星レストラン「レ・フレール・デ・イバルボー」(バスク地方)、三つ星レストラン「ジョルジュ・ブラン」(ブレス地方)、三つ星レストラン「トロワグロ」(ロアンヌ)などで修行、91年帰国。「レザンドール」(銀座)のシェフ、「ル・マエストロポール・ボキューズ・トーキョー」(赤坂)のシェフを経て97年「レストランW」取締役総料理長。2002年「白金シェ・トモ」のオーナーシェフとして独立。05年に「ラ・ピッチョリー・ド・ルル」、09年「銀座シェ・トモ」を開店(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
1960年東京生まれ。高校卒業後、洋食屋を経て82年に「勝沼亭」(西麻布)にてサービス、調理を経験。85年単身フランスに渡り、「ミシュラン」一つ星レストラン「レ・フレール・デ・イバルボー」(バスク地方)、三つ星レストラン「ジョルジュ・ブラン」(ブレス地方)、三つ星レストラン「トロワグロ」(ロアンヌ)などで修行、91年帰国。「レザンドール」(銀座)のシェフ、「ル・マエストロポール・ボキューズ・トーキョー」(赤坂)のシェフを経て97年「レストランW」取締役総料理長。2002年「白金シェ・トモ」のオーナーシェフとして独立。05年に「ラ・ピッチョリー・ド・ルル」、09年「銀座シェ・トモ」を開店(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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登録情報
- 出版社 : 朝日新聞出版 (2013/1/22)
- 発売日 : 2013/1/22
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 269ページ
- ISBN-10 : 4022510439
- ISBN-13 : 978-4022510433
- 寸法 : 1.9 x 12.8 x 18.8 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 536,705位本 (の売れ筋ランキングを見る本)
- - 808位フランス料理
- - 55,020位ノンフィクション (本)
- カスタマーレビュー:
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カスタマーレビュー
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個人的な話であるが、著者とは20年近い付き合いとなる。但し、深い親交があるわけではなく、たまに著者のお店を訪れ食事をすることがあるだけの間柄である。この本は著者のフランス修業時代から銀座出店まで触れられているが、最後50ページくらいの辺りは私が客として見てきた時期にあたる。(細かい事実の前後関係は著者と私とで記憶の食い違いは多少あるが、本筋には影響しない範囲である)さて、先日も著者の銀座のお店で食事をしたが、この店では特に女性達がいつも楽しそうに食事をしているのに改めて気付いたものである。その理由はお店の雰囲気やサービスもあってのことだが、やはり料理が美味しいことが主因であろう。著者の願いは1人でも多くの日本人にフランス料理を食べてもらうこと。言い換えれば、フランス料理の食文化を日本に根づかせることであろう。そのためには、当然だが日本という場所で日本人が食べて再び食べたいと思えるような料理を提供し続ける必要がある。この本では、日本でフランス料理を供する著者の試行錯誤が垣間見える。例えば、日本の夏はおいしい鮎が食べられる。この鮎をフランス料理に使いたい。最初、著者は舌ヒラメ等のフランスの魚同様にムニエルで出すが、見事に常連客からダメ出しを喰らってしまう。塩焼きにして最高においしい鮎を、わざわざムニエルにして食べる意味があるのか?塩焼きの方がおいしいのだがフランス料理には塩焼きという調理法はないので仕方なくムニエルにしたというのでは、フランス料理で鮎を食べる意味がないという事だと思う。最終的に著者は、「鮎のムース」という解答にたどり着く。この料理は食べたことがあるが、確かに旨い。塩焼きの方が好きという人も多いだろうが、少なくとも「塩焼きにすれば良かったのに」というようにはならない料理であると思う。日本にフランス料理の食文化を根づかせるためには、フランスを初めとする海外の食材だけでなく日本の食材「も」どう活用するかはポイントの一つであるだろう。また、フランスのレストランがやっていること・やってきたことを守って行くことと、自分なりのアレンジで発展させていく部分をどう切り分けて行くのかという課題もある。それにしても、「鮎のムース」という料理が誕生するのにこんな経緯があったとはこの本を読むまで知らなかった。楽しい食事・美味しい料理の裏側には、我々客からは見えない店側の努力や工夫があるということだろう。最後に、この本に著者からサインをもらっているので画像を付けておくこととする。
