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ファストフードが世界を食いつくす 単行本 – 2001/8/9
エリック シュローサー (著) 著者の作品一覧、著者略歴や口コミなどをご覧いただけます この著者の 検索結果 を表示 |
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- 本の長さ381ページ
- 言語日本語
- 出版社草思社
- 発売日2001/8/9
- ISBN-10479421071X
- ISBN-13978-4794210715
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商品の説明
商品説明
なかでも驚かされるのは、アメリカの精肉加工現場の衛生観念と、ずさんな労働管理の実態だ。生産されるひき肉の47パーセントがサルモネラ菌を含んでいることが判明した工場、就業中の事故による椎間板損傷を「軽いケガ」ですまそうとする会社側。「サルモネラ菌は自然の生物であって、混和物ではない」という会社の主張が連邦裁判所で認められ、工場の閉鎖が1日で解除されるという事実からは、先進国とはほど遠い業界像とアメリカ政府の認識の甘さが浮かび上がる。
ファーストフードはおろか、牛肉を口にすることさえためらわれるような生々しい事実の数々。対岸の火事とは思いながらも、お昼に食べるハンバーガーの中身を勘繰りたくなる。(望月真弓)
メディア掲載レビューほか
使われている肉の中身からずさんな労働管理の実態まで、著者の徹底的な取材によってファストフード業界の闇の部分が鋭く描き出される。
この本は読み進めるほど過激な内容になっていく。圧巻は、自ら食肉処理工場を訪ねて見た牛の解体現場のシーンだ。作業員が牛の腹に腕を突っ込んで素手で腎臓をもぎ取るなど、過酷な作業の実態が描かれている。また、ここで処理された肉の安全性に問題があると厳しく非難している。すべて事実かうかがい知ることはできないが、普段食べているファストフードへの認識を改めさせられるのは確かだ。
(日経ビジネス 2001/09/10 Copyright©2001 日経BP企画..All rights reserved.)
-- 日経BP企画
内容(「BOOK」データベースより)
内容(「MARC」データベースより)
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
アトランティック・マンスリー誌記者。麻薬の追跡記事などで数々の賞を受ける注目の新鋭ジャーナリスト(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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登録情報
- 出版社 : 草思社 (2001/8/9)
- 発売日 : 2001/8/9
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 381ページ
- ISBN-10 : 479421071X
- ISBN-13 : 978-4794210715
- Amazon 売れ筋ランキング: - 229,452位本 (の売れ筋ランキングを見る本)
- - 118位外食産業
- カスタマーレビュー:
著者について

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カスタマーレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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ぼくは「トンデモ本」というような言い方は、その下品な言い方からして好きではない。「トンデモ本」と呼べるような本にひっかかる人の方が教養がないだけだ。
だが、この本の装丁はちょっと安っぽすぎる。この本の表紙のデザインは、この本の内容のち密さとつりあわないと思う。
この本はファストフードが「具現化する価値観や、それが築いてきた世界」について述べた本だと著者は言っている。
まさに、現代を生きる人間をはめこんでいる価値観をえぐりだしたものだ。そして、こういう課題こそがもっとも重要な課題なのである。なぜなら、現代人は、徹頭徹尾、自分で考える能力をもとめられているからだ。
21世紀の重要問題は、エネルギーと医療と教育と食糧であろう。
この4つは、実は、相互に密接に絡んで展開している。
だから、この4つの切り口のどこから研究しても同じ問題につきあたるだろう。
この書物は「食糧」という切り口で世界構造に切り込んだ書物である。
そして、見事に世界の実態を描き出している。読んでいて面白いし、楽しめるし、同時に、戦慄にふるえる内容だ。どんなホラーもこの本にはかなうまい。
21世紀以降も自分の子孫を残したいと思う人は読んで損はない本だとだけ言っておこう。
