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商品の説明
内容紹介
はじめに-から抜粋
「南相馬で七・五メートル以上の津波が発生しました。」と、テレビで第一報を聞いたのは、一週間おきに往診している患者さんを訪問した金曜日のこと。これは、とんでもないことになる・・・原発が危ない。対応不可能だろう。日本はこれからどうなるのだろうと震えが全身に来ました。その時に震える手で書いたのが医師専用のSNSでした。
■二〇一一年三月一一日一五時三五分 宮城で震度七
大地震が起きました。
私は、福島の原子力発電所に勤めていたのですが、その時の評価で、七〇センチメートル以上の津波にはどうにも仕方がないという結論でした。
地震で原子力発電所は、自動的に停止はしますが、崩壊熱が数パーセント残ります。しかも、長期間。
一一〇〇MW× 三× 数パーセント
でも、たいがいの熱量で、海の水で熱交換をしないと炉心の冷却が維持できません。
今回の津波では、五メートル近くになりそうなので、こういった海側のポンプのある建物が、水没してしまったような感じを受けます。
運転停止だけではなく、その後数週間の監視が必要です。
大丈夫でしょうか。心配です。
■二〇一一年三月一一日二〇時二〇分
非常事態宣言が出されましたね。
私がいるときにはなかった法律です。
あとは、RCICという緊急炉心冷却装置で冷やすしかないと思うのですが、これは数日(あんまり記憶なし)くらいしかもちません。(炉心の蒸気で回すので、電力が必要ありません)
それまでに、どうやって非常用発電機を復旧させるかでしょう。
まだ、働いていたら、死んでいたでしょうね。。。
(後略)
以上が、津波が起きてからすぐに書いた文章です。
事故当初にこのような知識を持っている私は、一体何者でしょうか。それを明らかにしつつ、フクシマで何が起きたのか、その放射能被害はどの程度の規模に及ぶのか、そして現在どのような影響が起きているのかをまとめてみました。
ブログの読者に「健全なる絶望」を得られると感想をもらったことがあります。事実を知ってどう対応するのか、それこそ人間の叡智ではないかと思います。この本が、何らかの道しるべになれば幸いです。
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