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上位レビュー、対象国: 日本
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2013年3月20日に日本でレビュー済み
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Amazonで購入
1人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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2015年4月30日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
先日銀座でランチをした際、土地勘が無いのでコンシェルジュデスクに紹介してもらって行ったお店がシェ・トモです。
とても良いコース内容でボリュームもあり、手間のかかった素敵なランチでしたが、近隣の他店よりずいぶん安かったのです。
なぜ銀座で3048円のランチが可能なのか?疑問に思ったので読んでみました。
シェフのこれまでのご苦労と思いがよくわかり、次回は是非お目にかかろうと思いました。
フレンチの修行でフランスに旅立つ人はとても多いしよく聞く話ですが、実際に現地では市川さんと同様の苦労をされるんだろうなと思います。日本で暮らしているとあまり感じないけれど、私の家族は外国暮らしが長かったので、女性差別は無いけれど人種差別には苦労したと言っていました。
修行の時の苦労話もそうですが、原価率の話、家賃相場のこと、デパ地下惣菜のコーティング剤の話など、知っておいたほうがいいなと思う情報もあり、読んで良かったというのが読後感です。
次回はシェフの原点・バスク料理のお店におじゃましようと思います。
とても良いコース内容でボリュームもあり、手間のかかった素敵なランチでしたが、近隣の他店よりずいぶん安かったのです。
なぜ銀座で3048円のランチが可能なのか?疑問に思ったので読んでみました。
シェフのこれまでのご苦労と思いがよくわかり、次回は是非お目にかかろうと思いました。
フレンチの修行でフランスに旅立つ人はとても多いしよく聞く話ですが、実際に現地では市川さんと同様の苦労をされるんだろうなと思います。日本で暮らしているとあまり感じないけれど、私の家族は外国暮らしが長かったので、女性差別は無いけれど人種差別には苦労したと言っていました。
修行の時の苦労話もそうですが、原価率の話、家賃相場のこと、デパ地下惣菜のコーティング剤の話など、知っておいたほうがいいなと思う情報もあり、読んで良かったというのが読後感です。
次回はシェフの原点・バスク料理のお店におじゃましようと思います。
2017年3月12日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
個人的な話であるが、著者とは20年近い付き合いとなる。
但し、深い親交があるわけではなく、たまに著者のお店を訪れ食事をすることがあるだけの間柄である。
この本は著者のフランス修業時代から銀座出店まで触れられているが、最後50ページくらいの辺りは私が客として見てきた時期にあたる。(細かい事実の前後関係は著者と私とで記憶の食い違いは多少あるが、本筋には影響しない範囲である)
さて、先日も著者の銀座のお店で食事をしたが、この店では特に女性達がいつも楽しそうに食事をしているのに改めて気付いたものである。
その理由はお店の雰囲気やサービスもあってのことだが、やはり料理が美味しいことが主因であろう。
著者の願いは1人でも多くの日本人にフランス料理を食べてもらうこと。
言い換えれば、フランス料理の食文化を日本に根づかせることであろう。
そのためには、当然だが日本という場所で日本人が食べて再び食べたいと思えるような料理を提供し続ける必要がある。
この本では、日本でフランス料理を供する著者の試行錯誤が垣間見える。
例えば、日本の夏はおいしい鮎が食べられる。この鮎をフランス料理に使いたい。
最初、著者は舌ヒラメ等のフランスの魚同様にムニエルで出すが、見事に常連客からダメ出しを喰らってしまう。
塩焼きにして最高においしい鮎を、わざわざムニエルにして食べる意味があるのか?
