学閥、門弟制度や学位、くだらない研究から離れて自由に労働市場で働くことを促すことは良いことだとは思います。
医療供給体制、医師不足・偏在という問題に対して、医師需要に応じるように価格(報酬)を釣り上げて、フリーランスで働けばいいというのは社会全体にとっては害悪です。医療法人は利益追求はできないので、個人事業主たる医師も同様に金儲けを目指してはいけません。長時間高価格に応じる医師の過重労働や医療事故で、患者の享受する医療の質が低下してしまっては、元も子もありません。
筆者の作文を読んでいても、そもそも何のために医師免許を使うつもりなのか、国民全体の公衆衛生の向上という医師法の理念や患者目線が全く感じられないので評価を最低にします。スキルが高ければフリーターでやっていけるのは事実かもしれません。加えて、大学病院は安い給料でメリットがないから逃げ出すほうが得、というような書きぶりがあります。専門性の高い医師を養成するために誰が教育を担うべきなのかという、社会の要請に基づく基本的で重要な視点が欠けており、自分が教わってスキルが高くなったら自分は教える側に回らずに金儲けに走ることを良しとするのは全く賛成しません。
それから、慶應のいい子ちゃんたちの研修先について事実誤認がありました(アウェイで戦うわけないじゃない。事実上のジッツで戦ってから、2年後に戻ってくるんだよ)。それゆえ、情報収集・調査能力に難がある作者ですので、ドラマ監修の質、事あるごとに識者代表として筆者にコメントを求めるメディアのレベルも推して計るべしと存じます。
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