糞もミソも一緒の劣悪な環境の食肉工場から出荷される細菌まみれの食肉を食わされる消費者にとってはたまったものではない。自分で食えないモノを人に食わすなと言いたいところだが、共和党に多額の献金をしている大企業にとって都合の悪い法律が民主党から出されると、すぐさまその共和党政府によってつぶされるというおかしな状況がずっと続いているのがアメリカの現況なのだ。自由競争を金科玉条のように唱えるグローバリズム産業の台頭によって、O−157やサルモネラ菌によって汚染された食肉を食わされ、劣悪な職場環境でコキ使われるのが、結局我々消費者(特に低所得者層)であることがこの本を読むととてもよくわかる。
クラシックやオペラなどと同様に本来は<文化>であるべき食物に、製造業と同じ原理を持ち込む自体そもそも間違っているような気がする。ファーストフードに代表される大量生産システムが、未来につなげるべき資産や資源を猛スピードでただ食いつぶしているだけだということを、アメリカ人やアメリカのマネをして見せかけの競争に奔走している日本人たちもそろそろ気づかなければならない段階にきている。
無意識にいつものハンバーガーショップで、ハンバーガーをかぶりつく前に、あなたの行為がどのようなことに加担しているのか、考えてみてはどうだろう。その答えは、この本の中にある。
訳者は“訳者あとがき”で「これは義憤の書である。」と書かれていますが、小生は極めて事実を明確かつ詳細に報告することで読者に対し、知的に選択肢を与えているスタイルに好感を持ちました。同時に、それぞれの食の現場で何が起こっているのかを決してセンセーショナルには書かず、どういうビジネス上の、あるいは、行政上の理由があって、そのようなことが敢行されているのかなどを克明にルポしています。
前半のマクドナルド社とディズニー社との関係に関する部分はブランド・マーケティングの良き参考書とみなされるべきであろう。
「ファストフード」という身近で、お金がかからない庶民の見方という“ブランド”は、いかにして生産者から消費者まで一貫して搾取しながら株主に奉公している経営者が大きなマージンを全世界的に稼いでいるかを明確に記した良書です。
「バリュー」や「リーズナブル」を好む消費者は、下層労働者を苦しめているだけではなく、自分達の食をも犠牲にしていることを肝に命じておくべきだと考えます。
ファストフード業界、および関係する様々な産業からの広告収入に頼っているようなメディアでは読めない内容だからこそ手に取るべき本でもあります。
その起源やアメリカ経済から見た歴史に始まり
経営戦略の問題までじっくりとレポートされており、
その上で問題点を提示するという作りになっています。
マクドナルド社のハンバーガーの材料の不衛生さなどについての言及もありますが、
それよりも劣悪な労働環境問題、企業の政治介入の歴史などの説明に
じっくりページが割かれています。
克明に著者がインタビューや取材を行い、参考文献を揃えただけに
文章が膨大なものとなり、読みきるのが辛い印象もありますし、
アメリカの馴染みの無い地名や会社名に「対岸の火事」的な印象を受けるかもしれませんが
是非、ファストフードという文化がもたらす消費者だけでない、
様々な方面への悪影響の実情をひとりでも多くの方に
知って欲しい、また考えて欲しいと思います。
私もそうした人間の一人でしたが、この本を読んで、ファストフードの中身だけでなく、それを生み出し、支えてきた「アメリカ」という国の実態にも非常にショックを受けました。
味は香料で何とでもなる、労働者は使い捨てで何の問題も無い、利益が出ればどんな手を使ってもいい、労働者や消費者の健康など考えたことも無い、不正は金と権力で押さえ込める…。
なるほど、資本主義と個人主義を徹底的に進めるとこうなるものか、とアメリカ社会の姿を興味深く読みながらも、気持ちは暗!くなりました。
最近、「ボウリング・フォー・コロンバイン」などのように、アメリカ白人のエゴを取りざたした作品が多く見られるようになってきました。「ボウリング…」は銃を通して「自由の国ともてはやされがちな『アメリカ』の真の姿をしっかり見極めよう」とするものでしたが、この本も同じ流れの上で書かれていると思います。
この本を読んで、ファストフードに対する警戒心が強くなると共に、日本はアメリカと同じ轍を踏んではいけない、と強く思うようになりました。
本当の怖さは、マクドを始めとするファストフード業界が破壊した「安全な食材」のサプライチェーンの実態を知ることではないでしょうか。私は牛丼が食えなくなりました。250円の牛丼に使われている肉がどんなものなのか、ひょっとして薬漬け、糞尿まみれのアメリカンビーフなのではないかと考えると、怖くて喉を通りません。読まなければ良かったと思うくらいです。
でも、効率性を追求するとどうなるか、現代の消費社会に生きる我々は読まなくてはなりません。これらの問題に向き合わなくてはいけません。ファストフードなんか食わな!!いから関係ないやとお考えの方に、是非お勧めしたい一冊です。