塩焼きの方がおいしいのだがフランス料理には塩焼きという調理法はないので仕方なくムニエルにしたというのでは、フランス料理で鮎を食べる意味がないという事だと思う。
最終的に著者は、「鮎のムース」という解答にたどり着く。
この料理は食べたことがあるが、確かに旨い。
塩焼きの方が好きという人も多いだろうが、少なくとも「塩焼きにすれば良かったのに」というようにはならない料理であると思う。
日本にフランス料理の食文化を根づかせるためには、フランスを初めとする海外の食材だけでなく日本の食材「も」どう活用するかはポイントの一つであるだろう。
また、フランスのレストランがやっていること・やってきたことを守って行くことと、自分なりのアレンジで発展させていく部分をどう切り分けて行くのかという課題もある。
それにしても、「鮎のムース」という料理が誕生するのにこんな経緯があったとはこの本を読むまで知らなかった。
楽しい食事・美味しい料理の裏側には、我々客からは見えない店側の努力や工夫があるということだろう。
最後に、この本に著者からサインをもらっているので画像を付けておくこととする。
但し、深い親交があるわけではなく、たまに著者のお店を訪れ食事をすることがあるだけの間柄である。
この本は著者のフランス修業時代から銀座出店まで触れられているが、最後50ページくらいの辺りは私が客として見てきた時期にあたる。(細かい事実の前後関係は著者と私とで記憶の食い違いは多少あるが、本筋には影響しない範囲である)
さて、先日も著者の銀座のお店で食事をしたが、この店では特に女性達がいつも楽しそうに食事をしているのに改めて気付いたものである。
その理由はお店の雰囲気やサービスもあってのことだが、やはり料理が美味しいことが主因であろう。
著者の願いは1人でも多くの日本人にフランス料理を食べてもらうこと。
言い換えれば、フランス料理の食文化を日本に根づかせることであろう。
そのためには、当然だが日本という場所で日本人が食べて再び食べたいと思えるような料理を提供し続ける必要がある。
この本では、日本でフランス料理を供する著者の試行錯誤が垣間見える。
例えば、日本の夏はおいしい鮎が食べられる。この鮎をフランス料理に使いたい。
最初、著者は舌ヒラメ等のフランスの魚同様にムニエルで出すが、見事に常連客からダメ出しを喰らってしまう。
塩焼きにして最高においしい鮎を、わざわざムニエルにして食べる意味があるのか?
塩焼きの方がおいしいのだがフランス料理には塩焼きという調理法はないので仕方なくムニエルにしたというのでは、フランス料理で鮎を食べる意味がないという事だと思う。
最終的に著者は、「鮎のムース」という解答にたどり着く。
この料理は食べたことがあるが、確かに旨い。
塩焼きの方が好きという人も多いだろうが、少なくとも「塩焼きにすれば良かったのに」というようにはならない料理であると思う。
日本にフランス料理の食文化を根づかせるためには、フランスを初めとする海外の食材だけでなく日本の食材「も」どう活用するかはポイントの一つであるだろう。
また、フランスのレストランがやっていること・やってきたことを守って行くことと、自分なりのアレンジで発展させていく部分をどう切り分けて行くのかという課題もある。
それにしても、「鮎のムース」という料理が誕生するのにこんな経緯があったとはこの本を読むまで知らなかった。
楽しい食事・美味しい料理の裏側には、我々客からは見えない店側の努力や工夫があるということだろう。
最後に、この本に著者からサインをもらっているので画像を付けておくこととする。

個人的な話であるが、著者とは20年近い付き合いとなる。
但し、深い親交があるわけではなく、たまに著者のお店を訪れ食事をすることがあるだけの間柄である。
この本は著者のフランス修業時代から銀座出店まで触れられているが、最後50ページくらいの辺りは私が客として見てきた時期にあたる。(細かい事実の前後関係は著者と私とで記憶の食い違いは多少あるが、本筋には影響しない範囲である)
さて、先日も著者の銀座のお店で食事をしたが、この店では特に女性達がいつも楽しそうに食事をしているのに改めて気付いたものである。
その理由はお店の雰囲気やサービスもあってのことだが、やはり料理が美味しいことが主因であろう。
著者の願いは1人でも多くの日本人にフランス料理を食べてもらうこと。
言い換えれば、フランス料理の食文化を日本に根づかせることであろう。
そのためには、当然だが日本という場所で日本人が食べて再び食べたいと思えるような料理を提供し続ける必要がある。
この本では、日本でフランス料理を供する著者の試行錯誤が垣間見える。
例えば、日本の夏はおいしい鮎が食べられる。この鮎をフランス料理に使いたい。
最初、著者は舌ヒラメ等のフランスの魚同様にムニエルで出すが、見事に常連客からダメ出しを喰らってしまう。
塩焼きにして最高においしい鮎を、わざわざムニエルにして食べる意味があるのか?
塩焼きの方がおいしいのだがフランス料理には塩焼きという調理法はないので仕方なくムニエルにしたというのでは、フランス料理で鮎を食べる意味がないという事だと思う。
最終的に著者は、「鮎のムース」という解答にたどり着く。
この料理は食べたことがあるが、確かに旨い。
塩焼きの方が好きという人も多いだろうが、少なくとも「塩焼きにすれば良かったのに」というようにはならない料理であると思う。
日本にフランス料理の食文化を根づかせるためには、フランスを初めとする海外の食材だけでなく日本の食材「も」どう活用するかはポイントの一つであるだろう。
また、フランスのレストランがやっていること・やってきたことを守って行くことと、自分なりのアレンジで発展させていく部分をどう切り分けて行くのかという課題もある。
それにしても、「鮎のムース」という料理が誕生するのにこんな経緯があったとはこの本を読むまで知らなかった。
楽しい食事・美味しい料理の裏側には、我々客からは見えない店側の努力や工夫があるということだろう。
最後に、この本に著者からサインをもらっているので画像を付けておくこととする。
但し、深い親交があるわけではなく、たまに著者のお店を訪れ食事をすることがあるだけの間柄である。
この本は著者のフランス修業時代から銀座出店まで触れられているが、最後50ページくらいの辺りは私が客として見てきた時期にあたる。(細かい事実の前後関係は著者と私とで記憶の食い違いは多少あるが、本筋には影響しない範囲である)
さて、先日も著者の銀座のお店で食事をしたが、この店では特に女性達がいつも楽しそうに食事をしているのに改めて気付いたものである。
その理由はお店の雰囲気やサービスもあってのことだが、やはり料理が美味しいことが主因であろう。
著者の願いは1人でも多くの日本人にフランス料理を食べてもらうこと。
言い換えれば、フランス料理の食文化を日本に根づかせることであろう。
そのためには、当然だが日本という場所で日本人が食べて再び食べたいと思えるような料理を提供し続ける必要がある。
この本では、日本でフランス料理を供する著者の試行錯誤が垣間見える。
例えば、日本の夏はおいしい鮎が食べられる。この鮎をフランス料理に使いたい。
最初、著者は舌ヒラメ等のフランスの魚同様にムニエルで出すが、見事に常連客からダメ出しを喰らってしまう。
塩焼きにして最高においしい鮎を、わざわざムニエルにして食べる意味があるのか?
塩焼きの方がおいしいのだがフランス料理には塩焼きという調理法はないので仕方なくムニエルにしたというのでは、フランス料理で鮎を食べる意味がないという事だと思う。
最終的に著者は、「鮎のムース」という解答にたどり着く。
この料理は食べたことがあるが、確かに旨い。
塩焼きの方が好きという人も多いだろうが、少なくとも「塩焼きにすれば良かったのに」というようにはならない料理であると思う。
日本にフランス料理の食文化を根づかせるためには、フランスを初めとする海外の食材だけでなく日本の食材「も」どう活用するかはポイントの一つであるだろう。
また、フランスのレストランがやっていること・やってきたことを守って行くことと、自分なりのアレンジで発展させていく部分をどう切り分けて行くのかという課題もある。
それにしても、「鮎のムース」という料理が誕生するのにこんな経緯があったとはこの本を読むまで知らなかった。
楽しい食事・美味しい料理の裏側には、我々客からは見えない店側の努力や工夫があるということだろう。
最後に、この本に著者からサインをもらっているので画像を付けておくこととする。
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2015年8月27日に日本でレビュー済み
フランス料理にあこがれてひたすら突き進んでいき、ついにはミシュランの星を獲得するレストランを持つまでになった方の激烈なる実話である。
彼は有名店の就業証明書目当てのエリートコースとは無縁のわが道を行く野武士だった。いくら居心地がよくなっても長居はしない。次のステップに挑戦する。そうやってスペインとの国境近くのバスク地方からドイツとの国境近くのアルザス地方、そして中部地方にある三ツ星レストランのトロアグロに至るまで実に様々なタイプの店で6年にわたって血のにじむような経験を積んだ。仕事に対する情熱、技術、知識は十分にあっても、同僚や上司とのコミュニケーションがうまくいかないと仕事は決してうまくいかない。でも片言しかできなかったフランス語が、人間づきあいの度合いが深まるにつれて隠語もしゃべれるくらい上達していき、次第に重要な仕事を任されていく様は胸がすくような思いがした。彼のもつ感性、血のにじむような努力、挑戦意欲、そしてコミュニケーション能力が成功をもたらしたのは間違いない。
フランスで培った宝物を携えての帰国後、礼儀作法から日本の食材研究に至るまでとことんやり、ついにシェフになったときの彼のうれしさは言葉に尽くせないくらいだった。そしてスペシャリテ「生ウニの貴婦人風」が生み出された。その後高級な魚をとことん使いたいということで転職した、三ツ星のポールポキューズの日本店、アリスの支店などを経験し、ついに独立して自分の店「シェトモ」が誕生した。スペシャリテは「季節の有機野菜28-30種の盛り合わせ」
仕事人として一流になるには本人の資質、鍵となる人との出会いが重要だが、こればかりは運の部分が大きい。しかし、自分で勝手に未来を見切らない事、捨てる神あれば拾う神あり、そして愚直に努力し続ければ夢は現実になるということを彼は教えてくれた。日本人の優秀さ、日本の食材の豊かさなど我々は大いに誇りに思っていいとのこと。
ありがとう、市川さん、素晴らしい人生の歩み方を教えてくれて。
彼は有名店の就業証明書目当てのエリートコースとは無縁のわが道を行く野武士だった。いくら居心地がよくなっても長居はしない。次のステップに挑戦する。そうやってスペインとの国境近くのバスク地方からドイツとの国境近くのアルザス地方、そして中部地方にある三ツ星レストランのトロアグロに至るまで実に様々なタイプの店で6年にわたって血のにじむような経験を積んだ。仕事に対する情熱、技術、知識は十分にあっても、同僚や上司とのコミュニケーションがうまくいかないと仕事は決してうまくいかない。でも片言しかできなかったフランス語が、人間づきあいの度合いが深まるにつれて隠語もしゃべれるくらい上達していき、次第に重要な仕事を任されていく様は胸がすくような思いがした。彼のもつ感性、血のにじむような努力、挑戦意欲、そしてコミュニケーション能力が成功をもたらしたのは間違いない。
フランスで培った宝物を携えての帰国後、礼儀作法から日本の食材研究に至るまでとことんやり、ついにシェフになったときの彼のうれしさは言葉に尽くせないくらいだった。そしてスペシャリテ「生ウニの貴婦人風」が生み出された。その後高級な魚をとことん使いたいということで転職した、三ツ星のポールポキューズの日本店、アリスの支店などを経験し、ついに独立して自分の店「シェトモ」が誕生した。スペシャリテは「季節の有機野菜28-30種の盛り合わせ」
仕事人として一流になるには本人の資質、鍵となる人との出会いが重要だが、こればかりは運の部分が大きい。しかし、自分で勝手に未来を見切らない事、捨てる神あれば拾う神あり、そして愚直に努力し続ければ夢は現実になるということを彼は教えてくれた。日本人の優秀さ、日本の食材の豊かさなど我々は大いに誇りに思っていいとのこと。
ありがとう、市川さん、素晴らしい人生の歩み方を教えてくれて。
2013年2月8日に日本でレビュー済み
友人が20代の頃、著者と同じようにフランスに渡り、料理人として修行した話を何度もくり返し聞いていた。友人はあまりの辛さに8ヶ月で帰国し、40歳の今は料理とは全く関係のない仕事に就いている。ある日、表紙の写真に惹かれ、たまたま手にとったこの本は、私を興奮させ、大事に1ページ1ページをめくらせた。ひと晩で読了したあとは上質の冒険小説を読んだ気分になった。翌日、友人に「若い頃の嫌な思い出が蘇ったらゴメン」と、おそるおそるこの本を勧めると、次の日には「ものすごく懐かしかった・・・ありがとう!」と感謝された。その場で「返さなくていいよ」と1冊目の行き場が決まる。さらにもう1冊を自分用に買い、線を引きまくって読んだ。フランス語のこと、人種差別のこと、世話をしてくれた人たちのこと、料理のこと、店のこと・・・。きっと暗記するまで読むだろう。3冊目は家族が線を引いていないのを読みたいと言うことで購入。著者の希有な経験と編集者の練られた味わい深い文章が一体となって「最高のフレンチ」となっている。この本は、いま仕事で追い込まれているあなたにこそ読んでほしい。業種は違ってもきっと解決の糸口が見つかるだろう。そして誰かにこの本を勧めたくなった時、あなたは今よりも元気になっているに違いない。
2013年3月26日に日本でレビュー済み
最近読んだ本の中で間違いなく最も感銘を受けた本です!最初から最後まで市川さんの真っ直ぐで熱い想いに共感しながら一字一句丁寧に読ませていただきました。特に最後のエピローグは市川さんの人となりが全て凝縮されていて強く胸を揺さぶられ、本を閉じるのをためらった程の余韻に浸りました。
私は市川さんと1歳違いの同世代であること、市川さんが苦しみながらも夢に向かってひたむきに修業を重ねたフランスの地をたまたまほとんど全て訪れたことがあること、主人がワインの仕事をしていることなどから、まるで本を読みながら共に市川さんの半生を生きたような感覚に囚われました。
成功者としての軌跡をまとめただけの本ではなく、数々の逆風にあおられながらも野武士のように一歩ずつ逞しく前を向いて歩んできた市川さんの情熱と、その時々の素直な感情が綴られていて読者を惹きつけて離しません。泥臭くも人間味溢れ、強く逞しく、そして助けてくれた恩人たちへの感謝を忘れずに縁を大切にする優しさも持った、まさに現代に生きる侍です。日本人としての誇りと勇気を与えてくれた一冊です!
私は市川さんと1歳違いの同世代であること、市川さんが苦しみながらも夢に向かってひたむきに修業を重ねたフランスの地をたまたまほとんど全て訪れたことがあること、主人がワインの仕事をしていることなどから、まるで本を読みながら共に市川さんの半生を生きたような感覚に囚われました。
成功者としての軌跡をまとめただけの本ではなく、数々の逆風にあおられながらも野武士のように一歩ずつ逞しく前を向いて歩んできた市川さんの情熱と、その時々の素直な感情が綴られていて読者を惹きつけて離しません。泥臭くも人間味溢れ、強く逞しく、そして助けてくれた恩人たちへの感謝を忘れずに縁を大切にする優しさも持った、まさに現代に生きる侍です。日本人としての誇りと勇気を与えてくれた一冊です!